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P1/E “Second Offender”
皆さん、独逸のP1/Eをご存知だろうか? 知らない人の方が多いような気もしますが、ここで敢えて取り上げてみたいと思います。結成とかははっきりとした情報がないので、大体で、話を進めると、どうもかっちりとしたバンドではなく、流動的なプロジェクトみたいな存在のようです。先ず、分かる範囲でのメンバーは、Alexander Hacke (Dr, Synth), Eric Franke (?), Michael Hirsch (Synth), Michael Schäumer (B, Synth), Thomas Voburka (Vo), Ute Droste (Vo)で、曲を主に書いてあるのがMichael HirschとMichael Schäumerなので、彼等が中心であったみたいです。それで、 彼等は1980年にExile Systemsより、”49 Second Romance” / “Dependence”と言う7㌅シングルを出しただけで、その後は梨の礫でした。その為か、当時からカルト・バンドとしてみられてました。2005年に本作品がリリースされた後、2020年にデジタル・ファイルで3作ほどリリースがあります。それで、本作品ですが、A面は先述のシングルを含めて、1980年作”Up and Above”とそのダブ・ミックスや1981年作People’s Recordsより出した名曲”49 Second Romance”のディスコ・ミックスなどのスタジオ録音からなります。一方、B面は1981年8月17日にSO36でのライブ録音になって、4曲が収められていますが、これにはZiggy XYがヴォーカルで参加しています。彼等の名曲”49 Second Romance”は色んなヴァージョンで聴くことができます。彼等の音楽はミニマルで、リズミックで、踊れるモノなので、後のテクノやレイブ・カルチャーに大きな影響を与えました。A面の曲もいいのですが、B面のライブトラックが凄まじいです。1曲目はドラム入りで観客を煽ります。その後はリズムマシンやシーケンサーを使って、KosmonauntentraumのZiggy XYのヴォーカルが響き渡ると言うかなり無茶苦茶な曲になっていますが、曲間の観客が何か分からんけど拍手しとこかな?と言う態度が丸わかりで面白いですね。これぞ、正にPunk Electronicsですね。また、最後の曲が終わった後にゴトゴトいうのはやはり観客が暴れたからですかね?皆さんも聴きたくなったでしょう。みつけたら、即ゲットですよ! “49 Second Romance (Disco Mix) https://youtu.be/k7F3TwkF070 #P1/E #SecondOffender #VinylOnDemand #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #49SecondRemance #MichaelHirsch #MichaelSchäumer #AlexanderHacke #MinimalWave #DanceMusic
Neue Deutche Welle (German New Wave) Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Xao Seffcheque “Sehe Gut Kommt Seir Gut”
このアルバム、ホント、謎でした‼️「クラウトロック大全」を読む前はなんだこれ?って感じで、聴いていなかったのですが、本を読んでみて、やっと分かりました。これは、NDWの中でも策士であったXao Seffcheque (これの読み方がよく分からないんですが、取り敢えず「クサオ・ゼフチェク」としておきます)が、当時のNDWの有名バンドのパロディとして、一人で色んなバンドのモノマネをやってでっちあげたコンピレーション・アルバムだと言うことです。確かに、よーく見ると、裏ジャケの右上にちっちゃく書いてありますね、「これはパロディです」って。やっぱり、レコードのジャケは隅から隅までちゃんと確認しないとね!それで、パロられているのはKraftwerk, DAF, Der Plan, Mittagspause, Der KFC, Wirtschaftswunder, Siluetes 61, Die Lemmingeなどなど、他にもDie Geldschweine, Vielleichtors, Sternhagel, Not Mean Themselves, Die Nachdenklichen Wehrpflichtigen, Residenzなどなどで、この一方、Xao SeffchequeのバンドXao Seffcheque +Die PestやO.R.A.V.s (Liedermachos)も収録されています。まあ良くやるなぁと感心してしまいます!最初は雑談みたいに「今日のHappy new waveは、、、云々」と喋って、レコードを少しかけまますが、これはXaoのシングルから取られています。その後はひたすらパロディ・カバーが収録されています。しかも曲間に偽KraftwerkによるSEを入れると言う手の凝りようです。それで、実際に演奏しているのは、Xao Seffcheque (Vo, G, electronics), Ralph Albertini (Sax), Andreas Brüning (Sax), Rainer Mackenthun (Dr), Frank Mart (B, Vo), Ferdinand Mackenthun (B), Esther Nöcker (Back-Vo)らしいです(ちゃんとクレジットが無いので本当かどうかは不明です)。そんな偽物音源をレコードにしてしまうなんて‼️当時は緩かったんですね。そんな偽物だらけのアルバムですが、企画もののこのレコード、聴いてみますか?私とは違った感想を持つかも? Xao Seffcheque “Sehr Gut Kommt Sehr Gut - King King” https://youtu.be/zKnFJ4OeJEc DAF “Sample & Hold (Xao Seffcheque mix) https://youtu.be/WkEKlNx2eiM Not Mean Themselves “Wrong Colours” https://youtu.be/mITVkk4DLlo #XaoSeffcheque #SehrGutKommtSehrGut #VariousArtists #NeueDeutschewelle #GermanNewWave #Parody #Cover
