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EF-M 32mm F1.4 STM
2018年9月に登場したおそらくEF-M最後になるであろうレンズです。プロ向けのLレンズに匹敵する光学性能という触れ込みです。このレンズが登場した時はすでにRFマウントのミラーレス一眼カメラ(EOS R)が発表されていました。RFマウントが登場してもはやEF-Mは終わった,と多くの人が思ったタイミングでリリースされました。おそらくCanonのなかではRFとは関係なく開発されていて,最終段階にあったためRF登場後であっても市場に投入されたのだと想像します。 しかし,このレンズの後,EF-Mレンズは5年以上経過しても新しいレンズが登場するという噂さえも聞こえてこないので,おそらく,CanonのなかでEF-Mシステムは,レンズ,カメラともに完全にその役目を終えている,と考えるのが妥当だと思われます。RFマウントでAPS-CフォーマットのカメラであるR7, R10, R50もリリースされ,APS-C用のRF-Sレンズも登場しているのでEF-Mはもう終わったと考えるべきでしょう。 私の記憶では,CanonはAPS-Cサイズのイメージサークルをもつレンズに対してはLレンズを一つもリリースしてこなかった,と思います。Lレンズに匹敵するという触れ込みで登場した32mm F1.4は,EF-Mシステムの有終の美を飾るレンズと言えるかもしれません。 実際,よく写りますし,EOS M6 Mark IIの高画素にも十分に対応できる解像度があります。現代的な意味でとてもよくできたレンズだと思います。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/EF-M%2032mm%20F1.4%20STM においています。 #レンズ #AF #EF-M #Canon #32mm #F1.4 #標準 #単焦点
AFレンズ EF-M CanonMOR
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LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
2013年11月にLumix DMC-GM1とともに登場したレンズです。GM1用の小型で軽量なキットレンズとしてセットで使われることを想定して開発されたと考えられます。沈胴式でレンズ収納時は厚さ1インチ(=25.5mm)にも満たないコンパクトさです。厚さを約24mmに抑えたのはアメリカで販売するときに1インチより薄い,ということをアピールしようとしたからでしょうか(考えすぎかな?)。 質量は100gをはるかに下回ります。このレンズを装着したDMC-GM1は300g足らず(スペック上は約274g)ですから,下手なコンデジよりも軽いのです。例えばPanasonicの1インチセンサーのコンパクトデジタルカメラのDMC-LX9は24-72mmのズームレンズ付きで310gですから,GM1の軽さは際立っています。望遠端が少し短いものの,レンズ交換式でこの軽さは驚異的で,その軽さにLumix G 12-32mmが大きく貢献していることは間違いありません。 レンズを繰り出してもそれほど長くなるわけでもなく,コンパクトなままです。コンパクトなのに広角端を12mm (35mm判換算24mm)としたことはPanasonicの見識だと個人的には思います。小さくするなら広角端を14mmにしたほうが設計はずっとラクだったはずですが,それをあえて12mmからのズームとしたというのはある種のこだわりだったのだと思います。そういうこだわりが感じられるモノがとても好きです。 このくらいコンパクトだといろいろなところに設計上の無理がでてきてどこか破綻するところがありそうなものですが,さすがに現代の設計だけあってバランスよく設計されています。というか,むしろよく写るレンズだと思います。レンズにおける軽薄は正義だということを主張するレンズです。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/LUMIX%20G%20VARIO%2012-32mm%2FF3.5-5.6%20ASPH.%2FMEGA%20O.I.S. に置いています。 #レンズ #AF #m4/3 #MFT #Panasonic #12-32mm #F3.5-5.6 #H-FS12032 #標準 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ MFT PanasonicMOR
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M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
