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黒龍とお茶を / R・A・マカヴォイ著 黒丸 尚訳
1983年刊行 原題 : Tea with the Black Dragon (ハヤカワ文庫FT 1988年初版) 娘のリズからの突然の電話。どうやら何かやっかい事に巻き込まれたらしい。母親のマーサは娘の窮状を救うため、はるばるニューヨークからサン・フランシスコへとやって来た。だが、リズの姿はどこにも見あたらない。娘の身にいったい何が起きたのか。不安を胸に娘を捜すマーサの前に一人の中国人が現われた。名をロングというこの初老の男、実は自分は太古の龍の化身だと言うのだが…。〈魔法の歌〉三部作で知られるマカヴォイが、奇妙な初老のカップルをシャレた会話とユーモアあふれる筆致でほのぼのと描いたモダン・ファンタジイの秀作。 1983年、ネビュラ賞候補 1984年、ヒューゴー賞、ローカス賞、世界幻想文学大賞受賞、J・キャンベル新人賞受賞。
ハヤカワ文庫 FT Fantasyace
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黄昏の岸 暁の天 / 小野不由美
講談社X文庫ホワイトハート(上・2001年5月15日 下・2001年5月15日) 一国を統べる。その覚悟にかかる責任、そして欺瞞... テーマも展開も重いのに、読後感は意外と爽やか。 反乱鎮圧に出かけたまま帰らぬ王、そして、消えた麒麟――。戴国の命運を案じ、将軍李斎は命を賭けて慶国を訪れる! 登極から半年、疾風(はやて)の勢いで戴国を整える泰王驍宗は、反乱鎮圧に赴き、未だ戻らず。そして、弑逆(しいぎゃく)の知らせに衝撃を受けた台輔泰麒(たいほたいき)は、忽然と姿を消した!虚海のなかに孤立し、冬には極寒の地となる戴はいま、王と麒麟を失くし、災厄と妖魔が蹂躙する処。人は身も心も凍てついていく。もはや、自らを救うことも叶わぬ国と民――。将軍李斎は景王陽子に会うため、天を翔る! 待望のシリーズ、満を持して登場!! 白雉(はくち)が落ちた――?王を失くした戴国を救うため、延麒六太をはじめとする麒麟たちが、いま堯天(ぎょうてん)に集う! 鳴蝕(めいしょく)。山が震え、大地が揺れ世界が歪み、泰麒は、10の歳までを過ごした蓮莱(ばしょ)にいた。帰りたい――。しかし、その術を知らない。泰麒が異界でひとり懊悩する頃、戴国には謀反によって偽王が立ち、日ごと荒れていた。その行く末を案じ、泰台輔(たいたいほ)と同じ胎果である誼(よしみ)の陽子を頼り、慶国を目指した李斎は思う。麒麟がいなければ、真の王はあり得ない、と。そしていま、雁国(えんこく)をはじめとする、諸国の王と麒麟が、戴国のために立ち上がる!
講談社X文庫 ホワイトハート ファンタジー 小野不由美 山田章博ace
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魔法使い
盾は手持ちも出来ますが、分離・遠隔操作できるそうです。
ほねほねザウルスace
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魔性の子 / ロジャー・ゼラズニイ著 池 央耿訳
1980年刊行 日本の初版は85年です。 原題 : Changering 魔王の忘れ形見のポウと技術者の子マーク。取り替えられ対称的な世界で育てられた彼らの運命は? 本書の特徴は挿絵です。スペインの漫画家、エステバン・マロートによる作品がたっぷり堪能できます。
SF スペース・ファンタジー ロジャー・ゼラズニイ 池 央耿ace
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高い城の男 / フィリップ・K・ディック著 浅倉 久志訳
1962年刊行、ハヤカワからは1984年初版。 原題:The Man in the High Castle 第二次世界大戦で日本とドイツが勝利したパラレル・ワールドを描く作品。「もし、連合国が第二次世界大戦に勝利していたら」という仮想小説、"イナゴ身重く横たわる"の作者「高い城の男」とは何者か。 ディック、傑作の一つ。2015年にAmazonビデオでドラマ化されました。
ハヤカワ文庫 SF SF 歴史改変 フィリップ・K・ディックace
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飛行機
”ホルニッセ”みたいでナカナカかっこいいです。
LEGOace
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風の海 迷宮の岸 / 小野不由美
講談社X文庫 ホワイトハート(上・1993年3月20日 下・1993年4月20日) 泰麒の女怪、汕子の表紙が素晴らしい。 麒麟(きりん)は王を選び、王にお仕(つか)えする神獣。金の果実として蓬山(ほうざん)の木に実り、親はいない。かわりに、女怪(にょかい)はその実が孵(かえ)る日までの十月(とつき)を、かたときも離れず、守りつづけるはずだった。しかし、大地が鳴り、大気が歪(ゆが)む蝕(しょく)が起きたとき、金の実は流されてしまった! とてつもない妖(あやかし)と対峙(たいじ)した泰麒(たいき)は、、身動(みじろ)ぎもせず、その双眸(そうぼう)を睨み続けた。それから10年。探しあてた実は、蓬莱(ほうらい)で“人”として生まれ育っていた。戴国(たいこく)の王を選ぶため連れ戻されたが、麒麟に姿を変える術(すべ)さえ持たぬ泰麒(たいき)──幼ない少年の葛藤(かっとう)が始まる! 長い時間が過ぎ、やがて発した言葉は、「使令に下れ」。 異界(ここ)へ連れてこられても、転変(てんぺん)もできず、使令も持たなかった泰麒は、このとき、まさに己れが「麒麟(きりん)」であることを悟(さと)った! しかし、この方こそ私がお仕(つか)えする「ただひとり」の王と信じる驍宗(ぎょうそう)を前に、泰麒には未だ、天啓(てんけい)はないまま。 ついに、幼い神獣が王を選ぶ──故郷(くに)を動かす決断の瞬間(とき)が来た!