Neue Deutche Welle (German New Wave) Scahallmauer 不明Dr K2
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V.A.”Kontinuität Der Befindlichkeiten-Minimal Electronics 1981-1983”
Kontinuität Der Befindlichkeiten(以下KDBと表記)がグループなのか?それともアルバム・タイトルなのか?も分からず、購入したのは、このアルバムにGraf Haufenの名前があったからだと思います。1981年位に、私はメール・アート/ミュージックの世界に飛び込みましたが、そこで知り合ったのが、独逸のGraf Haufenでした。当時、彼はFâLX çèrêbRi (ファルクス・セレブリ)の名前でインダストリアルな音楽をやっていましたので、何作かはカセットを交換したりしてました。しかしなから、引っ越しの時にうっかり捨ててしまい、残念に思ってます。それで、本作品ですが、どうもGraf Haufenは偽名で、本名はKarsten Rodemannらしいと言うこと、また彼がやっていたGraf Haufen Tapesでは彼が色んな名前で小ロットでカセット作品を出していたと言うことが分かりました。先ず、T.O.L.L.はGraf Haufenのユニットで、Graf Haufen Tapesから短いカセット作品を何本かリリースしています。結構、綺麗めのシンセ音のリフに合わせて、ドラムマシン(多分、Roland TR-606?)と彼の「Alan Vega」っぽいスポークン・ヴォーカル(何か意味があるのかな?)が被ってきます。これに近いことを日本の鎌田忠さんがやってましたね。特にA4,A5の曲はインスト曲でもあって余計にそう感じます。Porn-Grafも多分、彼のユニットですが、このレコード以前にリリースしたことは無く、今回が初出になります。これもミニマルなドラムマシン(これはTR-606ではないです)とシンセのパルス音にか細いヴォーカルやそこら辺のモノを叩いでのジャンク・パーカッションが絡む。このユニットではドラムマシンが主役ですね。また、このヴォイスはラップ⁈とも思えてきます。B面に行きます。Geländeterrorも彼の別ユニットで、Graf Haufen Tapesに1作だけカセット作品をリリースしています。割と重めの音で、恐らくRoland TB-303とBoss DR-55を使っているのでしょう。インスト曲とヴォーカル曲が収録されてます。ヴォーカルもやや暗めで、エフェクトもかけられています。B5”Space Invader”では思いっ切りシンセが暴れています。Vorprogrammierte ZwangsneuroseもGrafのユニットで、以前にリリースはなく、1980年末から1981年初頭に数曲を録音しているだけです。3拍子の曲で、ドラムマシンはDR-55。それに低音シンセとヴォーカルと言うスタイル。ん〜何処か違うか?分からなくなってきますね。Die Rattenは、Karsten Rodemann (Grafのことです)とChristian Rühlickeのデュオで、この名前は凄く短い期間だけ使われており、後にIndividualterroristenと言うユニットになっていきます。これも6/8拍子の曲で、DR-55のリズムマシンにフワフワしたシンセの音が縦横無尽に暴れてます。ヴォーカルはGrafなのでしようか? Potenzstörung '81もGrafのソロユニットで、Matthias Prahlhans (また偽名!)とクレジットされています。Graf Haufen Tapesに2作品だけ出ていますが、それとは別にTransmitter Cassettenからも1作品出しています。ここではT.O.L.L.とGeländeterrorの中間のような音楽をやっています。シンセのリフと暴れるドラムマシンの音、それにシンセベースの音が絡んでいます。B9ではヴォーカルも演っています。 と言う訳で、このV.A.と言うのは、見かけ上で、その本態はGraf Haufenが1981-1983年にやっていたミニマルなシンセ・ウェーブの集大成と言ったところでしょうか? こう言う、でっ立ち上げユニットを一人で演ると言うのは当時は皆んな、考えていたように思います。かく言う私も、”Early Kinky Works 1983-1988”で同じようなことをやっていますが、もう少し違うように録音してたぞー!と言いたくなります。でも、これをキッカケにGraf Haufenの再評価が出来るといいですね。皆さんも聴いてみて差異を感じて下さい! Geländeterror https://youtu.be/-n8wqP8Ki8Q Die Ratten https://youtu.be/2S2WBy7BnyM Potenzstörung ‘81 https://youtu.be/lOc5RESSV1g #VariousArtists #KontinuitätDerBefindlichkeiten #MinimalElectronics1981-1983 #GrafHaufen #Minimal #Electronics #SynthWave #Germany #T.O.L.L. #Porn-Graf #Geländeterror #VorprogrammierteZwangsneurose #DieRatten #Potenzstörung'81
