-
ニミッツの決断
ニミッツの決断は、1942年から1945年の太平洋戦争をソリティアで再現するシミュレーション。手順は複雑ですが、システムの根幹は移動と戦闘を繰り返すオーソドックスなもの。戦闘に関しては、陸海空が参加するので、手順は込み入っていますが、難しいものではありません。 ルールブックは、最初の数ページが総論的なもので、その後は、シークエンスごとに章立てされています。従って、最初の数ページを読んでから、いきなりセットアップし、ルールブックを読みながらプレイを進めることができます。数ターン繰り返せば、ルールを覚えることができます。
戦略級 ソリティア専用 あり 国際通信社/Dan Verssen Games(DVG)ファイトいっぺい
-
Spanish Civil War:Belchite & Terule(WaW #62)
Belchite & Teruleは、スペイン内戦の3in1ゲーム。Decision Games社のFire & Movementというシステムを使った簡易なゲームです。 Fire & Movementは、同社のフォリオシリーズの多くに使われているシステムです。基本はI go you goというシンプルなもので、シークエンスとしては、移動-砲撃-戦闘-機動移動-機動戦闘の繰り返しです。シークエンスを活用すれば戦闘後の機械化部隊による突破が可能です。ただし、機動移動と戦闘は、その前に移動、戦闘しているとできないので、機械化部隊が同一ターンに二回移動戦闘できるわけではないです。ただし、このスペイン内戦に関しては、機動移動戦闘できるのは騎兵だけで、数も少ないため、機動移動と機動戦闘の機会が少ないモジュールとなっています。 なお、Fatigueマーカーは、オプションルールで使うもので、自作したものです。
作戦級 あり Decision Gamesファイトいっぺい
-
Konigsberg:The Soviet Attack on East Prussia,1945
ケーニヒスベルクは、Revolution Games社出版のゲームで、1945年1月における第2白ロシア方面軍および第3白ロシア方面軍の攻勢を再現しています。 システムはチットプルシステムで、全体的にシンプルなルール構成でプレイアブルです。 同システムにPoland DefiantおよびNarvaがありますが、細かいところで少し違うルールになってます。Narvaは所有していないので、Polandとの比較でいうと、敵Zocへの出入りのMPコスト、航空機の扱い、独立部隊を動かせる数などです。 小さなゲーム屋さんから入手しました。
作戦級 あり Revolution Gamesファイトいっぺい
-
Poland Defiant
Poland Defiantは、ドイツのポーランド侵攻(Case White)の最初の10日間のシミュレーション。もともとスウェーデンのスリー・クラウンズ・ゲームズというところが出版していたもののようです。本作は、Revolution Games版。日本では、「小さなゲーム屋さん」から購入可能ですし、和訳もついてきます(ただし、売り切れの可能性あり)。 システムは、チットを引いて、その軍麾下の部隊が移動戦闘が可能になるというもの(チット・プル・システムというのかな)。ルールはシンプルで、すぐにプレイできるが、ユニットに配置コードが書いてないので、少し苦労します。ポーランドの騎兵は、機械化部隊以外から攻撃を仕掛けられると、回避して退却可能です。そこで、ポーランド軍は、騎兵を前線において遅滞戦術を試みるのが良いかもしれません。 同システムで、NarvaとKoinigsberg(知る限り2作)が出版されています。このうち、Narvaは、日本版が出ています(CMJ112号)。ただし、CMJ版は、スリー・クラウンズ版を日本語化したもので、Revolution版よりもルールが細かくなっているようです。確かに、CMJのNarvaとPolandを比較すると、Narvaは細かいルールが多いようです。
作戦級 あり Revolution Gamesファイトいっぺい
-
Battle for Stalingrad
