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The Icicle Works / same
80年代のニューウェーブのブームに乗って登場したリバプール出身のバンドだ 日本でもリードシングルのWhisper to a Screamがそこそこヒット、枯葉が舞う中で演奏するシーンのPVは印象深い UKべガーズバンケットからリリースされた1stは樹齢を重ねた木肌のアップで独特のオーラを放つ良ジャケ(2枚目画像参照)なんだけどコレは米アリスタの米盤だ。 おそらくアリスタの担当者は発売に際して 「ん?イギリスのバンドか…ジャケにメンバーの写真がなきゃ売れねえよ」 「せや、宣材に入ってたバンドの写真勝手に入れたれ!」 クソジャケ誕生の瞬間だ アリスタ担当の暴走は止まらない 「ん?ヒットしたWisper to a ScreamはB面の終わりの方か…」 「せや、1曲目に変更したれ!」 「ついでにキャッチーな曲を適度にバラけさせたれ!」 気分はもうプロデューサーだ かくして米盤仕様のアイシクルワークスの1stは独自のクソ仕様となったのであった! ちなみに国内盤はもちろんオリジナルジャケを踏襲 「木霊」という洒落た邦題も付けたナイスジョブだ! #アナログレコード #レコード #クソジャケ #ニューウェーブ #NewWave #ネオサイケデリック #NeoPsychederia #GuitarPop
US 56 Arista AL6-8202 ¥440ジャケ買いマン
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ザ・ローラーズ/恋するラジオ
看板だったイケメン担当のvoレスリーを失い「ザ・ローラーズ」 とバンド名を変更し再起を図る新生ベイシティローラーズ 新voは南アフリカ出身のバンド「ラビット」で活動していたダンカンフォールという男だ(90125YESに参加したギタリスト、トレヴァーラヴィンもラビット出身) ダンカンの歌はレスリーほど甘くはないがその分エッジの効いた硬質な声で悪くない、ルックス的にはかつてのイアンやパット同様「カワイイ系」。 「恋するラジオ」はエリック、ダンカン、ウッディ、アランの4人の共作でバンドのリハ中に生まれたと思われるロック色の強いナンバー、 ヒットナンバー「R&Rラブレター」を思わす軽快なギターリフで勢いのあるパワーポップだ、普通にカッコよく仕掛けもあって楽曲クオリティは高い。 だがしかし、低迷した人気を取り戻す事は出来なかった この曲を含むアルバム「エレベーター」の後2枚のアルバムを残しバンドは実質終焉を迎える。どちらも出来が良かっただけに残念だね。 (その後はメモラビアとして旧メンバー達も含め入れ替わり立ち替わりし分裂合体を繰り返して単発的に来日等を繰り返す) このシングルのジャケは多分日本独自のものでタイトルのラジオにかけて古いラジオのスピーカー部分にメンバーの顔を配した粋なデザインだ (この時期から東芝EMIから日本フォノグラムに版権移行) #レコード #アナログレコード #シングル盤 #EP #ドーナツ盤 #BCR #BayCityRollers #ベイシティローラーズ #パワーポップ #90125Yes
JAP 86 日本フォノグラム 6RS28 ¥100ジャケ買いマン
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Nico Ramsden / same
俺が18の頃だ 後に「ニコラムスデン事件」と呼ばれ語り継がれることになるとある事件が起きた。 概要はこうだ ヴェルヴェットアンダーグランドの例のバナナのジャケのアルバムを聴いた俺はその全体的な異様な雰囲気は無論だが中でも何曲かvoをとるNICOという名の気だるそうな女性に興味を持ったのだ、色々調べてみるとソロアルバムも何枚か出てるらしい 早速俺は行きつけのレコード屋(当時の通勤路の途中にあって在庫は少ないがカタログから発注すると大抵のものは取り寄せてくれる)で 「ニコって言うアーティストのアルバムなんでもいいから取り寄せとって〜」 と頼んでおいた。 