プラモデル製作記『5M HOBBY ドイツ軍 E-10 駆逐戦車』 [1話完結]
公開日:2021/10/4
この度はプラモデル製作記をご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
なかなか更新頻度が上がらない今日この頃ですが、お付き合いいただければ幸いです。
【はじめに】
今回は「プラモデル製作記」と題しておきながら、「レジンキット」に挑戦してみたいと思います。
レジンキットとは、樹脂素材を鋳型に流し込んで製造されたキットで、フィギュアなどでは「ガレージキット」とも呼ばれています。
鋳型の都合上、プラモデルとは異なり少量生産が一般的です。
それではキットのご紹介です。

5M HOBBYというメーカーから発売された、ドイツ軍のE-10 駆逐戦車です。
~実車について~
この戦車は、第二次世界大戦中にドイツで計画された戦車です。E10を含むE25·E50·E75·E100は、部品の一部を共通化して生産効率を上げようという設計思想を基に設計され、この計画はドイツ語の"Entwicklungstypen"(開発タイプ)の頭文字をとって「E計画」と呼ばれました。
しかし計画されたEシリーズの戦車は、どれも完成することなく終戦を迎えています。
~模型について~
5M HOBBYは、レジンキットを中心に生産する模型メーカーです。どの製品も比較的マニアックな車両が多く、試作戦車などを多数製品化しています。
【組立編】
それでは、中身を確認していきます。

分かってはいましたが、部品点数がとても少ないです。

プラモデルと違って、1つひとつの部品がある程度まとまっていますので、組立自体はさほど難しくなさそうです。

部品をすべて出しました。このモデルは十数点の部品で構成されていることが分かります。
まずはじめに、各部品の切り出しと下処理を行います。

↑写真では分かりにくいですが、転輪の周りに不要なレジンのバリがあります。

部品を切り出し、バリを削り取ります。
続いて、排気管の穴を開けます。

キットの状態でも窪みはありますが、ピンバイスでもう少し掘ります。

ところが、ここでハプニングが発生します。薄くなった部分が欠けてしまいました。
話には聞いていましたがレジンは力を加えすぎると脆く、陶器のように「パリン」と割れてしまいます。
幸い大事には至りませんでしたので、ほどほどにしておきます。
そんなこんなで各部品の切り出しが終わったら、レジンキットの最重要ポイントである「脱脂」作業をします。
レジンキットでは、鋳型から部品を取り出しやすくするために離型剤を使用しています。これが厄介で、そのままでは塗料が食いつきません。
離型剤を落とすには様々な方法があり、古くからあるのは部品を茹でる方法です。しかし都合のいい鍋が無いのと変形が怖かったので、今回は「レジンウォッシュ」を使いました。

使い方は簡単です。部品が入る容器を準備して、パーツが浸るくらいまでレジンウォッシュを注いで、放置するだけです。

1/72スケールですので、少量のレジンウォッシュでヒタヒタになります。この溶剤は何度か使い回すことができるようで、使用後は一度で捨てずに別の容器に移して保管しておきます。
10~60分ほど放置してから部品を取り出し、しっかりと乾燥させたら、次はクレンザーと中性洗剤で洗います。

部品がすべて揃っていることを確認して組み立てます。接着剤はエポキシ系接着剤と瞬間接着剤を使います。


組み立てると全体像が見えてきます。
分かってはいましたが、とても背が低く平べったい車両です。

全体にタミヤのサーフェイサーを吹きます。レジンキットの場合は、特に下地処理をしっかりしないと塗料が食い付かず、塗装完了後にポロポロと剥がれてしまいます。

肝心の車体色は悩んだ挙げ句、調色したジャーマングレーにしました。
実車が存在しないので、極端なことを申せば何色にしても間違いではないのですが、試作車っぽくこの色にしています。

履帯·機銃·工具類を塗装を済ませれば、あとはデカールを貼るだけです。
ところが、このキットにはデカールが付属していません。「中古だから?」とも思いましたが、完成見本もデカールが貼られていないので、元々この仕様のようです。

せっかくなので、過去に製作したプラモデルの余剰デカールを使用します。
今回選んだのは、フジミの1/72スケール用デカールです。

調子に乗って貼りすぎてしまいました(汗)
まあ、これでよしとします。
あとはウェザリングとクリアー塗装をして完成です。

完成しました!
普通のプラモデルよりも組み立て工程が少なかったので、サクサクっと完成を迎えることができました。
私自身レジンキットを敬遠していたところがありましたが、作ってみると楽しいものです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!また次回お会い出来ることを願いつつ、製作記を終わりにしたいと思います。
ありがとうございました😊
#2021
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