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V. A. “Schau Hör Main Herz Ist Rhein”
西独の1980年前後で、各地方都市でも、パンクやNeue Deutsche Welleやインダストリアルやノイズやらが勃興して、自主制作レーベルが乱立しました。その一つに、工業都市Mainzを中心とした一帯にWahrnehmungen (「ヴァールネームンゲン」と発音)と言うレーベルがありました。それが、後にSelektionとなる前身だったのです。それで、このアルバムまでは、カセット作品をリリースしてきましたが、ここで、このレーベルは、ライン川周辺の都市(Mainz, Frankfurt, Wiesbaden)の音楽を集めたコンピ・アルバムをLPとしてリリースしています。それが、本作品“Schau Hör Main Herz Ist Rhein (「シャウ・ヘール・マイン・ヘルツ・イシュト・ライン」と発音。「見て、聴いて。ライン川こそ我が心」の意らしい?)”です。参加グループは、Fröhliche Eiszeit, P16.D4, No Aid, Jean Gilbert, Toto Lottoの5組です。それぞれをご紹介していきます。 先ずは、Fröhliche Eiszeit (フレーリッヒ・アイズツァイト)です。このバンドは、Bernd Hasenfus, Carl F. Peter, Manfred Hasenfus, Stefan Winczenczから成る4人組で、1979年〜1982年にMainzで活動していました。リズムはBOSS DR-55を使って、シンセのピコってる音とサックスらしき音やフリーキーなギター/怪しいシンセ、更には音吐き捨てるようなヴォーカルが特徴な曲が特徴。宅録バンドなのかな?如何にも独らしい異形の音楽。 A1 “Realität !?!” A2 “Die Welt Ist Die Mehrheit” A3 “Mädchen In Der Eisbar” P16.D4 (ペー・ゼヒツェーン・ダー・フィアー)は、この頃は、Ewald Weber, Gerd Poppe, Ralf Wehowsky, Roger Schönauerから成る4人組になっており、Wahrnemungenの中心バンドで、1979年〜1990年でMainzで活動していました。この頃は、宅録だけじゃ無くて、ライブも積極的にやってました。この頃のノイズ/インダストリアル・グループにしては、珍しく初期から生ドラムも使用。しかしながら、同時に、物音系の音やシンセも堂々使っており、実験的アプローチが伺えますが、クラリネットなんかも使っており、この頃に既にハイブリットな音楽をやっています。 A4 “Pix” (Tapes, Feedback, Vo) A5 “Ereignisse” (B, Drs, G, Vo, Echo, Fuzz, Synth, Perc, Melodica) A6 “Chinin” (Sax, Clarinet, Echo, Loop, Vo) No Aid (ノー・エイド)は、Anne Strubel (Drs) Axel (G), Gerd Neumann (Synth), Renate von Brevern (B), Steffen Schütze (Vo)から成る5人組。どちらかと言うと実験パンクを演っているバンドですが、ギター中心のサウンドとアジるようなヴォーカルが特徴。シンセの音も隠し味ですね。 A7 “Streetface-Mindmirror” B1 “Anarchie 2017” Jean Gilbert (ジーン・ギルバート)は、人物名ではなくて、Mulk (Instruments, Tapes), Pogo (Vo), Steffen Schütze (Instruments, Tapes)の3人組グループ名で、テープ音やマシンリズム/シンセのパルス音に重ねて、Gをフリーキーに掻きむしたり、爪弾いたり、更にアジるようなヴォーカルや語るようなヴォイスを乗せたりしています。このコンピの中では、Gが前面に出ているのが特徴ですが、シーケンスも用いています。 B2 “Elektrostuhl” B3 “Fröhliches Waidwerk” B4 “Weltkrieg” Toto Lotto (トト・ロット)はi 、1979年〜1982年初期に活動していたバンドで、メンバーはBernhard Wicke (Drs), Christoph Anders (Vo, Synth, Metals, Sax), Hans-U. Dietzel (Vo, G, Perc), Rüdiger Jestel (G), Walter Kranl (B)の5年組で、B5では、生ドラムのリズムやシンセの反復音に語り口調のヴォーカル、更にはギターノイズも加えたりで、面白い。B6ではベースが効果的。 B5 “Verkauf Deine Braut !” B6 “Ohne Worte” と言う内容で、1980年前後の独で出てきたグループ、特にライン川沿いの都市から出てきた実験的ポップ/ノイズ・ミュージックに重きを置いたグループの最初期の貴重な音源を聴くことができます。この中では、P16.D4が一番活動歴が長くなっているのですが、彼等の尽力で、このコンピができたのは、非常に重要と考えられます。歴史的資料としても重要ですね。そんな重要なコンピですので、当時の独の地下音楽を知る意味でも是非聴いてみて下さい‼️面白いですよー。因みに8頁のブックレットも付いていますので、それを眺めるのも楽しいですよ❗️ YouTubeにアップしてある曲のみ貼っておきます。 A1 Fröhliche Eiszeit “Realität !?!” https://youtu.be/_iAWnnvtlFo A3 Fröhliche Eiszeit “Mädchen In Der Eisbar“ https://youtu.be/mT9tjuvkaGM A5 P16 D4 “Ereignisse“ https://youtu.be/gmH-k14qGLQ B2 Jean Gilbert “Elektrostuhl“ https://youtu.be/vUVFijpvxVA B3 Jean Gilbert “Fröhliches Waidwerk“ https://youtu.be/0X8stHvv4Bc B4 Jean Gilbert “Weltkrieg“ https://youtu.be/lkV0CS_04KQ B5 Toto Lotto “Verkauf Deine Braut !“ https://youtu.be/gzKEFxaJgQA #VariousArtists #SchauHörMainHerzIstRhein #Wahrnemungen #Mainz #Frankfurt #Wiesbaden #CompilationAlbum #TheFirstVinyl #Industrial #Experimental #Punk #Noise #Primitive #FröhlicheEiszeit #P16.D4 #NoAid #JeanGilbert #TotoLotto
Experimental / Punk / Avant-Pop Wahrnehmungen 不明Dr K2
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Geisterfahrer “Schatten Voraus”
さて、今回は、独のGeisterfahrer (「ガイスターファーラー」と発音)の実質ファースト・アルバム”Schatten Voraus”を紹介しますね。このアルバムも仕舞い込んでいて、たまたま見つけました。先ず、Geisterfahrerのバイオグラフィーについて書いておきます。Geisterfahrerは、1979年に独Humburgで結成されたGerman New Waveのバンドで、最重要NDW (Neue Deutsche Welle)レーベルZick Zackの第1弾リリースとして、1980年にセルフ・タイトルのシングルをリリースしています。その前の1979年にデモ作品を作っているのですが、この時は、Matthias Schuster (Synth, G, Vo), Michael Ruff (Vo, G)がコアメンバーで、Hans Keller (G, Vo), Jürgen Weiß (Drs), Holger Hiller (Vln, Vo)はゲストでしたが、Hillerは直ぐに脱退し、残りのメンバー4人で、Zick Zackのシングル”Geisterfahrer”を録音しています。それで、この4人で、1980年9月にHumburgのTageslicht-Sudioで作製されてのが、本作品でもあるファースト・アルバム”Schatten Voraus (「前方の影」の意)”です。翌年にも、セカンド・アルバム”Fest Der Vielen Sinne”を、1983年にもサード・アルバム”Topal”を独のKonkurrenz Schallplattenからリリースしています。このセカンド・アルバムの方が有名かもしれませんね。その後、1996年に、CDR作品”Himmel Und Hölle II”をリリースしますが、ここら辺で活動が無くなっています。しかしながら、2006年に、ミニ・アルバム”Himmel Und Hölle”を元H.N.A.S.のAchim P. Li Khanのプロデュースでリリースして復活しています。この時は、Yrgn WaiszことJürgen WeißとMatthias Schusterのデュオになっています。また、2021年には、アーカイブ・アルバム”Aus Den Verschollenen Masterbändern Vol.1 1979 - 1983”をHoly Hour Recordsからリリースしています。ザッとこんな感じでしょうか。 それでは本作品”Schatten Voraus”について紹介していきます。A面6曲/B面4曲となっています。全体の雰囲気としては、適度なユーモアを持った、ガチャガチャしたニュー・ウェーブ調の音楽と言う感じです。それでは、各楽曲について聴いていきます。 A1 ”Das Ufer”は、中々ノリの良い曲だが、鍵盤の音が良く聞こえないのが、少々残念。 A2 “Pestkreuze”は、ややダークな雰囲気で、後に、ダーク・ウェーブの原型になるような曲。しかし、ヴォーカルがぶっきら棒な感じもします。 A3 “Scharlach”は、その時代らしく、ベースとドラムで持っていく曲だが、やっとオルガン(?)