1週間ほど過ぎた頃に店に寄ったら店の親父が 「ニコ来たよ〜」 「おっ 結構早く来たね」 予想より早く来たみたいなので俺はその日買う予定だったジュリアンコープを見合わせてニコを買う気満々である 得意げに店主は一枚のレコードを俺に差し出す… ジャケには確かにNICOと書いてあるがヨーロピアンな紳士が写っている… 「ちょw 違w」 俺の欲しいのとは明らかに違う 俺はコレをキャンセルし、店主とカタログを確認、 当時国内盤で出ていた「チェルシーガール」と「ジ・エンド」を再発注したのであった その後その店の「N」のコーナーにはずっとそのニコラムスデンのアルバムが誰にも購入されることなく居座り続けたのであった… 「N」のコーナーを見るたび俺の心は傷んだのだが流石に買う気にはなれずCDの時代になって店内在庫が一掃されたわけだけど,最終的にそのニコラムスデンがどうなったのかは定かではない (そのレコード屋は15年ほど前に廃業) そしてあれから30年、俺は偶然ニコラムスデンを発見したのであった! 昔年の恨みを晴らさんとばかりにジャケの中から俺を睨みつけるラムスデン 300円だった🤭 実は俺はずっと気になっていたのだ、あの時キャンセルしたラムスデン きちんと頼まなかった負い目もある 俺の心の中に居座り続けニコのアルバムを聴くたびに思い出してしまう困った存在… 事あるごとに 「あ、いいよいいよ キャンセルで〜」 若干ひきつりながらも快くキャンセルを受け入れてくれた店主の顔… ラムスデンスパイラルのカルマから自己を解き放つべく速攻でカゴに入れ俺は満足げにレジに走ったのであった ニコラムスデンは英国人のギタリストでマイクオールドフィールのツアーメンバーもこなしたと言うギタリスト、 このアルバムはギターアルバムというよりは耳触りの良い当時のAORに準拠するような作品だった めちゃくちゃ良いわけでもないけど悪くもない…かな〜? あの時無理して引き取っていたら多分後悔してたかも?? 因みに数ヶ月前NICOのDrama of ExileのCD版を入手した俺、 やっぱりあの店主の引きつった顔が思い出されてしまったのであった!! #アナログレコード #レコード #ニコラムスデン #NicoRamsden #AOR #Nico #VelvetUnderground #発注ミス
JAP 81 VAP 3001-28 #300ジャケ買いマン
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Rainbow / Rising
怒られるかもしれないけどあえて言おう レインボーのジャケは圧倒的にダサいモノが多い そんなダサい中では異質のカッコよさを誇るのがこのセカンドだ 初期レインボーの中世的サウンドを見事に体現したイラストだよね これを描いたのはファンタジー系のイラストを得意とするKen KellyというアメリカのアーティストでキッスDestroyerやLove Gun、マノウォーの一連のアルバムのジャケも担当している レインボーでの彼の作品は残念ながら本作だけで次作「バビロンの城門」はまだ許せるとしてそれ以降サウンドの中世感が薄まりポップ化するのに比例して愛すべきクソジャケ系に移行することになる…マジで残念
JAP 85 ポリドール MWF1004 ¥100ジャケ買いマン
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Joan Baez / Come From The Shadows
反戦デモに参加して警察に連行される老夫婦の写真、よく見ると夫人の手にはVサインだ 確固たる意思を十分にジャケからも感じ取られるバエズ1972年のアルバムは今までリリースしてきた半インディーズのvanguardから大手A&Mに移籍しての第1作 日和って大手に併合したというよりはより広く多くの人に自分のメッセージを伝えるための手段なのであろう、実際お洒落なA&M色は殆どなくここでも不戦、非暴力と言った従来のバエズ節が炸裂してる ラストはほぼ原曲通りのアレンジで歌われるJohn LennonのImagine ベトナム戦争終結に向けて国が大きく動きつつあったこの時代のアメリカ… 音楽の力は決して無力ではなかったと間違いなく確信できる作品のひとつだ #アナログレコード #レコード #反戦フォーク #バングラディシュ #ベトナム戦争 #ベ平連 #安保闘争 #JohnLennon #Imagine
