角川書店 角川文庫 八つ墓村 第3期

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昭和四十六年四月三十日 初版発行
昭和五十一年十月二十日 三十版発行
発行所 株式会社角川書店

昭和24年(1949年)から昭和25年(1950年)にかけて雑誌「新青年」に連載され、途中、作者の急病や「新青年」の休刊もあり、その後は雑誌「宝石」に掲載誌を変え、昭和26年(1951年)まで連載された横溝正史の長編小説「八つ墓村」。
血塗られた落ち武者伝説が残る寒村を舞台に繰り広げられる奇怪な連続殺人を描いた、横溝正史の代表作の一つですね。本格ミステリーであり、伝奇ロマンであり、冒険譚でもある、まさに横溝正史のサービス精神が横溢するエンターテインメント巨編ですが、角川文庫には昭和46年(1971年)、横溝正史作品の第1号として収録され、昭和50年代初頭に日本中を席巻することになる横溝正史ブームの礎となりました。
そして、角川文庫の横溝正史作品といえば切っても切れない関係にあるのが名イラストレーター、杉本一文氏による表紙画です。第1期(初版のみ)こそ河野通泰氏の手掛けたものでしたが、第2期(再版~)からは杉本氏が手掛け、横溝正史の作品世界と見事に合致した氏の表紙画は引き続き他作品でも採用され、多くの読者の支持を集めました(ちなみに、杉本氏の起用を決めたのは若き日の角川春樹氏で、自費出版された杉本氏の画集を見て気に入ったからだそうです)。
画像は昭和51年(1976年)に角川書店より刊行された「角川文庫 八つ墓村 第3期」です。稀少性という点では1期・2期に劣りますが、長い間、表紙に使われていただけに、この表紙画に愛着がある方もかなり多いのではないでしょうか。老婆と鎧武者、「八つ墓村」の世界観が端的に表現されている素晴らしい画です。

#横溝正史 #杉本一文 #金田一耕助 #角川書店 #角川文庫 #ミステリー #小説

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    8823hayabusa

    2022/09/24 - 編集済み

    八つ墓村はかなり大好きです。

    岡山県北の、八つ墓村の構想元の"あの事件"の場所、犯人の生家跡、八つ墓村ロケ地(渥美版・トヨエツ版)も観てきました(笑)

    一度その流れで同じ岡山県北の某美術館に行き、杉本一文氏の個展をやっていたのですが、なんと御本人が居られたので握手してもらいました♪

    だからという訳ではありませんが、やはり小説の表紙絵は杉本一文さんしか考えられません。
    横溝世界にあまりにもマッチします。

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    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/09/24

      以前、私も杉本画伯の原画展&サイン会に行ったことがありますが、あの表紙画からは想像出来ない、温和な雰囲気の方ですよね。
      昭和50年代前半、杉本画伯の表紙画の角川文庫版が本屋の目立つところに大量に平積みされて販売されていた光景は、私の心の原風景の一つです。

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