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R.シューマンのヴァイオリン・ソナタ
シューマンのヴァイオリンソナタ2曲
Vn.ギドン・クレーメル
Pf.マルタ・アルゲリッチ
このアルバムが出るまではアドルフ・ブッシュが若きルドルフ・ゼルキンと組んだレコードを聴いていた。最近というか、ここ20年くらいはこのCD一本。
クレーメルはブラームスをアファナシェフと録音したので、ライヴを含めてボクが知っているアルゲリッチとのコンビはソナタではプロイコフィエフ、べートーヴェンとこのシューマンしか知らない。メンデルスゾーンではコンチェルトがあったと思う。
アルゲリッチは何年経っても変わらず若々しい。時折、現実的な写真も使ったアルバムも見受けられるけど、クレーメルと組んだ頃はまだ恋多き女という感じだね。
シューマンはこのクレーメルやパールマンとかとも録音していてルノー・カピュソンって言うヴァイオリニストとも録音している。このCDは聴いた。
でも、旋律線のなんていうか繊細さが上手く弾き切られているのは力量的に均等なこのクレーメルとのものが僕の趣味に合う。
2曲ともにロマン派の作品として名曲です。
2曲とも紹介するのはいい加減長くなるのでここでは第1番をやっつけて別にLabの方で第2番を長々書こうと思って仕上げました。
シューマン ヴァイオリンソナタ第1番 イ短調 op.105
第1楽章 アレグロ・アパッショナート
第2楽章 アレグレット
第3楽章 アレグロ・コン・ブリオ
あまり聴く機会の少ない曲だけど、シューマンの室内楽としてやはり無視できない高みにある。
今回はベートーヴェンのソナタで素晴らしい演奏を聴かせてくれたアルゲリッチのピアノとクレーメルの細身だけれど芯の通ったヴァイオリンを選んだ。
シューマンの室内楽はブラームスのそれとある意味多くの共通点を持っている。
密度の濃いロマンティシズムは両者に共通するもので、美しく、表面的な歌謡性よりも、内省的な緻密さと深さを演奏者の組み合わせで様々な色合いで提示してくれる。
二人はベートーヴェンのヴァイオリンソナタで聴かせたモーツアルトに寄り添った世界から古典的な中に漂う抒情をここでは幻想的で凝縮された情熱で聴かせてくれた。
第1番自体は16,7分の短い曲だけれど、しっかりとした色分けがされている。
ボクは特にヴァイオリンが語りかけるように軽やかに歌う第2楽章の主題に惹かれる。繰り返されてもしつこさのないニュアンスの豊かさ。
https://youtu.be/ohn1k4pNdys?si=cQ8ytJ6eKcBElYv5
第3楽章のアレグロ・コン・ブリオは少し紗がかかっているようなくすんだ輝きがある。
ブラームスのような、それでいてふっと切り替わるピアノ・パートの閃きに満ちた、そして豊かなニュアンス。
ラストのバイオリンの切れが爽快。
シューマン/ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調op.121
第1楽章 ウン ポコ レント アニマート
第2楽章 モルト アニマート
第3楽章 ドルチェ センプリーチェ
第4楽章 アニマート
感想はLabの方に書きました。 https://muuseo.com/Mineosaurus/diaries/255