JAP 87 A&M(king) AML134 ¥70ジャケ買いマン
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Gamelan Semar Pegulingan / Gamelan of the God
バリをはじめジャワ、その他近隣まで多くのガムラン音楽を聴き収集してきた俺がベストだと断言するのがこの米ノンサッチよりリリースされた「ガムラン・スマル・パグリンガン」だ。 バリの宮廷音楽で一般にガムランと称されるこの音楽は儀式、舞踏などその目的によって演奏形態や作法が異なる このスマルパグリンガンは王が個人的に楽しむ非常にプライベートなものでリラックス効果を狙ったのか一貫して優雅な旋律が漂っている 本作は1931年にバリを訪れた作曲家コリンマクフィーが現地で編成したガムラングループの録音物を聴いたアメリカの民族音楽学者ロバートEブラウンが70年台初頭にバリへ赴き当時使用された楽器で再録したものだ、 生存していた数人の初録音時のメンバーを中心に再編されたグループはブラウンの要請に見事に答えている そして演奏もさることながら素晴らしいのは録音だ。 サウンドの中核をなす青銅のゴング類、リズムを織りなす皮張りの太鼓類、そして天空を舞うような笛の音が絶妙なバランスで、しかもリアルに収録されているのだ ラジカセで聴こうが高価なステレオセットで聴こうが瞬時にバリの潮の混じった香りや乾いた空気の質感を蘇らせてくれる。 この作品はCD化されておりガムランやバリが好きだったら猛烈にレコメンドしたい逸品だよ キングやポリドールから発売された小泉文夫監修の一連の民族音楽シリーズの小ヒットに触発されたのか米ノンサッチ系とパイプを有するワーナーは対抗馬としてシュリンクされたままの米直輸入仕様に日本独自の帯と解説を添付するという力技を発揮、シリーズ化した 定価1700円と若干高価ながら仏オコラと双璧をなす世界の民族音楽一流ブランドレーベルである。 演奏、録音は資料的価値が高い小泉文夫のフィールド録音物とは全く性格が異なるため甲乙は付け難い、 しかし数人のイラストレーターを起用し味のあるジャケを展関した一連のノンサッチのジャケは低予算が故か画一化されたキング、ポリドールのシリーズのそれよりも遥かに素晴らしいものが多い。 #レコード #アナログレコード #ガムラン #ガムラン音楽 #民族音楽 #民俗音楽 #小泉文夫 #中村とうよう #ミュージックマガジン #包
US 87 Nonesuch H72046 ¥100ジャケ買いマン
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Santana/same
派手さはないけどライオンの中に人間の顔や姿を巧みに隠した線画が印象的なサンタナの1st このイラストは60年代末のグレイトフル・デッド等のサイケデリック系のポスターやフィルモアのフライヤーを多く手がけたサンフランシスコ界隈で活躍したアーティストLee Conklinによるもの トリップ感溢れるぐちゃぐちゃなサイケデリックアートの祖として現在も活躍中だ サンタナのアルバムは基本ハズレはなくアルバム毎に性格は違うもののどれも一定の熱さを保ってるよね 俺のお気に入りのギタリストの1人だ。 #アナログレコード #レコード #サンタナ #Santana #ラテンロック #LatinRock #LeeConklin #サイケデリック #サイケデリックアート
JAP 89 CBS Sony /SONP50179 ¥100ジャケ買いマン
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白季千加子/流れのままに