講談社X文庫 ホワイトハート ファンタジー 小野不由美 山田章博ace
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風の十二方位 / アーシュラ・K・ル・グイン著 小尾芙佐・他訳
原題 : The Winds Twelve Quarters 1975年に発表されたル・グインの短編集。日本での刊行は80年でハヤカワから。彼女の作品の特徴は"人"の取り扱いのように思います。人種、性別、宗教に関わる問題を考察し語りかけているように思います。ここに含まれる「オメラスから歩み去る人々」がヒューゴー賞を、「革命前夜」がネビュラ賞をそれぞれ1974年に受賞しています。
ハヤカワ文庫 SF SF アーシュラ・K・ル・グイン 佐藤 高子ace
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風の万里 黎明の空 / 小野不由美
講談社X文庫ホワイトハート(上・1994年8月5日 下・1994年9月5日) 陽子・祥瓊・鈴、彼女たちが己と向き合い非を正す姿を描く。 人は、自分の悲しみのために涙する。陽子は、慶国の玉座に就きながらも役割を果たせず、女王ゆえ信頼を得られぬ己に苦悩していた。祥瓊(しょうけい)は、芳国(ほうこく)国王である父が簒奪者(さんだつしゃ)に殺され、平穏な暮らしを失くし哭(な)いていた。そして鈴は、蓬莱(ほうらい)から辿り着いた才国(さいこく)で、苦行を強いられ泣いていた。それぞれの苦難(くるしみ)を負う少女たちは、葛藤と嫉妬と羨望を抱きながらも幸福(しあわせ)を信じて歩き出すのだが──。 王は人々の希望。だから会いに行く。景王陽子は街に下り、重税や苦役に喘ぐ民の暮らしを目の当たりにして、不甲斐なさに苦悶する。祥瓊は弑逆された父の非道を知って恥じ、自分と同じ年頃で王となった少女に会いに行く。鈴もまた、華軒(くるま)に轢き殺された友の仇討ちを誓う──王が苦難(くるしみ)から救ってくれると信じ、慶を目指すのだが、邂逅(であい)を果たす少女たちに安寧(やすらぎ)は訪れるのか。運命は如何に!
講談社X文庫 ホワイトハート ファンタジー 小野不由美 山田章博ace
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風のノー・リプライ / 鮎川麻弥
1984年 "風のノー・リプライ" 作詞:売野雅勇 / 作曲:筒美京平 / 編曲:戸塚修 / 歌:鮎川麻弥 "傷ついたジェラシー" 作詞:井荻麟 / 作曲:筒美京平 / 編曲:戸塚修 / 歌:鮎川麻弥 "傷ついたジェラシー" https://www.youtube.com/watch?v=ne6rkNZqB48
サントラ キングレコードace
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非Aの世界 / A・E・ヴァン・ヴォークト著 中村 保男訳
1948年刊行 原題:The World of Null A 東京創元社の初版は1966年。 時は26世紀、今まさに〈機械〉によるゲームが始まろうとしていた。ゲームの成績優秀者には政府の要職が、そして優勝者には金星行きの資格が与えられる。ギルバート・ゴッセンもこのゲームに参加すべく〈機械〉市にやってきたが、奇妙な事実が判明する。彼の記憶はすべてがちぐはぐだったのだ。この間違った記憶は誰に植えつけられたのか。そもそも自分は何者なのか。自らの正体を求めてゴッセンの探索が始まるが、その背後では銀河系規模の陰謀劇が進行していた。 フィリップ・K・ディックが影響を受けたといわれるヴァン・ヴォークト。70年以上前に書かれた作品とは思えない面白さです。
創元推理文庫 SF A・E・ヴァン・ヴォークト 中村 保男ace
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雪の女王 / ジョーン・D・ヴィンジ著 岡部 宏之訳