2010年4月にOlympusから発売されたマイクロフォーサーズ(MFT)規格の超広角ズームレンズです。一眼レフのフォーサーズ規格でも同様のスペックのレンズがありましたが,それをベースにMFTに手直ししたものと思われます。そうは言ってもフランジバック が全然違う一眼レフとミーレス一丸ではレンズの設計は根本的に違うものになって当然で,実際,構成するレンズの枚数からして違います(MFT用のM.ZUIKOのほうが1群1枚少ない)。前のモデルとの共通点はスペックだけ,ということだと思います。 広角域はフランジバックが短いミラーレス一眼が一眼レフに比べて圧倒的に有利ですが,加えてセンサーサイズが小さいので非常に小型・軽量なレンズが実現できます。この超広角ズームも35mm判換算で16-36mmという超広角なのに150gちょっとしかありません。センサーが小さく焦点距離が短いのでボケの量は少ないですが,超広角ならパンフォーカスでどんどんシャッターを切れば良い,という考えなので,個人的にはMFTと超広角は相性がよい,と思っています。 実際,どこにフォーカスが来てもピントはあってしまうのでフレーミングだけしてシャッターを切ればOKです。けっして高価(で高性能)なレンズとはいえませんが,写りは十分ですし,標準ズームに追加してもう1本持っていくことが苦痛ではない,というのは重要です。フルサイズのカメラを持っていけないときでも,気軽に交換レンズを複数持ってでかけられるのはマイクロフォーサーズの特権だと思います。 ただし,最近はMFTでもカメラ本体が巨大化しているので,荷物を少なくしたいときには,中古で調達したLumix GM5の一択になってしまっているのが残念です。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/M.ZUIKO%20DIGITAL%20ED%209-18mm%20F4.0-5.6 に置いています。 #レンズ #AF #m4/3 #MFT #Olympus #9-18mm #F4-5.6 #広角 #ズーム
AFレンズ MFT OlympusMOR
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Tamron 80-210mm F4.5-5.6
TamronのModel 278Dです。20世紀の最後くらいに発売されたレンズだと思われます。まだこの頃はTamronもPentaxマウントのレンズを作っていました。重さがたったの281gという軽い望遠ズームです。望遠端が200mmではなく210mm,広角端が70mmではなく80mmで,最初からニッチ狙いかと思わず邪推してしまう微妙なスペックです。 21世紀に入ってカメラがデジタル化して,等倍で見るとレンズの解像度がとても気になり出した頃のレンズです。21世紀のはじめごろにPentaxのFAスターレンズが次々にディスコンになっていましたが,FA 85mm F1.4がついにティスコンになるという話を聞いtあわてて中野のフジヤカメラに走ってなけなしの小遣いをはたいて流通在庫を確保しました。そのときに,売り場に新品なのに2000円くらいで山積みされていたのがこのTamronの278Dでした。 85mm F1.4を買うつもりで来ているので金銭感覚が麻痺していますから2000円なら激安だよな,と思ってなぜか勢いでいっしょに購入したように記憶しています。実際,いくらなんでも2000円は安すぎるというか,もはや根がついていないのと同然でした。お店の人になぜこんなに安いのか聞いたら,デジタル時代になったのでフィルム時代の甘いレンズは売れないからだ,という説明でした。安いのでとりあえず買っとけ,とそのときは思って買ったと記憶しています。 しかし,予想通り,その後,一回も使った記憶がありません。実際,使っていないんだと思います。最近,防湿庫から発掘されました。15年以上経過しているため,ゴムのローレットは加水分解で白くなっています。実用上の不都合は何もないのですが,いかにも放置されていた感が満載の外観です。レンズ構成も単純で,プラスチックの鏡筒ということもあって驚くほど軽量です。言い換えればチープ感が全力で漂っている,ということですが,これはこれで旅行に持っていくというような目的には十分であるように思います。 #レンズ #AF #Tamron #PKAF #PK #80-210mm #F4.5-5.6 #望遠 #ズーム
AFレンズ PKAF TamronMOR
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Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
Snoy Eマウント用のフルサイズのレンズとしては比較的早い時期の2014年11月に登場したSony Zeissレンズ(SEL1635Z)です。ズーム域は超広角の16mmから準広角の35mmまで,開放F値はF4通しです。純正にはF2.8の高級ズームレンズもラインナップされていてとても評判がよいですが,とても高価なので手も足もでません。SEL1635Zは登場からすでにかなりの時間が経過しているので,中古価格もこなれてきていてタマ数もそこそこあって入手しやすくなっています。 このレンズにはTessarという伝統的なZeissの名前がついていますが,ズームレンズなので10群12枚というおおがかりな構成になっています。3群4枚のTessarとは似ても似つかないレンズ構成ですが,何をもってTessarという名前になったのかよくわかりません。Sony Zeissには伝統的なレンズ銘が付いているけれどもオリジナルのレンズ構成とはまったく関係ないものが多く,古い時代のZeissレンズ好きからするとなんだかなぁ,と思うところはあります。だからといってどうだ,ということもないし,ちゃんと写るので特に困ることもないのですが。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/SEL1635Z に置いています。 #レンズ #AF #SonyE #Sony #Carl_Zeiss #16-35mm #F4 #SEL1635Z #広角 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ Sony E SonyMOR