クレジットが無いから版画風のイラストなのかガチな彫下ろしの版画なのかは不明なんだけど色使いとか結構ヤバい、帯もおなじくタイトルが版画風でジャケの文字をただ縦組みにしたんじゃなくて帯は帯で描くか彫るかしてるね あーここまで来ると彫っててほしい 店頭で見かけたら 「あ〜こりゃヤバいヤツだわ」 と思わず手に取り買うか買わないか真剣に悩むレベルのナイスジャケ 俺はネットでたまたまこのジャケ見て存在を知って探したらオークション出てて速攻入札、誰とも競らずに落札できたよ 青森出身の彼女、東北の歌い手特有のひんやり感に溢れた声、 女として悟り切って絶望を受け入れてるようなそんな雰囲気の曲が多い、 そんな彼女はたぶん文学少女 おそらく弾き語り前提の曲が多かったんかな? 編曲は木田高介、商品としてわりと聴きやすくしてるんだろうけどたまに入るヴィブラフォンやエレピの音にかつてのジャックスの匂いを感じることも… 全体的には同じく木田が手がけた初期のリリィっぽい感もあるね、 アコギ一本で歌うのもぜひ聴いてみたかったかも? ジャケ負けしてない良い内容のアルバムだ 彼女この後も何枚かアルバム出してるんだけど活動自体はそんなに長くなかったみたい 今はどうしてるんだろうね #レコード #アナログレコード #フォーク #木田高介 #ジャックス #津軽 #版画 #ナイスジャケ #太宰治 #三島由紀夫
JAP 92 ポリドール MR3097 ¥500ジャケ買いマン
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赤い鳥/Studio Live
当時のバンドの政治的スタンスを反映してるのかヤバい位に赤いジャケが目をひきすぎ この赤はベタで印刷されててタイトルが白抜き、メンバーの部分は特色の銀で印刷屋泣かせ、これだけベタ部分が多いとオペレーターは目が離せないはず 結構売れたのか今でもハードオフのジャンクコーナー定番品のひとつ もうジャンクのエサ箱パッと見ただけで「お、あるな」とわかるレベル 状態がそこそこならとりあえず買ってしまう罪作りな一枚だ 東芝のリバティ帯のはずなんだけど残念ながら帯付にはまだ遭遇してない、ありそうなんだけどね 見開き中は黒地に演奏時の写真がレイアウトされててなんかビートルズのLet it beの見開き中や付属の写真集っぽい、絶対意識してるだろうね 少数の観客入れてのスタジオ一発録り、若干演奏は荒い部分もあるけど相当生々しい 民謡〜フォーク〜ロック〜ゴスペル〜聖歌のミクスチャー よくよく考えたらすごいバンドやったんだと久々に聴いて改めて実感 #アナログレコード #レコード #反戦 #うたごえ #民謡 #翼をください #紙ふうせん #HiFiSet
JAP 88 東芝音工Alfa LTP9049 ¥100ジャケ買いマン
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Cathy Fink & Duck Donald /same
ギター&バンジョーのキャシーとギター&マンドリンのドナルドからなる2人のユニット ジャケはいろんなコスプレをした2人の写真を3つ並べてて6人メンバーっぽく見えなくもない? シンプルな構図のジャケなんだけどいい感じのアメリカンなカントリー感が出ているナイスジャケ!こういうのでいいんだよと声を大にして言いたい気分 内容もジャケを裏切らない… ときおりゲストを交えながらトラッドを中心にのんびりしながらもごきげん風なカントリーフォークが次から次へと登場 2人はその後何枚かアルバム出してキャシーの方は現在もソロやデュオで精力的に活動中っぽいね #レコード #アナログレコード #カントリー #country #フォーク #folk
US 90 Woodshed WS010 ¥70ジャケ買いマン
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Crying Group Sounds/涙のGS33