1980年刊行(ハヤカワは1987年初版) 原題 : The Snow Queen アンデルセンがベースになってるので、「アナ雪」とは親戚ですね^^; 。 燃える雪片さながらに輝く星々にとりまかれたティアマット星に、いま〈変化〉が訪れようとしていた。〈双子〉と呼ばれる太陽がブラックホールである〈黒い門〉に近づくとき、もう一つの太陽〈夏の星〉は輝きを増し、〈夏〉の到来を告げる。それはまた、科学技術の花開いた〈冬〉の終りでもあった。〈夏〉の到来とともに、〈主導世界〉との唯一の連絡路である〈黒い門〉は使用不能となり、ティアマットは通商停止の世界、宇宙の孤島となるのだ。150年にわたる〈冬の女王〉の治世は終り、〈変化〉を象徴する〈祭り〉とともに、100年の〈夏の女王〉の治世が始まる。だが数千年にわたって繰り返されてきたこの〈変化〉にただ一人反逆を試みようとするものがあった。アリエンロード―〈雪の女王〉。“生命の水”によって永遠の若さを保ち150年にわたってティアマットを支配してきた彼女は、その座を簡単に〈夏〉の人々に譲り渡す気はなかったのだ。彼女の張りめぐらした恐るべき陰謀の糸に捕えられた〈夏〉の少年スパークスを取りもどすべく、〈夏〉の少女ムーンは〈雪の女王〉の支配する首都カーバンクルめざし、旅立ったのだが……。 米SF界の〈新星〉ジョーン・ヴィンジがアンデルセンの同名の作品をもとに描き上げ、見事ヒューゴー賞最優秀長編賞に輝いた傑作SFファンタジイ! 1981年にヒューゴー賞とローカス賞を受賞しています。ジョーンさんは「ジェダイの復讐 ストーリーブック」の著者です。女性の作家さんは、ファンタジー要素の入れ方が上手い方が多いですね。二つの太陽を使った世界観は秀逸。木嶋俊氏のカバー絵も素晴らしい。
ハヤカワ文庫 SF SF ジョーン・D・ヴィンジ 岡部宏之ace
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間奏曲 & バレエ音楽集
<収録曲> ・ポンキエッリ:歌劇『ジョゴンダ』-時の踊り ・マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』-間奏曲 ・ジョルダーノ:歌劇『フェドーラ』-第2幕間奏曲 ・シュミット:歌劇『ノートル・ダム』-間奏曲 ・マスカーニ:歌劇『友人フリッツ』-間奏曲 ・マスネ:歌劇『タイス』-瞑想曲 ・ヴェルディ:歌劇『アイーダ』-巫女たちの踊り ・ヴェルディ:歌劇『アイーダ』-若い奴隷たちの踊り ・ヴェルディ:歌劇『アイーダ』-バレエ音楽 ・ムソルグスキー:歌劇『ホヴァンシチナ』-第4幕間奏曲 ・ベルリオーズ:劇的物語『ファウストの劫罰』-妖精の踊り ・ベルリオーズ:劇的物語『ファウストの劫罰』-鬼火のメヌエット ・スメタナ:歌劇『売られた花嫁』-ポルカ ・グノー:歌劇『ファウスト』-ワルツ『そよ風のように』 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 バイオリン・ソロ:ミシェル・シュヴァルベ (1967年、1971年 ベルリン) タイトルそのままの内容です。曲目をみてると緩慢な印象を受けますが、そのようなことは微塵もありません。とても聞きやすくオススメです。マイベストは「ノートルダム」。フランツ・シュミットがビクトル・ユーゴーの「ノートルダムのせむし男」をベースに書いたオペラです。 "Notre Dame" https://vimeo.com/80715492
Classics ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ace
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鋼鉄都市 / アイザック・アシモフ著 福島正実訳
1954年刊行 ハヤカワ文庫SFの初版は1979年 原題:The Caves of Steel アシモフ自身が示した、"ロボット三原則"の盲点を突いた傑作SFミステリー。
ハヤカワ文庫 SF SF ロボット アイザック・アシモフace
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銀色の恋人 / タニス・リー著 井辻 朱美訳
1981年刊行(ハヤカワの初版は1987年) 原題 : THE SILVER METAL LOVER シルヴァー・イオナイズド・自動制御・人間型・エレクトロニック・ロボット―エレクトロニック・メタルズ社が試作した人間そっくりのロボット。とび色の瞳に赤褐色の髪、銀色の膚をしたシルヴァーはギターをつまびき、ありとあらゆる歌をかなでる。ひとびとは心を揺さぶるその歌をきそって聞きたがった。だが、たったひとつエレクトロニック・メタルズ社にとって誤算が生じた。シルヴァーに恋する少女が現われたのだ… 物語の名手が紡ぎだす、少女とアンドロイドとのSFラブロマンス! ラストで泣いちゃう、少女ジェーンの成長物語✨ 表紙絵は、漫画家の川原由美子さんです。
ハヤカワ文庫 SF SF タニス・リー 井辻朱美ace