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EF-M 18-55mm F3.5-5.6 IS STM
2012年10月にCanon最初のミラーレス一眼であるEOS Mの発売と同時に登場したズームレンズです。EOS Mのダブルレンズキットにはこの標準ズームと単焦点のEF-M 22mmとEFマウントレンズを使うためのEF-EOS Mマウントアダプターがセットになっていました。EOS Mを調達した際にこのダブルレンズキットを選んだのでこのズームレンズもいっしょについてきました。 35mm判換算で29mmから90mmの画角をカバーするとても平凡な標準ズームレンズです。それでも小さく軽くて取り回しがしやすく,静かなAFやフルタイムMF機構などよく使う標準ズームレンズに必要な機能は地味になんでもそろっています。2015年10月にEF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMが登場するといつのまにかEF-M 18-55mmはカタログから消えてディスコンになっていました。さすがに同じ焦点域の標準ズームを2本もラインアップする必要はないという判断だったのだと思います。EF-M 15-45mmは沈胴式レンズでコンパクトでより軽いのですが撮影のためにはロックをはずして鏡筒を伸ばすとい操作が必要です。また広角端の画角が少し広くなっている代わりに望遠端の焦点距離が少し短く,かつF値も少し暗くなっています。 コンパクトさを信条とするするEOS MシステムではEF-M 15-45mmのほうがコンセプトにマッチしている,ということはとても理解しやすく,これといった特徴のないEF-M 18-55mmがディスコンになったのももっともなことだと思います。しかし,初期に登場したEF-Mレンズがいずれもマウント部が金属製であったのに対してEF-M 15-45mmなど後に登場したレンズのほとんどはプラスチックマウントでコストが抑えられています。メーカーとしては当初は気合を入れていたものの,新しいフルサイズミラーレスのRFシステムへの移行を見据えてコストダウンをはかっていったということだったのかもしれません。 平凡なレンズですが,普通に使う分にはまったく問題はなく,EOS Mを調達してすぐにアルメニア出張に持って行きましたが,お仕事用の記録写真を残すには必要十分な性能です。ただEF-M 11-22mm F4-5.6 IS STMを入手してからはもっぱらそれを使うようになってEF-M 18-55mmの出番はすっかりなくなってしまいました。 #レンズ #AF #EF-M #Canon #18-55mm #F3.5-5.6 #標準 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ EF-M CanonMOR
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EF-M 18-150mm F3.5-6.3 IS STM
EF-M 18-150mm F3.5-6.3 ISはEF-Mマウントレンズ初の高倍率ズームレンズとして2016年11月に発売されました。このレンズの発売時のCanonはEF-Mにどのくらい力を入れるのかはっきりしない状態だったはずですが,ある程度コンスタントにEF-Mマウントのカメラやレンズの新製品が発売されていました。この2年後の2018年10月にはフルサイズの本格的なミラーレス一眼であるEOS Rが新たなRFマウント発売されました。デジタルカメラが売れなくなって久しいい2018年時点で,EF, EF-S, EF-M, RFと4つのマウントを維持するのは大Canonを持ってしても苦しいことと思われました。そのため,EF-Mマウントのカメラやレンズの収束が取り沙汰されることになります。実際,EOS R以降のEF-Mマウント関連の新製品はあまりパッとしません。 個人的には24mmの画角が好物なので,28mmからのズームは今ひとつ使う気になりません。EF-Mマウントのレンズは鏡筒の太さやフィルタ径を全て同じにする,という縛りをCanonが自ら入れているようで,高倍率ズームを15mm (35mm判換算24mm)スタートにするとそのサイズに収まらなかったのかもしれません。 EF-Mの望遠ズームを持っていないため,望遠で撮りたいときにはこのレンズを引っ張り出しています。望遠端で35mm判換算で240mmの画角は十分に望遠レンズとして使えます。もちろんAPS-Cサイズのセンサのためのレンズですからボケはそれなりです。でも望遠端の開放は暗いとはいえそれなりに(レンズの焦点距離相応に)ボケますし,150mmなりの圧縮効果もあります。 そんなわけでこのレンズの出番はあまり多くないのですが,望遠域が欲しいときはEF-M 11-22mmといっしょに持ち出しています。 https://muuseo.com/MOR/items/64 写りは望遠端はやや甘いようにも感じますが,あまり細かいことを気にするようなカメラでもレンズでもないですし,ちゃんと普通に写ることは間違いありません。荷物を少なくしたい出張でカメラが必要なときには重宝しています。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/EF-M%2018-150mm%20F3.5-6.3%20IS%20STM においています。 #レンズ #AF #EF-M #Canon #18-150mm #F3.5-6.3 #標準 #望遠 #高倍率 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ EF-M CanonMOR
