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ジャンムーカシミールサファイア0.700ct
過去から宝石として装飾品に用いられてきた、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドにアレキサンドライト、あとジェダイトもでしょうか。その中でも特別的な扱いを受けてきたのがインド側カシミール、ザンスカール山脈クディバレー産のいわゆる「カシミールサファイア」です。 インド側カシミール地域、ザンスカール山脈クディバレー、標高4000m以上あるこの地域からサファイアが採取されたのは19世紀末から20世紀初頭にかけて。 オールドマイン産か知る術はありませんが、インド側カシミールのものであることは、まず間違いありません。 カシミールサファイアの産地同定検査は、GIAだけでは足りません。GIAが多く"Kashmir"と出すサファイアの中には、多くの他産地のものが混じっていますので、ダブルソーティングを取られることをお勧めします。 国内だとサファイアの産地同定が得意な日独宝石研究所での検査をお勧めします。 一度目に焼き付いたら離れない。これがコーンフラワーなのでしょうか。 鉱物名:コランダム 宝石名:サファイア 組成:Al2O3 重量:0.700ct 産地: Kashmir sapphire mines, Pádar, Kishtwar district, Jammu and Kashmir 鑑別:日独宝石研究所, GIA
宝石 ネットオークション 2021年shm
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クリソベリル(バナジウムクリソベリル)1.175ct
実家に眠っていた、タンザニア産のバナジウムクリソベリルです。黄色味がほぼない標準的な色ですが、内包物も少なくカットは整っていると思います。 鉱物名:クリソベリル 宝石名:バナジウムクリソベリル 組成:BeAl2O4 重量:1.175ct 産地:Tunduru, Tunduru District, Ruvuma Region, Tanzania 鑑別:日独宝石研究所
宝石 ネットオークション 2019年shm
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アレキサンドライト(ヘマチタ産)0.247ct
産地不明で入手しましたが、産地同定検査の結果、ヘマチタ産に一番近いとの事だったので、ヘマチタ産と見做してます。 内包物はありますが、カラーチェンジは中々です。 鉱物名:クリソベリル 宝石名:アレキサンドライト 組成:BeAl2O4 重量:0.247ct 産地:Itaitinga Mine, Hematita, Antonio Dias, Minas Gerais, Brazil 鑑別:日独宝石研究所
宝石 大阪市中央区 2021年shm
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クリソベリル(インド産)0.398ct
当初、アレキサンドライトとして入手しましたが、カラーチェンジが微弱で、しかもCrによる色変化とは認められないとして、クリソベリル判定となった裸石です。 こういう石は結構溢れています。 見た目は綺麗。 しかし、正しくアレキサンドライトを入手したい場合は色変化がCrの影響によるものか、チェックする必要があります。 鉱物名:クリソベリル 宝石名:クリソベリル 組成:BeAl2O4 重量:0.398ct 産地:Deobhog area, Raipur District, Chhattisgarh, India 鑑別:日独宝石研究所
宝石 ネットオークション 2020年shm
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ローレントーマサイト0.440ct
2019年、マダガスカルで新しく産した宝石で、国内にはコロナ禍の為か、中々出回ることがありません。また、海外のかなり信頼性の高い鑑別機関が、グランディディエライトを、ローレントーマサイトと鑑別し、国内で再鑑別をした際、ローレントーマサイトではないと判断されたこともあるようです。 なお、グランディディエライトとローレントーマサイトは、日独宝石研究所のサイト記載のとおり、前者が硬度7半、後者は6。比重値も屈折率もわずかに前者が高く、結晶系も違うので、識別は簡単とのことです。なぜかの実績も権威もある鑑別機関が誤った結果を出しているのか謎です。 グリーンとイエローの二色性が特徴ですが、グランディディエライトも多色性が特徴の石。こちらのものは多色性があまり確認できず、インクルージョン、クラック、パビリオン部の欠け…等瑕疵をあげたらキリが無いのですが、カットはかなり整っており輝きは中々と思います。 2020年時は、高価で愛好家も中々手が出せないものとなっていますが、コロナ禍が収束し、国内に持ち込まれたとき、値下がりはあるのでしょうか。 鉱物名:ローレントーマサイト 宝石名:ローレントーマサイト 組成: Mg2K(Be2Al)Si12O30 重量:0.440ct 産地: Beravina, Ambaro, Tsaraitso, Betroka, Anosy, Madagascar 鑑別:日独宝石研究所