の音が聴こえる。ちょっとだけゴスっぽい? A4 “Terror/Liebe”は、ハーモニカ(?)も使ったポスト・パンクな曲で、ベースが活躍しています。しかしながら、ヴォーカルはダルな感じを全然崩さないです。 A5 “Sand Am Meer”は、ノリの良いベースラインが主軸の為す曲ですが、シンセのメロディが心地良い。 A6 “Es Tut Nicht Mehr Weh”で、やっとシンセの手弾きによる人力シーケンスに、ドラムマシンも使っているかな?ミニマルな曲で、ヴォーカルもちょっとは声を張り上げています。 ではB面にいきます。 B1 “Das Haus”は、初っ端からゴスと言うかダークな雰囲気で迫ってきます。ドラムもドコドコとタムを多用しているし、ヴォーカルも声を張り上げています。 B2 “Schatten”は、モロJoy Division風のアレンジが施されています。ヴォーカルも然り。ドラムも然り。意外とこう言う路線なのかな?と勘繰ってしまいます。 B3 “Wasser”は、いきなり、クラリネットのような音色のメロディに導かれて、呟くようなヴォーカルが「水…」と歌っています。ベースとギターが単音で淡々と弾いています。 B4 “Vertrauen”は、カッコ良いギターのリフから始まる元気な曲で、一気にB面が明るくなってしまいます。最後に、残響塗れのギターノイズとシンセから、隠しトラックのB5 (?) へ。突然、リズムマシンとシンセとギターを使った典型的ニューウェーブな曲に移行します。と言う訳で、このアルバムは、A面は主にダーク・ウェーブを意識した曲が多く、B面はニューウェーブを意識した曲になっているような構成でしようか? ちょっと今までに無いようなNDWバンドなので、一度は体験してみて下さい‼️ A6 “Es Tut Nicht Mehr Weh” https://youtu.be/iELiwG9BZuw [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kf3H__gveJHHt5aDcSkeB6PiNjbwT3pCw #Geisterfahrer #SchattenVoraus #KonkurrenzSchallplatten #Phonogram #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ZickZack #HolgerHiller #Electronic #Synthesizers #Pop #MatthiasSchuster #MichaelRuff #HansKeller #JürgenWeiß
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Punk Konkurrenz Schallplatten (Phonogram) 不明Dr K2
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Moebius, Neumeier, Engler “Another Other Places”
ClusterのDieter MoebiusとGuru GuruのMani NeumeierとDie KruppsのJürgen Englerとの独新旧3人のコラボ作品”Other Places”に引き続き、またまた、新録で2014年にリリースされたコラボ・アルバム第2弾”Another Other Places”をご紹介しましょう。それぞれのバイオグラフィーについては、それぞれのバンドなり個人なりのをご参照下さい。今回も、Moebius (Electronics), Neumeier (Drs, Perc, Kaosscillator, Pro One, Bells), Engler (G, B, Piano, Bells)から成りますが、ミックスはEnglerとMoebiusによって行われていますが、マスタリング担当はChris Lietzです。今回も、A面5曲/B面4曲と言う構成で、恐らく、即興演奏の記録ではないがと思いますが、どこにも明記はしてありません。また今回はLPの他に同一内容のCDも付いています。それでは、各楽曲を紹介していきます。 A1 “Watzmann”は、前作と随分と違う路線です。ベルの音、ムニュムニュした低音シンセ音、ギターらしき弦楽器の音がビートレスに絡み合う不思議な夢想曲です。 A2 “Wohlauf”も、逆回転から始まったと思うと、すぐは軽やかなドラムとEnglerのギターで曲が始まり、それにMoebiusのシンセとシーケンス、更にはEnglerと思われる歪んだヴォーカルも入ってきます。何かトロピカル風ですね。最後はちょっとしたサプライズかな? A3 “Wahnfried”では、またまたムニュムニュしたシンセとパルスのような規則正しい音に、打楽器(タブラ?)とか遊んでいるようシンセ音が塗されています。 A4 “Verirrt”では、淡々とした変なシーケンスとキック音に、シンセ?サンプラー?やピアノの音やシンバル〜タムの音の断片が振り掛けられています。面白い曲です! A5 “Expressionist”は駆動する機関車のような不安定なシーケンス・ビートに、シンセのヘンテコな音やらドラムのおかずやらエフェクト掛けたギターらしき音が纏わりついてくる曲です。 では、B面にいきます。 B1 “Destilliert”は、おもちゃのようなドラミングとアナログっぽいシンセ音に、ややメロディアスなギターが加わって、何だか1980年代のNDWみたいな曲になっています。少しマカロニ・ウエスタン風味を感じます。 B2 “Stimulanz”はゆったりした、スローなシーケンスに、ヘンテコなシンセ音が絡む曲で、時々、缶を叩く音やベースの音も聴こえてきます。 B3 “Verwirrt”は、ヘンテコなシーケンスとフリーキーなシンセが絡み合う曲で、その後ろで、ドラムとベースが自由に後押しをしていると言う感じにミックスされています。 B4 “Störenfried”は銅鑼で始まり、超絶のNeumeierのドラミングとEnglerのギターを中心に進んでいく「正統な」ロック調の小曲で、このアルバムを締めています。 今回は、ドラムよりもギターの音やシンセの音が良く聴こえていて、どちらかと言うとMoebiusやEnglerの要素が強く、前作とはかなり印象が異なります。やっぱり「時代」と言うことでしょうか? それにしても、同じ3人が作ったとは正直分からないです。どちらかと言うと、「1980年代のNDWのアングラ・バンドの音源です」と言って信じる人いるんじゃないかなあと思う位、面白い音楽です!なので、NDWファンは買って損はないと思います‼️そうじゃない方も聴いてみてね❗️ A4 “Verirrt” https://youtu.be/QY8b1v-ZSCQ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcUFH0yWnRdZTqzMDVNIFaD3 #Moebius #Neumeier #Engler #AnotherOtherPlaces #BureauB #Electronic #Krautkrock #Rhythm #Cluster #DieterMoebius #GuruGuru #ManiNeumeier #DieKrupps #JürgenEngler #Collaboration #Improvisation
German Rock Bureau B 不明Dr K2
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Ash Ra Tempel “Join Inn”
今回は、独Ash Ra Tempelの4枚目のアルバム”Join Inn (連れ込み宿)”を紹介します。オリジナルは1973年なリリースされていますが、私が購入したのは、50周年記念で、リマスタリングされた再発盤です。録音は1972年12月に行われており、同時に、同じDierks Studioで、Walter Wegmüllerのアルバム”Tarot”の録音も行われていました。Ash Ra Tempelのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらをご参照下さい。今回のメンバーは、Hartmut Enke (B), Klaus Schulze (Drs, Organ, Synthi A), Manuel Göttsching (G)、そして、GöttschingのガールフレンドRosi Müller (Vo)です。ファースト・アルバムに参加していたSchulzeが再びドラムとオルガンで戻ってきており、演奏も引き締まっています。しかも、両面共1曲ずつと言う、これまた思い切った内容になっています。A面 “Freak’N’Roll” (もうタイトルからして凄い!)は、多分、ジャム・セッション的な演奏なのだと思うのですが、個人的には、Göttschingの弾きまくるギターよりも、緊張感を持って、この19分間を引き続けるEnkeのベースの方に注目してしまいます。また、Schulzeのシンセ音が時に聞こえてくるのも嬉しい。Schulzeのドラムも気合い充分ですが、後にバリバリのシンセ奏者になるのが、この時点では謎ですね。と考えると、Göttschingはそんなにガリガリとギターを前面に出して弾きまくる「エゴ」は持っていないギタリストなのかなぁと思えてしまいます。そこら辺がAsh Ra Tempelと言うバンドのありようなのかも知れませんね。一説によると、Göttschingは若干自分より年上のSchulzeにガツンと自分の意見が言えなかったらしいです。バンドだとそんなこともあるんですね。一方、B面 “Jenseits”は、Schulzeのオルガンに誘導されて、Enkeのベースが上手い具合に絡み付いてくる「明確なビートの無い」曲です。そんな中で、Rosiの語りのようなヴォイスがポツポツと聞こえますが、彼女は元々音楽はやってなかったのかな? しかしながら、Göttschingのギターが余り聞こえないのは、Schulzeが自分の意見(曲全体のバランスを重視)をゴリ押ししたのかな?とも妄想してしまいます。B面はビートレスな曲なので、敢えて、ギターのパートを抑えたのかも知れませんね、と言うか、良く聴くと、ギターの摩擦音を出していますね。それでも、Rosiの語りと入れ替わるように、後半になって、弾きまくる訳ではないですが、漸くちゃんと弾いていますね。 それで、全体の感想ですが、個人的には、A面もB面も、Göttschingのギターももっと聴きたかったので、ちょっと不完全燃焼な感じを受けました。この作品について、Göttschingがどう思っているのかが知りたいところです。多分、作品のコンセプトはSchulzeが主導権を握っている感じですね。まあ、それはそれで興味深いのですが。そんなAsh Ra Tempelのアルバム”Join Inn”、聴いてみて下さい❗️アルバムとしては良く出来ていると思いますので!是非❗️ https://youtu.be/3fqpc64kDv0 #AshRaTempel #JoinInn #MGArt #Ohr #Krautrock #Psychedelic #Reissue #Remastering #50周年 #4ThAlbum #HartmutEnke #KlausSchulze #ManuelGöttsching #RosiMüller #Freak’N’Roll #Jenseits
