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Mini-LP: Die Gusunden in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
最後は、Die Gesunden (ディー・ゲズンデン)の10インチ・ミニアルバムです。Die Gesundenのバイオグラフィーについては、以前、紹介しているので、そちらをご参照下さい。元々は、1981年にプロジェクトPionier Seriös (ピオニアー・ゼリエズ)から、Die Gesundenは出来ました。その時のメンバーは、Mabel Aschenneller (マーベル・アシェネラー)とEschi Rehm (エシィ・レーム)のデュオでしたが、後にThomas Wydler (Drs; トーマス・ヴィドラー)が加わり、トリオで活動することになります。実は、Mabel Aschennellerは、1980年初頭から、ベルリンで、Berlins New WavewやパンクショップExxcessに集まるバンドのブッキングをしており、また、Blixa BargeldやWieland Speck (ヴィーラント・スペック)と共にベルリンのPotsdamer広場でTempodromテントで行われた、伝説的イベントFestival Genialer Dilletantenもオーガナイズしています。一方、Eschi Rehmは、1980年に、Geile Tiere (ガイレ・ティーレ)と”Geile Tiere Berlin”を録音しています。そして、彼等は、KraftwerkやRoxy Music、EnoとDavid Bowieに影響を受けた音楽をやっていきます。1982年に唯一のセルフ・タイトルのアルバムを、Kraul Schulze のレーベルInnovative Communicationからリリースしています。後になって、2022年には、Tiffy L'Amourとのスプリット12インチ・シングル“Follow Me (Frey & Menqui Glockenspiel)“/ „Film Musik (Frey & Otter Dive)“も出しています。NDWでは割と初期から活動しており、1981年にはライブ・カセット作品”Live At Rock Against Junk”を出したり、同年には、D.A.F.のサポートで、国内ツアーもやっています。本作品の10インチ・ミニアルバムK面/L面には、1981年にアルバム製作用に録音したデモテープからの音源が使わらています。そんな彼等のプリミティブな音源の楽曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.6 - Die Gesunden: 10inch-Mini-LP ◼️Side K ★K1 “Die Gesunden Kommen” (4:28)は、パルスのようなシンセとリズムマシンに、呟くようなVoと軽い感触のシンセのメロディが乗る曲で、デモテープながら、結構凝っています。 ★K2 “Leutnant Müller” (3:54)は、ディレイを掛けたリズムマシンとシーケンスに合わせて、結構ノリの良いリズミックな曲になっており、途中からDrsも入ってきます。エフェクトを掛けたVoもグーです!初期Human Leagueっぽい所もあります。 ★K3 “Der Weg Zum Erfolg” (3:38)は、カシオトーンのようなリズム隊に、キッチュなVoとオルガンのメロディが乗る曲で、かなりテクノ・ポップです! ★K4 “Baby Love” (4:00)は、マシンリズムとシーケンサーのフェイドインで始まり、太めのシンセやエフェクトを掛けたVo、更にはGらしきも使っての曲で、中々盛り上がります。 ★K5 “Galaxy” (3:24)は、ドクドクしたリズムマシンとシーケンスに、ポリシンセやVoが乗るラテンな曲です。シンセの使い方が上手いです! ◼️Side L ★L1 “Atmen” (2:40)は、大胆なマーチのような曲で、Drsも使っているようですが、戯けたような音色のシーケンスが堪らないです!Voは吐息と語りです。 ★L2 “Waiting For My Man” (5:00)は、かなりシャープな音色のシンセを使ったRou Leedの曲のカバーですが、こう言うアレンジもあるんだと感心してすると同時に、彼等のルーツの一つでもあることにも納得です! ★L3 “Krieg Und Frieden” (3:26)は、リムショットが刻むリズムとテープ音をバックに始まり、サルサ風電子ポップに移行していく曲で、結構、実験的でもあります。 ★L4 “Film Musik” (1:38)も、連打されるシーケンス・パルスとマシンリズムを主体としたインスト曲で、短いながらも実験電子ポップに仕上がっています。 ★L5 “Sometimes / Manchmal” (3:34)は、パルスのようなシンセと流れるようなシンセに、ドラム缶と思われるPercとVoが被る曲で、痙攣する電子音も聴取できます! ★L6 “Instrumental” (2:18)でも、パルス状の電子音とリズムをバックに、結構、感情に訴えるメロディが挿入されてきますが、その一方で、シンセを弾きまくっています。 以前に紹介したのは、彼等の1982年の唯一のオリジナル・アルバムだと思うのですが、それよりも前のデモテープと言うことで、かなり実験性の高い電子ポップな一枚となっています。また、シンセの使い方も、このボックスセットで今まで紹介してきたバンドよりも上手く、それ故に、このバンド(写真からも、まだデュオの時のもの)の「実験性」が成り立っているのだと思います。余り知られていないのが、ちょっと残念ですが、この1枚の10インチ・ミニアルバムに彼等の魅力がてんこ盛りなので、是非ともこの機会に、Der Gesundenの音楽も堪能してみて下さい!ハマるかもよー! K1 “Die Gesunden Kommen” (4:28) https://youtu.be/GLI9tKpi1XI?si=gZ3yT33Hlew3U_s5 K3 “Der Weg Zum Erfolg” (3:38) https://youtu.be/LoQ2XtkSChk?si=ejnkIh6MKBhMAVgc K4 “Baby Love” (4:00) https://youtu.be/SUws5UDhSCE?si=uyOJgyCUX2mTn7ad K5 “Galaxy” (3:24) https://youtu.be/BCQzVCT2-hE?si=t39-vcDaUGSHXuUp L1 “Atmen” (2:40) https://youtu.be/BBPuAUkOSlM?si=QH1yi-bQlREQxS1M L2 “Waiting For My Man” (5:00) https://youtu.be/boa8ymMlHTw?si=hiOltwY6Fr-CRkmN L3 “Krieg Und Frieden” (3:26) https://youtu.be/IFGhYo9YMms?si=yrSe6CU7rEJ257kY L4 “Film Musik” (1:38) https://youtu.be/iEhl3D0AOd8?si=okiT7JhCJT8BbqFP L5 “Sometimes / Manchmal” (3:34) https://youtu.be/O7o2OtuJgUU?si=O3KQ_O4Gqs-aE08A L6 “Instrumental” (2:18) https://youtu.be/YFxc0faTEC4?si=OYXZIwpzHchTswTl #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #10inch-MiniLP #DieGesunden #NeueDeutscheWelle #Berlin #Elecro #SynthPop #Synthesizers #MabelAschenneller #FormerProject #PionierSeriös #Organizer #GenialerDilletanten #EschiRehm #GeileTiere #GeileTiereBerlin #InnovativeCommunication #self-titeledAlbum #demotape #1981年録音
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LP5: Didaktische Einheit / Off Band in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
さてさて、いよいよLPも5枚目に入ってきました。今回、ご紹介するのは、LP5I面のDidaktische EinheitとJ面のOff Bandです。どちらも知らなかったので、バイオグラフィーから紹介していきます。 先ず、Didaktische Einheit (ディダクティッシェ・アインハイト)からですが、メンバーと言うか関わった面子は、Adi Atonal (アディ・アトナール), CHM , Matthias Banaschewski (マチアス・バナシェヴスキー), Mike Bartels (マイク・バルテルズ), Ralf Östereich (ラルフ・エステライヒ), Sven Küster (スフェン・キュスター), Udo Heitfeld (ウド・ハイトフェルト)で、1982年からカセット作品”Dosis”シリーズ等を数本出しており、1983年に、唯一のLP “Der Riß”をDer Schlagから出しています。どうも、所謂「普通のバンド」の形態ではなく、「出入り自由な場=(リゾーム)」として存在していたようで、考えられるあらゆる方向性を過剰にやる集団であったようです。その為、彼等は、ステージを無条件に、より有効に使う為にはどうすればよいか?またパワーを奮い立たせるにはどうすれば良いか?とかを意識しており、彼等のパフォーマンスですらも、全体の一部に過ぎないと言った具合で、一歩ずつ手探りで這いつくばったり、走ったりして、ゴールも無く、次のスタップへとどんどん良くなっていったそうです。また、彼等は、1982年に、Aluとのスプリット・ライブ・カセットも出しています。本作品I面には、1980-1984年の期間でのDidaktische Einheitの曲が全6曲セレクトされて収録されています。 次にOff Bandについても調べてみました。バンドかと思ったら、ベルリン在住のヴィジュアル・アーティストのKarl Von Hörsten (カール・フォン・ヘルシュテン)の実験音楽的ソロ・プロジェクトでした。彼は、Waffelschmiede(ヴァッフェルシュミーデ)と言う別名義でも活動しており、アートワークをやる時には後者の名義を使ったりしています。彼は、テープ/ラジオ操作, ノイズ, 電子楽器, ギター, 自然の音, 自分の声を使って、「NDW meets Musique Concrete」とも言える音楽をTine Velteと共に、1982年から作り、Off Band名義でカセット作品としてリリース、またThe Off Band und Waffelschmiedeとして、”Planet”シリーズのカセット作品も自主制作で出しています。1987年にリリースされた、The Off Band Und Waffelschmiede名義の唯一のLP ”Links Wo Das Herz Ist”はJoachim Reinboldがプロデュースしています。また、彼は、バーや映画館、ギャラリー、フェスでSlides In Mysticと言うライブも行っていますが、1987年の上記LPがOff Bandとしての最後の作品になっています。本作品J面は、The Off Band und Waffelschmiedeとして、1987年にリリースしたカセット作”All These Planets”やカセットシーンで有名だった”Die KATASTROPHE”のNo11からのセレクトとなっていますが、本作品に収録されているJ面の音源は、全て1983年〜1987年に制作されたものだそうです。 それでは、かなり実験色の強そうな2つのプロジェクトDidaktische EinheitとOff Bandの各曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.5 - Didaktische Einheit / Off Band ◼️Side I: Didaktische Einheit ★I1 “Lebewesen” (4:28)は、ジリつくシンセと複数のVoに合わせて、SaxやPercやBが次第に絡まってきて、盛り上がる曲で、上物は結構フリーな印象です。 ★I2 “Frömmigkeit” (7:24)は、Bが単調なリフをひたすら弾き、そこにDrsやシンセやGや男女のマントラ風Voが絡んでくる長尺の曲で、ある意味クラウトロック的にも聴こえます! Voのテンションは上昇していきます。 ★I3 “Mutterleib” (3:05)は、性急なリズム隊に、フリーキーなファズG、そして喘ぎ叫ぶような男女Voと言う、ある種スポンティーニアスな演奏から成る曲です。 ★I4 “Stammheim” (4:30)は、レコードの溝から判断するに収録されていないようです(こう言うことは、Vinyl On Demandではまあまあります)。この曲は入れて欲しかったです! ★I5 “Danach (Teil 2+3)” (8:00)は、打楽器風Bに、後から付け加えたようなDrsとGから成る曲で、次第にDrsと共に盛り上がっていきます。ここら辺の盛り上がりはCanを彷彿とさせます! ★I6 “Vorsorgepaket” (2:43)は、電子パルス音に、エフェクトを掛けたVoやら物音のテープ音やらが絡んでくる曲で、昔のVanity Recordsで扱っていそうな音楽です。 ◼️Side J: Off Band ★J1 “Wake Up Her Majesty” (4:08)は、様々な声の坩堝と決まったパタンを刻むシンセ・パルスから成る曲で、ミュージック・コンクレート的な印象です。 ★J2 “Blut Im Pentagon” (2:08)は、カシオトーンによる不明瞭ながらも反復するリフと男性による語り(時々、ループになります)から成る曲ですが、途中から鼠のようなちょこまかしたリズムになったり変化します。 ★J3 “Wide Open” (5:00)は、VL-1のリズムにGの単音弾きとカシオトーンの伴奏と言うシンプルながらも、Trioの”Da Da Da”とは違った心地良さを与えてくれる曲です。 ★J4 “Hummelflug” (5:00)は、小鳥の囀りと強迫的な持続電子音から成る曲で、確かにこのような曲を聴くと「NDW meets Musique Concrete」と言うのも分かる気がします。 ★J5 “Damit Der Strom Besser Leiter” (5:33)は、女性の語りの直後、しつこく反復する電子パルス音とVL-1のリズムに、多分カシオトーンによるフリーなメロディが飛び回る曲で、トランス的気質を感じます。 ★J6 “Escape” (6:54)も、VL-1のリズムに合わせて、カシオトーンやGが自由に奏でられている曲で、初期のKraftwerkっぽい印象も受ける心地良さを持っています。 正直、もっと破壊的な実験性を想像していたのですが、寧ろ、1980年代初頭の宅録音楽や集団即興なんかで、びっくりしました。I面のDidaktische Einheitなんかは、Canのような反復に基づくクラウトロックの伝統を引き継ぐような内容で大いに楽しめましたし、J面のOff Bandの方はもっと意外で、ポップですらあり、この時代の電子宅録音楽はやはり世界同時発生的だったのだなと感じました。やはり、1980年代初頭と言う「時代」がこのような音楽を成り立たされたのではないでしょうか!皆さんはどちらが好きですか? I1 “Lebewesen” (4:28) https://youtu.be/Wk0y9O2tpu0?si=fEVTMRa-5WmUBg9n I2 “Frömmigkeit” (7:24) https://youtu.be/dD5LEg82gHA?si=r1X6po3-Zng3aqKt I3 “Mutterleib” (3:05) https://youtu.be/i24lWsxXbuE?si=t1zC6CAgpRMAbJ0b I4 “Stammheim” (4:30) https://youtu.be/VDm5fBZTYPk?si=v0Lqry1gD6rAKmDD I5 “Danach (Teil 2+3)” (8:00) https://youtu.be/cJj8qvEEEuQ?si=tSLmhbiOO0-ukx4o I6 “Vorsorgepaket” (2:43) https://youtu.be/UnWqKi0bcPw?si=BLk6MN8ac7Nar6Kl [The Off Band Und Waffelschmiede セルフ・タイトル・カセットB面] https://youtu.be/uhtDoqFfTks?si=ta7ly6gnkl8Aj2Hn [Waffelschmiede “Fünfzehn Minuten“] https://youtu.be/4BfQk5OJy1k?si=8So3WoAB_6-X4RN2 #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP5 #DidaktischeEinheit #NeueDeutscheWelle #PerformanceGroup #Rezome #DosisSeries #TheOnlyVinyl #DerRiß #AdiAtonal #CHM #MatthiasBanaschewski #MikeBartels #RalfÖstereich #SvenKüster #UdoHeitfeld #OffBand #Waffelschmiede #KarlVonHörsten #VisualArtist #Berlin #TineVelte #CassetteScene #NeueDeutscheWelle #MusiequeConcrete #Experimental #FieldRecording #AllThesePlanets #DieKatastropheNo11 #SlidesInMystic