Battle for Stalingradは1942年9月中旬から11月初めまでのスターリングラード市街地における戦いをシミュレートしている。 Squad Leaderをデザインしたジョン ヒルによる作戦戦術級の名作。写真は日本のSix Angles版です。 ルールの特徴は、徹底した独ソ両軍の作戦能力の違いをルールで表現していること。例えば砲兵に関し、ソ連軍は視認が必要だが、ドイツ軍は不要とか、ソ連軍はオーバーランできないとか、たくさんあります。 アントニービーバーの「スターリングラード」を読了した段階でプレイしてみました。 史実では最終ターン以後、ルーマニア、イタリア軍戦線(本ゲームの外側)が崩壊し、第6軍は包囲されることになります。
作戦戦術級 あり Six Angles ありファイトいっぺい
-
Operation Typhoon(SPI/HJ)
Operation Typhoon(SPI/HJ)は、1941年11月から約1ヶ月間のモスクワ前面の作戦を再現するシミュレーション。ドイツ軍によるタイフーン作戦は、10月から始まったとされていますが、これはその後半戦を表すものです。 マップ3枚のビッグゲームながら、プレイアブルという評判を聞いていましたが、今回連休(R2年ゴールデンウイーク)にあたりプレイしてみようと初めてルールブックを読んでみたところ、確かにプレイしやすそうです。 システムは、アントライド(おおまかな戦力は予想できるが、戦闘するまでその部隊の戦力が判明しないルール)が特徴。このほか、ドイツ軍のきびしい補給状況を反映するため、完全戦力で攻撃できる部隊が制限される「支援」ルールがあるほか、ドイツ軍の冬季装備不足を表すため積雪時は攻撃力が半減するなどのルールがあります。 アントライドシステムは、その後、西方の勝利シリーズ(西部戦線シリーズ)や、NESのKilling Groundなどに引き継がれています。
作戦級 あり あり 東部戦線(モスクワ近郊)ファイトいっぺい
-
Forgotten Pacific Battles(World at War #71)
Forgotten Pacific Battles(太平洋の島嶼戦)は、本日(R2.4.27)到着したばかりの新作。 Guam、Tinan、Parry、Angaur、Engebiという5島を同時にあるいは時系列で攻略するゲームで、ソリティアにも向いているゲームです。ルールは簡単で、Decision Gamesのフォリオシリーズで多く用いられているFire and Movementシステムが用いられています。 フォリオシリーズでは先行してサイパンが出版済みなので、島嶼戦のラインナップが増えたことになります。 共通ルールは明確化とアップデートがされているようです。
作戦級 Decision Games あり 太平洋島嶼部ファイトいっぺい
-
沖縄の落日(Game Journal #73)
沖縄の落日(Game Journal #73)は、1945年4月からの沖縄戦を扱うシミュレーションですが、最も激戦となった首里前面にフォーカスをあてており、南部は地図に含まれていません。時期については、第1海兵師団(上陸直後は北部を掃討していた)、第77歩兵師団(4月は伊江島を攻略)が増援として登場しないため、4月中の戦に限定しているようで、5月の首里陥落までは扱っていません(米軍が快進撃すれば首里の占領も可能です)。ただし、これらは将来の追加シナリオのために、ユニットとしては存在しています。 システムは、チットシステム。イベント(大和、陽動、菊水作戦など)、増援(戦車連隊、特設連隊など)、戦術(煙幕、支援砲撃など)などがあります。空海の戦いは、このチットで処理されます。 沖縄戦のゲームについては、その期間中陣地戦がほとんどですので、戦線が動きにくくダイナミックな展開がないため、ゲームとして作りにくいと考えます。ただし、このように時期と地域を絞ることにより、じわじわ首里に迫る様子を再現できます。 沖縄戦では、Wargamer誌のOKINAWAが有名ですが、一時Grognard Simulationというメーカーが、Pacific Island Campaignシリーズの一つとして沖縄戦のゲームの発売を予定していた時期がありました。しかし、ほどなくしてオーダーから外されてしまいました。現在では、情報源は未確認ですが、Compass Gamesが、CSSシリーズの一つとして沖縄戦のゲームを予定しているそうです。これはビッグゲームになると予想され、発売が待ち遠しいです。 ちなみに、自分はフルマップ4枚の沖縄戦のゲームを自作していますので、いずれアップする予定です。
