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MYSTIC FAERIE TAROT
UKの妖精画家・Linda Ravenscroft氏の水彩イラストが美しいフェアリーデック。初版は2007年発行……なんだけど、手持ちのものはカードがボーダーフレームの無いデザインになっており、これがいつ頃からそうなのか不明。Llewellynのサイトを見ると現行品では、ガイドブック付きのボックスキットはフレーム無しカードで、カード(+小冊子)のみのものはフレーム付きになっている模様。(ガイドブック付きBOXでも当初はアールヌーボー調のボーダーフレームデザインだったのがyoutubeなどでも確認できる) イラストは日本人の妖精観に近い感じで親しみやすい。小アルカナは各スート毎に物語になっているので、ストーリーを把握しているとすごく読みやすくなる。 #Barbara_Moore
Llewellyn 2015? 米Hirot
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IL TAROCCO MITOLOGICO
イタリアのタロットアーティスト・Amerigo Folchi 氏によるギリシア・ローマ神話モチーフのデック。3000部限定。 背景のコラージュがイラストを鮮やかにしているが、人物は同氏にしては淡い色彩で描いている。題材が題材なのでカラフルな着衣にもできないんだろうけど。が、おかげで血の赤さが際立つ。「神話ってこういうもんだろ?」とばかりに、大半のカードが流血沙汰。当然小アルカナの剣なんて常に血に染まってるし。 #Amerigo_Folchi
ITALCARDS 1988 伊Hirot
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幸せをつかむタロット占い/エミール・シェラザード/天野喜孝
エミール・シェラザード氏といえばMyBirthday誌などでも活躍していた超有名占術家だが、このセットは(装丁だけでもわかる通り)明らかに「天野喜孝タロット」として売る気満々な商品。当時の天野喜孝氏は既にファイナルファンタジーやグインサーガなどイラストレーターとして第一線におり(個人的にはキマイラシリーズの印象が強い)、そりゃそうだわなあとは思う。 1991年の初版以降2回ほどケース絵を変えたりして10年以上売れ続けた。装丁変更は1997年と2002年なので、これは中期版。3種の中ではもっとも落ち着いた絵柄ではないかと思う。(中身はおなじ) カードイラストは流石に氏らしい幻想的で華麗なもの。1997年には光風社出版から「天野喜孝タロットカード画集」なんてのも出ている。pipはシンプルな数札なので、絵を楽しむならそちらがオススメかも。
成美堂出版 1999 日Hirot
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スピリチュアルタロット/上田麻結/宇野亜喜良
戦後日本を代表する挿絵画家・AQUIRAXこと宇野亜喜良氏の大アルカナ22枚セット。著者の上田麻結氏は占星術家で、タロットを専門としているわけではないこともあり「AQUIRAXのイラストを楽しむデック」として見るべき。 しかしこれが出た時には正直驚いた。80近くなっても常に新しい分野に手を出すその姿勢、さすがは「日本にイラストレーターという職種を誕生させた」面子の一人である。その絵柄はいかにも近年のAQUIRAXの画風で、タロットの伝統にこだわるでもなく無視するでもなく完全に独自のタロット世界を形成しており、もしそれなりの専門家(魔術師)が監修して78枚フルデックでも作ってくれたらRWSを超えて日本タロットのスタンダードになるのではないかとまで思わせてくれる。
自由国民社 2013 日Hirot
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H.R.GIGER TAROT
スイスのオカルティスト・Akron 氏が H.R.GIGER 氏と組んで1993年にAGMüllerから出版した「Baphomet: the Tarot of the Underworld」という大アルカナ22枚セットがあり、カードセットはそれと同じもの。 残念ながらカードは既存イラストの組合せだが、220ページを超える付属解説書にはセットのカードとは異なる「タロット用のラフスケッチ」が載っており、これが実現していればという想いは拭い得ない。 全体イメージはクロウリー・トート系。写真6枚目に示すとおりカバラの生命の樹とも絡めてたりして、一応は単なる画集ではない形になっている。
TASCHEN 2000 独Hirot
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RÖHRIG TAROT
ドイツのイラストレータ・Carl-W. Röhrig 氏のフルデック。コラージュを駆使した美しいイラストで、小アルカナは大アルカナよりは抽象的だが象徴的で、これは慣れるとリーディングし易そう。 Röhrig氏がドイツの方なのでドイツ語版でしかも2010年の解説書セットを入手。解説書は分厚くてフルカラーで大正解なんだけど、読めないという大問題が。今回MuuseoにUPするにあたりちょっと調べたら英語版はイラストがちょっと異なる(修正が入ってる)らしいので、そっちも探すかどうか思案中。この2010年版が修正版なのかどうかも不明。
Königsfurt-Urania 2010 独Hirot
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CIRCLE of LIFE TAROT
生命の循環性を示す円形タロット。イラストはニューヨークのアーティスト・Maria Distefano 氏。小アルカナは4大元素に対応しそれぞれに住まう精霊や妖精を描く。 いつでも買えると思っていたらいつの間にか改版していたので、慌てて旧版をeBayで購入する破目に。DELUXE EDITION が新品未開封で入手できたのはラッキーだった(DELUXEと云っても、サテンのポーチが付いてるだけなんだが)。開封したら通常版のケースがそのまま入っていたのが少し面白かった。 ※新版は、カードの縁取りが紺というか紫というか濃い色に変わっていて、だいぶイメージが異なる。旧版の6ヶ国語表記もなくなってすっきりしたとも云えるが、ごくわずかにイラストが欠ける部分があったのが旧版を求めた最大の理由。新版の裏面はカラフルで美しいので、なにかのついでがあればそちらも買うかも。
Lo Scarabeo 2007 伊Hirot