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LP4: Die Werkpiloten / No More in V.A. “I German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
さてさて、LP4は、G面がDie Werkpilotenで、H面がNo Moreです。No Moreは以前にも紹介しましたが、Die Werkpilotenは、私も知りません出したので、ちょっと調べてみました。 Die Werkpiloten(ディー・ヴァルクピローテン)は、1981年に、独の重工業地帯であるルール地方で、Krischi (クリシィ)ことChristian Aufderstroth (Vo, B; クリスチャン・アウフデルシュトロート)とPrinz Eisenhart(プリンツ・アイゼンハルト)ことStefan Caesar(Synth, Drum Machine, Programming; シュテファン・カエザル)によって結成されたエレクトロ・ミュージック・デュオで、1986年まで活動していました。その間に、彼等自身のレーベルWerkpilot Industrial Releaseから1983年に出したコンピ・カセット作品”Der Werkpilot”と1986年のコンピ・カセット作品”Der Werkpilot 2”を含む5本のカセット作品を出しています。特に、コンピ・アルバム”Tape-Compilations of the 80's Cassette-Culture”に参加したことで、曲だけではなく、ブックレットで彼等の写真や記事に多くのリスナーが接することが出来て、認知度もグッと上がりました。Der Werkpilotenの単独カセット作品は、”So Sad” (1984), “The Wonderful World Of” (1984), “Half Alive” (1986)があります。また、彼等の音楽は、英国マンチェスターのFactory系のバンドSection 25やJoy Divisionにインスパイアされたエモーショナルでメランコリックな雰囲気があると言われています。多分、彼等がルール地方出身と言うことに関係しているのかもしれません。彼等の当時の言葉で、「重くてうるさくて意地悪な機械(音)に人々が惹かれるのは至極当然なことです(中略)。、、、産業時代の終わりに、絵や音楽で痛みと欲望を感じさせてくれるのです」とあり、私自身は、特に最初の言葉に気づきがありました。Der Werkpilotenは、自分の力で何かを作り上げ、空想を現実にし、それを他の人と比較することを目指していたようですが、結成から約 25 年が経ち、彼等の再評価するべき時期にきたのでしょう。2012年に、Der Werkpilotenのセルフ・コンピ2枚組LP “Wonderful World Of Werkpiloten”がリリースされていますが、本作品G面には、1981年〜1985年で未発表トラックをコンパイルして収録されています。 次に、No Moreですが、元々は、独北部の街キールで、No Waveバンドとして、Andy A. Schwarz (Vo, G, B; アンディA.シュヴァルツ), Tina Sanudakura (Synth; ティナ・ザヌーダクラ), Christian Darc (Drs, Vo; クリスチャン・ダルク), Thomas Welz (B, Vo; トーマス・ヴェルツ)の4人で結成されています。1980年にEP “Too Late”を小さな洗濯場で4トラックのMTRにて録音して、リリースしています。同年末にThomas Welzが脱退し、1983年末まではトリオで活動しています。1981年にシングル”Suicide Commando”をリリースして、これが大ヒットし、「正に独電子音楽」と評せられ、国際的にも人気が出てきます。1982年にミニアルバム”A Rose Is A Rose”を出しますが、英国NME誌は「独の若者が作った、Rou Leedのアルバム”Berlin”から外された作品」と評したこともあり、その後、No Moreは、東洋的要素をミックスしたダーク・ウェーブへとスタイルを変化させます。1984年に、Thorsten Hartung (B; トルステン・ハルトゥンク)が加入し、独/蘭ツアーを敢行。No Moreはアルバム”Hysteria”を完成して間もなく、1986年末に分裂、Tina SanudakuraとAndy A. SchwarzはバンドNijinsky Styleを結成しますが、2006年に、No Moreは、Tina SanudakuraとAndy A. Schwarzのデュオとして、アルバム”Remake/Remodel”をリリース。 2008年末に再びツアーを開始し、2010年1月にシングル”Sunday Mitternacht / A Rose Is A Rose”をリリース。2010年にアルバム”Midnight People & Lo-Life Stars”を、続いて2012年にアルバム”Sisyphus”を出しています。更に2015年にバンドはシングル”Stardust Youth”とアルバム”Silence & Revolt”をリリースし、よりポップ志向のサウンドに転向しました。No Moreのバイオグラフィーは、こんな感じなのですが、本作品H面に収められているのは、彼等自身のレーベルToo Late Recordsからの極初期のカセット作品”No Promises” (1980)及び”French Kisses” (1981)とLustobjekteからのコンピ・カセット”Lustobjekte Sampler”からセレクトされたトラックがコンパイルされています。”No Promises”は極初期のNo Waveなスタイルが、他の2本には、ミニマル・ウェーブへの過渡期的な曲が見受けられます。そして、1981年7月25日に、”Lustobjekte Sampler”用に、”Blood And Flowers”の曲名の元に、ヴォーカル以外の電子音パートを何度も録音しており、それらのセッションが収録されています。本作品H面では、極初期の”No Promises”, “French Kisses”及び”Lustobejekte”からの曲がコンパイルされています。 それでは、本格的エレクトロ系NDWの2バンドの各曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.4 - Die Werkpiloten / No More ◼️Side G: Die Werkpiloten ★G1 “Fanfare” (1:11)では、今までの収録バンドとは大きく異なり、かなり本格的にシーケンサーとリズムマシンを使った曲を演奏しています。 ★G2 “New Arrangements” (7:34)は、強力なリズムと流れるようなシンセをバックに、ポップなメロディとストリングス・シンセが絡まった本格的エレ・ポップな曲となっています。明るい音色の中に、僅かに翳りがあるのが特徴ですね。 ★G3 “New Life” (2:21)は、重層化するシンセと不思議なマシンリズムから成る曲で、Depeche Modeの曲とは同名異曲です。 ★G4 “Take Off” (3:37)は、強靭なマシンリズムとBとGと言う組合せでのインスト曲で、バックの淡いシンセ音が、英Factory系です。 ★G5 “War Pilots 1” (2:56)は、不鮮明なエフェクトVoで始まり、ストリングス・シンセの荘厳な調べと歪んだGから成るダイナミックなインスト曲です。 ★G6 “Something Must Break” (2:45)は、かなりロック色の強いビートの効いた曲で、初めてVo入りとなっています。バックもブラス系シンセをたっぷり使ったゴージャスな仕上がりになっています。 ★G7 “The Big Bed” (4:38)では、ピアノとPercにBと言う組合せで、感傷的なメロディを奏でています。ここら辺には英Factory直結系のインスト曲を感じます。 ★G8 “Excersise” (4:25)は、ノリのよいマシンリズムに、スラップ奏法も混えたBで始まりますが、途中で柔和なシンセ・パートにもチェンジしたりして、飽きさせないインスト曲に仕上げています。 ◼️Side H: No More ★H1 “Curfew” (0:32)[“French Kisses“より]は、ドコドコしたDrsとシンセから成るインスト曲です。 ★H2 “Love & Cry” (2:44)[“French Kisses“より]は、指パッチンとBとDrsに合わせて、単調で空虚なシンセとロック的Voが加わる曲です。 ★H3 “Fog” (2:44)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、シンセのSE音をバックにピンクパンサーのようなフレーズのBとDrsが乗ってくる曲で、シンセのパルスもリズムを刻んでいます。 ★H4 “Days Of Mercy” (4:44)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、不明瞭なシーケンスに、タム多用のドコドコしたDrs、そして脱力したようなVoから成る淡々とした曲で、生気が感じられません。 ★H5 “Suicide Commando” (3:07)[“No Promises“より]は、オリジナル・ヴァージョンで、ややスローテンポで、Voがパンキッシュです。正直、シンセもやや安っぽいです。 ★H6 “Hypnotized” (1:36)[“French Kisses“より]は、ドラムマシンにSE的シンセと捨て鉢なVoから成る曲で、英語で歌っています。 ★H7 “Nothing Ever Changes” (3:13)[“No Promises“より]は、極めてスローテンポなDrsにドローンっぽいシンセベースと呟くようなVoから成る曲です。途中からシンセによるメロディも出てきます。 ★H8 “Blood And Flowers I” (0:41)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、回転するシーケンスにシンセによるメロディが絡むヴァージョンです。 ★H9 “Blood And Flowers II” (1:28)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、上昇するシンセ音とシンセベースに呟くVoが乗るヴァージョンです。 ★H10 “Blood And Flowers IV” (0:42)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、DR-55とシンセベースに、SE的シンセ音が挿入されるヴァージョンです。 ★H11 “Blood And Flowers V” (0:45)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、カクカクした幾何学的リズムに如何にもシンセらしい電子音が絡むヴァージョンです。 ★H12 “Blood And Flowers VI” (0:56)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、連打されるキックにドローン的シンセベースとシンセによるスネアから成るヴァージョンです。 ★H13 “Blood And Flowers VII” (1:01)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、スローなキックに様々なシンセ的SE音が絡み合うヴァージョンで、それなりにメロディもあります。 ★H14 “Blood And Flowers IX” (1:22)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、シンセによって作られたリズム隊とシンセベースから成るヴァージョンです。 このLPは、G面でかなり機材的にも充実した曲を演奏・録音しており、聴き応えもあります。ただ、それ程インダストリアルな要素は感じませんでしたね。寧ろ、ダーク・ポップ或いはゴスロック的な部分が見え隠れした、興味深かったです。一方、H面のNo Moreは、”Suicide Commandoがヒットする前の極初期のNo Waveな音源を聴くことが出来たのが嬉しかったです。また、”Blood And Flowers”のヴァージョン違いが余りにも違い過ぎて、その柔軟性に驚かせられました。そう言った意味で、このLP4は、如何にもNDW的な2バンドをコンパイルしていると感じました。貴方はどちらが好きですか? [Der Werkpiloten “The Wonderful World Of”] https://youtu.be/zw1vd00ZtU8?si=Z_Ge2UHWh8uw_y2T H5 “Suicide Commando” (3:07) https://youtu.be/0nNEjiwcuXM?si=Feofyr-y1Exj7nTK H6 “Hypnotized” (1:36) https://youtu.be/6aMpehPYpC0?si=uiJnj_xam6L2tjI2 [No More live at Nantes, France on Sep.13, 2017] https://youtube.com/playlist?list=PLMuhpHgA_qRMowSv65qTIjHW84FVBwvlm&si=21Xa_NRWE_eehuwf #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP4 #DieWerkpiloten #NeueDeutscheWelle #IndustrialPop #Synthesizers #DrumMachine #Programming #1981-1985年 #自主レーベル #CassetteLabel #WerkpilotIndustrialRelease #Compilation #DerWerkpilot #Krischi #ChristianAufderstroth #PrinzEisenhart #StefanCaesar #NoMore #AndyA.Schwarz #TinaSanudakura #ChristianDarc #ThomasWelz #TooLateRecords #NoWaveBand #S #NoPromises #FrenchKisses #LustobjekteSample #BloodAndFlowers #SynthDuo #Electro #Synthesizers
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LP3: Poison Dwarfs / FunTastiKlons in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