宝石 神戸市中央区 2020年shm
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ボーウェナイト1.081ct
台湾産の鮮やかなイエローのサーペンティンはボーウェナイトと呼ばれます。サーペンティンといえばグレーがかったグリーンのものが多いですが、イエローのものもあり、しかし透明度はそれほど高いものはありません。 アクセサリーのビーズとしてたまにあるらしいですが、あまり透明なものはなく、当該石のような裸石は珍しいようです。 鉱物名:サーペンティン(ボーウェナイト) 宝石名:サーペンティン 組成:(Mg,Fe,Ni)3Si2O5(OH)4 重量:1.081ct 産地:Taiwan 鑑別:日独宝石研究所
宝石 ネットショップ 2019年shm
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コバルトガーナイト(ナイジェリア産)0.408ct
ガーナイトはこれまで濃い緑色をした、地味な色の石で愛好家の間でのみ取引される鉱物で、一部スリランカの鉱山からごく僅かにCo含有のガーナイトが産し、そこから更に透明度の高い原石がカットされ、販売されるという、極めて希少性の高い宝石でした。 ところが、2019年、ナイジェリア産のブルーガーナイトが国内のショップで多数リリースされました。新たな鉱山が見つかったのか、既存の鉱山から大量に産出したのか、おそらく後者だと思いますが、いずれも希少性を武器に愛好家の間で人気を博しています。 日独宝石研究所の会報誌でも紹介されたこの石の産地について、詳しい記事は見たことがありませんが、GIAの論文にはカドゥナ州kagoloから産したと記載がありました。 また、タラバ州mambilla hill産と記載されたものも販売されており、この石はそこの産地のものとして入手しました。 この石にはコバルトスピネル同様、Coが含まれており、その発色要因はCoがFeより優勢で、重要な役割を果たしています。鑑別書に"アイアンバンドを認む"の記載がないことがその証左です。 鉱物名:スピネル 宝石名:ガーナイト "コバルトガーナイト " 組成: ZnAl2O4 重量:0.408ct 産地: Mambilla Hill, Sardauna, Taraba State, Nigeria 鑑別:日独宝石研究所
宝石 ネットショップ 2020年shm
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ウェーウェライト
この石は、日独の鑑別結果には"ウェウェルライト"と出ており、どうやらこちらの名称がAGL推奨らしく正しいのかもしれません。但し、日独では"ウェーウェライト"での鑑別書作成も可能でして、どうも近山晶先生はどうやら"ウェーウェライト"の名称を使用していたようです。ですので、私も当初教えてもらった方の"ウェーウェライト"を使用しています。 さて、この石がどのようなものかといいますと、実は結石と同じ成分でできています。カットするような石ではないですが欧米のカッターは何でもカットしてしまいますので、モーススケール2半のこんな石にもファセットカットを施してしまいます。産出も限られていますし、インクルージョンも入りやすいので、こんなにシンメトリーが整えられた、インクルージョンの見えない石は珍しいのです。 そして、この石は長波で綺麗に蛍光します。蛍光する鉱物は割と多いですが、この石のような青白い蛍光をみせるものはあまり見ない気がします。 鉱物名:ウェーウェライト 宝石名:ウェーウェライト 組成: Ca(C2O4)・H2O 重量:0.259ct 産地:Most District, Usti nad Labem Region, Czech Republic 鑑別:日独宝石研究所
宝石 大阪市中央区 2020年shm
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デマントイドガーネット(ロシア産)0.340ct