金メッキされたアルファベットのピースを台に置いて撮影 ヘイお待たせ! クソジャケ一丁上がり! これは酷いw もう少しなんとかならなかったのか スターズオンのショッキングビートルズの完全なるパクリでスターズオン同様冒頭のディスコ調のオリジナルに導かれGSのヒット曲を四つ打ちメドレー化 ここまでやると潔い 演奏自体はスタジオミュージシャン然な機械的さでグルーヴは一切なく面白みは皆無 それでも歌は結構本物に寄せていて無駄に上手いから悪くは無いんだけどね GS自体元々日本人の琴線に響く良いメロディーラインが多いしなんだかんだで全曲知ってるわけで聴きながら心の中で一緒に歌えちゃう そう言った意味では企画としては悪くなかったと思うんやけどいかんせんジャケががが… #レコード #アナログレコード #グルーヴサウンズ #GS #スパイダース #テンプターズ #ブルーコメッツ #タイガース #ワイルドワンズ #ランチャーズ #ゴールデンカップス #カーナビーツ #ジャガース #オックス
JAP 26 Climax(徳間)CMC2501 ¥100ジャケ買いマン
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マイク真木/BORO BORO GAKU GAKU(ボロボロ楽学)
「バラが咲いたの人」 これが俺ら世代が抱くマイク真木のパブリックイメージだ その正確な実態がなかなか認知される事なく彫りの深いその風貌から外人なのかハーフなのか?と言った曖昧な情報も加味され微妙な秘密のベールに満ちている かと言ってそれも能動的に事実を解明したくなるほどの重要事項では無いためうやむやのままだったんだけど、たまたまこのアルバムを入手して聴いてみたら俄然興味が湧いてきたのであった ま、ググってみたら即座にそれらの謎も解明したんだけどね ネットでの情報が整備されて久しいけど便利であると共に少し恐ろしさも感じてしまうよ で、このマイク真木って人…生粋の日本人でした モダンフォーク界隈の人で件の「バラが咲いた」でレコードデビュー、いきなり30万枚の大ヒットとなった模様、その後はこれといったヒットには恵まれなかった様だね、俳優とかもやりながらしぶとく芸能界を生き抜いている このアルバムはそんなマイクが1974年にリリースした作品でちょっと漫画チックなジャケは峰岸達という平凡パンチなんかにイラストを入れてたアーティストらしい、確かに平凡パンチ風?(知らんけど) イラストに描かれている髭もじゃの男はJohn McEuenと言ってニッティグリッティーダートバンドでバンジョー、マンドリンやフィドルを担当していた男だ、見開き中の写真からみても実質彼とマイクのコラボアルバムと言ってもいい感じなんじゃないかな? アイリッシュからブルーグラスあたりまでをルーツにしたフォークカントリーな楽曲が目立ちそれらをややコミカル風な日本語で歌ってる、楽器の選定やアレンジは相当マニアックで本格的だ。 マイクの他のアルバム聴いたことないからわからんのだけどこれはサウンド的には洋楽に振り切ってる日本のカントリー系では群を抜いて出来の良いアルバムなんじゃないかと思えてきたりして… #レコード #アナログレコード #フォーク #モダンフォーク #バラが咲いた #JohnMcEuen #NittyGrittyDirtBand #Bluegrass #ModernFolk #Country
JAP 87 東芝芝EMI、LTP-9111 ¥100ジャケ買いマン
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岩崎宏美/飛行船
小学五年生の時、俺の人生最初のモテ期が到来した 当時俺はマンガ家を志望していて2週間に一度の3本の連載を持っていてクラスの連中に回し読みさせていたのだ その3本+1本はこんな感じだ 「男軍対女軍」 これは当時クラスでドッジボールが流行していて男女に別れて昼休みや放課後に毎日のように対戦していてそれを漫画化したものだ 男軍はメンバーそれぞれに帝国海軍の艦船や航空機を振り分け女軍はアメリカを中心にした連合国の兵器だ、兵器を擬人化した艦これの40年先を行ってた画期的な作品である 「ウンコマン」 これはあまり評判はよろしくなかったんだけど当時戦隊モノのパイオニアであったゴレンジャーが放送開始、俺はそれにならって「ウンコマン」「シッコマン」「オナラマン」「オシリマン」「チ○ボマン」の5人の戦士が悪と戦う話を創作、しかし途中からトイレット博士のような下品なギャグマンガになってしまう、最終的にはクラスの誰かが親にチクってプチ問題化、あえなく休載となってしまう 「切手野郎」 ウンコマンの代わりに急遽連載を始めたのがこれだ。 