LP3は、E面がPoison Dwarfs、F面がFunTasiKlonsとなっています。私はどちらも知らなかったので、ちょっとバイオグラフィーも調べてみました。 先ず、Poison Dwarfsですが、1981年にケルンで、Helmut WesterfeldとHans Castrupのデュオとして結成されています。後、メンバーではないのですが、ケルンのアーティストGabriele Seifertがデザインやビデオを担当しています。それで、彼等はカセットテープを使って、実験的インスト曲を作ることで始まり、1981年には、直ぐにカセット作品”Poison Dwarfs”(c-10)を、直ぐに”Angst Und Ekstase” (c-40)を自主制作でリリースしています。彼等は、所謂、宅録派で、フリーで長い即興演奏を先ず録音し、それをカットして、多重録音して作製しています。演奏自体も、小さなギターアンプの音をステレオマイクで拾ったり、直でテープレコーダーに録音しており、機材も2チャンネルのステレオテープレコーダーしか使っておらず、足らない場合にはバウンスしたりして宅録しています。なので、ミキサーとかEQも使っていません。また、当時ですので、1本1本をダビングしています。1983年の3作目のカセット作品”Wechselbad”では、ヴォイスも加わったトリオ編成への過渡期的作品で、その後、メンバーは、Ralf-Dieter DlubatzとHans Dlubatzと言う安定したデュオになっています。そして、Set Fataleとのスプリット・カセット作品”1986 / Take Care !”を、ゲストにStephan Groß (B, Kbd), Rainer Mönkediek (G), Sabine Ganske (Vo)を迎えて作成し、ブレーメンのカセットレーベルIndependanceから出しています。1987年には、カセット作品”Master 04.08.1987”を自主制作で出した後に、1988年に、初のLP “La Ronde”を独のRoof RecordsとBlue Frogの共同リリースで出しています。1989年には、カセット作品”CUT!”を独レーベルIRRE Tapesから、2012年に最新作”Labil”をTiimezoneからカセットとCDRと言う2つの媒体でリリースしています。現在のメンバーと担当は、先述のように、Hans Castrup (Kbd, Field Recordings, Studio Work)とRalf-Dieter Dlubatz (Vo, Kbd, Drs)となっています。本作品E面は、1981年の自主制作カセット2本と1983年作カセット”Wechselbad”からのセレクトされた曲が収録されています。 次に、FunTasiKlonsですが、Discogsには、Exo NeutrinoことLudger Andreas Rößnerのソロ・プロジェクトで、1986年にカセット作品”Musik Für Zwei Ohren”を独のカセットレーベルWir Wollen Nur Dein Bestes Bänderから出しているだけのように記載されていますが、どうも実情は異なるみたいです。確かに、彼はマルチ奏者兼ソングライターで、1970年代から多くの実験音楽グループ等に参加していたらしいですが、元々は、米国のニューウェーブやThe Residentに興奮した、ミッテルヘッセン在住のExo NeutrinoとUwe Linkeの2人が、1980年初頭に、デュッセルドルフのDer Planを体験して、地元に戻ってきて、同年後半に始めたのが、Dangerous Clonesです。彼等は、The Residentsの原則「最小限のもので最大限の成果を上げる」(=Geri Reig)を実行することを決意し、Der Planもこれを支持しており、ファーストLPのタイトルにしています。それで、Dangerous Clonesも、テープデッキと沢山のおもちゃの楽器を使って、20曲入りのファースト・カセット作品”Reise Durch A Sunday Afternoon”をリリースしています。彼等は、米国The Residentsの徹底した匿名性をロールモデルとして、毎回、違うアイデアで違う名称、例えば、Little Clones, MicroClones, PsyClone, FunTasti, Different Clones等を名乗って、作品をリリースして、多くのメインストリームのリスナーを煙に巻いていました。その代わりに、MarkusやHubert Kahと言った新しいNDWのグループにもリスナーの目を向けさせます。一方、彼等は、カセット・レーベルWir Wollen Nur Dein Bestes Bänderを1980年代初頭に運営し始め、自分達のカセット作品(デビュー作”Reise…”と”Musik Für Zwei Ohren”の他に、前述の偽名で”Urrh? – The Kinderkram Tapes” [1982年], “Auf der Suche nach dem 6. Quark” [1983年], “Delikate Delikte” [1983年])を出しています。そうして、Dangerous Clonesから派生したのが、Die FunTasiKlonesで、前述のGeri Reigのコンセプトを極限まだ推し進めた作品”Musik Für Zwei Ohren“を1984年にリリースします。ここでは、Exo Neutrino1人が、小さなおもちゃのキーボードを演奏し、ディレイ と古いギター アンプだけでエフェクトしています。そうして録音された基本トラックに、Uwe Linkeが更に音を重ねて録音しています。そして、レーベルの謳い文句では、「小さなキーボードと粗雑なエフェクトと優れたアイデアさえあれば、立派なサウンドシステムは不要です。ヒット曲になりそうな 11 曲を収録。ヘッドフォンがあれば最高の旅のお供です!」とあり、Music Express誌やSounds誌は「おもちゃと安っぽいエフェクトを無制限にクリエイティブに悪用している」と評しています。一方、Exo Neutrino は、1979 年にバッド・ヘルスフェルトのハードロック・バンドThe Hand of DoomのVoとして LP”PoisoNoise”(最近追加曲を加えて High Roller Records から再発)をリリースしており、1981年には、あの異才Tom Dokoupilとコラボとして、Lustige Mutanten名義で“UnPop”をリリースしています。また、彼等のレーベルには、ExoやExoとのコラボによる他のカセット作品Erster Größenwahnの”Abfälle 1971 – 1981”、Lustige Mutantenの”Gute Fetzen”(1982)や”Heimatklänge fremder Planeten” (1986), “Das Spielzeug” (1987)の他、1983年には、Uwe Linkeの初ソロカセット作品”Da kommt die Braut”をMarkenzeichen XY名義でBestes Bänderからもリリースしています。それで、本作品F面に収められているFunTastiCloneでは、Exo Neutrinoが、おもちゃのキーボードYAMAHA PS-300, テープデッキ, ディレイ , 古いギター アンプのみを担当しています。 と言う、割とDIY的実験宅録音楽的なユニークなバンド2組の各曲を紹介していきましょう。 VOD 82.3 - Poison Dwarfs / FunTastiKlons ◼️Side E: Poison Dwarfs ★E1 “Untitled4” (0:50)は、アップテンポのリズムマシンにモアっとしたシンセのSEだけから成る小曲(?)です。 ★E2 “Untitled5” (1:15)は、色々弄っているリズムマシンと単音シンセのSE音から成る曲で、音自体は貧相ですが、実験精神には溢れています。 ★E3 “Untitled6” (1:26)は、DR-55にディレイを掛けて、悲しげなメロディを単音シンセが奏で、そこにSE的シンセが挿入される曲です。 ★E4 “Untitled7” (1:51)は、シンセのパルス音と軽いリズムマシンに、仰々しいVoや物音テープ等も加わる曲です。終わり方も秀逸! ★E5 “Sturzflug” (2:31)は、やや高級なリズムマシンとシンセのやや太い音がメロディみたいな旋律を奏で、SE的シンセも加わる曲です。おもちゃとしてのシンセですね。 ★E6 “Frequenz7” (5:42)は、DR-55のリズムと他のリズムマシンを同期させ、そこに明確だけど垂れ流しっぽい、シンセによるメロディを加えた曲で、ここで、漸く「曲」らしくなってきました。 ★E7 “Ätherpest” (1:35)は、変調したマントラのようなVoと聴こえ辛いリズムマシンから成る曲です。 ★E8 “Schwitzen” (3:10)は、フェイドインしてくる慌ただしいリズムマシンのリズムとシンセのパルス音が合ってるのか?合ってないないのか?良く分からないように鳴っている曲です。 ★E9 “Die Rückkehr Des Schwarzen Abtes” (2:52) は、怪しげなシンセのメロディに導かれて、ベースシンセとスローテンポなリズムマシン(回転速度を落とした?)に取って代わられる曲です。 ★E10 “Im Klostergarten Der Geistigen Melissen” (1:50)は、絡み合うシンセによる明る目の曲ですが、やがて、ダルダルのベースシンセで終わります。 ★E11 “Nachtmahl” (1:45)で、初めて、リズムマシンと煌びやかなシンセから成る曲で、バックで素っ頓狂なシンセとSE音もなっています。 ★E12 “I.C.I.” (2:59)は、ナメクジが這うようなシンセの音が重層化していく曲です。 ★E13 “Der Fluch Der Götter” (1:37)では、ポリシンセが使われており、男性の朗々と歌う唄が加わってくる曲となっています。 ★E14 “Liespenckolg” (2:07)では、鉄琴とリズムマシンが織りなす、煌びやかで、ドリーミーな曲でE面を締めています ◼️Side F: FunTastiKlons ★F1 “Hit Namba Wann?” (3:37)は、金属質なリズムマシンに合わせて、カシオトーン(?)によるコード演奏にシンセによるメロディと言う構成のミニマルな曲です。 ★F2 “Zwielichtiges Stück” (4:10)は、多分カシオトーンで演奏している曲で、ディレイの掛かったシンセがキラキラしたメロディと言うかリフを奏でています。結構、シンセの音作りに凝っています。 ★F3 “Heftiger Walzer” (3:37)は、歪ませたカシオトーンによる6/8拍子の曲で、ワルツっぽくも聴こえます。曲調は陽性で、何処か楽しげなインスト曲です。 ★F4 “Zwischen Spiel” (1:08)は、トレモロを掛けたカシオトーンを歪ませて、それに合わせてシンセのメロディが乗った小曲です。 ★F5 “Mystery Way” (2:32)は、何処となくSuicideを思わせるようなスウィングしたリズムが特徴のインスト曲で、シンセがサビのメロディを担当しています。 ★F6 “Western Space Walze” (3:50)は、カシオトーンだけでは無く、シンセも結構ちゃんと弾いているワルツですが、やや物悲しさが漂います。名曲! ★F7 “Alan Parsons Lebt” (6:24)は、結構、アップテンポのリズムに乗って、結構カッコ良いメロディをカシオトーンやシンセが演奏している曲で、これが結構ドラマチックな出来になっています。何だか鎌田忠さんの作品に感情を込めたような大曲です。 ★F8 “Brutales Lied” (3:40)も、アップテンポでドラマチックな展開を示すカッコ良い曲です。中近東風の間奏部分も良く出来ており、ある意味、素晴らしいメロディメイカーです。 どちらも、初めてシンセとかカシオトーンを手にした10代の若者がやってみたくなることを、そのままやっているようなプリミティブさを感じますね。特に、Poison Dwarfsの”Untitled”シリーズは、子供が初めてシンセを買ってもらって、TGとかの真似をしているような、そんな無邪気さすら感じます。「音楽」と呼べるギリギリですね。その後も、機材は多少立派になったようですが、やはり「曲」として成り立つギリギリですね。一方、FanTastiKlonsは、日本のDD.Recordsの首謀者だった鎌田忠さんのカセット作品を想起させるカシオトーンとシンセの使い方が興味深いです。鎌田さんよりももっとドラマチックな曲展開ですが、このアレンジには舌を巻きました。皆さんはどちらが好きですか? [Poison Dwarfs album “Wechselbad” (1983)] https://youtu.be/E5_vCmU96Qw?si=MD04hmvyQi-SmM7P [Poison Dwarfs album “Angst Und Ekstase” full album (1981)] https://youtube.com/playlist?list=PLY5UKJkW-oqKC7qoZBa3dBwcPVE1Z4QwG&si=5GwA3SHxldPo4UWW *FunTasiKlonsの動画はYouTubeにはありませんので、Exo Neutrinoのソロ作品を上げておきます] [Exo Neutrino “Taiga Stone” (1986)] https://youtu.be/ZZ0EkM0WyhI?si=1xLiIpp_sayZchip [オマケ: Lustige Mutanten live? “Missgeburten”] https://youtu.be/r_I1eyt8WZ8?si=Frb8zq6pFxnBuOiw #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP3 #PoisonDwarfs #HansCastrup #HelmutWesterfeld #宅録 #Duo #Artwork #GabrieleSeifert #CassetteTapes #Minimal機材 #Improvisation #Cut #Overdubbing #PoisonDwarfs #AngstUndEkstase #Wechselbad #StudioTracks #LiveTrack #Instrumental #Vocal #Ralf-DieterDlubatz #FunTastiKlons #ExoNeutrino #LudgerAndreasRößner #UweLinke #DangerousClones #CassetteLabel #WirWollenNurDeinBestesBänder #TheResidents #宅録 #匿名性 #DerPlan #GeriReig #MusikFürZweiOhren #1984年 #LittleClones #MicroClones #PsyClone #FunTasti #DifferentClones #HardRockBand #TheHandOfDoom #CollaborationUnit #LustigeMutanten
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LP2: MDK / Din A Testbild in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
