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- 「風船爆弾 (最後の決戦兵器)」(光人社NF文庫/鈴木俊平著)
「風船爆弾 (最後の決戦兵器)」(光人社NF文庫/鈴木俊平著)
日本軍の最終兵器…、「風船爆弾」のことが知りたくなって、この本を買って読みました。
敗戦の色濃い昭和19年、米国本土を攻撃するための兵器として、日本人の叡智を絞って考え出されたのが、和紙とノリで作られた大きな紙風船、それに爆弾を吊るした「風船爆弾」でした。
そして、昭和20年4月までの半年間、女学生や芸者衆の勤労奉仕により作られた多数の風船爆弾が太平洋に向かって放たれ…、、、しかし、一向に成果の上がらない取り組みに日本軍はこの風船爆弾での攻撃をあきらめてしまいました。
しかし、実は多数の風船爆弾が米本土に落下していたのです。
米国政府は、風船爆弾がちゃんと米国に届いている事実を日本に知られると、今度は爆弾の代わりに細菌兵器を詰めた風船を放たれるのではないかと恐れ、徹底的な報道管制を敷いたのでした。
このため、何も知らない住民が不時着した風船爆弾をいじって爆死したりと悲惨な事件も招いたのですが、この情報統制の取り組みが功を奏し、日本側に風船到来の成功の事実が伝わることがなかったのです。そして、日本側は「失敗」と思い込み、この作戦を止めてしまったのでした。
(※当時、日本軍が細菌兵器を扱っていることは、中国戦線で731石井部隊がペスト菌をばらまいたりしていたので、その情報から「日本軍は細菌兵器を持っている」と知られ、米政府はそれらによる米本土攻撃を極度に恐れていたので、こうした取り組みになったのだと推測しています。)
また、奇跡的に「風船爆弾vs原子爆弾」の対決の場面も生起しました。
1発の風船爆弾が、ワシントン州の原爆用プルトニウム工場に落達、送電線に引っ掛かり停電を引きおこしたのですが、これにより原爆の製造が「3日」遅延したそうです…。
そんなタメになることが書いてある本です。
オマハルゲ
2025/01/11 - 編集済み風船爆弾が米本土に到達していて若干の被害があったというのは何かで読んで知っていました。
しかし、原爆製造にまで影響を及ぼしていたとはシラナンダ〜💥
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T. S
2025/01/11私もこの本を読むまで知りませんでした。
風船爆弾vs.原子爆弾…
6人がいいね!と言っています。
オマハルゲ
2025/01/11ひょっとしたら製造の遅れが原因で投下予定がずれ込んで・・・と考えたらまた別の恐ろしさがありますね。
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T. S
2025/01/11 - 編集済みたしかに…怖
長崎原爆の投下は当日の天候でターゲットが変わりましたからね。
そういうところに気づかなければダメですね。さすがです。私も考察がまだまだ甘いです…反省
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