国内盤アナログ・レコード(1950年代〜1960年代〜1970年頃)のデータ・ベース(リスト)を作成しています。
(国内盤レコードDB)
ジャンルはオール・ジャンルで、フォーマットはExcel ファイル(xlsx)です。
現在仮開示しているのは、
日本グラモフォン
東芝
日蓄工業
日本ウエストミンスター
日本ディスク(1950年代)
日本マーキュリー(1950年代)
ユニバーサル・レコード(1950年代)
日本コロムビア
です。

今後、随時追加していく予定ですが、時間はかかります。

ダウンロードして自由に使って頂いて結構ですが、同時に開示している説明ファイル(ワード文書 or リッチ・テキスト)を
よくお読みになってください。また、現段階ではあくまでも仮開示であり、完成形ではないことにもご留意ください。

https://1drv.ms/u/s!ApINowI3ybkacrP3M_GV7wSe6j0?e=67lDy2

モノ日記

2021/ 7/20

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プロコル・ハルムの青い影 そのルーツ

プロコル・ハルムの「青い影」、国内初出は D-1012(キング・レコードの DERAM レーベル)で1967年7月20日発売です。 多くの人にとってインパクトが大きかった曲ではないかと思います。 バッハのアリアの影響 イントロに、バッハのアリア(管弦楽組曲第3番)からの引用が指摘されています。でも原曲を聴いてみても、どこが引用なのかピンと来ないと感じた方もまた多かったのではないでしょうか? 今回はその辺りを探ってみたいと思います。 実は、「青い影」のイントロのオルガンですが、このメロディはバッハの原曲にはありません。類似性があるとすれば、冒頭の音が長く引き延ばされているという点だけです。冒頭音の引き延ばしは「青い影」の重要なポイントではありますが、引用と言うほどのものではないでしょう。 むしろ、もっとはっきり確認できるのがバス・パートです。 まず、原曲のスコアの冒頭部分を掲げてみます。 メロディは第1ヴァイオリンに現れるのですが、出だしは全音符の引き延ばしです。 そして、バスが特徴的な8分音符を刻んでいるのがお判りいただけるでしょうか? ここが大切なポイントです。 でも、譜面なんか読めないという方もいらっしゃいますよね。 そこで、バス・パートのみを、こんな風に書き換えてみました。スコアの黄色くマーキングした部分を、ハ長調に置き変えて音名で現しました。↑は1オクターブ上の音を意味します。 実際に演奏されているところを貼っておきます、バスの動きがビジュアルとしても捉え易いようにピアノ編曲版を選びましたので、左手に注目して最初の部分だけでもご覧になってみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=uOrXrpKUIFM このバス・パートからオクターブの上下動を取り除くと、 ドー・ドー・シー・シー・ラー・ラー・ソー・ソー という単純な下降音階になります。 ここにリズムの弾みを加えて、 ドー・ッド・シー・ッシ・ラー・ッラ・ソー とすると、「青い影」のベース・パートになります。 音名画像の「アリア」の下段に示しているのがそれです。 黄色同士・緑色同士が関連する音になります。原曲から変更されているのは オクターブの上下運動をなくしたこと(音程の動きは平坦に) リズムが8分音符の刻みから、付点4分+8分音符になったこと(リズムには弾みをつける) この2点です。 そこに注意して、「青い影」のベースを聴いてみてください。 実はこのベースの音型は、イントロだけでなくヴォーカルが入ってからも音楽の屋台骨として延々と流れています。 https://www.youtube.com/watch?v=cTxvYuyEssU 整理しますと類似性のポイントは、 メロディの冒頭音の引き延ばし バス・パート ということで、「これだけ?」と言ってしまえばそれまでですが、どちらの曲にとっても曲の骨格を形成する重要な要素になっていると思います。 バッハのカンタータ第140番の影響 更にもう一点あります。 これは余り語られていないように思うのですが、オルガンのメロディの中に、とてもよく似た原曲があるのです。 それもバッハの作品で、カンタータ第140番「目覚めよと呼ぶ声あり」です。 先程と同様にハ長調の音名で、原曲と「青い影」を示してみます。 リズムは変更されていますが、音程の動きがそっくりで、むしろこの方が「引用」と言うのに近い気がします。 原曲がこちらです。室内楽にアレンジされたバージョンですが、始まって 0'25" あたりからのオーボエのメロディがそれです。 https://www.youtube.com/watch?v=CQCtpJpJrW0 「青い影」では 0'08" からのオルガンに注目して下さい。 如何でしたか? 「引用」とは言っても、そっくりそのまま頂戴したというものではないのですね。バッハの音楽から影響を受けていることは確かですが、それを素材として取り込んだ上で、自分たちの音楽として再構成したと言った方が良いように思います。 そういう意味で、「引用」ではなく「ルーツ」だと思うわけです。 #コレクションログ #比較 #参考 #プロコル・ハルム #青い影 #バッハ

2021/ 6/11

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定期新譜が輸入盤になった時(1974年)

ウィルヘルム・ケンプによるシューマンの「子供の情景」等を収めたLPです。 普通のDG盤ですが、メーカー直輸入盤として1974年4月1日に発売されました。 レコード・マンスリー1974年4月号に広告が載っています。 ポリドールは所謂メ直盤を扱うメーカーでしたが、この時は「ユーザー・サービスの一環」といったことではなく、大部事情が異なっていました。 前年の1973年10月には、日本のレコード業界にとって重大な事件が2つも起こっています。 ひとつ目は第一次オイル・ショックです。中東産油国の原油価格が大幅に引き上げられ、大きな社会問題になりました。当時をご存じない人でも、「トイレット・ペーパー争奪戦」の話は聞いたことがあるのではないでしょうか。 ふたつ目は信越化学工業・直江津工場の爆発事故です。これは知らない人が多いかと思いますが、「塩ビ工場」とも呼ばれていたところで、レコード盤原材料の重要拠点になっていました。(世の中全体としては、レコードよりも医薬品関係等の方が大問題だったのですが) この2つの事件により、レコード業界は原価の上昇や、そもそも原材料が充分に確保できないということで大騒ぎになりました。 レコード・マンスリー1974年1月号の編集後記には、こんなことが書かれています。 そして、1973年末から1974年初頭にかけて、各レコード会社が一斉に値上げに踏み切ります。 下の画像は、レコード・マンスリー1974年2月号に掲載された告示の一部です。 加えてレコード盤は、より薄くなって行きました。各社「品質に影響はない」と訴えていましたが、重量盤がハイ・クオリティのひとつの要素として謳われていることを考えれば、それに逆行することが「良い影響を与えるはずはない」と判りますよね。 そんな中、ポリドールが定期新譜の一部を直輸入盤に切り替えて発売したのです。 動機が「原材料が足らない」という「背に腹は代えられない」ということだったのか、クオリティを落としたくないという「メーカーの良心」だったのか、そこは私には判りません。(両方あったということにしておきましょうか) 見開きジャケットの中は、フル・カラーのページが多数挿入されており、もちろん基本は広告ですが、添えられた名画の数々と併せて、目を楽しませてくれました。 #コレクションログ #思い出 #参考

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