続いて、”German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”のLP2をご紹介します。今回は、C面がMDK、D面がDin A Testbildとなります。 それで、C面のMDKですが、正式なバンド名は、Magmaのアルバム”Mekanïk Destruktïẁ Kommandöh”から取られたMekanik Destruektiw Komandoe (メカニク・ディストラクティヴ・コマンドー)なんです。メンバーは、Uli Radike (Drs; ウリ・ラディケ), Stephan Schwietzke (Sax; シュテファン・シユヴィーツケ), Alexander Hacke (G; 後にEinstrüzende Neubautenに加入;アレクサンダー・ハッケ), Ze-Thai (B; ツェ・タイ), Volker Hauptvogel (Vo; フォルカー・ハウプトフォーゲル)の5人組です。その前進バンドVollgasは、Volker HauptvogelとEdgar Domin(エドガー・ドミン)によって結成されており、元々、この2人は、クロイツベルクっ子から成るFront-Theaterと言う演劇組織で、Olaf Wried (Ades Zabel)と一緒に様々な作品を作っていたのですが、2011年出版のVolker Hauptvogel著書“Fleischer”によると、ロンドンから届いた数々のパンクロックのシングルを聴いて、ヤラれてしまい、キッパリ演劇活動を辞めて、1977年初夏に、Vollgas(ファルガス)を結成。1978年に伝説のベルリンのクラブSO36で初めてライブをやっています。その時には、裸や武装した女性と共に、ステージでバイクに乗り回すと言うモーターサイクル・パンクなライブをやっていたとか。そして、1978年にはVollgasは終わり、そして1979年に、MDKとVollgasのスプリット・カセットを自主制作で出しています。MDKは、1980年に単独カセット作品”Der Weg Zum Frieden”(この時のメンバーは、FroことVolker Hauptvogel [Vo], Edger Domin [B], KarstenことCarsten Brückner [G], Iane Rickes [Drs]ですが、MDK’81としては、Edger Domin [B], UliことUli Radike [Drs], AlexことAlexander Hacke [G]となっています)をリリース、翌年には、ZickZackより初のLP “Live! (Die Kriegserklärung)”とシングル”Rohe Gewalt / Rhytmus Der Musik (Live)”で正式にデビューしています。この時のメンバーが先述のメンバーです(因みにZe-Thaiは、Edger Dominの偽名です)。1984年に、カセット作品”MDK Berlin 84”とシングル”Der Liebe Auf Der Spur”を出すまでの間に、多量のライブパフォーマンス、チラシ、ファンジン、映画、ビデオ、カセット、本、ディスク等を作り出していますが、バラバラになってしまい、全容は不明です。彼等は、”Spass muss sein (スパス・ムス・ザイン;「楽しくなけりゃならない」)”というスローガンを掲げ、1983 年の米国ツアーまで、メンバーをほとんど変えずに欧州をずっとツアーしており、Ton Steine Scherben (1970年結成で、初めて独逸語で歌ったバンド; トン・シュタイネ・シェルベン)の唯一の正当な後継者として評価されています。その後、1994年に、バンドは一旦解散状態となりますが、2017年に、突如、新作アルバム”Manifestation”をリリースしますが、オリジナルメンバーはVolker Hauptvogelだけです。本作品C面には、基本メンバーとして、Volker Hauptvogel (Vo, Metallophone, Tonewood, 自動車, 電話), Stefan Schwietzke (Sax, 大きな笑顔), Edgar Domin (Earth-B, Heaven-B, ÜZ), Uli Radtke (Drs, Oil Change, レバーのソーセージ), Alexander Hacke (G, Korg Synth, Drum-Synth), Geore Hampton (lead-G, チューナー), LianeことIane Rickes (Drs, ロッカーの女), Riff La Roche (女性パート, 万能), Carsten Brucker (heavy-G, タバコ, チェックのジャケット), Gert Rudschuck (rhythm-G), Angelo Plate (エンジニア, 振動), Frank Osterland (Fretless-B, エンジニア)が参加していますが、ゲストとして、Schnaffte (Sax, サポートソックス), Nina Hagen (Back-Vo), Axel Treubrodt (速いDrsとカウント)も参加しています。本作のスタジオ録音は、クロイツベルクのMusicLabで、Harris Jonesによって行われています。現在は、Stephan Schwietzkeは、バーデンで沢山の子供達と共に暮らして音楽を教えており、Edgar Dominは、自身の記念碑的作品作りに勤しんでおり、Uli Radtkeは他界し、皆既日蝕に合わせて埋葬されたそうです。Volker Hauptvogelは、先述のようにメインVoをやっています。 次に、D面のDin A Testbild (ディン・ア・テストビルト)ですが、以前にも単独作品”Programm”シリーズを紹介していますので、詳細はそちらをご参考にして下さい。ここでは、簡単に紹介しておきます。Din A Testbildは、Mark Eins (マーク・アインズ), Gudrun Gut (グドルン・グート), Nutty Norman (ナッティ・ノーマン), Genee Romee (ゲニー・ロミー)によって、1978年で西ベルリンで結成されています。元々のコンセプトは、西ベルリンの表現主義的前衛音楽と後にはテクノ・ウェーブに秘められた突出力の一つとして考えられていました。そして、Din A Testbildには、長年に渡る数多くの参加者(その中にはKraus Schulzeもいます)がいますが、2018年時点では、Din A Testbildのメンバーは、Mark EinsとTom Paschke(トム・パシュケ)のデュオになっています。本作品D面には、1978/1979年に初期のベルリンでのスタジオ録音の未発表バージョン(D2-D4)と1980年5月7日のFrözでのライブ曲(D5)及び1980年のアルバム“Programm 1”収録曲(D1)がコンパイルされています。彼等の特徴は、単に英国パンクをそのまま取り入れた訳ではなく、デジタル・パンクとも言われる、独自の西ベルリンの音楽を作り上げた点です。そして、Din A Testbildは、常にベルリンの地下音楽に拘っており、それと共に音楽性も変化し、所謂「ベルリンの電子実験/前衛音楽」を体現してきたと言えます。それは、彼等がベルリンと言う「場」を愛してきたからでしょう。特に、Din A Testbildのライブ音源は殆ど出回っていないので、大変貴重な音源ですね。 と言う訳で、独逸独自の出発点となったMDKとDin A Testbildの各曲を紹介していきましょう。 VOD 82.2 - MDK / Din A Testbild ◼️Side C: MDK ★C1 “Spass Muss Sein” (3:21)は、パンクの性急さを持ちながらも、既にポストパンク的な曲です。がなるVoもそうですが、エフェクト掛けたりする所がポストパンク的です。薄っすらSaxらしき音も聴取できます。 ★C2 “Der Tag Schlägt Zu” (3:37)は、針金のようなGのリフに導かれる、割とミニマルな曲で、Saxがムーディーかつフリーキーで興味深いです。 ★C3 “Berlin” (5:34)は、ムーディーなSaxのイントロから一転、フリーキーなSaxとがなり気味の力強いVoと独特のリズムが特徴の曲で、Gもフリーキーになってきます。彼等のテーマソングなのでしょうか? ★C4 “Das Tier In Mir” (3:52)は、エフェクトを掛けた木琴がコミカルな曲ですが、間奏から入るSE音やGもかなりメチャクチャでカッコ良いです。Voの下品さも丁度良い塩梅です。 ★C5 “What Music Needs” (2:50)は、強靭なリズムに乗って、揃って歌う男女のツインVoとブローするSaxが何とも爽快な曲で、ファズGのリフもカッコ良いです。 ★C6 “Alles Was Ich Geben Kann” (4:06)は、キューバン・リズムが何ともダンサブルな曲で、Saxも吹きまくっています。Voのがなり声がミスマッチで面白い! ★C7 “Mir Wird Heiss” (5:47)は、違うVoなの方なのかな?ラテン・ファンク調の曲なのですが、延々と踊り続けられそうな勢いをビンビン感じます。段々、音やVoが混在してくると、リオのカーニバルを想起させられますし、既にダブ的Drsも聴取出来ます。 ◼️Side D: Din A Testbild ★ D1 “She's So Nice” (5:08)は、単調なリズムマシンが流れる中、無関係に演奏録音や違うリズムマシンや憂鬱なシンセ等が挿入される曲で、明らかに音楽のコラージュ/ダダ的手法を取り入れています。 ★D2 “Horseman” (5:10)は、特徴的なシーケンスにバンブードラムのようなPercとエフェクトを掛けたVoが歌う曲です。歌詞からすると、こちらが”She’s So Nice”ではないでしょうか? ★D3 “Revolution” (5:23)では、ディレイを掛けたドラムマシンをバックに、Mark Einsがゴスく歌っており、その声もループしたりします。良く聴くとBもシンプルなリフを刻んでいます。 ★D4 “Rock N Roll Circuit” (6:03)は、ラジカセ一発録りのような音質で、歪んだGをバックにロックスターよろしく歌っている曲で、声も裏返ったり、怒鳴ったりしています。 ★D5 “Summer Of The Bourgoise / Tötet Die Bourgeosie” (7:47)では、出だしこそテクノポップっぽいですが、Drsが入ってくると一気にロックっぽくなり、パンキッシュなVoと弾きまくられるGに熱くなります。やはりライブ音源は違います! しかしながら、LP1からLP2へと移ると、いきなりUKパンクから、仏Magmaフォロワーを経て、NDW的な音楽に変わってしまい、これらを一つのコンピにして収録するのも如何なものかとも思われますが、ここら辺がVinyl On Demandらしいと言うか、西ベルリンらしいと言うか、当時は何でもありであったことを如実に示しているようにも思えます。そんなことを踏まえて、聴いてみると、このボックスセットの制作意図が見えてくるようにも思います。ただ、D1とD2の曲名間違い等はやはりVinyl On Demandらしいとは思いますが(自分も経験あり)。MDKも12インチかLPを持っていたと思うのですが、その時は特に印象には残ってなかったのです。なので、久しぶりに聴いて、何となく独のポストパンク的な位置付けだったのだなあと思います。一方、Din A Testbildに関しては、以前にも聴いていましたが、独逸らしい実験ポップで、印象は変わらなかったです。ただD5のライブ音源は躍動感もあって、非常に貴重な音源だと思いました。皆さんはどちらが好きですか? C1 “Spass Muss Sein” (3:21) https://youtu.be/UdFntnKtyhc?si=ohXAE4k5gEqII4e8 C2 “Der Tag Schlägt Zu” (3:37) https://youtu.be/Fq8t5ZKTphM?si=GSqfYdPkBYBHxlHe C3 “Berlin” (5:34) https://youtu.be/llviLN_o8q4?si=QrizIWQw-2JpT2z- C5 “What Music Needs” (2:50) https://youtu.be/KTXbHZhpsxA?si=DS0Qt_2_b3xPfFdl D1 “She's So Nice” (5:08) https://youtu.be/_kguTAmeIJ8?si=XNJPa7Uais3kWeVz D3 “Revolution” (5:23) https://youtu.be/Xan2Ix241Zw?si=uHiEXjFucvnufNTM D4 “Rock N Roll Circuit” (6:03) https://youtu.be/3qdZX2W3wtE?si=FB3uw-W2osPIoICP #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP2 #MDK #GermanPunk #NeueDeutscheWelle #Front-Theater #Vollgas #MotorcyclePunk #MekanikDestruektiwKomandoe #Magma #FrenchProgressiveRockBand #SO36 #TonSteineScherben #VolkerHauptvogel #EdgerDomin #Karsten #CarstenBrückner #Liane #IaneRickes #UliRadike #AlexanderHacke #GeoreHampton #RiffLaRoche #GertRudschuck #AngeloPlate #FrankOsterland #Guests #Schnaffte #NinaHagen #AxelTreubrodt #DinATestbild #ElectroPunk #DigitalPunk #MarkEins #GudrunGut #NuttyNorman #GeneeRomee #ExpressiveMusic #Avant-Garde #TechnoWave #Berlin #Programm1 #ShesSoNice #UnpublishedTracks #1978/1979年 #LiveTrack #Flöz #1980年 #NewBerlin #TomPaschke #Duo #2018年
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Joachim Witt “Silberblick”
これも、海外通販での送料分として、ついでに購入してしまった謎物件ですが、どうも独音楽界の大物らしいです。なので、ちょっと調べてみました。 Joachim Witt (ヨアヒム・ヴィット)は、1949年のハンブルク生まれで、1970年代には、クラウトロックバンドDuesenbergのVo/Gとして、3枚のアルバム”Duesenberg (1977年作)”, “Duesenberg 2 (1978年作)”, “Strangers (1979年作)”に参加しており、その後に、ソロシンガー兼俳優となっています。そうして、1980年代には、”Herbergsvater”や”Der Goldene Reiter”のヒット曲で、独ポップミュージック界の大物歌手になり、同時に、NDW界でもNenaやFalco等のメジャー系NDWシンガーをサポートしていたようで、その世界では一番の大物とされています。その後、1990年代には、独のポップ・グループWolfsheimのヴォーカリストPeter Heppnerとのデュオで、”Die Flut”と言うヒット曲を飛ばし、8枚目のソロアルバム"Bayreuth 1(1998年作)”は、独とオーストリアでプラチナ・ディスクとなっています。その2年後には、連作アルバム"Bayreuth 2"もリリースし、フィンランドのシンフォニック・メタル・バンドApocalyptica, 独のニューハード・メタル・バンドOomph!, ユーロダンス・ミュージック・バンドX-PerienceのシンガーAngelzoom, スイスのゴシックメタル・バンドLacrimosaのTilo Wolffともコラボしていますし、最近では、独エレ・ポップ・バンドPurwienとも一緒に活動しています。その後、Angelzoomの2004年のMV”Back In The Moment”やPurwienの2007年のMV”Alle Fehler”にもフィーチャーされていたりします。2007年8月には、ベスト盤”Auf Ewig”もリリースし、2009年になると、Sara Noxxのシングル”Earth Song”のリミックスや仏のインダストリアル・ロック・バンドObszön Geschöpfのアルバム”Erection Body Mutilated”からの1曲をリミックスしたり、リミキサーとしても活動しています。その後、インダストリアルな作風のアルバムも出していますが、2014年4月にリリースされたアルバム”Neumond”では再びポップミュージックに回帰しています。そして、2015年に、アルバム”Ich”を出して、2023年にリリースされた最新アルバム”Der Fels In Der Brandung”では、ゴス・ロックとも評されており、70歳台になった今でも活発に活動しているとのことです。 以上が、Joachim Wittの略歴ですが、意外と独芸能界の大御所なんですね。ビックリです!そんなWittのファースト・ソロ・アルバムが、今回、ご紹介する作品”Silberblick”なんです。そして、参加者は、Joachim Witt (Vo, G, Organ, Synth)の他に、Harald Grosskopf (Synth), Harald Gutowski (B), Jaki Liebezeit (Drs)もサポートしています(流石、出自がクラウドロックだけに、ドラムはCanのJaki Liebezeitがやっていますね)。内容的には、両面共4曲ずつ収録されています。それでは、各曲を紹介していくことにしましょう。 A1 “Kosmetik (Ich Bin Das Glück Dieser Erde)” (6:19) A2 “Goldener Reiter” (4:41) A3 “Der Weg In Die Ferne (Heaven)” (4:16) A4 “Meine Nerven” (5:35) B1 “Ich Hab' So Lust Auf Industrie” (4:25) B2 “Mein Schatten (Na, Na, Na, Du Bandit, Du)” (3:59) B3 “Ja, Ja…” (3:30) B4 “Sonne Hat Sie Gesagt” (9:00) A2 “Goldener Reiter” (4:41): MV https://youtu.be/DTFh2dnYy8Q?si=Wn3e2gGDLprQNf31 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kesLr8CG2BpuRKMZGIafEHgiLkcQxYAhQ&si=wb4VzRvjyOF2XMuV #JoachimWitt #Silberblick #WEA #1980年 #FirstAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PopRock #ElectroPop #Synthesizers #Nena #Falco #Guests #HaraldGrosskopf #HaraldGutowski #Jaki Liebezeit #DieFlut #PeterHeppner #Remixer #industrialMetal #PopMusic #GothRock