Krautrock / Psychedelic MG ART (Ohr) 不明Dr K2
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Asmus Tietchens “Litia” we
今回も、Asmus Tietchens氏の「色違い」シリーズ第四弾にして最終章”Litia”を紹介します。Tietchens氏のこのシリーズは、これにて一旦終わりますが、彼のバイオグラフィーについては、以前のをご参照下さい。なお、参加メンバーは、Asmus Tietchens (Synth, 作曲)の他、Das Zeitzeichenorchester として、Hans Tim Cessteu (Rhythm Programs), Tussi Schemante (Effects), Sam 'The Cute' Sins (Peripheral Equipments), Achim Stutessen (Digital Synth)となっていますが、これらは全てTietchens氏の名前のアナグラムで、1人でやっている訳です。なお、プロデュースもいつものRokko EkbekことOkko Bellerです。また、これまで統一感のある独特のカバーを作ってきたTina TuschemessもTietchens氏自身ですね。それでは各曲をそれぞれ紹介していきます。 A1 “Zeebrügge”はテクノを先取りしたかのような四つ打ちのキックで始まりますが、単純にして変態的なメロディがそれを否定します。寧ろThe Residentsっぽい。A2 “Abhuster Nebulizer”では、ややアップテンポなリズムに、シンセによるクリック音やポリフォニック・シンセのメロディが乗っかっています。A3 “Unterhaltsmusik”のリズムは、馬が馳けるように軽快なのですが、分厚いシンセのメロディも聴取できます。A4 “Vorsaison”には、ちょっとだけ中近東風のシンセのメロディを感じますが、軽快なリズムセクションがポップネスを体現しています。A5 “Pollys Square Dance”は、かなりビート感の強い複雑なリズムパタンと分厚いシンセ音から成る曲で、このような曲は、私も初期の頃、作ったことがあります。 では、B面に行きます。B1 “Torpedo Ahoi”も、疾走感のあるリズムボックスのパタンとポリフォニック・シンセに特徴のある曲で、このテンポでのポップネスは素晴らしい。B2 “Energie-Dossier”。これまた、不思議な雰囲気の曲で、メロディもアレンジもThe Residentsのような変態性のあるポップさを感じます。B3 “Ritual Der Kranken Freude”は、ホワイトノイズから成るインダストリアルなリズムが中心になっており、「明確な」メロディに欠けると言う、このシリーズでは一風変わった曲です。しかも、段々と盛り上がっていきます。途中で、シーケンスが出てくるのですが、そこはカッコ良いです。B4 “Litia”も変なアレンジの曲で、一聴するとVoの無い初期のThe Residentsのようです。B5 “Auf Elf”は最早、明瞭なリズムもメロディも無い実験色の強い小曲で、これで本作品/本シリーズを締めています。 全体を通して聴くと、前作”Spät-Europa”から始まったThe Residents風味はまだそこここに残っていますが、それこそが本作品を数多のシンセ・ウェーブとの差別化に成功してします。また、今回は、KorgのシンセPolysixを使用していることもあって、分厚いシンセの音が特徴的かな?と思いました。それにしても、何故、彼がこの「色違い」シリーズを始めたのかが気になりますね。謎、、、そう言う意味で「謎」です。その後、Tietchens氏は インダストリアルな電子音楽や実験音楽へと急変していきます。と言う訳で、似非シンセウェーブな4連作はここで終了しますので、前回までの作品に興味を持った方は、本作品も是非体験して下さい‼️ B1 “Torpedo Ahoi” https://youtu.be/CpoJfClx7YQ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kSlCmwmdFt3iMpe5OyxqAL5G0ed-PRfHQ #AsmusTietchens #Litia #SkyRecirds #BureauB #Reissue #Remastering #KrautRock #Electronics #Pseudo-Pop #Experimental #SoloAlbum #Synthesizers #Rhythmbox #Anagrams #AudiplexStudios #KorgPolysix
Electronic Music / Experimental Bureau B (Sky Records) 2584円Dr K2
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Asmus Tietchens “Spät-Europa”
次に行きますよー。Asmus Tiechens「色違い」シリーズ第三弾は、”Spät-Europa (「末期の欧州」の意?)”です。纏めて買ってしまいましたからね。やっぱり纏めて紹介していきたいと思います。バイオグラフィーは以前のをご参照下さい。今回は、何と!両面10曲ずつと言う無茶振りです。まあいつも通りのメンバーなのですが、Asmus Tietchens (Synth, 作曲)の他に、Sam „The Cute" Sins (Electronics), Tussi Schemante (Rhythmbox, Programming), Hans Tim Cessteu (Synth), Achim Stutessen (Vocoder)となっており、Tietchens以外全員がオケの指揮とのことですが、全部Asmus Tietchensのアナグラムです、つまりソロです。なお、今回もまたプロデュースはRokko EkbekことOkko Bekkerで、録音・ミックスも独Humbug のAudiplex Studiosで行われています。では、内容を紹介していきます。と言う前に、この作品を聴いて、直ぐに思い浮かんだのは、The Residentsの”The Commercial Album”です。The Residentsの方は1分の曲を40曲収録していますが、こちらは2分の曲を20曲収録しています。The Residentsのが、1980年作なので、こちらの方はその後と言うことになりますが、盗用と言うよりもオマージュと言うか、The Residentsに対する独逸からの返答と捉えたい作品になっています。だって、普通に考えて、2分の曲を20曲も作れますか? それだけの技量を持っているのが、Tietchens氏の実力だと思います。あと付け加えるなら、Morgan Fisher氏編集のコンピ”Miniatures”ですね。こちらも、The Residentsと同じく1分以内の曲を集めた作品ですし、The Residents自身も参加しています。1980年代初頭はこう言った「挑戦的」な作品が流行ってましたね。あとちょっと違うかも知れませんが、”Three Minutes Symphony”とかも3分以内の曲を集めた国際的コンピでしたね。収録時間を短く切って、一枚のLPに収めることで、片面全体を1曲とみなすこともそれぞれを1曲ずつとみなすことも出来ると言う二重の意味を持たせようとたんじゃないかな? なので、今回は各曲の紹介はしませんが、これをTietchens氏が似非ポップとして一人で作られたと言うのが凄いところだと思います。皆さんも興味があれば、是非是非聴いてみて下さい‼️そしてできれば、The Residentsの”The Commercial Album”と聴き比べてみて下さい! A1 “Spät-Europa” A2 “Frautod Grafitto” A3 “Mythos Und Gummibärchen” A4 “Lourdes Extra” A5 “Poanpo” A6 “Nervenfalle” A7 “Grössenwarnung” A8 “Bescheidenes Vergnügen” A9 “Schöne Dritte Welt” A10 “Herrmannstrohm” B1 “Erloschene Herzen” B2 “Endspannung” B3 “Betablocker” B4 “Tretboot Zum Schafott” B5 “Ausverkauf” B6 “Bockwurst À La Maîtresse” B7 “Passaukontrolle” B8 “Wein Aus Wien” B9 “Stille Häfen” B10 “Epitaph” B8 “Wein Aus Wien”” https://youtu.be/aICYH_aP2Rw” [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mCwN4Nxgm6Kc9WhT2FsH4HemWd7fl5N_s #AsmusTietchens #Spät-Europa #SkyRecirds #BureauB #Reissue #Remastering #KrautRock #Electronics #Pseudo-Pop #Experimental #SoloAlbum #Synthesizers #Rhythmbox #Anagrams #AudiplexStudios #2分全20曲#TheCommercialAlbum #Miniatures
Electronic Music / Experimental Bureau B (Sky Records) 2584円Dr K2