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EF-M 22mm F2 STM
2012年10月にCanon最初のミラーレス一眼であるEOS Mの発売と同時に登場した単焦点レンズです。EOS Mのダブルレンズキットにはこの単焦点レンズと標準ズームのEF-M 18-55mmとEFマウントレンズを使うためのEF-EOS Mマウントアダプターがセットになっていました。EF-EOS Mアダプタが使えることに飛びついたようなところもあるので,EOS Mを調達するときには当然のようにダブルレンズキットを選びました。結果として,このEF-M 22mmもついてきた,というわけです。 35mm判換算で準広角の35mmの画角で開放F値がF2というちょっと明るめのレンズです。35mm F2といえば一昔前のフィルムカメラの広角レンズの王道のようなところがありましたが,それに準じたスペックです。一眼レフカメラ用の35mm F2はコンパクトといっても多少のボリューム感はあるサイズですが,このEF-M 22mmはパンケーキ型の非常に小さく軽いレンズです。標準ズームといっしょにポケットに放り込んで持って歩いてもまったく苦痛ではありません。光量が足りないような状況ですぐに出動できるという意味で,小さく軽いレンズは正義だということを改めて認識させてくれるレンズです。 ...と偉そうなことを言っていますが稼働率は低く,あまり出番はありません。光量の少ないところでは明るいレンズに変えるのではなくISO感度をあげて対応する,というおよそモノグサなことをやっているからです。言い訳をするならば,スナップを撮るときは35mmではなく28mmの画角に慣れているためいまひとつこのレンズだけをつけて写真を撮り歩こうと云う気にならない,ということもあります。 EF-M 22mmで撮ったあまり多くないカットをみる限り,軽くて小さいレンズであるということを感じさせない画が得られます。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/EF-M%2022MM%20F2%20STM においています。 #レンズ #AF #EF-M #Canon #22mm #F2 #広角 #単焦点
AFレンズ EF-M CanonMOR
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LUMIX G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
マイクロフォーサーズ用の小型で軽量な標準ズームレンズH-FS014045です。2009年4月の発売のレンズなので随分と古いレンズで2021年時9月点では既にディスコンになっています。2016年頃にLumix DMC-GH2を調達した際,キットレンズとしていっしょについてきたものです。本当は高倍率ズームが欲しいな,と思っていたはずなのですが,なんらかの勘違いをしたらしく,気がついたらGH2とともにこのレンズが手元にありました。謎です。 https://muuseo.com/MOR/items/53 これといって特徴のないキットレンズなのですが,センサーが小さいことを活かしてとても小型,軽量です。また,けっこう最短撮影距離は短くて,ズーム全域で30cmまで寄れるのはたいへん便利です。 写りは価格相応といって良いと思いますが,値段を考えれば十分によく写るレンズだと思います。逆光ではすぐにコントラストが低下してしまいますが,レンズの逆光耐性が低いことが原因なのかカメラのダイナミックレンジが狭いことが原因なのかよくわかりません。このレンズは意外にもシャープな写りという印象です。カメラのチューニングの違いも大きいと思いますが,色も優しい発色で,赤色も色飽和しないでちゃんと出ます。このレンズだけをわざわざ買おうとはたぶん思わないと思いますが,キットレンズとして付いてきたら,それなりに満足できるレンズだと思います。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/LUMIX%20G%20VARIO%2014-45mm%2FF3.5-5.6%20ASPH.%2FMEGA%20O.I.S. に置いています。 #レンズ #AF #m4/3 #MFT #Panasonic #14-45mm #F3.5-5.6 #H-FS014045 #標準 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ m4/3 PanasonicMOR