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LP1: PVC / White Russia In V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
今回は、あの再発専門レーベルVinyl On Demandが自国独逸の初期のパンクやニューウェーブ等のバンドをコンパイルした5枚組LPと10インチミニLP1枚から成る豪華なボックスを1枚ずつ紹介していきたいと思います。 先ず、LP1には、A面にPVC、B面にWhite Russiaを収めています。それぞれのバンドのバイオグラフィーを書いて、各曲を紹介していきます。それで、PVCですが、このバンドは、英国パンクバンドThe Vibrators (The Advertsとの記述もある)の1977年2月25日のコンサートにヤラれたメンバーKnut Schaller (B, Vo; クヌート・シャラー), Raymond Ebert (G, Vo; ライモント・エベルト), Gerrit Meijer (G, Vo; ゲリット・メイヤー)が西ベルリンで、1977年3月10日に結成したパンクバンドで、ドラマーが中々決まらなかったのですが、Jürgen Dobroczek (Drs; ユルゲン・ドブロチェック)で取り敢えず落ち着いたのが、オリジナル・ラインナップとなり、1979年2月まで続きます。それまでに、1978年に、バンドは、”Wall City Rock”と言う言葉で自分達の音楽を表現しています。それは、より自由な音楽性を持たせる為に作った言葉らしいです。バンドのメンバーはその後も変わり続け、Gerrit Meijerだけが残り、1984年に一度解散しています。その後、1988年に再結成して、1991年に解散、2005年に1度だけライブをやっています。2012年3月10日がラストギグとなっています。PVCは大手RCAから1982年と1984年にアルバムを出しており、シングルも1982年に2枚出しています。以上からも分かるように、独におけるパンク第一波(ハノーファーのRotzKotzとデュッセルドルフのMale)の一つのバンドで、Meijerは後にPVCの自伝”Die Unzensierte Geschichte(「無修正の物語」;ディー・ウンツェンジールテ・ゲシュィヒテ)”と言う本も出しています。それで、ここでは、2回のセッション録音分が収められています。1回目は、1978年6月5日〜6日で、最初のパンクショップPunkhouseのオーナーFranz Antesberger (フランツ・アンテシュベルガー)が資金提供して、2枚シングル用に 4 曲 (“Wall City Rock”, “Rockin’ Till the Wall Breaks Down”, “Berlin By Night”, “Lost in Ulan Bator”) を録音する為に、ハードロック・バンドBel Ami(ベル・アミ)の練習場に集まった時の録音です。Bel AmiのギタリストJimi Voxx (ジミ・ファクス)がプロデューサー役をやっています。徹夜で12曲も録音していますが、結局、予定した4曲の内、“Berlin By Night“と“Wall City Rock“だけが採択されただけでした。しかしながら、この時の録音はラジオで結構掛けられていたそうです。2回目のセッションは、1978年8月と9月16日の分で、またBel Amiの練習場で、Jimi Voxxのプロデュースで録音を再開しますが、今度はLP制作の為に、先ず8月にベース・トラックを14曲分録音し、9月になってVoとGを重ねて録音しています。ただ、ベルリン在住の米国人アーティストJesse Ballardが、自分の機材だからと持っていってしまい、結局、1980年10月3日になって、急いでラフミックスすることが出来ただけでした。このA面に収められているのは、上記2回のセッションからの選曲となっています。 次に、White Russiaですが、このバンドも独ベルリンで結成されたパンクバンドで、メンバーは、Gerrit Meijer (G, Vo), Piers Headley (B, Vo; ピァーズ・ヘッドリー), Trevor Watkins (Vo;トレヴァー・ワトキンズ), Uwe Hoffmann (Drs; ウーヴェ・ホフマン)の4人組で、またGerrit Meijerが関わっていますが、実は彼は、2017年2月17日に生まれ育ったベルリンで亡くなっています。また、Piers Headleyは、現在では、テクノ・レーベルTresorを運営しているDimitri Hegemann (ドミトリ・ヘゲマン)と共に、ホステル/バー/レストランMarkthalleの共同オーナーとなっており、テープループを使って、レストランのBGMをやっていたり、偶にTresorの作品にも参加したりもしています。そして、Uwe Hoffmannは後に、独のポップ・パンクバンドDie Ärzte(ディー・エルツェ)のプロデューサーをやったり、オルタナ・バンドKing Køngのドラマーをやったりしています。また、Hoffmann以外の3人は嘗て、PVCにも在籍しています。バイオグラフィーは良くは分からないのですが、1981年にアルバム1枚、シングル1枚を、翌年にアルバム1枚を出して、それ以降のリリースはありません。それで、このB面に収録されているのも、2回のセッションの録音分です。先ず、1回目のセッションは、1980年2月23日に、Uwe Hoffmannの友達てあるStefan Stark (ステファン・シュタルク)が、HANZAスタジオでブームオペレーターをやっているMichael Zimmerling(彼は、David Bowieのアルバム”Heroes”の制作にも手を貸しています; ミヒァエル・ツィマーリンク)を面白がらせようと、White Russiaを呼び込んで、1980年2月23日に、HANZAスタジオでデモテープを録音させます。つまり無断で、White Russiaは8曲を、G, B, Drsを先ずは一発録音して、その後にVoを入れていますが、ミックスも含めて3時間で全て終わらせています。その後、1980 年 4 月 28 日〜29 日に2回目のセッション録音が行われており、同じように、HANZAスタジオを無断で使用しています。しかし、今回、Michael Zimmerlingは、今回はちゃんと録音してみようと通常のトラック分けでの録音を行なっていますが、「傑作!」と思っていたのは、Zimmerlingだけで、パンドのメンバーはそれ程気に入ってはいなかったそうです。こう言った過剰制作に寄るのか、次のAlphavelleのプロデューサーBernd Ramin (ベルント・ラミン)とMr. Witowski (ミスター・ヴィトヴスキー)と言う謎の男と知り合うことが出来、彼のお陰で、1980年夏には、White Russiaはデビュー・アルバム”Eastside Story”を作ることが出来、翌年に、Aladinと言うレーベルからリリースしています。1982年には、セカンド・アルバム”Language And Noise”をGood Noiseから出していますが、バンドとしてはこれが最終作となっています。本作品には、1980年の2月と4月のセッションからセレクトされた曲が収められています。 以上が、LP1収録バンドのバイオグラフィーですが、他の独パンク第一派勢が独逸語に拘っていたのに対して、英語のタイトルが多いようにも思いますね。それでは、それぞれのバンドの各曲をご紹介していきましょう。 VOD82.1 - PVC / White Russia ◼️Side A: PVC ★A1 “Wall City Rock” (1:51)は、捻くれたGと一丸となったパンクな演奏が力強い曲です。正にテーマソングです。 ★A2 “Without You” (3:03)は、まんま英語で歌っていますし、GのリフなんかはJimiの影響でしょうか? ハードロック的です。またGソロパートが多目です。 ★A3 “Concrete Jungle” (2:43)も、UKパンクな曲ですが、結構、演奏自体はまとまっていますし、コーラスワークもバッチリですし、間奏で囁くバックVoもグーです。 ★A4 “Ice Cold Eyes” (3:20)も、UKパンクな曲ですが、がなるVoも含めて中々カッコ良いです。それは多分、高い作曲能力と演奏能力によるのでしょう。 ★A5 “Deathline” (2:08)は、ミドルテンポの正当なロック風の曲ですが、パンク風にアレンジされています。結構、Gソロが派手です。 ★A6 “No Escape” (2:35)は、タイトルからしてパンクですが、捨て鉢気味に叫ぶVoが余計にパンキッシュです。途中でやや感傷的メロディになるのが特徴ですね。 ★A7 “Punk Idiots” (2:39)は、自嘲気味な歌詞を乗せて突っ走るカッコ良い曲です。途中からテンポアップになる所もグーです! ★A8 “I'm Alive” (2:38)も、パンクらしいタイトルで、曲もそれに違わず、モロパンクソングです。Bの唸りと捨て鉢なVoが特徴で、Gソロも聴けます。 ★A9 “In Your Face (3:06)も、カッコ良いGのリフから始まるパンク・ソングで、曲構成もストレートで好感が持てます。 ★A10 “Spotlight Kid” (2:29)は、Drsから始まる、割と陽性のパンクソングです。コーラスワークが良いです。 ★A11 “Rockin Till The Wall Breaks Down” (2:51)は、アップテンポのロッケンローな曲で、「ベルリンの壁」のことを歌っているのでしょうか? アジるようなVoとコーラスが印象的です。 ◼️Side B: White Russia ★B1 “Victim” (1:48)も、パンクソングなんですが、PVCとは曲調が違って、ザクザク刻むGが目立ちます。でも歌詞は英語です。曲調もUKパンク風ですが、カッコ良いです。 ★B2 “Emotions Had Slipped” (2:31)も、バックがPVCなので、パンクにしては上手いと思いますが、やはりGの刻みが特徴です。割とドラマチックな展開で、間奏ではハードロック並にGを目一杯弾いています。 ★B3 “North Sibirian Madness” (2:23)もそうですが、Gのザクザクした刻みが、このバンドの特徴です。イントロもDrsだけから始まります。Voと呟くようなバックVoが面白いです。やはりチョーキングを多用したGソロは大胆に入っています。 ★B4 “Well Do You” (2:16)も、アップテンポのパンク・ソングで、サビでの分厚いコーラスが特徴的です。Bラインも上手くて、思わず唸ってしまいます。 ★B5 “Three Crosses In The Sunshine” (3:08)は、アップテンポなハードコア(と言うよりRezillosみたいなと言うべきか?)のようなパンクソングで、切迫感と陽性さを上手にバランスを取った曲に仕上げています。 ★B6 “That's Alright By Me” (3:09)は、割と陽性のパンクな曲で、サビでのコーラスワークとが印象的ですが、Gソロは結構入っています。Bも目立ちます!終わり方が如何にもパンクバンドらしいです。 ★B7 “Lost In Ulan Bator” (2:44)は、Gのコード弾きと細かく動くBが特徴なパンクソングで、サビで盛り上がり、また、間奏でGソロを弾きまくっています。 ★B8 “Da Da Competition” (1:30)は、割とロッケンロー的なパンクソングですが、イントロのGや分厚いGが特徴です。歌詞もちょっとふざけてるし、Gの音色に気を使っているようです。 ★B9 “Emotions Had Slipped” (2:26)は、アップテンポのパンク・ソングで、刻むGが特徴的ですが、音が荒くで、随分印象が変わっています。Gソロもグチャグチャで面白いです。 ★B10 “Well Do You” (2:36)も、刻むGと間奏のGソロが特徴で、割と陽性のアップテンポのポップパンクな曲に仕上がっおり、やはり音は荒いんですが、こちらの方がより「パンク」らしいです。 ★B11 “That's Alright By Me (Demo 2nd Studio-Session)” (2:54)は、若々しい演奏で好感が持てますし、サビのコーラスワークは健在です。Bラインが弱い感じがしました。 ★B12 “North Sibirian Madness” (2:58)も、刻み続けるGと弾きっぱなしのGが特徴のパンクソングで、こちらの方はGソロにエフェクトをかけているようです。終わり方もこつていますさ。 PVCもWhite Russiaもちょこちょこ入ってくるGソロが目立ちます。多分、PVCは録音に関わったJimi Voxxの影響とギタリストGerrit Meijerの拘りだと思いますが、他の独パンク第一派の中では、最もハードロックの影響を受けたパンクバンドではないでしょうか? UKパンクでも、そう言うバンドが初期にはいたと思うのですが、独でも同じような現象が起こっていたのを確認できました。なので、正直言うと、このLP1に収録された2バンドにはそれ程「独逸らしさ」を感じないですね。まぁ、独にパンクが伝わって始めたバンドなので、そうなったんしよう。しかしながら、メンバーが殆ど重なっている2バンドですが、音楽性には違いありますね。大きな特徴としては、PVCは割とストレートなパンク、Whits Russiaはテイクに寄りますが、Gの刻みが特徴的なパンクと言うところでしようか?皆さんはどちらのパンクが好きですか? [PVC recording in 1978] https://youtu.be/F7Ss6JnrxSs?si=qhma93e48hXif-QG [PVC early recording 1977] https://youtu.be/EkFI8npyy4o?si=MyAbtyKV5YRRcCP3 B9 “Emotions Had Slipped” (2:26) https://youtu.be/GGoOBLJwQBQ?si=5aWzTFqzvkLCWWzL [White Russia 1st album + others] https://youtube.com/playlist?list=PLLvdvodyj3fJ_JJXLixFuFmktCLMBm29H&si=25jl8KQbMal3Qskf #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP1 #SideA #PVC #GermanPunk #TheFirstWave #UKPunk #WallCityRock #1977年結成 #1978年録音 #BelAmi #KnutSchaller #RaymondEbert #GerritMeijer #JürgenDobroczek #Producer #JimiVoxx #SideB #WhiteRussia #GermanPunk #TheSecondWave #Ex-PVC #GerritMeijer #PiersHeadley #TrevorWatkins #UweHoffmann
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Vinyl on Demand 合計€90.00Dr K2
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Eintopf “Klingelstreiche”