切手収集を題材とした根性マンガで主人公(俺)が様々な苦難を乗り越えて珍しい切手をゲットしていく話だ、当時はクラスの大半の男子と一部の女子は切手を集めていたので分かる奴にはウケが良かったが分からない奴にはちんぷんかんぷんだったと思う 「ど根性ウサギ」 これが1番人気があった、主人公「俺」が広場で遊んでいた時に誤って転んでしまう、その転んだ時にちょうど真下にいた1匹のウサギを潰してしまうのだ、だがしかし、どっこい生きてたシャツの中 ぴょん太と名付けられた平面ウサギと実在のクラスメイトや教師達が登場する学園コメディだ 授業の狭間の休憩時間になるとクラスや学年の女子達が「画伯」と呼ばれていた俺の机の周りに群がり似顔絵のイラストを描いてもらう順番待ちをするのであった 俺は少女漫画も結構読んでいたので出来るだけ可愛く当時人気があった里中満智子風に盛って彼女らの似顔絵を描いてやる 彼女らはワーキャーと騒ぎながら順番を待つのである、 言ってみれば俺はていの良い美顔アプリの人力版だったのか? そのお返しとばかりに彼女達は誕生日、バレンタイン等、事あるごとに俺に貢物を送った 直接渡してくる者、オーソドックスに下駄箱に入れる者、果ては家まで直接持ってくる者様々だ、親は俺が何故こんなにモテるのかきっと不審に思ったに違いない。 クラスにはそんな取り巻きから一歩引いた位置にいた少女が居た、 特定されると困るので郁代としておこう、彼女は児童会(生徒会の小学校版)にも立候補する様なアクティブな子で少し背が低くハッキリした顔立ちの娘だ、プライドもきっと高かっただろう はっきり言おう、俺は彼女が好きだった 小学5年のボウズである、好きだからどうこうしようとかそう言ったのはなく本能的に好意を寄せると言うのかな? 単純に席変えで席が近くなったり遠足とかのグループが一緒になったり、そんな事で胸がときめくのである。 ちょっと前置きが長かったんだがようやく本題 当時郁代は岩崎宏美がかなり好きだと公言しており髪型は完全に岩崎宏美だった ちょうどこのアルバム「飛行船」に入ってる「未来」って曲がヒットしていた頃である いつしか俺の中では「郁代=岩崎宏美」と言う図式が出来上がってしまっていた 用もないのにレコード屋に行き岩崎宏美のレコードジャケを眺める日々だ この「飛行船」は欲しくてたまらなかったんだが¥2200は当時の俺的には一生かかっても到達出来そうにない天文学的数字に等しい 飛行船のジャケを脳裏にしっかり焼き付けそのジャケの岩崎宏美を微妙に郁代に寄せて描きこっそりプレゼントもした 最終的にそこそこ仲は良くなったんだが決定打には欠けていたのであろう、何かが起きるわけでもなく中学に進学、すぐに俺は引越しに伴い転校する事に… あんなに俺をチヤホヤした女達の大半は既にその興味を「俺」から「カッコいい先輩」に移していた模様。 転校の折、俺の下に届けられた餞別は数えるほどだった。 女は確実に男より早く大人になっていくものなのだと実感した瞬間だ。 そしてそれから30年以上の月日が経過したある日、 俺は偶然にも岩崎宏美のコンサートのチケットを2枚入手したのであった 「郁代を誘おう」 恐らく結婚もしてるだろうし子供も居て家庭があるだろう 下心は無い ただあの幼い日々に抱いていた感情を郁代に伝えたかっただけなのだ あらゆる手を尽くし郁代の消息をたどった俺。 案の定苗字は変わっていたが彼女と思われるFacebookの鍵がかかったアカウントを発見した 俺は芸名で登録していたんだけど「あの時の俺」だと言うことを添えてメッセージを送った 「岩崎宏美のライヴに行かないかい?」 