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FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
2013年11月にフルサイズセンサーを搭載する世界最初のミラーレス一眼カメラとしてα7とα7Rが発売されます。その際にフルサイズに対応したレンズとして発表された5本のレンズのひとつがSEL2870です。α7と同時に発表されたレンズはZeissやGの銘をもつ高級レンズでしたが,SEL2870だけは普及型レンズとしての位置付けで,キットレンズとしても歴代の無印α7 (ILCE-7, ILCE-7M2, ILCE-7M3)にバンドルされてきました。SEL2870の発売当初の価格を調べると61,950円(税込み)となっていて単体では随分と高価な値付けであったようです。現在の実勢価格は3万5千円前後なのでメーカー希望価格とかなり乖離しています。キットレンズなのでレンズだけ手放す人も多いためか,中古は1万円台で入手できます。 このレンズは,α7iiiを中古で買うときに,さすがにまったくAFレンズなしというのも悲しいなぁ,と思って安直にレンズキットの中古を調達したので,当然のごとく本体とともについてきました。広角側は24mmじゃなくて28mmだし,望遠側もかなり遠慮がちな70mmでイマドキのレンズとしては随分とあっさりしたスペックです。手元にある標準レンズのなかでは,フィルム時代のPentax FA 28-70mm F4 ALと似たようなスペックですが,大きさ,重さはPentaxのほうが一回り小ぶりです。Pentaxは普及レンズなのにF4通しで,望遠端ではSEL2870よりも明るいのです。ただ,フィルム時代に比べて最近のレンズは大きく,重く,高価になる傾向なので,SEL2870のように控えめなスペックでそこそこ写り,軽くてコンパクトであることはある意味貴重です。Pentaxx FA 28-70mm F4 ALはフィルム時代にあってもコンパクトでしたので,SEL2870が特別大きいと言うわけでもないですし,現行レンズとして十分にコンパクトだと思います。 写りは値段なりだと思いますが,高画素機で撮った画を等倍で見なければほとんど何も気がつかないと思います。細かいことを言えば隅が甘いとか,普及型ズームレンズにありがちな欠点は普通にあります。しかし,そういうことを気にするレンズではないし,軽くて小さいことは正義です。AFはイマドキの爆速AFレンズとはもちろん比較になりませんが,一世代前のaps-c専用望遠レンズのSEL55210に比べればずっと歩留まりがよく動き回る犬を狙ってもα7iiiの動物瞳AFでたまには目にピントがきます。 可もなく不可もなく,たぶん,十分なのです。とはいえ,24mmが大好きな自分には広角端が28mmというズーム域はどうしても馴染めず,また,望遠端が70mmなのにF5.6ってのも我慢できず,結局,単焦点のSEL55F18Zとお手軽ズームのSEL24105Gを買ってしまったのでした。文句つけてお買い物する理由をでっち上げてるだけってのはもちろんわかってるんですが...。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/FE%2028-70mm%20F3.5-5.6%20OSS に置いています。 #レンズ #AF #SonyE #Sony #28-70mm #F3.5-5.6 #SEL2870 #標準 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ Sony E SonyMOR
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E 55-210mm F4.5-6.3 OSS
2010年6月にSony最初のミラーレス一眼カメラとして発売されたのがEマウントを採用するNEX-3とNEX-5でした。マイクロフォーサーズで先行するパナソニックやオリンパスのカメラよりも大きなAPS-Cサイズのセンサーを採用しながらより小さく軽いボディでSonyらしいコンセプトのカメラでした。 NEXシリーズのデビューの翌年,2011年10月にSEL55210は発売されます。Eマウントのレンズとしては最初期のレンズの一つでaps-c専用です。2011年9月に発売されたNEX-5NにこのSEL55210を追加したダブルズームレンズキットが2011年11月に発売される予定だったようですがその後,発売日が延期され2012年5月にようやく発売されています。NEX-5N以降のaps-cカメラのダブルズームレンズキットにはこのレンズが使われています。 2019年10月にSEL70350Gが発売されるまで,Eマウントのaps-c専用純正レンズとしては最も長い焦点距離をカバーするレンズでした。35mm判換算で300mmを超える望遠レンズであるにもかかわらず,小さくて軽く,NEXシリーズのコンセプトにそったレンズでした。発売当時としては高速なAFが売りだったようですが,近年リリースされている多くのフルサイズ用jレンズに比べると明らかに見劣りがします。しかし,既に10年選手であることを考えればよく頑張っていると言えるのかもしれません。フィルター径がわずか49mmという細身のレンズですが,さすがに鏡筒は長く,しかも望遠側にズームすると鏡筒が繰り出してかなり長くなります。