これは、海外通販の際、全く情報が無い状態で、ついでに購入したレコードで、今持って、何故購入したかも不明です。 と言う訳で、Discogsを調べてみましたが、全くメンバーとか結成とかについては記載がなく、単体のアルバムとしては、本作品だけで、後、シングルを1枚出しています。バンド名のEintopf (アイントフ)とは、独逸語でシチューのような煮込み料理のことで、アルバム・タイトルの“Klingelstreiche (カリンゲルシュトライフェ)”とは、多分「ベルを鳴らす」の意味のようです。それで、裏ジャケにメンバーが記載されていましたので、それを英訳してそのまま載せておきます。Eintropfは、Peter Härtl (Vo, Synth-Solo[B1]), Jens Kummerfeldt (G, Back-Vo), Jens Vermehren (Piano, Organ, Synth, String), Hans-Jürgen Müller (B, Back-Vo, Vo[B1]), Bernd Kiehm (Sax, Perc [Ding Dong]), Martin Schultz (Drs)がメンバーで、それ以外にライブでのミックスを担当しているエンジニアとしてAndreas Seymerもいるとのことです。そして、1983年に、本作品であるファースト・アルバムをリリースしていますが、どうもNDWとは無関係なジャズ・ロックっぽい1970年代の音楽を奏でるバンドのようです。その証拠に、リリース元のSummerは、1977年に、St. Michel ジャズバンドとの共演をキッカケに、ハンブルクで、Wehrspann家によって家族経営で設立されています。その中でも、Peter Wehrspannは、1960年代に既にジャズ・レーベルWAMを運営していることから、このSummerも主にジャズのレコードをリリースしています。多分、その流れで、このバンドEintopfのアルバムもリリースされたものと思われます。なので、NDW好きの私にとっては、ハズレだったかもしれませんかね。この位しか情報がありませんでした。もし、知っている方がいらっしゃいましたら、また教えて下さい。と言う訳で、早速、各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Hildegard (16)” (3:28)は、Saxがよく効いた曲で、展開も複雑ですが、それなりにポップなところもあります。 ★A2 “Ich Steh' Drauf” (2:22)は、ややロッケンローっぽいところもありますが、シンセを多用したりする曲で、そこら辺が時代の影響なのでしょうか?アレンジはやや古い感じです。 ★A3 “Nicht Mit Mir” (3:43)は、Gとシンセの絡みから始まり、歌い上げるVoと間奏のチェンバロ風Kbdが特徴の曲です。シンセも結構多用されています。 ★A4 “Seagull” (3:07)は、スローテンポで落ち着いたバラード曲で、Saxやシンセが曲を盛り上げています。Voスタイルがやや1970年代の王道ロックっぽいですね。 ★A5 Are You Ready” (3:05)は、シンセとSaxのユニゾンで始まる、心地よいノリの曲で、間奏のエレピ・ソロや後半のコーラスも聴き処です! ★B1 “Klingelstreiche” (2:44)は、ハードロック風に歌い上げるVoと1970年代風のアレンジのバックから成る曲ですが、やはりシンセを多用しているのが、特徴でしようか? ★B2 “Der Pannen-Blues” (5:00)は、ゆったりしたGで始まる典型的ブルースで、独語で歌われるのが興味深いです。曲としてはそれ程革新的な所はありませんが。 ★B3 “Alptraum” (10:58)は、変拍子風の譜割のメロディで始まり、疾走感のあるVoパートから歌い上げるパートへ、そしてGソロパートへ。そしてスローテンポなブルース的なパートへと展開も凝っており、長尺の曲ですが、飽きさせません。 全体のイメージは、やはり1970年代風のブルースロック〜ジャズロックな感じなんですが、シンセとかを結構、多用している点が特徴なのかなと思いました。初め、聴いた時は、何か違和感を感じていて、それが、ニューウェーブではない、それ以前のロックの臭いだと気付いたらのですが、何回か聴いていると、その内、本作品の良さが段々と分かってきました。ただVoの歌い上げるスタイルはちょっと苦手ですが。軽めのジャズロック好きのリスナーさんには丁度良いかもです! と言う訳で、苦手意識のあった本作品ですが、中々良い物だなあとも思いましたので、もし、ここら辺が好きな方で有れば、聴いてみても良いと思います。 A1 “Hildegard (16)” (3:28) https://youtu.be/pPAs2IwCtd8?si=cz4WVyXXDCHEMzj5 #Eintopf #Klingelstreiche #Summer #FirstAlbum #JazzRock #BluesRock #PeterHärtl #JensKummerfeldt #JensVermehren #HansJürgenMüller #BerndKiehm #MartinSchultz #LiveMixing #AndreasSeymer
JazzRock / Blues Summer 不明Dr K2
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Thomas Kagermann “Ich Bin Entzückt”
このアルバムも全然素性を知らずに、海外通販のついでに購入した作品なので、このアーティストThomas Kagermannのことを調べてみました。 Tomas Kagermannは、独Wuppertal出身で、元々、ヴァイオリニスト、シンガー、マルチ奏者、ソングライターであり、そのスタイルは、民族音楽/ジャズ/ニューエイジ辺りになりますが、先述のようにマルチ奏者なので、G, Piano, Mandolin, Fluteまで演奏します。また多くのミュージシャンとのコラボを行ってきており、その録音物やライブでも世界的にも有名な人物らしいです。彼の母親は、ダンサー兼クラシックのヴァイオリニストで、その影響なのでしょう、Thomas Kegermannは、1973年に、フォークグループFiedel Michelを結成し、1980年までに幾つかのレコーディングを行い、蘭や英国等欧州でも成功しています。1978年からは、フォーク・ロック・バンドFalckensteのメンバーとしても活動し、Conny Plankとの共同プロデュースで、2枚jアルバムを録音しています。1980年以降は、Kagermannは、ソロでも活動し始め、始めは独グラモフォンから何枚がアルバムをリリースしています。1987年から数年間、彼は、Fritz JägerのLamberti学校とも言われたイタリア学校で、ヴォイス・トレーニングに取り組み、その時期は、ヴァイオリンと歌に集中しています。1991年には、Michael Lücker(G)とUrs Fuchs (B)とで、即興グループPapalagiを結成し、1992年以降は、mit Andreas Vollenweider, Jan Akkerman, Büdi Siebert, Jaki Liebezeit及びNippy Noyaとのコラボ作を制作し、かなり幅広い音楽の録音に携わっています。それ以外にも、Matthias Frey, Roger Matura, Art of Infinity、そして、Klaus Schulzeと彼のプロデューサーであるTom Damsともコラボしています。その一方で、Kagermannは、音楽プロジェクトGNU及びZebraSommerwindや、それ以外にも、シリア、日本、モロッコでパフォーマンスを行うダンス、絵画、音楽からなるパフォーマンス・プロジェクトTheatronToKosmoの結成にも関わっています。 1995年以来、彼はスピリチュアルな音楽、歌、フリーな即興の過渡期的な時期で、「作曲:の探求を行っています。彼は、ダンス・パフォーマンス・アーティストのEva-Maria Kagermann-Otteと結婚し、音楽に加えて、占星術や哲学にも大いなる関心を持って活動しているそうです。 とまぁ、ここら辺がThomas Kagermannのバイオグラフィーになる訳ですが、本作品”Ich Bin Entzückt (イッヒ・ビン・エントツゥックト)「私は嬉しい」の意)“は、ソロ名義としては2枚目のアルバムになります。このアルバムでは、Thomas Kagermann (Vo, Kbd, G, Vln)以外に、Uwe Ziegler (G), Andy Schmidgen (Kbd), Ulli Schmidt (Kbd), Roland Schmidt (Sax), Georg Funke (B), Rudi Marhold (Drs)も参加して制作されています。それでは、ソングライターでマルチ奏者のThomas Kagermannのソロアルバム第2弾の各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Auch Wenn Beton Mich So Müde Macht” (4:03)は、軽妙なリズムに乗って、Kagermannが歌い上げる曲で、オルガン/シンセやGのちょっとしたリフの使い方が上手く、また間奏のソウルフルなSaxにも泣けます。 ★A2 “Sing Dich Frei” (3:47)は、単調なDrsに、豪華なポリシンセが絡む曲で、リバーブの効いたVoも堂々と歌っています。タイトル通りですね。盛り上がる時には、目頭が熱くなります。特にSaxとGのソロが感情を揺さぶります! ★A3 “Schwach Oder Stark” (4:09)は、速弾きのアコギとピアノを中心に、シアトリカルな展開で、サビではノリも良くなる曲で、やはりVoが上手いですし、オルガンも良い味です。またSaxやシンセ・ソロほ聴き処です。 ★A4 “Amerika” (4:15)は、微音から徐々に始まり、呟くように歌うKagermannと共に、Gやブラス系シンセが入っている曲ですが、シンプルなノリの割に、サビのメロディはドキドキする程盛り上がります。 ★A5 “Liebesharmonie (vocal)” (3:50)は、寂しげなGとリズムマシンに導かれて、Kagermannが落ち込んだ人をエンカレッジするように静かに、そして力強く歌っている曲ですが、ちょっとカリプソ的なアレンジが効いてます! ★B1 “Sag Mir Wo Die Blumen Sind” (3:50)は、一転、ちょっとコミカルな歌い方が特徴的な曲で、ドラムマシンを使っていますが、何故か優しい雰囲気です。コーラスや合いの手も良い感じです!最後に「語り」もありますが、カバー曲のようです。 ★B2 “Er War Ein Renner” (3:56)は、力強い生ピアノに乗せて、渋い歌声を聴かせてくれる曲で、シンセのドローン音も曲に厚みを与えてくれています。途中からDrsやB, G, オルガンも入ったアンサンブルになるのですが、その展開がまたソウルフルです。 ★B3 “Nachtgleiter” (4:06)は、ドラムマシンに合わせて、GやシンセやBがバックを付ける軽めの曲で、Kagermannも抑制的に歌っており、それがまた曲調に良くマッチしています! ★B4 “Halteverbot” (4:26)は、細かく刻むGとメロディアスなBで始まり、DrsとSaxのリフが入ってくる曲ですが、ここでもB1のような何となくコミカルなVoを披露しています。勿論、シンセもグーで、終わり方もドラマチックです。 ★B5 “Liebesharmonie (instr.)” (3:37)は、A5のインスト・ヴァージョンですが、ここでは、Kagermannは慣れ親しんだVlnを弾いています。これはこれで情感豊かな曲に仕上がっており、アルバムの締めに最適です! 通してみると、1960年代〜1970年代のソウルフルで、かつ叙情的な曲と歌をたっぷり聴くことができます。私自身は、そう言う音楽を意識して買う方ではないですが、偶に聴くと、若かった頃、特に輸入盤屋もロック好きな友達もいなかった田舎での生活で、どうしても流れてくるニューミュージック(これ、死語ですか?)やフォークソングを聴くしかなかった頃を思い出してしまいますね。それは、決して嫌なこととか悪いことではなく、そう言う音楽も聴いてきたことに意味があると思っています。そんな甘酸っぱい「青春」な気分をも掘り起こしてくれるThomas Kagermannのルーツ・ミュージックを感じ取るとこができる作品だと思います!「昭和」な音楽かもしれませんが、そこら辺の体験をしていない若い世代のリスナーさんにも聴いてもらえたらと希望します!良曲揃いですよ! A1 “Auch Wenn Beton Mich So Müde Macht” (4:03) https://youtu.be/-cF9CXARcs0?si=YuAAgASG8AMOCngD A4 “Amerika” (4:15) https://youtu.be/MBzqMKFCz5A?si=IL1fHGzDXZnruuzu B1 “Sag Mir Wo Die Blumen Sind” (3:50) https://youtu.be/Sov8VDamjDY?si=JZqpzjeYPV-Gd2UR B3 “Nachtgleiter” (4:06) https://youtu.be/XopODUvyU_I?si=QZzU98QSOKO7Drst #ThomasKagermann #IchBinEntzückt #Polydor #SoloAlbum #SecondAlbum #Violinist #Singer #SongWriter ##FolkBand #FiedelMuchel #FolkRockBand #Falckenste #FreeImprovisationTrio #Papalagi #MusicProject #GNU #ZebraSommerwind #PerformanceProject #TheatronToKosmo #占星術 #哲学 #Members #UweZiegler #AndySchmidgen #UlliSchmidt #RolandSchmidt #GeorgFunke #RudiMarhold
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Direktion “Jeder Tag Wunderbar“
これは、海外通販の時に、ついでに買った作品で、ちょっとYouTubeを試聴して購入したので、その正体は不明のままでした。なので、少し調べてみました。 先ず、メンバーは、Manfred Rürup (Kbd; マンフレッド・リュールプ), Michael Schrader (Vo; ミヒャエル・シュラーダー), Udo Dahmen (Drs; ウド・ダーメン)のトリオです。そして彼等のバイオグラフィーですが、Die HamburgerのManfred Rürup (それ以前には、Tomorrow’s Gift, Panther, RMOにも在籍していた)とUdo Dahmen (元Rufus Zuphall, Kraan, Bill Ramsey, Helmut Hattlerにも在籍していた)は、元々パーカッショニストのMichael Schraderを誘って、新たなバンドDirektion (ディレクチオーン)を結成し、1982年に、Rürupは自分で録音してあったデモテープを元に、共同プロデューサー兼エンジニアの”Charly“ Steinbergと共に、トリオで録音し直しています。その時の曲が、大手CBSの目に留まり、同年、CBSと契約して、シングル2枚とLP1枚がリリースされています。その内のフィースト・シングル”Herzstiche”がちょっとしたヒットとなり、彼等は既にセカンド・アルバムを用意しており、既にスタジオ入りしています。この時には、人気スタジオ・ベーシストで、Dahmenの友人でもあるBenjamin Hüllenkremer (B; ベンヤミン・ヒューレンクレマー)がヘルプで参加しています。しかしながら、この時点で、独語で歌うと言うことが余り求められなくななった為、結局、このセカンド・アルバムは「幻」となります。そうして、Direktionは解散してしまいます。解散後、Rürupは、Inga Humpeらと一緒に演奏したり、1984年には、Harald Gutowskiと共に、BAT BATと言うプロジェクトを立ち上げ、クラシックなタンゴに現代的な音を加えた新しいダンスミュージックを作り、マキシ・シングル”ZZZANGO”をリリースしています。一方、Dahmenは、独のスタジオ・ドラマーやライブドラマーとして人気が出て、Inga Rumpf, Ina Deter, Georg Danzer, Achim Reichel, Anne Haigis, Manfred Maurenbrecherの作品に参加しており、現在は、Mannheimのポップアカデミーで芸術監督で、同時に教授もやっているとのこと。また、Rürupは、プロデューサーのSteinbergと共に、Steinberg (www.steinberg.de)と言う会社を設立し、音楽制作におけるコンピューター・テクノロジーの可能性について早い段階から認識して、成功を収めています。 まぁ、Direktionについては、この位しか分かりませんでしたし、Direktionとして活動していた時期も短かったので、この位ですね。 それで、Direktionの唯一のアルバム“Jeder Tag Wunderbar (イェダー・ターク・ヴンダーバー「素晴らしき毎日」の意)”は、先述の通り、Manfred Rürup (Kbd), Michael Schrader (Vo), Udo Dahmen (Drs)の3人で作成されています。それでは 本作品の各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Wunderbar” (0:29)は、アッという間に終わる口ずさめそうなメロディアスな曲の断片です。 ★A2 “Herzstiche” (3:24)は、ガラスの割れる音から始まる、ブラス系のシンセを多用したソウルフルなポップン・ロールで、オルガンも結構、味のある使い方をしています。シンセをGっぽく弾いているのが特徴です。 ★A3 “Abenteuer” (3:18)は、強烈なビートに乗せて、木琴系のシンセやメロディアスなシンセと共に、抑制気味なVoが乗るアップテンポな曲です。SE的なシンセもDrsと良く合っています。 ★A4 “Haiti Und Hawaii” (3:54)も、ロータムを多用したジャングルなリズムに、キレのよいシンセがよくマッチしている曲で、太いシンセBや複数でのVoも効果的です。ちょっぴり陰がある所も魅力的。 ★A5 “Jo San” (4:02)は、女性Voとシーケンスで始まる曲で、歌詞はどうも独逸語ではなさそうです(中国語?)。ポリシンセのふにゃふにゃ具合も良い感じですが、バックの演奏自体はポップです。 ★A6 “Eitel Genial” (3:38)も、キラキラしたシンセが眩しいポップチューンで、Voも弾け気味ですし、サビのコーラスもグーです。でも、タイトルが、、、。途中のブレイクも中々ポップスの王道的アレンジです。 ★B1 “Flugzeugträume” (3:42)も、割とミニマルなアップテンポのシンセ・ポップチューンで、繰り返されるシンセのリフが頭に残ります。複数でのVoもグーです! ★B2 “Yeti” (1:20)は、物音から始まる割とアンビエント風の曲で、ちょっと牧歌的で、ドラムレスです。Amon Düül IIの曲とは大違いです。 ★B3 “Saszacasza” (4:37)は、中近東風なリズムとメロディが中心の曲ですが、Muslimgauzeと違って、かなり、シンセのSE音も使われ、サビではタイトルを激情的に歌っています。このアルバムでは異色曲です。 ★B4 “Tanz Der Zitronen” (2:59)は、割と重めのドラム(マシン)の独特なリズムに、シンセの大胆なメロディが絡むインスト曲で、途中ではBGM”期のYMOっぽいメロディも出てきます。 ★B5 “Go” (2:06)は、会話から、のんびりしたシーケンスが始まる曲で、伸びやかなシンセも良い味です。最後に、カウントして”Go!”と叫び回ります。 ★B6 “Wunderbar” (3:11)は、やはり”BGM”期のYMOのようなリズムに、大胆なメロディを響かせるシンセやコーラスの断片などが入ってくる割と実験的な曲ですが、最後で、A1のようなメロディになります。 割と、王道のシンセ・ポップな曲が多かったのと、インスト曲も含まれていたり、”BGM”期のYMOっぽい実験性もあったりとヴァラエティーに富んだアルバムだと思いました。これも、Manfred Rürupの作曲能力と”Charly“ Steinbergのプロデュース力の結実した賜物だと思います。まぁ2人の相性が良かったんでしようね。これ1作で終わってしまったのも勿体無いですし、「幻」のセカンド・アルバムもいつかは聴きたいものです!と言う訳で、今回は結構当たりでした。もし、この作品を見かける機会が有れば、是非ともシンセポップ・マニアの方は聴いてみて下さい! A2 “Herzstiche” (3:24) https://youtu.be/HgYjWInszlQ?si=cpLwck8Lxk0AtKVy A3 “Abenteuer” (3:18) https://youtu.be/PucrfxWsR9A?si=nScPianDq24MB-xa A4 “Haiti Und Hawaii” (3:54) https://youtu.be/M8ndnwd3A4U?si=T9o0Hdnmh2yEKjW3 A5 “Jo San” (4:02) https://youtu.be/FrQ34O9g1m4?si=o8Supp_aFH6-hbma A6 “Eitel Genial” (3:38) https://youtu.be/j1O7TRAgWh4?si=gYFow_GEPuDCcXgA B1 “Flugzeugträume” (3:42) https://youtu.be/qUJ9Hz4r0Cw?si=OvFXRbEpefVdmoYU B2 “Yeti” (1:20) https://youtu.be/vN4AhR-uPrI?si=Uy5P-Yi2IgoNqKsc B3 “Saszacasza” (4:37) https://youtu.be/g2AV37KAmSI?si=YkNX9mStJzE93xnI B4 “Tanz Der Zitronen” (2:59) https://youtu.be/uZs9m1EomiI?si=cehLOg4-bIszD0jJ B5 “Go” (2:06) https://youtu.be/dilETwrL_Vo?si=l3QjADpETkt58AHf B6 “Wunderbar” (3:11) https://youtu.be/eNB6iizO9Nw?si=Gx6_ZQg4rxebmlnI [オマケ: Interview] https://youtu.be/3vN7EK1awkI?si=vgYxkZm3Pf7Odjr6 #Direktion #JederTagWunderbar #CBS #FirstAndLastAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electro #SynthPop #YMO #BGM #Synthesizers #Producer #CharlySteinberg #Re-recording #ManfredRürup #MichaelSchrader #UdoDahmen
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro Pop CBS €2.90Dr K2
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Die Krupps “I”
今回は、Die Kruppsの復活アルバムです! このアルバムは、The Krupps名義の”Entering The Arena”から7年振りの4枚目のアルバムで、何故か、タイトルは”I”で、1990年代に都合”IV”まで続きます。この時点でのDie Kruppsのメンバーは、Jürgen Engler (Vo, Kbd, G; ユルゲン・エングラー), Ralf Dörper (Sampler, Effects; ラルフ・デルパー), Rüdiger Esch (B; リュディガー・エッシユ), Volker Borchert (Drs [live]; フォルカー・ボルヘルト)で、それ以外に、Kreuztal出身のスラッシュ・メタル・バンドAccuser(アキューザー)のFrank Thoms (G [A2, B2, B4, B5;フランク・トムス)とRené Schütz (G [A2-A4); レーネ・シュッツ)がゲスト参加しています。以前に書きましたように、これはEnglerがやっていたレーベルAtom-Hでの経験が関与しているものと考えられます。と言う訳で、早速、各曲のご紹介をしていきたいと思います。 ★A1 “High Tech / Low Life” (3:05)は、細かいシーケンスが重層化していき、Englerの押し殺したようなVoが特徴的な曲で、タイトルからして、Die Kruppsらしいですし、そのヘビーさやシーケンスの細かさも秀逸です。 ★A2 “Metal Machine Music” (4:09)は、Lou Reedのそれとは違い、ヘビメタなGとBPM速めの打ち込みリズム隊が融合した、最もこの頃のDie Kruppsらしい曲で、速弾きGソロもバリバリで、Voも煽り気味です。 ★A3 “Doppelgänger” (5:05)も、複雑な太いシーケンスを中心に、ザクザク刻むG、強靭なDrs、抑制的なVoから成る曲で、時々出てくる「唸るGソロ」もこのアルバムならではです。 ★A4 “The Dawning Of Doom” (3:51)も、カッコ良いシーケンスに、大胆なシンセや歪んだGと打ち込みっぽいヘビーやDrsに、押し殺しながらも叫ぶVoから成る曲で、「機械の苦痛」を感じます。 ★A5 “Ministry Of Fear” (5:01)も、静か目のシーケンスで始まり、強靭なDrsとメロディアスなシンセが加わって、そこにエフェクトをかけたVoが入る曲で、フランジャーを掛けたGも入ります。Voの押し殺した感じがより切迫感を感じさせます。 ★B1 “One” (5:00)は、SE音で始まり、緊張感のある雰囲気のシンセやシーケンスに移行して、正に、以前のDie Kruppsの新展開とも言える、より力強いエレクトロな曲で、シンセのフレーズが独逸的でもあります。Voも力強いです! ★B2 “Simply Say No” (3:59)は、フィードバックしたGとスローでヘビーなシーケンスとDrsが見事に融合しており、Voの緊迫感もマックスです。シンセの大胆なリフとGの刻みが特徴ですが、最後に爆発します! ★B3 “Disciples Of Discipline” (4:46)は、四つ打ちなキックとシーケンスに、Gの刻みと、やや余裕がありそうでいて、やはり気を抜けないVoがカッコ良い曲です。特に後半のサビは聴き処です! ★B4 “The Power” (5:22)は、またまた複雑でスピード感のあるシーケンスにダンサブルなDrsとザクザクのGをバックに、EnglerのVoが抑制気味に入ってくる曲で、特徴的なシンセ音が耳に残ります。ブレイク後のシンセはやはり欧州的なフレーズです。 ★B5 “Rings Of Steel” (4:44)では、ステップシーケンスからいきなり、スピード感のあるアンサンブルに突入していき、またまたGを中心としたテンポに変わり、それを繰り返しますが、シーケンスは、より複雑になっていきます。スラッシュ・エレクトロな曲で、最後のGの唸りも聴き処です。 正直、個人的には、ここら辺のDie Kruppsはヘビメタの要素が入っているので、避けていたのですが、いやはや聴いてみると、とにかくカッコ良いとしか言えないですね! 元々、MaleでパンクスだったEnglerがたどり着いたのが、スラッシュ・メタルのザクザクしたGを、複雑なシーケンスにぶち込む、全く新しいEBMをにたどり着いたのは、必然だったのでしょうか? 多分、Englerだけではなく、Dörperも大きく関わったのではないでしょうか? ただ一点、英語で歌っている所が残念な点ですね。しかしながら、今回、参加しているギタリストのバンドAccuserについては未聴なのですが、本作品では本当に良い仕事をしています! これが欧州のインダストリアル・ロックなのでしょう!Ministryが好きならば、是非ともこちらも聴いてみて下さい!! https://youtu.be/7AFLzgA9awU?si=1uqsw2mjxdge1Vdk #DieKrupps #I #OurChoice #FourthAlbum #EBM #ElectronicBodyMusic #IndustrialMetal #Electro #Metalic #FusionOfThrashMetalAndElectro #JürgenEngler #RalfDörper #RüdigerEsch #VolkerBorchert #Guests #ThrashMetalBand #Accuser #Guitarists #FrankThoms #RenéSchütz
Industrial Metal / Electronic Body Music Our Choice 1500円Dr K2
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Die Krupps & Nitzer Ebb “The Machineries of Joy”
前回、ご紹介しましたDie Kruppsの原曲”Wahr Arbeit, Wahr Lohn”のリメイク/リミックス盤シリーズの一つで、今回は、如何にも「インダストリアル」なピクチャー盤かつ名義もDie Krupps & Nitzer Ebbでの盤となる作品をご紹介します。原曲は、Die KruppsのJürgen EnglerとRalf Dörperにより、Rüdiger Esch (B, G)が曲によって参加しています。なお、ピクチャー盤のサイドPhotoの写真は、Thomas Schulte-Ellinghaus (トーマス・シュルテ-エリンクハウス)によるものです。ここで、Nitzer Ebbについて、簡単に紹介したおきます。Nitzer Ebbは、英国のEBMバンドで、エセックス州で同級生であったVaughan "Bon" Harris (Programming, Synth, Drs, Vo), Douglas McCarthy (Vo), David Gooday (Drs)によって、1982年に結成されています。始めは、La Comédie De La Mortというバンド名だったのですが、直ぐに、独逸語の何かの文書をカットアップして、Nitzer Ebbと改名しています。翌年にデモテープ”Basic Pain Procedure”を発表しますが、2年間は鳴かず飛ばずで、漸く、Phil HardingのPWLと契約して、1985年にファーストシングルをだします。この時期は、ポストパンクの影響が強かったのですが、1986年にMute Recordsと契約し、1986年にシングル"Murderous"と翌年にシングル"Let Your Body Learn”をリリース、ここで、これらのシングルで「インダストリアル・ロック」或いは「EBM」シーンにNitzer Ebbは参入することになり、同時にシカゴ・ハウスシーンの発展にも寄与します。また、1987年リリースの5枚目のシングル"Join In The Chant"ではバレリアック・ビート・シーンの一翼を担い、後の英国アシッド・ハウス・シーンにも影響を与えます。同年に、デビューアルバム”That Total Age”をリリースし、同時に”Music For The Masses”欧州ツアーを敢行し、レーベル・メイトのDepeche Modeも招待しています。ツアー後、David Goodayが脱退しますが、1989年に、Vaughan "Bon" HarrisとDouglas McCarthyのデュオでセカンド・アルバム”Belief”をリリースし、ワールドツアーを敢行、この時にJulian Beestonを誘いますが、結局、ツアーだけではなく、レギュラーメンバーになります。そして、同年、Nitzer Ebbは、彼等が「独逸のEBMのパイオニア」と称するDie Kruppsとのコラボを始め、原曲”Wahr Arbeit, Wahr Lohn”のリメイク・リミックス盤をリリースすることになります。Nitzer Ebbに関してはここまでにしておきます。 このような経緯で、両者のコラボ盤”The Machineries Of Joy”のリミックス作品がバンバンリリースされることになります。その一つが本作品ですので、早速、各曲をご紹介していきましょう。 ★サイドLogo “The Machineries Of Joy (Skateboard-Mix)”は、割と原曲に忠実で、シュタロファンとDrsによるビートとEnglerのVoが中心ですが、所々で入ってくるGも良いアクセントですし、間奏のシュタロファンのソロも聴き処です! ★サイドPhoto “The Machineries Of Joy (Rhönrad-Mix)”は、強烈かつヘビーな音の塊として、打ち込みのエレクトロニクスとVoが襲い掛かり、途中で、シュタロフォン(Engler自作メタパー)も聴取できますし、Bも確認できます。 このピクチャー盤も前回紹介した通常盤とまたまた、違うミックスで、この盤は、前回紹介した作品よりもヘビーな印象を受けます。まぁ、この作品は、ピクチャー盤でもありますので、コレクターズ・アイテム的なモノだとも思いますが、中々、聴き応えもあって、個人的には、こちらの作品の方が好きですね。人それぞれなので、Die KruppsとNitzer Ebbに何を期待するかで変わってくるとは思いますが、ヘビーさを期待するのであれば、この盤はお勧めします!!結構、隠れた名盤です! サイドLogo “The Machineries Of Joy (Skateboard-Mix)” https://youtu.be/hcTq_1Kfco4?si=tIptQqgksHAEhHMB サイドPhoto “The Machineries Of Joy (Rhönrad-Mix)“ https://youtu.be/5TSXolzDIqo?si=6EpcuquCLb49y-yl #DieKrupps #NitzerEbb “TheMachineriesOfJoy #BCMRecords #12-inchPictureDisc #Maxi-Single #EBM #ElectronicBodyMusic #Remix #Skateboard-Mix #Rhönrad-Mix #JürgenEngler #RalfDörper #RüdigerEsch #Remake #WahrArbeitWahrLohn #GermanicWords #ChicagoHause #UKAcidHouse
Industrial / Electronic Body Music BCM Records 2600円Dr K2
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Die Krupps “The Machineries Of Joy (Part I & Part II)”