アンドラダイトガーネットはカルシウムを多く含むガーネット族"ウグランダイトグループ"のうち、更に鉄を主成分とするガーネットのことをいいます。 そのアンドラダイトガーネットが、クロムにより黄緑色から緑色に発色するようになったものが、デマントイドガーネットと呼ばれています。 中でも、石綿鉱床中に発見されるデマントイドはクリソタイルを内包することが多く、ロシア産をはじめとし、イラン、イタリア産の石にも見られ、ナミビア、マダガスカル等スカルン鉱床由来のものにない特徴です。いわゆる"ホーステールインクルージョン"というものです。 インクルージョンは宝石としては一般的に忌避されるものですが、ことロシア産のデマントイドガーネットに関しては程よいホーステールインクルージョンはどちらかといえば歓迎されています。 ロシアのデマントイドガーネットはロマノフ朝の宮廷を飾る宝石として、20世紀初めの王朝崩壊まで表舞台に出てきておりましたが、その後21世紀まで全く産出がありません。しかし、2000年代初頭、再度この石は日の目を見ます。 デマントイドガーネットの光の分散はダイヤモンドを上回ります。ラウンドブリリアントカットが施された真緑のものは、パライバトルマリンやインペリアルトパーズの上級品同様、そのグループの中で最高の評価を受けます。 これがそのうちのひとつ、ホーステールが輝きを阻害しない程度にほどよく内包され、色は真緑。ラウンドブリリアントカットのデマントイドガーネットの良い点が詰め込まれたものだと確信します。 鉱物名:ガーネット 宝石名:デマントイドガーネット(アンドラダイトガーネット) 組成:Ca3Fe2(SiO4)3 重量:0.340ct 産地: Korkodinskoe demantoid deposit (Karkodinskoe; Novo-Karkodinskoe), Korkodin, Ufaley District (Ufalei District), Verkhny Ufaley, Chelyabinsk Oblast, Russia 鑑別:日独宝石研究所
宝石 ネットショップ 2020年shm
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クロムスフェーン(ロシア産)0.747ct
スフェーン(チタナイト)はファイアと呼ばれる色とりどりの鮮やかな輝きが特徴的な宝石です。その名の通り、成分中にチタン(Ti)を含む鉱物で裸石のコレクターはもちろん、原石コレクターからも人気が強い石です。 産地はマダガスカルやパキスタン、ブラジル等もよく見かける印象で、裸石の多くは、スフェーンの長所を最大限に活かすため、ブリリアントカットが施されます。 Twitterに投稿した内容ですが、反響のあったものの誤解が広がっている気がしますので、こちらに改めて纏めさせていただきます。 一般に"クロムスフェーン"と呼ばれるスフェーンですが、よく紹介される内容として、"緑色を帯びた、ファイアが煌めくスフェーンで、チェルシーカラーフィルターで赤くなるもの"ということですが、多くのショップでは「"クロムスフェーン"として仕入れているので深く考えずにそう書いている」とのことらしいです。 本来、クロムに起因する発色のスフェーンの外観は、ロシア産の高品質のデマントイドガーネットに近く、ファイアはほとんど見えません。そして、少しでも黄色ないし褐色が混じっているものは"クロムスフェーン''ではありません。何故なら、そのクロムスフェーンではないスフェーンの緑色の発色要因は、成分中に含まれるチタンと鉄のバランス、または鉄の価数によるものです。 日独宝石研究所の分析結果によれば、本来のクロムスフェーンのクロム含有率は一般的に販売されているそれの100倍以上です。 また、チェルシーカラーフィルター(CCF)を通して赤になったとしても、それがクロムスフェーンである証左にはなりません。CCFを通してスフェーンを見た場合、基本的に全て赤くなります。 CCFは、"エメラルドフィルター"といわれるようにエメラルド含むベリルの区別(エメラルドかどうか)はある程度できます。ベリルに関しては、石に含まれる鉄の量で赤色の光の吸収量が変わります。エメラルドの場合は発色がクロムまたはバナジウム起因であり鉄起因ではないため、暖色系ライトの赤色が透過し、フィルター越しに赤色に見えます。鉄起因のブルースピネルが何も反応がなく、コバルトスピネルが赤くなる原理と全く同じです。スポジュメン(ヒデナイトとグリーンスポジュメン)も同じです。 しかし、アンドラダイトガーネットやスフェーンについては、鉄の吸収が先に挙げたベリル等とは異なり、赤色の光を透過するため、鉄が含まれていようが基本的に赤くなります。というより、クロムが含まれていようがいまいが関係ありません。「チェルシーカラーフィルター(CCF)を使って赤くなった、この現象はクロムが含有されているためである。」という説は誤りです。 クロムスフェーンであることを確かめるためには、LA-ICP-MSやラマン分光法を用いた専門機関による分析が必須です。 クロムスフェーンの産地の特徴のひとつとして、周りにクロムが物凄く豊富な地域、それこそ、レアガーネットのウバロバイトガーネットが産するような場所でなければ採取することができません。