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Asmus Tietchens “In Die Nacht”
やっと手に入れました。Asmus Tietchens氏の「色違い」シリーズの残りをどどっと紹介していきます。これはTietchens氏の初期の連作みたいなもので、既に第一弾”Biotop”は紹介してありますので、興味のある方はそちらを観て/聴いてもらっても良いですよ。今回は第二弾”In Die Nacht”です。オリジナルは1982年に名門Sky Recordsから出ていますが、私は後追いなので、リマスタリングしてあるBureau Bからの再発盤です。Tietchens氏のバイオグラフィーは既に書いてありますので、前回のをご参照下さい。因みに、参加メンバーは、Asmus Tietchens (Synth, 作曲)で、後はオーケストレーションの指揮も兼ねて、Tussi Schemante (Effects, Vo), Mischa Suttense (Rhythmbox), Stu 'Snatch' Seemi (Digital Synth), Hans Tim Cessteu (Synth)が参加したとなっていますが、これらの「ヘンテコ」な名前は、全てAsmus Tietchensのアナグラムですので、ソロアルバムと言う訳です。あと、彼が使っているシンセはPolymoogとMinimoogらしいです。なお、プロデュースはRokko EkbekことOkko Bekkerですね。それで、内容なのですが、両面とも4曲ずつ収められています。各曲を紹介していきます。 A1 “Mit Zebras Rennen”はいきなり、ノリの良いビートの効いたマシンリズムで始まり、度肝を抜かれました。Tietchens氏、こんなことも出来るのか!と。A2 “In Die Nacht (In the Nightと意)”はタイトル曲で、金属質なマシンリズムと柔らかいシンセのメロディの対比が興味深いです。またメロディも良いんだなあ。A3 “Höhepunkt Kleiner Mann”もややユーモラスな跳ねるリズムにシンセのメロディが乗って、なんだか、遊園地のコーヒーカップで遊んでいるか、サーカスでも観ているような感じですが、後半は何故かダウナーに。A4 “Kopfüber In Den Gulli”はやや怪しい雰囲気の曲で、またまた金属質なシンセの不穏なメロディが耳に残ります。 ではB面にいきます。B1 “Spanische Fliege”は直進するリズムボックスに、切羽詰まったようなメロディが乗っかり、中々の緊張感を生み出しています。しかも、多重的なメロディで、表情が複雑ですが、ポップネスは健在です。B2 “Unter Fliegenden Tassen”も忙しそうなテンポのリズムに、強い意志を持ったシンセのメロディから成る曲で、ベースラインはミニマルです。B3 “Regenwald”は可愛らしいリズム(エレクトーンに付いているようなリズムボックス)と背景の電子音に、ほんのちょっとしたシンセのリフと言うかメロディが入ってきます。B4 “Park Und Guter Morgen”気持ち良い朝のような静かな曲ですが、時々、テープのスクラッチ音みたいな音が入ったり、メロディも不安定であったりと、やはり一筋縄では行かない小曲で、この作品は締められています。もう「夜」は終わって朝が来たと言うことでしょうか? それで、解説を書いているKai U. Jürgensの言葉を借りると、この頃のTietchens氏の「色違い」シリーズは”Pseudo Pop (似非ポップ)”であるとのこと。でも、私はこう言うポップネスを持ったTietchens氏の音楽も好きですよ。因みに、私が一番最初に買ったTietchens氏の作品は、全曲、テープ・スクラッチから成る実験色の強いもので、その後も、PGRとMerzbowとのトリプル・コラボ作品”Grav”で、その時は知らずに「嗚呼、実験音楽のグループ(初めは人の名前とも思ってなかったw)か」と思っていました。しかしながら、Tietchens氏のこの頃の音楽が、似非ポップであろうとも、宅録ポップ(厳密にはHumburgのAudiplex Studioで録音・ミックスされている)との親和性も含めて、潜在的ポップさを持っていると思いますので、全力で支持しますよ‼️私は❗️皆さんもそう言う視点で聴いてみてはどうでしようか? B2 “Unter Fliegenden Tassen” https://youtu.be/Yx0jRTGjnjs [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kUlpC9iSvLVM4QQsF4nayjeyz876eCEAo #AsmusTietchens #InDieNacht #SkyRecirds #BureauB #Reissue #Remastering #KrautRock #Electronics #Pseudo-Pop #Experimental #SoloAlbum #Synthesizers #Rhythmbox #Anagrams #AudiplexStudios #MoogSynthesizers
Electronic Music / Experimental Bureau B (Sky Records) 2584円Dr K2
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V. A. “Klar! 80 - Ein Kassetten Label aus Düsseldorf 1980-82”
これは❗️これに反応するリスナーさんは、相当のNeue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)のファンの方ですね。しかも、2023年に出たばっかりで、まだDiscogsに写真は載ってませんでした(データは探せば載っています)。元々の話しをすると、その昔(1980年前後)に盛り上がったNDWがあるのですが、今まで紹介してきたのは、その中でも比較的有名で、名前もそれなりに通っているバンドなんですが、ここに収められているバンドなんかは全くの無名で、しかも、当時は、DüsseldorfにあったTape Klar!と言う、カセットを扱う自主制作モノのお店の名前だったのです。このお店は、Rainer Rabowskが経営しており、1980年10月〜1982年4月の間にカセット・レーベルとしても運営しています(最後には12㌅EP3枚組も出している)。例えば、誰かが、自分の作品をカセットでダビングして作ったとして、それを、このお店に持って行くと、何本かを買取りして、このお店で売ってくれると言うシステムであったようで、差し詰め、日本で言うところの「フジヤマ」に近いかと思います。なお、インナーには阿木譲氏のインタビュー写真も掲載されており、それが発行されたRock Magazineは、当時の私には「聖書」でした。そんな独逸のカセットカルチャーを支えたTape Klar!ですが、中には、元DAFのChrislo Haasと元Einstürzende Neubautenで、後にMania Dを結成するBeate Bartel のデュオCHBBなどのような隠れた傑作も扱っています(因みにこの2人はその後、Liaisons Dangereusesを結成しています)。そんなNDW最盛期のサンプラーが、独Bureau Bの尽力のおかげで、今回、LPでリリースされました❗️有難う、Bureau B!と言う訳で、各曲を紹介していきます。 A1 Strafe Für Rebellion “Blaue Mig”は、DüsseldorfのBernd KastnerとSiegfried Michail Syniugaのデュオで、1979年結成。一時期解散状態でしたが、2014年に新作を発表し、復活。何だかよく分からないBとテープ音?Organ?から成るラジカセ録りの小曲。A2 Rotor Stern Belgrad “Ta Ku Say”は、当時はDüsseldorの正体不明のバンドでしたが、後にRainer Rabowski, Charly Morrow (Vo), Axel Grube (Mix)によるトリオと判明しました。重いキックの強烈なマシンリズムに呟きのようなヴォーカルと最小限のSynthが加わっている、ミニマルで「ダンサブル」な曲です。A3 Und Piloten “Umsturz”は全く情報無しです。ヘンテコなリズムに、合っているかどうかわからないような低音シンセ、それが無くなったら、生Drsとシーケンスに引き攣ったようなVoが! A4 Strafe Für Rebellion “Alpha Waves”は、A1のバンドで、この曲は、ディレイを掛けたBらしき音とそのバックのOrganの不協和音からなります。A5 Europa “Dein Zauber”は、メンバーが、Franz Bielmeier (G, Perc), Klaus Audersch (Drs, Vo), Peter Stiefermann (B), Petra Kleinsorg (B, Vo), Rolf Appelbaum (G, Vo), Viridiana Audersch (Synth, Perc, Vo)から成るバンドで、やや軽やかでミニマルなリズムに、深いリバーブで沈んでいるSynth、それに独特の独逸語の歌がハマりますねー。このコンピでは一番まともかな? A6 Ralf & Ernie “Ralph & Ernie”は、B2のバンドEraserheadのRalph EikenrothとErnie Müllerのデュオのこと。電気的(電子的ではない!)な通奏低音と時に乗っかる電子音による実験的な曲です。子供の声のテープ音もグーです。A7 Xao Seffcheque Und Der Rest “Mir Fehlen Die Worte”は、先日亡くなったNDWの仕掛け人Xao Seffchequeのバンドで、メンバーはAndreas Brüning (Sax, G, Clarinet), Frank Mart (G), Rainer Mackenthun (Drs), Ralph Albertini (Sax), Xao Seffcheque (Vo, Electronics, G, Casio)です。曲は、ノリの良いファンク調の反復する音楽で、Seffchequeの雲のようなVoと時折り入るSaxが上手く作用しています。これもまともな曲! B面に行きます。B1 Rainer Rabowski, Axel Grube & Ralph Albertini “Rara, Axel & Ralph”は、店主のRobowskiとmix担当のGrube、そしてSaxのAlbertiniのセッションでしようか? セッションにしては良く合ってます。