「鯨の絵巻」(新潮文庫/吉村昭著)

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吉村昭先生の昭和53年(1978)の作品。

動物などをめぐる短編が5つ収められている短編集。

このタイトルはその中でも一つ目の物語で、和歌山の太地町に伝わる鯨取りの古式漁法と、それを巡る人々の物語。

日本の捕鯨がこうした古い漁法からいかに近代的な漁法に移り変わっていったのか、主人公の漁師が少年時代からどのように漁師集団のリーダーとして育っていったか、当時の鯨漁の漁村の風習、しきたりなども含め、とても興味深いお話しです。

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