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新潟県岩船郡関川村金丸 金丸鉱山 巨大煙水晶
23.6cmのとても大きな煙水晶です。あまりにも重く、片手で持つのがギリギリのラインな重量感です。これだけ大きいのに、透明度がとても高く、光が透過するほど。 こちらを保存されていた方からお話をお聞きしましたが、経緯が非常に面白いものです。 金丸鉱山は昭和初期にカリ長石が採れる鉱山として開発され、60年代頃に最盛期を迎えます。元々、この金丸鉱山で採られるペグマタイトは、石英がとても少ない鉱床ということで、良質な長石が採れることで有名でした。なので、水晶はおろか、石英すら少ない鉱山。 しかし、60年代に鉱山開発の一環で、鉱山付近をダイナマイトで発破し、ユンボで掘っていたたところ、大量の岩が転がっていたのだそうです。その中に大量の煙水晶、玉髄上の水晶があり、譲っていただいた方の伯父様が関係者に見つからないようにこっそり自宅に持ち帰ったのだとか。無論、頭が欠けているのはこのためです。 そんな水晶を、自宅で永らく保存されていたのを、メルカリにて私が発見した形です。 本来石英が採れない場所で、これほどのサイズの良質な煙水晶が採れる、かつ保存されていたというのは本当にミラクルでしょう。永久保存の一品です。
水晶好きな松ちゃん
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広島県江田島市大柿町大君 極細シンギング曲がり両錐煙水晶
長さ4cm、細さ4mmで、折れそうなその見た目。鳴らすと高い音が出るシンギングクォーツ、かつ両錐で曲がり(ねじれもあるか?)という特徴だらけな水晶。 ミネラ80号にも掲載しましたこちらの水晶、前掲のリバースセプターと共に無造作に入れられて送られて来たものです。よくぞ折れずに来たものです…。 両錐ですが、恐らく折れたものが再結晶したものかと思われます。
水晶好きな松ちゃん
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広島県江田島市大柿町大君 リバースセプター煙水晶
松茸水晶の逆バージョン「逆さ松茸」水晶気味な煙水晶です。 江田島全体が花崗岩でできているため、島のあちこちで鉱物が採取されてきました。オーソドックスな煙水晶(5、6枚目)が大半ですが、たまたま先細った煙水晶も入手できました。 色味はそこまで濃くはないですが、中身が濁っている感じです。ただ、光に透かすと煙部分と透明部分が辛うじて確認できます。通常の結晶の上に更に成長して、セプターになった様子。
水晶好きな松ちゃん
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新潟県東蒲原郡阿賀町鹿瀬 草倉鉱山 黄銅鉱・黄鉄鉱・水晶
こちらもグリーンタフ(凝灰岩)に生えた細い水晶。黄鉄鉱や黄銅鉱のメタリックカラーがアクセントとなり、美しい光沢を見せてくれます。 ズームして撮影すれば、水晶洞窟のような雰囲気。金属鉱物も鮮やかに輝いてくれました。 山形県や新潟県には同様の風貌をしたクラスターが多数採られています。いずれも過去に鉱山開発された跡地から拾われることが多く、日本海側の鉱脈の特徴を表したものとなっています。
水晶好きな松ちゃん
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新潟県東蒲原郡阿賀町新谷 三川鉱山 石英脈に生えた細水晶
石英の塊に生えた細い水晶群です。2cmの空隙に無数の細く伸びた水晶が見られます。 層状の石英部分にも僅かに単結晶が見られますが、流石にこの隙間に生えた水晶は成長できず、柱面のみ、あるいは極小粒になっています。とはいえ、風景写真として見てみれば、棚田の風景感があります。 水晶としては正直、小さく目立たない部類。ただ、こうして撮影すると面白い標本になります。
水晶好きな松ちゃん
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大阪府豊能郡能勢町長谷(ながたに)カルルスバット正長石と高温石英
大阪府の水晶はまず情報がありません。採取勢ではなく購入勢ならなおさら入手が困難です。 そんな中、国産鉱物の括りとして発見したのがこちら。長石メインの標本なのですが、母岩に埋まっているのは煙気味の高温石英。分離してはいないので分かりにくいですが、肉眼で見分ける限りだと、紫ではなさそうです。 こちらの産地の長石は、カルルスバット式含め、全て双晶なのだそうです。不思議ですね。
水晶好きな松ちゃん
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茨城県常陸大宮市諸沢 玉髄上の水晶
茨城県は各地で瑪瑙、玉髄が拾える拾えるとあって、リバーコーミングが盛んです。その中でも別格なのがこちらの産地、諸沢です。 諸沢では、茨城県内では数少ない紫水晶が採れた記録があります。博物館には、まるでブラジル産と見間違えるほど美しい紫水晶が展示されていますし、一時期薄いラベンダー色をした標本が出回っていました。 こちらは紫水晶ではありませんが、少し色味が通常ではない気がします。紫でなくても、通常の水晶として見てみれば美しい結晶群かつ、見事な玉髄であります。
水晶好きな松ちゃん
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秋田県鹿角市尾去沢 獅子沢 尾去沢鉱山 薄紫水晶