雰囲気はアフリカンですが、如何にもと言う所が独逸っぽい。結構、Sax吹きまくってます。また、ちょっとしたダブ的ミックスもあり。B2 Eraserhead “OT”は、Ernie Müller, Ralf EikenrothとJoachim Hohのトリオで、同名異種のバンドと間違えないように! 何だ、これ?音はラジカセ録りで、DrsとG?Synth?の短い反復音が重なって、最後はDrsとシーケンスだけに成る。やっぱりNDWの奥は深い! B3 P. Projekta & G. Ranzz “M4”は全く情報無しです。Synth-B?エレクトーンのB音?らしき重低音に、引き攣ったGが乗る曲で、やはりラジカセ録りの為か音は悪いか、面白い音です。B4 CHBB “Mau-Mau”は、先述のChrislo HaasとBeate Bartelのデュオで、多分、この中では一番の有名かと思います。何と!生Drs入りで、マシンと同期演奏。単調なリズムにテープ音やSaxやSynthらしきノイズが塗してある曲。こりゃCHBBのカセット集めなきゃ! B5 Roter Stern Belgrad “Blas Dein Knie Ein”もA2のバンドのことで、力強いビートに電話での会話などをコラージュした曲で、流石、色々聴いてる店主だけのことはあると言う感じです。B6 Blässe “Taktlose Klapperschangen”は、後にNeubauten にも参加するAlexander Von Borsig (Alexander Hacke: B, Synth, G), Michael Richard Hirsch (Synth), Brigitte Bühler (G, B), Bernward Malaka (B), Xao Seffcheque (Drs, Synth), Eva-Maria Gößling (Sax)から成るフェイク・ジャズ・バンドで、曲自体はプリミティブな部分と洗練された部分が程よくミックスされて、段々、ノイズっぽい音に浸食されていきます。SaxとDrsがキモかな。 とにかく、面白い音楽と言うか音を聴くことができますね。録音レベルも様々ではありますが、それ以上に興味深い音楽がこの時期にあったのだなと確信しました。また名前しか知らなかったバンドの音楽を聴く事が出来て、満足です。この作品はマニア向けではありますが、NDWに興味のある方にサンプラーとして聴いても良いと思いますので、是非❗️ CHBB (red) 1981 (本作品とは直接関係ないです) https://youtu.be/-qgS1R70Q3E それと、阿木譲氏によるKlar!のインタビューです。 https://youtu.be/8JRQj51f6UY [取り敢えず、BandcampのURLを貼っておきます] https://bureaub.bandcamp.com/album/v-a-klar-80 #VariousArtists #Klar!80 #EinKassettenLabelAusDüsseldorf1980-82 #BureauB #Remaster #TapeKlar! #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #CassetteCulture #Underground #StrafeFürRebellion #RotorSternBelgrad #UndPiloten #Europa #Ralf&Ernie #XaoSeffchequeUndDerRest #RainerRabowski,AxelGrube&RalphAlbertini #Eraserhead #P.Projekta&G.Ranzz #CHBB #Blässe
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B 不明Dr K2
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Laub “Phoneheadslastig (Remix)”
これまた「謎物件」です。多分、西新宿のネ○ズで買ったんだと思うのですが、内容は殆ど覚えていません。なので、調べてみました。Laubと言うのは、独Berlin在住のAntye Greie-FuchsとJürgen "Jotka" Kühnの男女デュオで、10作程、作品をリリースして、1999年を最後に作品を出していないですので、恐らく解散かと思います。その後を追ってみると、Greie-Fuchsは、東独生まれのヴォーカリストで、曲を書き、プロデュースし、パフォーマーで、詩人でもあり、書家でもある多彩な女性で、現在はフィンランドのHailuotoに住んでいるらしいです。一方、Jotkaはその後もコンスタントにCDなどを出していますが、それも2001年が最後になっています。それ位しか分かりませんでした(すまん!)。 A面“Phoneheadslastig (Remix)”は45回転で、Laubの曲をPhoneheads (Philip MaiburgとMichael Schaafのデュオ)によるリミックスで、B面は33 1/3回転で2曲入りで、B1 “Folgenschwere”はLaub作で彼等自身がCalyx Berlinでリミックスしています。B2 “Laubfrosch (Remix)”はPaul’s Pop StoreでのConsoleことMartin Gretschmannによるリミックスとなっています。A1 “Phoneheadslastig (Remix)”は、ブレイク・コア風のリズムに、風のようなGreie-Fuchsのウィスパー・ヴォイスを上手くサンプリングしており、動と静が上手くハマっています。B1 “Folgenschwere”は怪しい雰囲気の重目のエレクトロ・ポップとも言える曲で、四つ打ちでないリズムに、重目のベースラインと茫漠としたメロディが組み合わさって、それ程、クラブ・ミュージックしていないので、個人的には好きな感じの曲です。B2 “Laubfrosch (Remix)”は意外にも、かなり陽キャでポップで、可愛らしい音楽に仕上がっています。この作品はリミックス盤ですが、想像していたよりも、ポップな出来で、ちょっとビックリしました。特にB面の2曲は良いですね。まあ、フォーマットはクラブ仕様にはなっていますが、ブレイク・コアとかを通過した後に来たBerlinのクラブ・ミュージックのように思います。その根底には、Ata Takなんかの諧謔的ポップ・ミュージックがあるように感じました。実際、PhoneheadsはAta Tak所属のデュオのようです。1990年代末のBerlinの様子を垣間見たようですね。ここら辺に興味のある方は聴いてみては如何でしょうか❓ A “Phoneheadslastig (Remix)” https://youtu.be/6HZDXG1zbXk B1 “Folgenschwere” https://youtu.be/ZN_Mk7kf0O8 B2 “Laubfrosch (Remix)” https://youtu.be/7f0xdL0seRg #Laub #Phoneheadslastig(Remix) #Kitty-Yo #German #Remix #ElectroPop #BreakCore #Phoneheads #Console #AntyeGreie-Fuchs #Jürgen"Jotka"Kühn #BerlinClubMusic #Folgenschwere #Laubfrosch(Remix)
Electronic Pop / Remix Kitty-Yo 不明Dr K2
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Amon Düül “Disaster”
今回は、Amon Düülの4枚目のアルバム”Disaster (Lüüd Noma)”を紹介します。随分、昔に買ったのと、当時はそれ程プログレに興味がなかったのもあって、内容はよく覚えていませんでしたので、発掘して聴き直してみました。 Amon Düülについてのバイオグラフィーは前回のをご参照下さい。この時のメンバーは、 Ella Bauer, Helge Filanda, Peter Leopold, Rainer Bauer, Ullrich Leopold, Uschi Obermaierの6人です(が、ジャケの中には8人が写っています)。また、私の持っているのは、再発盤なので、オリジナルとはジャケが異なります。それで内容なのですが、どうも傑作ファースト・アルバム作成時のアウトテイク(セッション)を集めたものらしく、全体的にラフな音作りになっています。また、噂では、Amon Düülの活動休止期に、マスターテープを持っていたBASFがメンバーの許可なくリリースしたようです (昔なので許されたのかな?今だったら訴訟ものですね)。とにかく、ザラザラしたギターのリフとバタバタしたドラムが、やたら耳に残ります。A面3曲 (A3”Yeah Yeah Yeah [Zerbeatt]”は56秒の曲)、B面2曲、C面2曲、D面4曲 (D3 “Attitude [Quäär Feld Aus]”も1分の曲)が、収録されており、LP2のC/D面では上記のメンバーにAngelica Filandaが加わった7人編成になっています。噂では、The Beatlesの曲の奇形カバーも収録されているとか?(私には分かりませんでした)。それにしても、A1 “Drum Things (Erschlagzeugtes)”の出だしはめちゃくちゃカッコいいです(ほんの一瞬ですが!)。B面はピアノと打楽器のアンサンブルで中々聴けます。しかしながら、最も音楽的面白いのはLP2C面のC2 “Autonomes (Entdrei)”の2台のドラムのズレっ放しの衝突とそれに被さるパーカッションの乱れ打ちではないでしょうか? まあ、D1 “Chaoticolour (Entsext)”のドラミングと気の無いヴォーカルの組合せやD2 “Expressionidiom (Kapuntterbunt)”のチェロと打楽器の掛け合い(ただし 収録時間は短い)も充分に面白いですが。全体の印象としては、音的な「素材感」がロウな形で提示されている分、Amon Düülのヘロヘロなドラッグ感が出てしまったと言う感じですね。必聴とは言いませんが、Amon Düülの当時のダレたサイケな部分を一度は聴いてみても良いのではないでしょうか‼️ C2 “Autonomes (Entdrei)” https://youtu.be/6Tg79i9GLhU [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lXnyu23fGiHjk1lujWwYCb8ZJhlSXwAL8 #AmonDüül #Disaster #BASF #Rocktopus #Krautrock #Psychedelic #OutTakes #Session #DoubleLPs #音悪い #EllaBauer #HelgeFilanda #PeterLeopold, #RainerBauer #UllrichLeopold #UschiObermaier #AngelicaFilandaAngelica Filanda