答えはYESだ コンサートは4時くらいからで昼食を取ってから行こうと言う事になり昼前に待ち合わせをした 当時俺の髪は相当長かったので事前に少しだけ整えて同棲していた女にはバンドの用事があるとか適当なことを言って当日に臨んだのであった 駅前で待ち合わせをする事になり俺は駅の駐車場に車を停めて彼女を探す やっぱり小柄だった郁代がそこに居た おばさん化で夢が崩れ落ちる懸念は若干ながらあったのだがそれほどでも無い、いやあの頃の面影は十二分にある 事前に予約した回らない寿司屋でダラダラと飲みながら昔話をしその後コンサートに行った 昔の歌も織り交ぜながらのコンサートは元々歌唱力の高い彼女である、 30年の月日はアイドルではなく彼女をしっかりとしたアーティストへと成長させていた 俺と郁代もそうなのだ、30年の間にそれこそ様々な経験をし大人になっていたのだ コンサート後に喫茶店で軽く食事をした 「家まで送ろうか?」 彼女は電車で帰ると言いその申し出を断った それでいいのだ 今の人生に踏み込むべきではない 俺は改札口から彼女の姿が見えなくなるまで見送った 雑踏に紛れ彼女は数回振り返り俺の姿を確認するとニッコリ笑って手を振った 朧げに見える彼女の姿はあの頃の郁代の様にも見えた #レコード #アナログレコード #筒美京平 #岩崎宏美 #大人になるということ
JAP 83 ビクター SJX10141 ¥0ジャケ買いマン
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Earth Opera / same
Peter Rowanは1964年からブルーグラス界の祖Bill MonroeのバンドBlue Mountain Boysの末期に加入しvoとギターを担当していた男だ 近年もオールドスクールなブルーグラスのアルバムを発表し健在をアピールしている そんなピーターであるが時たま気が向いたようにブルーグラスとは全く関係ない作品を世に放つ変人でもある。 これは1968年、サイケデリックの影響下におなじくブルーグラス仲間のマンドリン奏者のDavid Grismanを無理矢理引き込んで結成したバンドEarth Opera名義での1stだ 明らかにドラッグが音楽に作用しておりサウンドは浮遊間に溢れたロックともフォークとも言え、メロディラインだけはポールマッカートニーのように甘く歌い方も少しポールっぽい部分も…それがかえって狂気を感じさせる そう言った意味ではシドバレット風な瞬間も所々あったりするんだけどピーターの場合は上手く音楽にドラッグの作用を理性的に利用してるっぽいね まあ十分変なんだけどw ジャケはそんな狂気じみながらもとぼけたセットにメンバーのスナップが合成させれおり尋常な雰囲気ではない バンドは同じエレクトラレコードでもあるドアーズのオープニングアクトを頻繁に務めていたらしい #レコード #アナログレコード #PeterRowan #DavidGrisman #psychedelic #AcidFolk #Bluegrass #BillMonroe #Doors #PaulMcCartney
US Electra EKS74016 ¥100 1968ジャケ買いマン
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森山良子/素晴らしい時間
ジャケを見るだけで70年代の空気感が見事に伝わってくるナイスジャケ、 秋も深まった頃だろうか葉を落とした木々はひんやりとした白っぽい風景に溶け込みひとり歩く森山の姿をくっきりと浮かびだしている コレ見開きジャケなんだけど裏面に景色の続きがあったら最強レベルなはず、少し残念 森山良子が1973年に放った本作はソフトロック歌謡史に永遠に残すべき名盤でA面が書き下ろし日本語曲、B面がタイムリーな洋楽カバー集となっている A面のオリジナルのクオリティはどの曲も相当高い、森山の澄んだ歌声はほとんどの場面においてダブルトラックで録音されており絶妙な揺らぎを生み出し楽曲を効果的に彩っているようだ A面ラストのソフトロック歌謡の名作コンピ「ソフトロックドライヴィン」に収録された「美しい星」は岡崎友紀の「風に乗って」と並んで俺的ソフトロック歌謡の最高峰 B面はレオンラッセルやヴァンモリソン、そしてエルヴィス のナンバー2曲等ケイトブッシュを思わせるハイトーンなストレートな歌唱の洋楽カバー群、こちらもA面に負けない仕上がりだ #アナログレコード #レコード #森山良子 #ソフトロック歌謡 #和モノ #ソフトロックドライヴィン
JAP 90 Philips 4FX8004 ¥100ジャケ買いマン
