小西六純正F → ARマウントアダプタが使えるアダプタ
初版 2022/05/04 15:11
改訂 2022/11/20 15:56

いまだに小西六の初期の一眼レフ用レンズであるKonica Fマウントレンズについてうだうだやっている,という話です。
以前の日記において,小西六純正のF → ARマウントアダプタがマウントアダプタを選ぶ,という話を書きました。重複をいとわずに少し復習から。

ミューゼオ MORのモノ日記 | Muuseo(ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/diaries/1

小西六の初期の一眼レフ用レンズはKonica Fマウントだったものの,すぐにARマウントに変わったためFマウントレンズをARマウントカメラに装着するための純正のマウントアダプタがリリースされていました。この純正のマウントアダプタを使ってFマウントレンズを現代のデジタル一眼カメラに装着して写真を撮るためにはARマウントレンズ用のマウントアダプタがあればよいはずなのですが,市場に流通している多くのARレンズ用マウントアダプタは小西六純正のFマウントレンズ用アダプタを装着することができません。
小西六のF → ARマウントアダプタを装着できるARレンズ用マウントアダプタとしては,私が知る限りFOTGAのものしかありません。

FOTGA KONICA-NEX | MUUSEO (ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/items/49

ところがFOTGAのARマウントレンズ用アダプタはSony Eマウントカメラ用はありますが,Leica Mマウントカメラ用は販売されていません。Sonyのα7シリーズで使えれば十分だろう,という声も聞こえてきそうですが,ライカMマウントに変換すれば他のカメラにもいろいろ使い回しができます。
というわけで,長い前置きでしたが,Konica FマウントレンズをLeica Mマウントカメラに装着できるマウントアダプタを探しまわることになりました。その結果,Rayqual製のKAR-LMのみがKonica Fマウントレンズ用純正アダプタを装着できそうだということがわかりました(自分調べによる)。
マウントアダプタのレンズ側マウント面のフランジ部分の幅が狭くなくては純正アダプタが使えないので,メーカーに事情を説明してフランジの幅について質問をしたところ,丁寧に答えていただき,フランジ幅が約1.5mmであるということも教えていただきました。FOTGAのものと同じくらいの幅でしたのでこれは大丈夫だろうと見込んで速攻で注文しました。

Rayqual KAR-LM | MUUSEO (ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/items/82

そうしてやってきたのがこのRayqual KAR-LMマウントアダプタです。早速,小西六のF → ARマウントアダプタをRayqual KAR-LMに装着してみました。

上の写真の右側が小西六純正のF → ARマウントアダプタです。ちょっとドキドキしながら指標をあわせて重ねて回転させると,

このとおり,正しく装着できました。これに気をよくして,小西六のマウントアダプタにKonica FマウントのHexanon 52mm F1.4を装着してみます。

うまくいかないわけはなくて,ちゃんとレンズを装着できます。せっかくなのでKonica FマウントのHexanon 52mm F1.4を小西六純正+RayqualeのアダプタにつけたままLeica M Monochrome (Typ 246)に装着してみました。それが冒頭の写真と下の写真です。

これもまったく問題はありません。マウントアダプタを2段重ねにしているわりにはなんとなくまとまりのある見た目になっています。凸凹していて格好が悪いと言えばその通りなのですが,逆にマウントアダプタ部分がのっぺりしていないのでなんだか機械的な凝縮感があると言えなくもありません。もちろん,そのあたりは個人の好みの問題なのですが。
ちゃんと無限遠がでるか確認してみました。といっても,レンズの絞りを開放にして遠いところにカメラを向けてEVFで10倍に拡大表示をしてピントが合ってるかどうかをみてみる,という大雑把な話です。
Konica FマウントのHexanon 52mm F1.4はごくわずかにアンダーインフでしたが,これはレンズが過去に整備された時にきちんと無限遠がでていなかった可能性があるため誤差の範囲内ですし,無限遠を開放で撮るということは普通はないので特に問題はありません。

KONISHIROKU HEXANON 1:1.4 f=52mm | MUUSEO (ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/items/40

もう1本,Konica Fマウントの135mm F3.5も装着してみましたが,ごくわずかにオーバーインフでしたのでこれはまったく問題ありません。

KONISHIROKU HEXANON 1:3.5 f=135mm | MUUSEO (ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/items/39

手持ちのKonica Fマウントレンズはまだ他に何本かあるのですが,2本で問題がなければ他のレンズでもよほどのことがなければ大丈夫だろうと楽観しています。

<5品展示中>Konica Fマウントレンズのアイテム | Muuseo(ミューゼオ)
https://muuseo.com/MOR/collection_rooms/9

というわけで,RayqualのKAR-LMマウントアダプタのおかげでLeica Mマウントカメラはもとより,Sony Eマウントカメラ以外のカメラにもLeica Mマウントアダプタを介して(マウントアダプタ3段重ねになりますが)装着できるようになりました。めでたしめでたし,です。
長い与太話におつきあいいただきありがとうございました。

MOR
カメラ道楽とオーディオ道楽の間を行ったり来たりしています。両方をいっぺんにやると破綻するのは目に見えているので,同時進行はしないことにしています。
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