Krautrock / Psychedelic Rocktopus (BASF) 不明Dr K2
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Embryo “Opal”
今回は、ちょっと毛色の違うクラウトロック・バンド、Embryoを紹介します。Embryoは独のミュンヘンのバンドで、Christian BurchardとDieter Serfasが10歳の時に、即ち、1950年代にBavariaで出会っていたことが、元々の端を発するバンドです。1969年に、マルチ奏者Christian Burchard (Drs, Vibraphone, Santur, Kbd)とEdger Hofmann (Sax, Flute)が再び会って、Embryoが結成されました。メンバーの入れ替わりが激しく、Charlie Mariano, Trilok Gurtu, Ramesh Shotham, Marty Cook, Yuri Parfenov, Allan Praskin, X.Nie, Nick McCarthy, Monty Waters, Mal Waldronが在籍はしていましたが、最も長く続いたメンバーは、Edgar Hofmann (Sax, Vln), Dieter Serfas (Drs), Roman Bunka (G, Oud), Uve Müllrich (B), Michael Wehmeyer (Kbd), Chris Karrer (G, Oud, Vln, Sax), Lothar Stahl (Marimba, Drs), Jens Polheide (B, Flute)でした。因みに、KarrerはAmon Düül IIのメンバーでした。それで、彼等は、独のバンドTon Steine Scherbenと共に、1976年に、独逸発の自主制作レーベルSchneeballを作ります。1979年には、Embryoは、9ヶ月に渡るバスでのツアーを開始し、その様子を”Vagabunden Karawane”と言う映画にしています。また、彼らは、ジャズ・ロック的なクラウドロックか、ワールド・ミュージック・バンドへと変遷していきます。彼等は、4大陸制覇ツアーをしながら、各地でフェスに出演もしています。因みに、1991年には日本の和歌山でのフェスにも参加しています。これらのツアーの功績で、Embryoは、2008年のTFF Rudolstadt Festivalで、ドイツ・ワールド・ミュージック賞RUTH 2008を受賞しています。しかしながら、1981年に、Uve MüllrichとMichael Wehmeyerがバンドのやり方に反対を唱え、脱退し、Dissidenten(反体制派)と言うバンドを結成しています。その後、Christian Burchardがモロッコで心臓発作を起こし、その為、娘のMarja Burchard (Drs, Vibraphone, Vo, Trombone, Kbd)がバンドを率いることになります。なお、2018年1月17日に、Christian Burchardは71歳で、ミュンヘンにて他界しています。 大体のEmbryoの流れは上記のようになります。それで、彼等の本作品”Opal”について紹介したいと思います。この時のメンバーは、Christian Burchard (Drs, Vibraphone, Santur, Kbd), Edgar Hofmann (Sax, Vln, Flute), John Kelly (G) Ralph Fischer (B, Vo)の4人(正確な担当楽器は不明ですが)で、ゲストとして、Holger Trülsch (Bongos), Roberto Detrèe (MotoCello), Bettsy Alleh (Vo)も参加しています。両面とも4曲ずつ収録されていますが、B1 “Got No Time”なんかは1分半しかありません。それで、まだ、この作品ではワールド・ミュージック系ではないですが、とにかく各人のテクは凄いです。なので、敢えてジャンル分けをするならば、ジャズ・ロックと言うことになるでしょうか? 特に、A1 “Opal”やA2 “You Don't Know What's Happening”でのヴァイオリンとベースの掛け合いほ白熱していますね。A3 “Revolution”でのギターとドラムの掛け合いにフリーキーなサックスが絡むのも緊張感があって良いです。A4 “Glockenspiel”のベースのヘビーさもカッコいいです。B2 “Call”ではギターとドラムとサックスの掛け合いに、オルガンまで巻き込んで、トルネードのようです。フェイドアウトがちょっと残念。B3 “End Of Soul”では、男性のスポークン・ワードと唸りまくる太いベースが堪能できます。B4 “People From Out The Space”の異常なグルーヴ感は何なのだろうか? とまあ、最後の盛り上がりとか最高だな。いやー満腹です。今聴き直すと、意外と各々の個性がぶつかり合ってよいですねぇ。それで、個人的に思ったのが、ベースの録音仕方が上手いと言うこと。そこだけでも面白かったので、皆さんも聴いてみて❗️あと、ジャケのデザインも秀逸なので、是非アナログで! [lve in 1971 trailer] https://youtu.be/8x8tOgruU-4 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lz6r3K6gnyxjhovhrlupKsmQQS8urWMfs #Embryo #Opal #Ohr #BreezeMusic #Krautrock #JazzRock #AmonDüülII #Dissidenten #ChristianBurchard #EdgarHofmann #JohnKelly #RalphFischer #HolgerTrülsch #RobertoDetrèe #BettsyAlleh
Krautrock / Jazz Rock Ohr / Breeze Music 3000円Dr K2
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Harmonia “Musik Von Harmonia”
やっと入手しました。独ロック界のスーパーグループの一つHarmoniaのファースト・アルバム”Musik Von Harmonia”をご紹介します。Harmoniaは、簡単に言ってしまえは、「Neu!のMichael Rother+Clusterの2人Dieter MoebiusとHans-Joachim Roedelius=Harmonia」と言う数式になります。それは置いておいて、簡単にバイオグラフィーを書いておきます。1971年に、Clusterの2人は、西独Weser川の近くの田舎町Forst村に引っ越してきて、そこで古い農家に住んで、音楽制作を始めます。一方、1973年初頭には、Neu!のMichael RotherはDieter MoebiusとHans-Joachim Roedeliusと会っています。それで、3人でジャム・セッションをやってみて、Rotherはかなり2人との音楽性が気に入り、良いライブバンドになると確信し、3人はForst村のClusterのスタジオで録音を開始します。Harmoniaと言うネーミングは「合唱団」と言う意味の独逸語から半分冗談でつけたらしいです。そこで、Harmonia名義で、2枚のアルバムを作製します。一つが1974年にリリースされた”Musik Von Harmonia”で、もう一つが、1975年にリリースされた”Deluxe”です。特に前者は、旧式のミキサーと3台のテープレコーダーとで録音され、3人がセルフ・プロデュースしています。この後、RotherはNeu!の3枚目のアルバムの録音の為、一旦抜けます。2枚目の”Deluxe”の時は、Conny Plankが共同プロデューサーになって、16トラックの録音機材とミキシング・デスク、それに、Guru GuruのMani Neumeierの生ドラムを加えて作製されています。その為、Clusterの即興的なアプローチよりも、Rotherのロック/ポップな面が強調され、3人の間にも適度な緊張感が生まれたみたいです。ツアーは1976年夏に終わり、3人はそれぞれがソロワークを始めますが、同年9月には再びHarmoniaとして集まります。その時に、Forst村のスタジオに、Brian Enoが訪ねてきて、11日間滞在し、そこでHarmoniaと録音をしています。その時、Enoは、4トラックのレコーダーとVCS3シンセを持ち込んでいました。この時のマスターテープは長い間紛失したと思われていましたが、1997年に見つかり、アルバム”Tracks and Traces”としてリリースされています。その後は、それぞれがソロ活動していきますが、2007年に、アルバム”Live 1974”をリリースして、Harmoniaは再結成されます。そのライブというのが、1974年3月23日に独GriessemのPenny Station Clubでのライブ音源です。そして、2007年11月27日に、BerlinのHaus der Kulturen der Weltで行われたWorldtronics Festivalのオープニングで、また3人でライブも復活させています。その後も、色々なフェスに出演していますが、2009年にHarmoniaとしての活動は停止しています。また、2015年7月に、Dieter Moebiusは他界しています。以上がHarmoniaの足跡です。 それで、本作品でもあるHarmoniaのファースト・アルバムを紹介します。取り敢えず、メンバーは、Michael Rother (G, Piano, Organ, E-Perc), Hans-Joachim Roedelius (Organ, Kbd, Piano, E-Perc), Dieter Moebius (Synth, G, E-Perc)です。