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国鉄形同期進段式行先表示器の豆知識①
今回は、行先表示器の豆知識編です。
私が小学生の頃から、長年コレクションしている
同期進段式の巻取器について、解説させて頂きます。
国鉄の電動式行先表示器は、特急列車向けに、
すでに2種類の制御方式が開発されていましたが、
初期の481,581,キハ181系などで採用された、
電圧制御式は、揺れや高温などによる誤動作が多く、
485系などで採用された電圧比較式は、表示コマ数が
20コマしか指令できない(後に40コマまで指令可能に
改良)ため、新たに開発されたのが同期進段式です。
それまでの巻取器は、指令電圧により巻取器自身が
各々に指令されたコマを判断し、表示するのに対し、
同期進段式では指令器の指示で編成全ての巻取器が
同時に一コマずつ巻き取る為、巻取器自身では
どのコマを表示させるかの判断は、できません。
指令器は、指令されたコマ数まで、制御箱を介して
編成中の全ての巻取器に「一コマ進め」「戻れ」の
指示を出し、巻取器は指示通りに一コマ移動した事を
制御箱を介して指令器に報告。全巻取器の動作の完了を
確認後、指令器は次の一コマ移動の指示を出します。
この繰り返しにより、指令されたコマ数まで一コマずつ
全ての巻取器が同時に「同期して」コマが進段します。
これが「同期進段式」の指令方法です。
同期進段式の巻取器は、103,113,183,189,417系など
各電車の他、12,14,24系客車にも採用されました。
大別しますと、電車用の巻取器はモータがAC100v駆動、
客車用の巻取器はDC24vのモータを搭載しています。
電車・客車用共に、フレームと部品を共通化しており、
モータの色(ACモータは黒色、DCモータは銀色)や
リレーボックスの有無で見分けます。
形式別に細かく分類しますと、以下の通りです。
・各電車側面用…ID-4(AC100vモータ、指令線DC24v)
・12系客車側面用…ID-4A(DC24vモータ、蛍光灯DC24v)
・14,24系客車側面用…ID-4C(DC24vモータ、蛍光灯AC100v)
・103系前面用…ID-4D(AC100vモータ、指令線DC24v)
・183,189系前面用…ID-4E(AC100vモータ、指令線DC24v)
ID-4は製造時期により、単動スイッチの有無、点灯管の
位置などに差はありますが、構造性能は全て同一です。
4D,4Eも、巻取器本体の丈(高さ)が違うだけです。
共にDC24vで巻取指令を受信し、表示器上部のリレーを
介して、AC100vのモータを制御しています。
客車用は、DC24vで巻取指令を受信し、そのままモータを
制御するため、リレーボックスが載っていません。
4Aは、蛍光灯の点灯回路がDC24vからインバータを通して
AC100vに変換されますが、4Cでは直接AC100v電源から
点灯管により蛍光灯を点灯させます。
以上、簡単ではありますが、同期進段式行先表示器の
解説でした。画像は、追って追加させて頂きます。
