HEXANON AR 57mm F1.2

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たとえオールドレンズ がブームになっても,まったくといってよいほど見向きもされないKonicaのARマウントレンズにあって,それなりの人気を誇る数少ないレンズの一つがこの開放F値が1.2の大口径標準レンズです。

コニカ は一眼レフのなかでも特にフランジバックが短い仕様です。そのためかどうかはわかりませんが,1960年に発売されたコニカの最初の一眼レフKonica Fとともにリリースされた標準レンズは一眼レフの長いフランジバックにもかかわらず52mm F1.4という他に例のないスペックでした。コニカ は52mm F1.4のレンズが設計できることを前提にカメラの仕様を決めたのではないか,と思ってしまいます。しかし,Konica Fはとても高価でNikon Fよりも高価だったようで,あまり売れず,結果としてコニカは高級路線から大衆路線へと方針を変更します。

Konica Fマウントのレンズは5年ほどの短命に終わり,フランジバックの長さは変更されないまま1965年のKonica AutorexのARマウントに引き継がれます。Konica Fマウントにラインナップされていた52mm F1.8はARマウントに引き継がれますが,52mm F1.4は消滅してしまいます。かわってAutorexととも1965年に登場したのは57mm F1.4でした。

57mm F1.2が登場した時期は調べてもよくわからなかったのですが,おそらくAutorexが登場してからしばらく後だと思われます。この当時,F1.2の大口径標準レンズの最短撮影距離は60cm程度が普通でしたので,HEXANON 57mm F1.2の最短撮影距離45cmは当時としては他に例を見ない素晴らしいスペックだったと言えます。最短撮影距離の違いは撮影の自由度を大きく左右するのでコニカがこの部分に頑張ったことは称賛されるべきだと思います。

手元の個体はEEタイプで銀色の絞り環を有する第一世代のモデルです。EEタイプにはオールブラックの第二世代モデルもあるようですが,いずれも,距離環は金属製です。第二世代のモデルは酸化トリウムを含むいわゆるアトムレンズがあり,ブラウニング現象によって黄色くなっているものが多いようです。第一世代の銀色の絞り環を有するモデルでもアトムレンズがあるようですが,手元の個体ではブラウニングはあまり気になりません。アトムレンズでないものもあったようなので,酸化トリウムを含まない個体なのかもしれません。

ただ,この個体を使ってみたところ,大幅なアンダーインフで無限遠がまったく出ないことがわかりました。ひょっとすると,過去にメンテナンスをされていてその際に紫外線照射によってブラウニングが軽減されていた可能性も考えられます。いずれにしても,過去のメンテナンスの際に正しく組み立てられていないことは容易に想像されます。

とりあえず,近接ではピントが来るのでこのレンズによる作例を
https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/HEXANON%20AR%2057mm%20F1.2
に置いています。

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    Fortune Lens

    2021/6/11

    ハルチャンの毛並みが、綺麗に出ていますね!
    他のメーカーの1.2レンズは、フレーが凄いけれど、
    コニカ、恐るべし描写力!!

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    MOR

    2021/6/11 - 編集済み

    コメントありがとうございます。大口径なのにふわふわすぎないところがとてもイケてるレンズだと思ってます。Rokkorもよいのですが,Hexanonも侮れません。

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      Fortune Lens

      2021/6/16

      このレンズ、欲しくなりました。

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