A面に3曲、B面に5収録されています。A1 “Watussi”はリズムマシンの単調なビートにミニマルなシーケンスが土台となり、それに、恐らくRotherによると思われる伸びやかなギターやシンセか乗ってくる曲で、A2 “Sehr Kosmisch”は心臓の鼓動のようなリズムで始まり、やがて不明瞭なリズムか刻まれ、スペーシーなシンセ音とピアノの単音がゆったりと流れ、最後に心音に戻るタイトル通りの曲で、アンビエント色が濃いです。一転して、A3 “Sonnenschein”はインド音楽のような旋律と跳ねるリズムから成る活発な曲です。B面に移ります。B1 “Dino”はかなりNeu!っぽいハンマービートから成るロック調の曲ですね。B2 “Ohrwurm”は不気味な唸り声のような音から始まり、シタールのようなギターの音やポツポツとした電子音が絡まるビートレスな曲て、異色ですね。B3 “Ahoi!”もビートレスに近い、非常にゆったりとしたアンビエント調の曲ですが、後半にシーケンスが少し入ってきます。また、一転してB4 “Veterano”ではマシンリズムのビートの効いた曲となりますが、まるでEsplendor Geometricoみたいです。そして、最後のB5 “Hausmusik”では、ピアノの連打とマシンリズムか交互に立ち現れる曲で、ミックスが興味深いです。と言う内容なんですが、私はもっとアンビエントなのかなぁと思っていましたので、意外にもビートがあったりするところも含めて、個人的に好きなアーティスト3人が作っていると言うだけで、もう感動モノです。EnoもJulian CopeもHarmoniaを1970年代中期で最も重要なバンドと評しているのが、良く分かりました。マスト・アイテムですね‼️ B1 “Dino” (M. Rother[Neu!+Harmonia] live at Copenhagen) https://youtu.be/Szrnko7NoEU [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n-l8GU6J9Zkz0S2fScrwtE9GQr5l_CNsA #Harmonia #MusikVonHarmonia #BrainRecords #GrönlandRecords #Reissue #Krautrock #Electronic #Neu! #Cluster #Synthesizers #Guitar #RhythmMachine #ForstVillage #1974 #MichaelRother #Hans-JoachimRoedelius #DieterMoebius
Krautrock, Electronic Brain Record / Grönland Records 3300円Dr K2
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Notorische Reflexe “s/t”
これまた、謎のNeue Deutsche Welle (NDW)です。Suezan Studioの小柳カヲルさん(いつも有難うございます)から直で購入しましたが、私は、このバンドNotorische Reflexe(「ノトリッシェ・レフレクセ」と発音? 以下NRと表記)についての予備知識は全然無かったです。NRは1982年に独Berlinで結成され、1枚のシングルと1枚のLP (本作品のオリジナル)をリリースした後、1986年に解散しています。メンバーは、Ghasi Twist (本名: Günter Friedenberg), Sascha Von Oertzen, Ralf Buron, Knut Hoffmeister, Christoph Doeringの5人で、当時から、Super 8 FilmをVHSに変換するマルチメディア的ライブ活動をしていたそうで、また、サンプリングも早い時期から使っており、視覚的にも聴覚的にも刺激的かつ実験的であったとのこと。1983年にリリースされたシングル”Breschnew Rap”では、Leonid Iljitsch Breschnew (旧ソ連のブレジネフ大統領)の声をサンプリングしており、ちょっとした地下音楽界でヒットとなります。なお、このシングルには、メンバーのKnut Hoffmeister制作の映像が付いていたみたいです。1985年に、Rebel Rec.よりセルフタイトルのアルバムをリリースしています。なお、2015年には、Mark Reeder, Regie von Jörg A. Hoppe, Klaus Maeck, Heiko Lange, Alexander von Sturmfederによって制作された”B-Movie: Lust & Sound in West-Berlin 1979-1989”と言うドキュメント映像に参加しているようです。当時のNDWの中では、Die Tödliche Doris, Einstürzende Neubauten, Malaria!程、有名ではなかったのですが、それでも重要なバンドであったとされています。しかしながら、調べても、NRについては、この位しか分かりませんでした(すまん!)。それで、本作品ですが、前述の5人のメンバー以外に、ゲストとしてBernd Seifert, Butze Fischer, Jahn Schade, Jutta Möller, Jörg Miegel, Tom Averbeck, Yana Yoが参加しています。調べても、メンバーを含めて、誰が何を演奏しているかは全然分かりませんでした。A面6曲B面7曲が収録されていますが、B7 “Hammer (Live Mitschnitt)”は、この再発盤ではボーナストラックとして追加されています。内容は素晴らしいの一言です‼️A1 “Das Afrikateil”から、ドラムとシーケンスの同期演奏と言う、あの名作”Zero Set”を彷彿とさせるスタイルにパンキッシュなヴォーカルと言う曲で飛ばしたかと思えば、フリーフォームなギターと吐き捨てるようなヴォーカルの掛け合いから成る曲A3 “Waiting”を挟んで、再び、”Zero Set”+パンクなカッコいいビートの曲A5 “Wisp”もあり、ドラマーのスキルの高さが尋常じゃないです (しかも変拍子も叩ける)。下手するとDAFより良いんじゃないか? A6 “Jalan Bai”も分厚いシンセのシーケンスと生ドラムそしてNDWっぽい独逸語ヴォーカルでA面を締めています。B1 “Bresnjev Rap”では、チンドンのような管楽器のフレージングとブレジネフ大統領の声のサンプリングがファンキーなマシン・リズムの乗って続くのは面白いです。B2 “Yang Sun, Ein Stellungloser Flieger”では、能の唄いがサンプリングされてます。また、B4 “Je Veux Partir”ではリズム隊のスキルが高くて、強烈なファンクネスを放出しています。ボーナストラックのB7 “Hammer (Live Mitschnitt)”は単調なメタパーの音だけから成る曲です。A面はビート感が目立ち、B面はファンク色と実験性がやや目立つ印象です。まあ、とにかく、素晴らしい出来映えで、これが埋もれてしまうのは本当に惜しいです。よくぞ、再発してくれました。Bureau Bに感謝です‼️ B1 ”Breschnew Rap” https://youtu.be/LOMaTX9EvSw [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nT2dAd7c1fBXslVehBvpbXP37NaQfHTg0 #NotorischeReflaxe #RebelRec. #BureauB #Reissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Experimental #NewWave #Funk #Sequence #Electronics #FirstAlbum #GhasiTwist #SaschaVonOertzen #RalfBuron #KnutHoffmeister #ChristophDoering #Multimedia #Super8FilmToVHS
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B 2490円Dr K2
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Einstürzende Neubauten “Ende Neu”
久しぶりに買いました。そうです、Einstürzende Neubauten (以下ENと表記)の7枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム“Ende Neu”です。私の購入したのは彼等自身のレーベルPotomakからの再発盤です。ENのバイオグラフィーは既に書いてありますが、少し補足しておきます。このアルバムの作製の前に、Mark Chungが脱退しており、また、このアルバムは、1994年2月から作製されていますが、その途中で、ENの音楽的頭脳でもあったF.M. Einheitが、音楽性の違い(特にBlixa Bargeldとの確執があったとか)から脱退しています。Einheitの最後の曲はA1 “Was Ist Ist”であったとのこと。その後も、彼は、Andreas Ammer, KMFDM、Pan Sonicなどのアーティストやグループとのコラボをやっています。また、1995年に、Nick Cave & The Bad SeedsのRoland Wolfが加入しているのですが、同年、交通事故にて逝去してしまいますかし、このアルバム”Ende Neu”の収録曲A3 “Die Explosion Im Festspielhaus”とB4 “Der Schacht Von Babel”には彼の名前はちゃんとクレジットされています。1996年に、このアルバム”Ende Neu”がMuteからリリースされ、Bargeldと、Alexander Hackeの妻Meret Beckerのデュエット曲A2 “Stella Maris”はヒットしたそうです。その後、ワールドツアーを行い、この時に、Die HautのJochen ArbeitとRudyことRudolph Moserが加入しています。なお、Andrew Chudyとクレジットされているのは、N.U. Unruhの本名です。