作戦級 あり Game Journalファイトいっぺい
-
Okinawa!(沖縄戦)
Okinawa!は、1945年4月-6月の沖縄戦を再現するシミュレーション。地上戦だけでなく海空のルールもあり、当然戦艦大和も出てくるし、菊水作戦もシミュレートされています。米軍は、航空機を地上攻撃に使えますが、菊水作戦が発動されると、米軍が迎撃し、残った日本軍航空機は、艦隊等を攻撃できるようになります。戦艦大和が登場するターンでは、米軍の航空機は地上攻撃できなくなり、大和の攻撃に振り向けられることになります。このように、海空の作戦は、間接的に地上攻撃に影響を及ぼすことになります。陸戦については、オーソドックスな移動-戦闘システムですが、疲弊と休養ルールによって、地上部隊のローテーションが再現されています。 発売は、Tiny Battle Publishing社。同社の商品は、日本のPettit Wargame Shopで手に入ります。 沖縄戦については、3W(Wargamer誌)/CMJのOkinawaが有名で、名作としての誉れ高く、今でもオークションに出れば高値がついています。Okinawa!とOkinawaの両方とも扱っている地域は同じで、上陸地点の渡具知海岸以南全体を扱っていますので、組織的抵抗が終了した6月末までの時期がプレイできます。
作戦級 あり Tiny Battle Publishing ありファイトいっぺい
-
Liberty Roads
Liberty Roadsは、1944年6月のオーバーロード作戦以降の西部戦線を扱う好ゲーム。フランス南部も含まれているので、ドラグーン作戦の再現も可能です。上陸地点はノルマンディーという限定が無いので、ブリターニュ地方に上陸を試みることができます(ただし、あまりお勧めではありませんが)。 マップとカウンター、すべてが美しく、師団ユニットに師団マークが描かれている。それだけでもプレイ意欲が掻き立てられるというもの。 だいぶ前にプレイしたので、システムは忘れてしまいましたが、日本語ルールブックで上級編までで15ページなので、プレイしやすいものです。 ネットオークションで時々見かけますが、いい値段がつくので、今でも人気商品だと思われます。 フランスのHexasim社製。同社は、フランスのゲームメーカーであると同時に、他社の販売も行っている会社のよう。フランスの会社らしく、ナポレオニックゲームが多い。
戦略級 あり Hexasim ありファイトいっぺい
-
Roads to Leningrad
Roads to Leningrad(GMT)は、1941年、レニングラード南方における北方軍集団とソ連軍の戦いを扱う作戦戦術級。このゲームは、41年7月と8月における、ソリツイとスタラヤ・ルッサ近郊におけるソ連軍の反撃を描いています。2 In 1のゲームです。ユニットは大隊規模で、デザイナーのVance Von Borries氏の本領が発揮できるスケール。通常の作戦級よりも手順が複雑になっていて、CRTは機動と突撃の二つに分かれています。 これの姉妹編というべきRoads to Moscowは、コマンドマガジンの付録になっています(131号、138号)。こちらも、RTMとほぼ同じシステムが採用されています。コマンドマガジンには、リプレイが掲載されており、少し面倒なルールの理解の手助けをしてくれています。
作戦戦術級 あり GMTファイトいっぺい
-
Croix dr Guerre
Croix dr Guerreは,ASLにフランス軍を導入するモジュール。AVALON HILLで92年に発売されていたものをリニューアルしたものです。単なる再販ではなく,1940年5月のDinantにおける戦闘を扱うヒストリカルモジュールも同梱されています。このほか,ヴィシーフランス,自由フランス軍のユニットも追加されている。ヴィシーフランス軍は,これまでフランス軍ユニットで代替していたが,専用のものに置き換えられました。自由フランス軍は,これまでイギリス軍ユニットで代替していましたが,専用のものに置き換えられました。また,Dinantのモジュールのために,ロンメルユニットが用意されました。 出荷開始は2020年1月。プレオーダーが2019年12月でしたが,速攻で注文を入れ,22番目くらいに滑り込んだので,日本に到着したのは最速かもしれません。到着は2月22日でした。 カウンターシート11枚という,巨大なモジュールです。
