「闇を裂く道」(文春文庫/吉村昭著)

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吉村昭先生の昭和61年の作品。

大正7年に着工され、実に16年もの歳月を費やして建設された鉄道省、東海道本線の丹那トンネル。

掘っているうちにトンネル上の丹那盆地の地下水が流出し、その凄まじい湧水により工事が阻まれ、いっぽうで丹那盆地が水枯れになって地元との軋轢を生み、また、地震の活断層の活動によりトンネルがずれるなど予想外の難工事となった結果、16年後にやっと完成して日本の大動脈。
これにより東海道本線の利便性が向上した。

綿密な調査に基づく吉村先生お得意のドキュメンタリー小説。

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