脆銀鉱 (stephanite) 院内銀山 #0689A

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脆銀鉱(ぜいぎんこう)は銀とアンチモンを主成分とする硫塩鉱物の一つで、銀の鉱石鉱物です。院内銀山は日本における脆銀鉱の著名産地の一つでした。(背景はソフトウエア処理しています。)

院内銀山は1606年(慶長11年)に発見され、江戸時代を通して秋田藩の直営銀山として繁栄した浅熱水性鉱脈型金銀鉱床です。1833年(天保4年)からの約10年間に年間産銀量が千貫(=3.75トン)を超える「天保の盛り山」と呼ばれる最盛期を迎え、人口15,000人あまりと、当時は藩都久保田城下をしのぐ賑わいだったとのことです。維新後は明治新政府の直轄経営となり、1884年(明治17年)に、工部省から古河市兵衛に払い下げられました。以降古河鉱業の経営となって近代化が進められ、1894年(明治27年)には年間3,906貫(≒14.6トン)の銀を産出しましたが、明治末頃の銀価格の下落や鉱脈の枯渇などで次第に衰退、1954年(昭和29年)に閉山しました。

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