独逸の鋼鉄王Die Kruppsの遍歴を少し書いておきます。Die KruppsがThe Krupps名義で英国進出した1985年のアルバム”Enter The Arena”で、バンドは一旦活動停止となります。その後、1980年代半ばから、Jürgen Englerは、自身のレーベルAtom-Hを運営し始め、そのレーベルでは主にスラッシュ・メタルやハードコア・パンクを扱っており、そのようなバンドに加わって、Englerも歌っており、その経験が、1990年代のDie Kruppsの音楽性に影響しています。一方、Ralf Dörperは、1989年に、英国のEBMバンドNitzer Ebbとコラボして、Die Kruppsの古い曲を新ヴァージョンとしてリメイクし始めます。それが、本作品でもある”The Machineries Of Joy”で、元曲は、1980年代初頭にEnglerと共作した”Wahre Arbeit, Wahre Lohn”です。この新ヴァージョンは、ビルボードのレコードチャートを席巻し、EnglerとDörperが前面に立ってDie Kruppsの復活・再評価に繋がります。同年、Die Kruppsは、Nitzer Ebbとのコラボを通して、欧州にEBMを広く流布するキーバンドになります。そうして、1992年になると、ヘビメタからの影響をより強く受けるようになり、そのようなギタリストを起用し始めます。そうして、出来たアルバムが”I”であり、EP”Tribute To Metallica”で、後者は特にMetallicaのカバー曲で構成されています。このメタルとEBMの融合は、よりインダストリアル感を増し、この領域のパイオニアになります。その後、Deep Purpleの”Machine Head”に影響を受けたアルバム”II - The Final Option”を1993年に、更により実験的になったアルバム”III - Odyssey Of The Mind”を1995年に、更に更に、よりヘビーなグルーヴメタルの影響を受けたアルバム”Paradise Now (非公式には”IV”とも呼ばれています)”を1997年にリリースし、一旦、バンドは解散します。続きはまた、次の機会に。 それで、この”The Machineries Of Joy”は色んなミックスやリミックスがあって同じようなジャケて違ったりとかありますので、購入の際は、よく確認して下さい。それで、この”The Machineries Of Joy”シリーズでは、勿論、共作のEnglerとDörperはプロデュース等には関わっていますが、Rüdiger Esch (B)やVoや演奏でもNitzer Ebbも参加しています。そして、Die Krupps側のミックスでは、Düsseldorfで、エンジニアにPeter Krickを起用して、Nitzer Ebb側のミックスでは、Londonで、エンジニアにPaul Kendallを起用して行っています。と言う訳で、A面がDie Krupps側、B面がNitzer Ebb側と思ってもらって良いと思います。それでは、彼等の復活の起点となった本作品の各曲を紹介していきましょう。 ★A “The Machineries Of Joy (Wahre Arbeit Mix)” (6:10)は、大胆な打ち込みに、たっぷりのシンセとEnglerのセクシーにして力強いVoからなるヴァージョンに仕上がっています。 ★B1 “The Machineries Of Joy (True Work Mix)” (6:08)は、仰々しいシンセのイントロと、シュタロファンののイントロから雪崩れ込むヴァージョンで、やはりシーケンスは使っていますが、EnglerのVoはより汗っぽい感じになっています。間奏でのシンセのリフとシュタロファンの絡みが聴き処です! ★B2 “The Machineries Of Joy (Machines)”では、最初とサビで、サンプリングされたEnglerのVoが使われ、太いシーケンスだけで進むヴァージョンで、打楽器やドラムマシンは使われていません。 中々、面白い企画だと思います。単なるリメイクだけではなくて、Nitzer Ebbとのコラボで、古い曲をブラッシュアップすることで、曲そのものが生き返りますね。ある意味、このようなEBM的曲調が、Die Kruppsそのものと思われているかもしれませんね。その前後にもDie Kruppsの音楽は多様にありますから。それにしても、Dörperの才能が開花した企画だと思います。今回は、ここら辺の企画モノを連続で紹介していきますので、続きも要チェックです! A “The Machineries Of Joy (Wahre Arbeit Mix)” https://youtu.be/K0-2flWS8eY?si=efNEus1VXDh6R1V6 B1 “The Machineries Of Joy (True Work Mix)” https://youtu.be/JJwu0FTtGOI?si=TIkq4y7QZR0OmdPd [オマケ:“The Machineries Of Joy (MV)”] https://youtu.be/a7ElWK_Tgmg?si=VYC1yP8H0x6dZmJF #DieKrupps #TheMachineriesOfJoy #Mute #BCMRecords #EBM #ElectronicBodyMusic #Remake #Remix #WahrArbeitWahrLon #Collaboration #1989年 #第二期DieKrupps #再評価 #JürgenEngler #RalfDörper #RüdgerEsch #NitzerEbb #WahrArbeitMix #TrueWorkMix #Machines
Electronic Body Music Mute 500円Dr K2
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Die Radierer “In Hollywood”
NDW初期の代表的バンドであり、異能の天才Tom Dokoupilが在籍していたバンド、それがDie Radiererです。今回は、何とか入手入手した、彼等のセカンド・アルバム”In Hollywood”をご紹介します。Die Radiererのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらをご参照下さい。 それで、本作品の参加メンバーは、Christian B. Bodenstein (Vo), Tom Dokoupil (Trumpet, Synth, Vln), Jürgen Reuter (G, B), Jürgen Beuth (G, Drs, Synth)の4人で、まだTom Dokoupil在籍時のアルバムですが、Peter Lack (Drs)が脱退して、代わりに、元々G担当だったJürgen BeuthがDrsも担当して作られたアルバムです。割とマンガチックなタイトルが多く、ここら辺は、曲作りをしているJürgan BeuthとTom Dokoupilのキャラと作詞担当のChristian B Bodensteinのキャラが上手くマッチした作品とも言えると言えましょう。それでは、ユーモアたっぷりのDie Radiererのセカンド・アルバム“In Hollywood”の各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Reiseglück (3:25)は、ふざけたようなフレーズで飄々と演奏される曲で、初期のDie Radiererらしい曲です。 ★A2 “Der Rabe” (2:35)は、マカロニウエスタンっぽい曲で、硬派なDie Hautとは異なり、どこかふざけたようなアレンジで、凄いGソロなんかも入っています。 ★A3 “Schule Für Schlechtes Benehmen (3:25)は、ファズGとコーラスを中心としたアップテンポの曲ですが、間奏から出てくるGソロが余りにもめちゃくちゃで、カッコ良いです。 ★A4 “Batman” (3:25)は、バットマンのテーマを彼等なりに勝手に解釈?作り直した?曲で、トランペットやスライドGなんかも使っており、ユーモアたっぷりです。 ★A5 “Plastik” (3:00)は、ドタドタしたDrsに導かれるアップテンポ気味な曲で、一瞬、ティンパニかと思います。Voの何とも言えないユーモラスな所やソロパートも聴き処です。 ★B1 “Fotografin” (3:20)は、針飛びを利用した録音で、こちらがドキドキさせられる曲で、オルガンやトランペットが良いアクセントになっています。 ★B2 “Cowboys Auf Zebras” (2:55)は、リズムマシンも使った、ほのぼのとした曲なんですが、そこはDie Radierer!何ともユルユルにアレンジされています。 ★B3 “Zombie-Mädchen” (3:00)は、ハツラツとした曲調なんですが、時々聴こえてくるシンセ音が何とも彼等らしいと言うか面白いです。Voはやはり軽い感じで、おふざけのようです。 ★B4 “Katzenfrau” (3:30)も、これまたおふざけな「ミヨミヨミヨ」なVoとユーモラスなシンセを用いた曲で、何故か女性コーラスも入ってきて、最後は猫真似まで披露してくれます。 ★B5 “Mutation” (3:15)は、強烈なノイズから始まり、軽いリズム隊が入ってくる曲ですが、Voが歌い上げようとしているのに、バックでは、ノイズが鳴っています。終わり方もメチャクチャです。 ★B6 “Schöne Frauen” (1:55)は、一転、シンセによる重厚なバックに淡々と歌うVoが印象的な「宗教曲」のようですが、最後には調子はずれなVlnで終わります。 やはり、Die Radiererの魅力は、軽々と「シリアスなロック」を越えていく自由奔放さではないでしょうか?サウンド自体も軽めなのですが、軽いながらも、色んな音楽を借用してきて、彼等なりに解釈して、取り込んでしまえるところに、大きな魅力を感じます。Tom Dokoupilの存在も勿論大きいのですが、意外とChristian Bodenstein C.B.の「人を食ったような」ヴォーカライゼーションも大きいのではないでしようか? このセカンド・アルバムはそんな彼等のユーモアとエッセンスが詰まっており、ファンとしては是非是非聴いて欲しい一枚だと確信しました! それにしても”In Hollywood”ってタイトルは何処からきたのか?謎ですね。余り中古市場にも出ないですが、必聴アルバムです! https://youtu.be/q-3wPfWCaPU?si=2XlCiLh-6Zyegfj_ [full album + demo tracks] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mxNF1ELF3qj5tGGtPg4VXxcSNmbBnEuzA&si=-0peF2OCEVvG4X6M #DieRadierer #InHollywood #ZickZack #SecondAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Humor #Humorous #名盤#ChristianB.Bodenstein #TomDokoupil #JürgenReuter #JürgenBeuth
Neue Deutsche Welle / German New Wave Zick Zack €59.99Dr K2
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Der Moderne Man “Verstimmt (Live)“
久々に入手しました!そうです。Der Moderne Man (デァ・モダーネ・マン)の12インチ・ミニアルバムにしてセカンド・アルバム”Verstimmt「フェルシュティムト」(調子っ外れ)”を今回は、ご紹介しましょう。どうも、所属レーベルNo Fun Recordsが行ったNo Fun Tour Jubel 81で独国内を回った時のライブトラックを厳選して収めたアルバムのようです。Der Moderne Manのバイオグラフィーについては、以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、本アルバムへの参加メンバーは、MattusことMartin Simons (Vo, Synth), E.K.T.ことEckart Kurtz (G), Jens GことJens Gallmeyer (B), Fé WolterことFelix Wolter(Drs)で、Tonio ScorpoことThomas Schnura (Sax)もゲスト参加しています。Der Moderne Manは、この頃は人気もあった頃なので、会場の熱気も充分に伝わってきます。それでは、本作品の各曲をご紹介していきたいと思います。 ★A1 “Das Tier” (4:02)(1981年6月20日のハノーファーのRotation)は、ジャングルなDrsに、ややフリーキーなSaxが特徴のポストパンクな曲ですが、Voはパンキッシュでライブ感があります。サビはスピード感がマシマシです! ★A2 “Farblich Gesehen” (3:05)(1981年6月9日のフランクフルトのBatschkapp)は、細かいBラインのアップテンポな曲で、如何にも初期Der Moderne Man的で、間奏のディレイを掛けたGも良いアクセントになっいますし、最後のVoの叫び声も良いです。 ★A3 “13” (3:39)(1981年6月6日のアルブシュタットのZollern-Alb-Halle)は、スカっぽい切れ味鋭いGのリズムの曲ですが、サビではアップテンポのパンクソングになります。間奏では、シンセのリフやダブ的ミックスもなされており、ライブトラックとしては凝っています。 ★B1 “Sinnloz” (2:12)(1981年6月7日のシュトゥットガルトのMausefalle)は、硬い独逸語歌詞ながら、哀愁たっぷりの曲調なのが、興味深いです。間奏のシンセも良いアクセントです。 ★B2 “Licht Und Dunkelheit” (3:42)(ブレーメンのAladin :1981年6月11日)は、ドタドタしたDrsで始まりますが、割としっとりと落ち着いた曲で、NDW流バラードでしょうか?Gが良今雰囲気なのですが、ひょろひょろしたSaxソロも良いアクセントです。 ★B3 “Mitternacht” (1:33)(1981年6月20日のハノーファーのRotation)は、結構、心に沁みるようなコード進行で、サビのコーラスやSE的シンセが新鮮な小曲です。 ★B4 “Der Unbekannte” (2:04)(1981年6月5日のミュンヘンのAlabama-Halle)は、アンコールでしょうか?シュプレヒコールの後に、あの名曲が始まります。細かいBラインが特徴の曲で、投げやり気味なVoがまたイカしてます。 独逸国内ツアーでの演奏からセレクトされただけあって、録音状態も良いですし、セレクトされた曲も初期Der Moderne Manらしいパンキッシュな名曲揃いで、聴き応え充分です。この時期のNDWバンドのカセットでのライブ音源はあるにはあるのですが、今となってはかなり高価ですし、また場合によっては、YouTubeにもアップされていたりもするので、本作品のようにレコードとしてライブ音源が聴けるバンド音源は少なく、貴重な体験が出来ます。特に、Der Moderne Manの人気のあったバンドの音源となれば、やはり体験したいですね!そんな意味でも是非是非、本作品は実際に聴いて欲しい一枚です! A1 “Das Tier” (4:02) https://youtu.be/yUvyn3_y0p4?si=5A9zrhdrEvIvBan_ A2 “Farblich Gesehen” (3:05) https://youtu.be/H58LdTQgZVY?si=kdPmJENBwkxpZ5eF A3 “13” (3:39) https://youtu.be/KIyKqouPw_k?si=wv0Zpk-tmkXdUe9x B1 “Sinnloz” (2:12) https://youtu.be/S1vuXf11K_k?si=iGQCUvy-44EAQ70y B2 “Licht Und Dunkelheit” (3:42) https://youtu.be/topGpAD4Tgc?si=uhYK92PUH5c1pFcF B3 “Mitternacht” (1:33) https://youtu.be/C6ATvFjDlQk?si=kmmTrG7nF2E-kpOq B4 “Der Unbekannte” (2:04) https://youtu.be/ajl6Nk9Gfsg?si=6L_C-uRq5VXaQPI3 #DerModerneMan #Verstimmt(Live) #NoFunRecords #Mini-Album #LiveAlbum #SecondAlbum #1981年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #NoFunTourJubel81 #Mattus #MartinSimons #E.K.T. #EckartKurtz #JensG #JensGallmeyer #FéWolter #FelixWolter #Guest #TonioScorpo #ThomasSchnura
Neue Deutsche Welle / German New Wave No Fun Records 1200円Dr K2