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Shining Angels Tarot
我々を取り巻く天使の加護、と天使の輪をイメージしたという円形タロット。イラストは Federico Penco 氏。 水彩調の優しげな絵柄で、フレームの青空もあいまってソフトな印象。様々な天使が登場するが割と人間味のある笑顔だったりして、眺めていると楽しくなるデック。[JUSTICE]の Michael(ミカエル)・[THE DEVIL]の Lucifero(ルシファー/ルシフェル)など、天使の分担もなるほどという感じで面白い。 ただし、魔術界での天使は聖書などとはちょっと違う役割が与えられてたりもする。[DEATH]の Cassiel(カシエル/カフジエル)はなんでだろう(土星の天使だからセーラーサターン的な?←ない)とか思ってたら、どうやらこの方、魔術界では「王の死を司る」なんて仕事もしてるそうで。 後は……[THE TOWER]に登場する赤い豹ことChamael(カマエル/チャミュエル)さんが、イメージ通りにガチで怖い。ほぼ怪獣だよ、これ。
Lo Scarabeo 2009 伊Hirot
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The STEAMPUNK TAROT
スチームパンクというジャンル(あるいは世界設定)については、その定義やイメージが未だ万人に共通化されていない(そして恐らくは将来的にもされないーーSFという言葉と同様に)が、そんなことは差し置いて、このデックはカッコイイ。Alastair(Aly) Fell氏らしく人物は女性が多いものの、その凛々しさと云ったらもう。 小アルカナも含め流用イラストではなさそうだけど、特にお気に入りは写真8枚目の「節制」と「悪魔」。もうなんというか「これがスチームパンク!」と言い切る力強さがある。 そして特筆しておきたいのが「愚者」の白い犬の愛くるしさ。世界中の可愛い系タロットを含めてもトップクラスに可愛いよ、きみ。 #Barbara_Moore
Llewellyn 2012 米Hirot
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TAROT PIATNIK WIEN
ウィーンの芸術家・Rudolf Pointner 氏のマルセイユ形式フルデック。背景まで含めて激しい色使いで、水彩画という雰囲気は無いがこれこそ70年代タロットという感じがする。78枚すべてに通し番号が振られ、pipはスート毎にフレーム色をはっきり分けていてわかりやすい。四隅にフレンチスートがついているあたりは時代かお国柄か。
Piatnik 1974 墺Hirot
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XULTÚN TAROT: THE MAYA TAROT DECK
アメリカのオカルティスト・Peter Balin氏による、マヤ文明のデック。XULTÚNはグアテマラにあるマヤ遺跡で、カラフルな壁画が結構見つかっているのでその辺りがモチーフになっているものと思われる。 最大の特徴は「大アルカナ22枚を並べると1枚絵になる」点。写真6枚目に一部だけ並べてみた。全体像はこちらに→ http://www.xultun.com/
Arcana 1976 英Hirot
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EUSKAL TAROT MITIKOA (TAROT MITICO VASCO / Basque Mythical Tarot )
バスクの神話を描いたタロット……らしいが絵柄はほぼマルセイユ準拠。[戦車]を引いているのがスフィンクスではない(双馬頭の龍蛇?)あたりがバスクっぽいんだろうか。カード右上の表記はどうやら「バスク語」のカード名らしく、なんて読むのかもよくわからない。 絵柄は素朴なタッチながら色使いは非常にビビッドで、割と読みやすいデックではないだろうか。 特徴的なのは写真6枚目あたり。[吊るされた男]がここまで遠景なのも珍しいしこんな場所だったのかと。[死神]はゴーストっぽくて異常に怖いし。
Fournier 1982 西Hirot
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Tarocco storico del PALIO DI PISTOIA
Pistoiaはイタリア・トスカーナ州の北部にある都市で、Palioはトスカーナ州の伝統祭事。これは Amerigo Folchi 氏がその辺りの歴史を描いたデック。2000部限定。 同氏らしい繊細な描き込みと大胆な色使いが、マットな仕上げでちょっと中和され非常に美しいカードに仕上がっている。数札は少々退屈だが、各スートが市内の4地区に対応しているそうで、その辺を理解できていれば違うのかも。 なお写真8枚目のようなカードもあるので念のためにこのフロアで展示。 #Amerigo_Folchi
SOLLEONE 1985 伊Hirot
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THE GILDED TAROT
イタリアのCGアーティスト・Ciro Marchetti氏の著名デック。中世とスペースファンタジーが混在するイラストは、黒いボーダーやリアルな画風のせいか少々ダークな印象があるが、実はきわめてソフトな描写になっており(写真8枚目など)「怖く無いタロット」に分類する。剣が刺さっていないソードの10など、RWS準拠系では実際珍しいといっていいレベルでは。 手持ちのLlewellyn版には Barbara Moore氏の解説書が付属しているがこのデックは完全にCiro Marchetti氏によるものであり、解説書はほぼ一般的なRWS入門書という感じ。 #Ciro_Marchetti #Barbara_Moore
Llewellyn 2004 米Hirot
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Llewellyn's Classic Tarot
かの Barbara Moore氏のRWSクローン。シカゴのイラストレーター・Eugene Smith氏によるイラストはClassicの名の通りほぼRWSに忠実で、なのに時折大胆に構図を変えたりしてくる。その変更は主に描かれる象徴をより明白にする感じで、つまりはものすごく読みやすくなっている。これからRWS系でタロットを始めようという初心者に文句なくお勧めできるデック。 #Barbara_Moore
Llewellyn 2014 米Hirot