奈良時代から銅鉱山として栄えた尾去沢鉱山。そちらで採られた紫水晶となります。 とても薄い紫で、紫水晶の中でも地味な印象。手触りがザラザラで、結晶の形も相まって、どこか「鋭利」な感覚を覚えます。ザラつきの要因は表面の酸化鉄と、ズームして分かった表面の凸凹。「都内3日目の氷になりそうな、硬い残雪」風。 結晶が欠損しているため、お値打ち品でした。
水晶好きな松ちゃん
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秋田県大仙市協和荒川 荒川鉱山 シャモサイト入り紫水晶「三色水晶」
2010年代に発見された、荒川鉱山の新種の水晶です。紫水晶は確認されていたものの、緑色の鉱物が内包されている水晶との組み合わせはそれまではありませんでした。 この緑色の内包物は、緑泥石の一種である「シャモサイト」という鉱物です。シャモサイトは海外の鉱物に内包または共生が見られていましたが、国内で水晶に内包するものは珍しい事例でした。 独特の白いカテドラル(この場合はアーティチョーク型か)クォーツが緑に色付き、根元、母岩は紫水晶という、三色に彩られた標本。見ようによっては「白菜」にも見えるでしょうか。小さい結晶も生えていますが、太い結晶とは違う方向に成長している点が面白いです。 ヤフオクにて破格での入手。
4000円 ヤフオク水晶好きな松ちゃん
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青森県中津軽郡西目屋村 尾太(おっぷ)鉱山 黄鉄鉱付き水晶クラスター
横24cm、縦17cmという、非常に大物な標本。遠目から見ても目立つほど、その黄鉄鉱の輝きが眩しく光り、一部が赤く色付いた水晶が林立しています。 黄鉄鉱キューブは大小合わせて100は軽く超えるほど見られます。 リサイクルショップに売られていることが時々ある尾太の菱マンガン鉱ですが、鉱夫の整理品としてこういったクラスターもまとめて買い取られ、出回ることがあります。華のある菱マンガン鉱と比べると人気は落ち、売れ残ることもしばしばなようで、少し前までは安く手に入れられました。こちら本体は1200円でした。
水晶好きな松ちゃん
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群馬県甘楽郡南牧村砥沢 三ツ岩岳 日本式松茸双晶
こちらは日本式双晶が松茸水晶(セプタークォーツ)となっているタイプ。 いずれもサイズが1cmあるかないかという小ささながら、立派に松茸となっています。 三ツ岩岳には採れるものがない、というほど様々な特徴の水晶が採れていますね。
水晶好きな松ちゃん
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群馬県甘楽郡南牧村砥沢 三ツ岩岳 日本式三連双晶(鳥型三連双晶を含む)
長らく入手できていなかった三連双晶を入手できました。3つセットで購入したのですが、うち2つがしっかりと三連であることが確認できました。 それぞれを矢印で表せば、日本式双晶にさらに単結晶が双晶していることが分かるでしょうか。5、6枚目が、太陽の塔を上から見ている形で「鳥型」感が分かりますね。 画像がぼやけているのは、マクロレンズを使わないと撮影できないレベルのサイズのため。一枚目は6mmしかありません。深度合成をすればきれいに見えるはずでしょうが…技術に乏しいのですみません(汗)
水晶好きな松ちゃん
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和歌山県日高郡日高川町串本 舟原鉱山 輝安鉱付き水晶
輝安鉱といえば、有名所は市之川鉱山でしょう。でも、他の場所でもきれいな輝安鉱が採れます。 こちらはその一つ。イボイボの水晶クラスターにメタリックな輝安鉱が数か所に見られます。 和歌山県では輝安鉱の産出情報が散見され、舟原鉱山では輝安鉱が完全内包された水晶の単結晶なんてものがある様子。
国産ミネラルマルシェ飯田橋 2022.9.10水晶好きな松ちゃん
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千葉県千葉市千葉寺町 青葉の森造成地 高温石英
宅地造成のため、現在は絶産。 単なる砂、と言われればそうなのかもしれませんが、私にとっては5年間追い求めた、幻の「千葉県産水晶」であります。石仲間から交換という形で頂いたものになります。 ズームしてみれば、確かに結晶です。3枚目には、黒い内包物がある高温石英も確認できました。とはいえサイズは最大でも0.2mmです。画用紙の厚さくらいでしょうか。 砂なので、恐らく海風で飛ばされたものでしょう。 場所は1962年冬〜3年に埋め立てて作られた場所付近で、それまでは海岸沿いでした。 東京湾海底には石英脈がある、と聞いたことがあり、玉髄であれば神奈川県側で採れることがあります。風の影響か、はたまた潮の流れなのか、軽い砂は千葉県側に飛ばされたのだと思われます。
水晶好きな松ちゃん
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高知県のとある産地 エレスチャルクォーツ
産地非公表。 国産にはまるで見えません。パキスタンかブラジルのエレスチャルに見間違えます。 こちらには気泡が見られ、もしかしたら水入り部分もあるかもしれません
水晶好きな松ちゃん