翌年1997年に、”Ende Neu Remixes”がMuteの意向でリリースされ、リミキサーにはBarry Adamso やPan Sonicらが名を連ねていましたが、Bargeld自身はそのリリースは気に入らなかったようで、酷評しています。その後、アルバム”Silence Is Sexy”などをリリース、Muteとの契約が切れたこともあって、2002年に、バンドは新装された公式サイトneubauten.comで、インターネット・コミュニティとパトロン制度を組み合わせた「サポーター・プロジェクト」を実践します。これによって、レーベルの力に寄らず、サポーターの支援でアルバムを作製することが可能になりました。約2000人のサポーターが$35.00を支払い、Phase Iと呼ばれるアルバム作製工程をサポートし、次回作の録音風景やセッション等の様子をサポーターにストリーミング配信すると言う仕組みで、かつ、サポーターは、サポーター限定のアルバム”Supporter Album 1”も入手できると言うものでありました。このシステムは成功し、以後も続くことになります。現在、Phase IIIです。 それで、本作品”Ende Neu”ですが、先ず、A1 “Was Ist Ist”のコーラスでぶっ飛びます。名曲❗️A2 “Stella Maris”はデュエット曲ですが、Becker嬢の声は、Bargeldの声とよくマッチしてますね。A3 “Die Explosion Im Festspielhaus”も落ち着いた曲ですが、後半の女性コーラスが良い!A4 “ Installation N°1”は、殆どインスト曲ですが、なんでも西ベルリン芸術大学のようなステージでない所で演奏する為の曲だとか、ギターのリフがカッコいいです。A5 “Bili Rubin”はオルガンと非金属パーカッションを使った小曲。B面へ。B1 “NNNAAAMMM”は、New No New Age Advanced Ambient Motor Music Machineの略語らしく、延々とコーラスが続きますが、一種の刷り込みみたいです。ここら辺の反復するタントラ風歌詞を上手く使うアレンジはENらしいです。また、実際にバイクのエンジン音が使われているらしいです。続いて、タイトル曲B2 “Ende Neu”は抑揚の効いた曲の流れがドラマティックです。こう言う曲は、最近のENの流れですね。B3 “The Garden”は唯一の英詩の曲ですが、ベースの音と途中から入ってくる弦楽器によるバックの音とBargeldのヴォーカルがマッチしていて、ENの「ロマンティシズム」が感じられる名曲です。B4 “Der Schacht Von Babel”は、ドッシリした重いリズムと3拍子で刻まれるヴォーカルがイカす小曲で、これでアルバムを締めています。今回、聴いて分かったのは、ENは、Violin, ViolaやCelloなどの生の弦楽器をちゃんと使っているのだなと感心しました。今まで、そこら辺が謎だったので。もうそう言う所からして、Bargeldの言う”Progressive Rock”なんだろうなと感心しました。やっぱり、自作楽器やメタル・ジャンクで始まったENがたどり着いた境地が、このような作品となって活実したのであろうと思います。Einheitの最後の作品でもありますので、是非とも彼のプレイも聴いてみて下さい❗️ B3 “The Garden” https://youtu.be/m1FtjDlMp4o [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n_fPuTlu1DKDmwdy_rGgXpMf45ks8-Mug #EinstürzendeNeubauten #EndeNeu #Mute #Potomak #7thOriginalStudioAlbum #ExperimentalRock #Alternative #Industrial #ProgressiveRock #MetalPercussions #Hand-MadeInstruments #BlixaBargeld #AndrewChudy #FMEinheit #RolandWolf #AlexanderHacke #MeretBecker #弦楽器 #Violin #Viola #Cello
Experimental Rock / Alternative Potomak (Mute) 3500円Dr K2
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Ash Ra Tempel “Schwingungen”
入手してから、まだ聴いていなかったよー!独のAsh Ra Tempelのセカンド・アルバム”Schwingungen (振動)”を、今回は紹介します。私が購入したのは、本アルバム発売50周年記念として、180gの重量盤で見開きジャケと言う豪華な一品です。ええっと、ちょっとややこしいのですが、元々は、ギタリストのManuel Göttschingが中心となって西独で1970年〜1976年に活動していたのが、このAsh Ra Tempelで、バンドとして終わってからは、Göttschingは、Ashraの名前で活動していました。それで先ず、Ash Ra Tempelのバイオグラフィーを書いていきたいと思います。1970年に、Göttsching (G)は、Klaus Schulze (Drs)とHartmut Enke (B)とのトリオで、Adh Ra Tempelを結成します。この前に、SchulzeらはConrad Schnitzlerと短期間ではありましたが、Eruptionと言うバンドに参加していますし、その前に、SchnitzlerとSchulzeはTangerine Dreamで一緒でした。それで、1971年6月に、彼等はセルフ・タイトルのファースト・アルバムをリリースします。その後、Schulzeがソロ活動の為、脱退した為、続くアルバムでは非正式なドラマーWolfgang Müller (Drs)を入れて作製していくことになり、主導権はGöttschingが握ることになり、1972年に、セカンド・アルバム“Schwingungen”をリリース。更に、当時、スイスを放浪していたLSDのグルTimothy Learyとコラボして、サード・アルバム”Seven Up”を1973年にリリースします。どうもこのアルバム作製時には、同僚ミュージシャン達がLSD入りのセブン・アップを飲んで、セッションしていたらしいです。1973年2月28日に、オリジナル・メンバーでリユニオン・コンサートをケルンで行います。その年の後半には、オリジナルの3人とRosi Müller (Vo)で、4枚目のアルバム”Join Inn”をリリースしますが、Enkeが体調不良で脱退し、またSchulzeも脱退。2人がいなくなってから、GöttschingとMüllerで、アルバム”Starring Rosi”をリリースします。2人のクレジットしかありませんが、実は、Harald Grosskopf (Drs)とエンジニアのDieter Dierks (B)も参加しています。1975年にzは、Göttschingはソロとして、”Inventions for Electric Guitar”を出しますが、本来、このアルバムは"Ash Ra Tempel VI"と名付けられて、Ash Ra Tempelの6枚目のアルバムになる予定でした。その年末には、Göttschingは、Agitation FreeのLütz Ülbrichと共に、Philippe Garrel作の映像作品” Le berceau de cristal”のサントラを担当しており、これは最初のコマーシャルなリリースとなりましたが、この先、1993年までコマーシャルな仕事のオファーは来ませんでした。1976年に、次のアルバム”New Age of Earth”をリリースしますが、この作品もGöttschingのソロアルバム的なものであった為、再発盤にはAsh Ra Tempelではなく、Ashraとのグループ名が付けられ、それは2000年代初頭まで続くことになります。今回はここまでとしておきます。 それで、セカンド・アルバムでもある本作品”Schwingungen”の内容についてですが、A面は”Light And Darkness”と題されて2曲が収録されており、B面も”Schwingungen”と題されて2曲が収録されています。参加メンバーは、Manuel Göttsching (G, Organ, Electronics. Choir), Hartmut ‘Infra Roger’ Enke (G, B, Electronics), Wolfgang Müller (Drs, Vibraphone), Uli Popp (Bongos), John L. (Vo, Jew’s Harp, Perc), Matthias Wehler (Sax)で、この頃からRosi Müller (雑用)もいるようです。A1 “Light: Look At Your Sun”はややスローかつダルなテンポで、陰な気分になるような気怠い曲で、とても太陽の光など感じられない、と言うか薄曇りの中に靄と共にぼんやりした陽の光を見上げるような気分になります(サイケっちゃサイケなんですが)。A2 “Darkness: Flowers Must Die”は、手数の比較的多い走り抜けるようなドラムとベースにフェイザーとかを掛けまくったギター、吹き上げるサックス、それに絞り出すように叫ぶヴォーカルが渾然一体となって、聴く者の耳を襲ってくる、激しい曲ですね。B面はタイトル曲で、 “Suche”〜“Liebe”は、囁くようなビブラフォンの調べから始まり、キックの連打、そして不安を煽るようなオルガン、やがて再び闇のような時間を超えて、美しい歌声とハーモニーの光に照らし出される世界へと導いてくれるような至福の一大絵巻となっています。素晴らしい‼️聴き応え充分なアルバムです。クラウトロック云々の他に、至上の愛(或いは光)を感じる音楽です。マスト❗️ https://youtu.be/4VpdJt-eq0Q #AshRaTempel #Schwingungen #MG.ART #Ohr #Krautrock #Psychedelic #SecondAlbum #50thAnniversaryEdition #Reissue #Remastering #ManuelGöttsching #HartmutEnke #WolfgangMüller #UliPopp #JohnL. #MatthiasWehler
Krautrock / Psychedelic MG.ART (Ohr) 不明Dr K2