世界的に良質なウバロバイトガーネットが産する地域は、ロシアの西ウラル、サラノフスキー鉱山が有名ですが、クロムスフェーンにしても、ここか、メキシコ北部の極一部地域ぐらいしか採れません。 現状、一般的にクロムスフェーンとして販売されている、パキスタン産を代表とするスフェーンがクロムスフェーンとして出回るようになったのは、タイの研究機関が、ファイアが煌めく緑色に褐色が混じったスフェーンを誤ってクロムスフェーンとして紹介してしまったことがきっかけです。そのきっかけとなった発表の具体的な内容までは追えませんでしたが、権威ある研究機関の誤った発表が世界中に広がったことが今日の誤解に繋がっており、今なおその誤解は晴れず、本来のクロムスフェーンが埋もれてしまっているままとなっています。 何を持って「クロム」スフェーンなのか考えたとき、その名で販売できるスフェーンは限りなく少なくなるのではないでしょうか。 このクロムスフェーンについて、2019年初めの日独宝石研究所の会報誌に詳しく紹介されていました。分析結果まで掲載されています。業者さまで、もしこの記事を読んで頂き詳しく確かめたい、ということであれば問い合わせしてください。 さて、投稿の石ですが、クロムスフェーンです。普通のスフェーンと見た目が異なりファイアは非常に見えづらいものになっています。画像ではわかりづらいですがスフェーンらしく輝きは凄まじいです。産地はロシア、サラノフスキー鉱山。 鉱物名:チタナイト 宝石名:スフェーン(Cr起因"クロムスフェーン") 組成: CaTiSiO5 重量:0.747ct 産地: Saranovskii Mine ("Rudnaya" underground chromite mine; Glavnoe Saranovskoe deposit), Saranovskaya Village (Sarany), Gornozavodskii District, Perm Krai, Russia 鑑別:日独宝石研究所
宝石 業者交渉 2020年shm
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ストロマトライト化石(藻の化石)(ワイオミング州産)
米国ワイオミング州産の藻の化石で、年代は始新世(5000万年前頃)になります。 ストロマトライトは化石は世界各地で見つかりますが、少数ながら、オーストラリアやメキシコで現生するようです。 標本名:ストロマトライト化石 産地:米国ワイオミング州
化石 大阪市阿倍野区 2016年shm
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緑柱石(ver.エメラルド)(ノルウェー産)
レア産地の緑柱石。結晶は小さくカットできるほどの大きさは採れません。 この標本は、セラーが現地で落ちていたものを拾って持ち帰ったものなので、産地は確かです。(湖の側と聞きました) 鉱物名:ベリル(ver.エメラルド) 和名:緑柱石 産地:ノルウェー、Byrud gård
鉱物 神戸市中央区 2019年shm
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パライバトルマリン "エイトリータ"0.220ct, CuO:2.49% MnO:1.20%
1982年、ブラジルのパライバ州サンジョゼ・ダ・バターリャにおいて、エイトール・ディマス・バルボーサ(Heitor Dimas Barbosa)は仲間の鉱夫らと共に、ブルーの鮮やかな鉱物を発見しました。当時は不透明なものしか出なかったようですが、その後、エイトールは私財を投じ、1988年(87年?)、遂にその鉱物の透明石を発見します。 中央宝石研究所のCGL通信によれば、1988年発見の透明石は僅かに10kg程度で、あまりに鮮やかなそのブルーは、当初、誰も天然石と信じられなかったようです。 エイトールの発見したその青い透明石は、翌年のツーソンで鮮烈なデビューを飾ります。ショー開始時に90US$/ctだったものが一気に2,000US$/ctに跳ね上がったことは有名な話です。 このような経緯で、パライバトルマリンが表舞台に登場したのは、20世紀終盤の、他の宝石と比べればまだまだ最近のことです。 パライバトルマリンといえば鮮やかな蛍光色を帯びた、緑がかったいわゆる"ネオンブルー"が特徴的な宝石として広く知られており、その色合いはアパタイト以外では唯一無二、人気の主要因になっています。 しかし、エイトールが発見した最初期にはこの裸石のような、深みのあるブルーの石が採れました。 発見者であるエイトールの名前から、最初期(1988年〜1990年)に2〜30kg程度のみ採掘することができた、特別に綺麗な裸石は"Heitorita"「エイトリータ」と呼ばれています。 