病葉の天目
この葉の持ち主の名前を知ろうとは思わない。湾外のどこかの島に生えている木の葉なのだろう。
枯れ落ち、完熟してなお、見せるものを持っている。
蝕まれる死の侵食を救ったのは塩分なのだろうか、かろうじて残っている緑が、それ自体の死を押し返すように主張している。
美しいと思う。
この色彩の発想はボクにはない。紅葉が先端から死に蝕まれる一葉と、この自然の天目は数千万年前の火成岩や堆積岩がもつ永遠に近い彩色の妙を間際になって手に入れている。
今日は一個の石も拾わずに、この写真だけ撮って帰った。
YUKIUSAGI
2023/07/01こんにちはたまに石の模様みると面白いです
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