戦術級 あり Multimanpublishing 2020年2月ファイトいっぺい
-
The Mighty Enveavor
The Mighty Endeavorは,Standard Combat Seriesの第17番目の作品。1944年6月のD-Day以降の戦いが再現されています。自分が所持しているものは,改訂バージョンで,ブリターニュ地方とドイツ東部のマップが追加されています。東部戦線マップが追加されたことにより,SPIのBattle for Germanyのように,連合軍と東部ドイツ軍,ソ連軍と西部ドイツ軍を,それぞれ同一プレイヤーが担当し,連合軍とソ連軍のどちらが多くのVPを獲得するかという競争ゲームになっています。 連合軍の上陸は,史実ではノルマンディーでしたが,これ以外の海岸地域に上陸することもできます。しかし,上陸部隊数に制限がかけられるなど,実際にノルマンディー以外に上陸すると,上陸海岸の維持に苦労することでしょう(ソロプレイでも,史実通りノルマンディーに上陸しました)。ノルマンディーを突破しても,十分な補給を受けるためには,速やかに港を確保することが必要になります。港の確保に苦労すれば,ライン川に到達するのも困難になります。ドイツ軍は,8月までに多くの装甲師団が壊滅しますが,補充により12月頃には史実通り反撃が可能となります。 他方の東部戦線,ソ連軍は部隊数が多いものの,3分の1の確率でしか攻勢できないことと,攻撃しても自軍も大きな損害を被るので,思いの外進撃に苦労します。 シンプルなルールで楽しめる一作です。
戦略級 あり Multimanpublishing(The Gamers)ファイトいっぺい
-
Deluxe Advanced Squad Leader
Deluxe ASLは,Streets of Fire,Hedgerow Hellの2作およびその後発表されたシナリオを再販したものです。Deluxeシリーズは,ヘクスが巨大で,幅が通常のものの2.5倍,5センチもあります。これは,ミニチュアを使ったプレイを可能にするためのものですが,通常のプレイにおいては大きすぎるため,縮小コピーして使っている人もいるようです。 過去作Streets of Fire,Hedgerow Hellには,AFVカードというものが入っていましたが,本作には入っていません。マップは8枚,シナリオは38個入っています。すべて過去の発表作をリニューアルしたものです。
戦術級 あり Multimanpublishing ありファイトいっぺい
-
Panzer Battles: 11th Panzer on the Chir River
Panzer Battlesは,MMP(The Gamers)のStanderd Combat Seriesの1作。1942年12月,スターリングラード救出に向かうドイツ軍に対し,ソ連軍は,第1戦車軍団と第5機械化軍団を差し向けて対抗しました。一時はチル川から戦線を突破したものの,ドイツ第11機械化師団の機動防御に阻まれ,ソ連軍の反撃は頓挫しました(ただし,ドイツ軍によるスターリングラードの第6軍の救出が失敗したことは有名ですが)。本作は,このようなゲームで,戦線は流動的なものになります。写真は,第1ターンの途中です。 Standerd Combat Seriesは,非常にシンプルなルールが売り物で,本作も特別ルールは少なく,非常にプレイアブルです。機械化二次移動があり,移動フェイズと二次移動フェイズの両方でオーバーランが可能なため,戦線が動きます。両軍とも攻防を受け持つため,展開がダイナミックです。本作は,特別ルールによりチット方式が採用されており,シリーズ中異色の作品になっています。
作戦級 あり Multimanpublishing(The Gamers) ありファイトいっぺい