パライバトルマリンエイトリータは「非加熱のパライバ」と定義づけられることがあります。パライバトルマリンにおいて、非加熱を看破するノウハウを持つ鑑別機関は限られており、スイスのギュベリンは確実に可能と聞きました。ただ、国内では、パライバトルマリンに関する鑑別ルールのため「加熱の痕跡は認められない」と記載することはできません。 パライバトルマリンの加熱処理を看破するにあたり、ノウハウをもつ鑑別機関は ①明らかに非加熱である。 ②加熱・非加熱の特徴がいずれも見られる。 ③明らかに加熱である。 のいずれかを判断します。 その結果、半分以上は②で残りの過半数が③、最も少ない残りが①ということらしいです。 また、例え非加熱を看破できたとしてもそれを鑑別書に書くことは叶いません。パライバトルマリンは通常、加熱されることで、石の中の3価マンガンを2価マンガンに変化させ、あのようなエレクトリックブルーの色彩を出すようにしています。で、あるため鑑別書には加熱の有無に関わらず「通常加熱」と記載されます。 「通常加熱」と記載することは国内の鑑別ルールで決められた内容です。これを何で書かないとダメかといいますと、コメントに何にも書かない=つまり非加熱、と悪質なセラーはこうやって販売します。 話を元に戻しますが、中央宝石研究所のCGL通信には、以下の記載があります。 >1988年には透明度の高い原石が10kgほど〜 > 1989–1990年にかけてさらに15–20kgの原石が採取され、このうちの10kgが高品質〜 最初期に採れた、透明度の高い高品質のものが、所謂エイトリータです。最初期に採れたことを証明するのは困難ですが、この石のようなストレートブルーの石は、ほんの最初期にしか採れなかったようです。ストレートブルーでかつ産地同定検査で、ブラジル産と出たもの、かつインクルージョンが肉眼で見えないようなものはエイトリータと呼べるものと私は考えます。 この石は、偶然大阪府内のイベントで見つけ、一目みて、衝撃が走りました。そのセラーが取り扱っていた単一ブルーのパライバトルマリンは3ピース。しかしこの石だけ、明らかに彩度と、何より輝きが違いました。セラーに確認した際、この石のみが"heitorita"と言われていました。 また、一部の単一ブルーの上質なパライバトルマリンにはカラーシフト効果があります。この裸石は、画像の通り、LED下でブルー、ペンライトでグリーンに変化します。GIAの鑑別書にもカラーチェンジあり(国内AGL鑑別では記載できない色変化(寒色→寒色))の記載があります。 この石は、ロシアンアレキサンドライト、カシミールサファイア同様、入手が極めて困難な、色石の頂点です。 鉱物名:トルマリン 宝石名:パライバトルマリン "エイトリータ" 組成: Na(Li,Al)3Al6(Bo3)3Si6O18(OH)4 重量:0.220ct/ CuO:2.49%、MnO:1.20% 産地: Batalha mine, São José da Batalha, Salgadinho, Borborema mineral province, Paraíba, Brazil 鑑別:GIA, 日独宝石研究所
宝石 大阪市中央区 2020年3月shm
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スキャポライト(強蛍光)0.352ct
蛍光スキャポライト。マリアライト寄りかメイオナイト寄りか、おそらくはマリアライト寄りかなと思いますが、日独宝石研究所にはどちら寄りか、確認していません。 長波紫外線でかなりの強烈な蛍光を示します。一部のアフガニスタン産のスキャポライトの特長でしょうか。 鉱物名:スキャポライト 宝石名:スキャポライト 組成:NaAl3Si9O24Cl(20-60%)+Ca4Al6Si6O24(Ca3, SO4)(40-80%) 重量:0.352ct 産地:Afghanistan 鑑別:日独宝石研究所
宝石 京都市左京区 2019年shm
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フローアパタイト0.443ct
この色は天然なんでしょうか。 ブルーのアパタイトは通常加熱されてあの鮮やかな青色を示しますが、当該石の加熱の有無にしてはわかりませんでした。 鑑別を出しましたが、確認を失念していました。しかし、鑑別書には加熱のコメントがありません。ブルーアパタイトに加熱にかかるコメントを書くルールがなければそれまでですが、もし書かなければならないなら、書いていないため非加熱ということになります。 私も加熱されたものと認識して入手しています。この色、この大きさ、パライバトルマリンであれば一体幾らになるでしょうか。 鉱物名:フローアパタイト 宝石名:アパタイト 組成:Ca5(PO4)3F 重量:0.443ct 産地:不明 鑑別:日独宝石研究所
宝石 神戸市中央区 2019年shm