27F-Projection Lens

27F-Projection Lens

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映写機(Projection Lens)は、フィルムに現像された静止画に光を当て、その透過光をレンズを用いてスクリーンに映像として映し出す。一般的な35mmフィルムの機材を転用しやすい拡大投射できるスライド映写機は1990年代まで盛んに用いられ、小型軽量安価で動作の確実なスライド映写機は、各メーカーから発売されていました。欧米ほど映写機が一般に普及しなかったのは、スライドフィルムで撮影する習慣がなく、壁面投射しにくい日本家屋の構造にも起因すると思われます。

注目して集めているのは、映写機ではなく映写レンズの方です。
中央部は非常にシャープでコントラストの高い像が得られる、トリプレットレンズが多く使われています。焦点距離も60mm〜80mm F2.8と、ポートレート撮影にはぴったりの画角です。像面湾曲の補正も十分に補正されていないので、特に周辺部で非点収差となり、レンズ開放の状態でバブルボケが発生します。