ただ,大きさ,というか長さの割には軽いため持ち上げてもあまり重さを感じません。 α6400の中古を調達したときに,Eマウントのお手軽レンズがあってもよいだろうと思ってダブルズームレンズキットを選んだため,自動的に(?)ついてきました。α7iiiが対応していた瞳AFと同等のAF性能であるということでα6400を導入したのですが,SEL55210のAFはさすがに10年も未来に発売されるカメラのAFについていけるほどではなく,走り回る犬をAFで追うのは非常に苦しいものがあります。当然と言えば当然なので苦情をいうようなところではありません。 SELP1650といっしょに持ち歩いてもほとんど苦にならない大きさ,重さは撮影が目的ではないような旅行などでは適切な選択だと思います。広角側はそれなりに写りますが,望遠端はかなり甘くて残念な感じになります。この種のズームレンズはどうしても望遠端が甘くなりがちですが,このレンズもご多聞にもれない傾向を持つ,ということでしょう。SELP1650と同様に,SEL55210も写りが素晴らしいというわけではないけれどもダメなわけではなく普通に写ります。動き回る被写体をAFで追うには少し苦しいものがありますが,MFで追うことを思えば天と地ほどの差があります。望遠端を除けばそこそこには写って,かつとても軽いレンズで状況によってはこのレンズでなくてはならない,という説得力があります。 ただ自分の本音を言えば,仕事ではない旅行であれば,もうちょっと重くてもよいので,もうちょっとよく写るレンズを持っていくような気がします。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/E%2055-210mm%20F4.5-6.3%20OSS に置いています。 #レンズ #AF #APS-C #SonyE #Sony #55-210mm #F4.5-6.3 #SEL55210 #望遠 #ズーム #手振れ補正
AFレンズ Sony E SonyMOR
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E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
2012年10月に発表され,当初2013年1月発売とされたものの1ヶ月遅れて2013年2月に発売されたSonyのお手軽標準パワーズームSELP1650です。実際には2012年11月に発売されたNEX-6およびNEX-5Rのキットレンズとして市場にでていました。NEX-6や5Rがとても人気でキットレンズが品不足になってしまい,単体での発売が遅れた,ということのようです。 このレンズは,現在(2021年6月)でもα6600を除くα6000シリーズのキットレンズとして本体とともに売られていますので発売からボチボチ10年になろうか,という息の長い製品です。カメラ本体はこの10年の間に様々に代替わりしてきましたが,キットレンズはずっと同じまま,というのはカメラとレンズの位置付けの違いを感じさせてくれます。もっとも,このレンズは息が長いからといってとても優れたレンズか,と言われるとまたそれは別の話のように思います。 ソニーが考えるエントリーユーザーはこういうお手軽標準ズームを使う人,ということで,それに特化した仕様になっています。軽くて動画で使うときにも便利なパワーズームではじめてレンズ交換式カメラを買おう,という人には訴求力がありそうです。私自身は,中古のα6400を調達するときにAPS-C用のコンパクトなレンズがないと不便だろうと思って,安直にダブルズームキットを探しました。上位機種も下位機種も当然考えましたが,これまた安直に真ん中のグレードを選んだ結果,SEL55210といっしょに手元にやってきました。 SELP1650は,いかにもエントリー向け,という感じのレンズです。もともと高級感とか質感を求めるものではないのですが,見事にチープ感が漂っています。また,個人的にはなんでもマニュアルが一番,と信じて道具を使ってきたためパワーズームはどうも使いにくく,なんだか違和感があります。 実際に撮ってみると,良くも悪くもキットレンズです。古い単焦点のマニュアルフォーカスのレンズにも解像感で負けていたりします。もちろん,何と比較するか,ということに依存するので,昔の高級レンズと比較して負けるのは当たり前かもしれません。荷物を軽くしたいようなときには潰しの効かないMFの単焦点を1本だけ持っていくよりはお手軽標準ズームを持っていくのが普通です。でも,写ったものを見るとちょっと萎えるかもしれません。とはいえ,普通に写っているし,比べなきゃわからないし,大伸ばしでプリントするわけでもないので文句を言うな,ということではあるのです。 文句を言うならもっと大きく,重く,高価なレンズを買え,ってことなのでしょうが,必ずしもそれに見合ったaps-c用のレンズがあるわけでもない,というのがまた悩ましいところです。 このレンズによる作例を https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/E%20PZ%2016-50mm%20F3.5-5.6%20OSS に置いています。 #レンズ #AF #APS-C #SonyE #Sony #16-50mm #F3.5-5.6 #SELP1650 #標準 #ズーム #パワーズーム #手振れ補正
AFレンズ Sony E SonyMOR