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P16.D4 “Disdrafts” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、佳境に入ってきました。 ”Wahrnehmungen 1980/1981” Box setに付いているP16.D4のボーナストラックを収めた7㌅Single”Disdraft”ですよー!これは、1985年にリリースされたP16.D4のセカンドアルバム(LP) “Distruct (Distant Structures)のスケッチ的作品の一部を収録したものです。”Distruct”についてはまたの機会に詳しく書きますが、世界中から集めた音源を繋ぎ合わせたり、加工したり、切り刻んだりして曲を作ると言うexchanged musicの実践から成るアルバムです。差し詰め、このシングルはExchanged Musicの習作(下書き)と言うところでしよう。 A面”Black, Black, Always Black. Black”は、Ralfの弾く歪んだベースラインにBladder FlaskとThe Hatersの音源を細かくカットして塗した曲(同名の実験映画がありますが、それは1980年代中期にコンペに出した作品で、この曲はそのサントラです)。B面”Schmutz-Fugen”はSea WantonとRalfの間で行われたコラボで、SeaのヴォイスもP16.D4の4人目のメンバーStefan Schmidtの弾くリリカルなピアノにNocturnal EmissionsとDie Tödliche Dorisの音源を加えた曲です。 ノイズ・オール・スターズですね。どちらも面白いので、このボックスを買われた方は、このシングルも丹念に聴いてみて下さい。 “Black, Black, Always Black.Black” https://youtu.be/52b8Y8LRYBs #P16.D4 #Disdraft #Bonus7InchSingle #Bkacj,Black,AlwaysBkack.Black #Schmutz-Fugen #Distruct #ExchangedMusic #Wahrnehmungen1980/1981 #VinylOnDemand
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Der Apathische Alptraum “s/t” / P16.D4 “Tödliches Schweigen” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さてさて、いよいよフィナーレ間近ですね。”Wehrnehmungen 1980-1981”の3枚目のLPです。 A面はDer Apathische Alptraumですが、このユニットはRoger Schönauerのソロユニットです。使われた楽器は、tapes, voices, feedback, fuzz effects, bass, pinball machine, trains, roller shutter, synth, nature, typewriters, yardbirds, birds, bells, radioなどで、ギターは一切使っていないとのこと。録音機材はRevox A 77, Akai CS MO1で、BASFのクローム・テープを使ったのことです。ここら辺の「反ギター主義」は信用できますね。これはかなりノイズっぽいアプローチじゃないですか❗️しかも音質も割と良いですし。丁度、日本の19(大竹伸朗がやっていたグループ)みたいで。なんかシーケンサーみたいな音も聞こえますね。テープの使い方もマニアックだし、結構カッコいいです。 一方、B面はP16.D4の”Tödliches Schweigen”と題された未発表音源です。これは貴重じやないですか❗️録音は1981年の4月から9月で、2004年9月に編集とミックス・ダウンがなされています。何故、未発表なのかはわかりませんが、少なくともPDが発展的解散をしてP16.D4が生まれたことと関係があるようです。つまり、PDのメンバーであったJoachim StenderとJoachim PenseがMainzから引越してしまい、Mainzに残ったメンバーであるRalf WehowskyとAchim Scepanskiは新しいメンバーとしてRoger SchönauerとGerd Poppeを迎え、リハとミィーティングを重ねていきます。それで、もう一つの理由というのはか、Stenderは自分をニューウェーブで観せたかったのに、他のメンバーは地下芸術(ダダ、フユーチャリズム、シチュエーショニズム、ミュージック・コンクレート、フルクサス、フリー・ミュージックやアヴァン・ロックなど)に自分達を投影していました。そこら辺の隔りが、最も大きかったみたいです。P16.D4のファースト・カセット・アルバムはGrauer Oktober Tapesから出ましたが、クレジットとしては、P16.D4の初期作品ではなく、RLWの最初期作品として今では認識されています。それでここに収められている音源なのですが、演奏者はGert Poppe (Trommeln, Synth), Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Ralf Wehowsky (G, Tapes, Synth)です。Achim Scepanskiは1981年3月に勉学に戻る為、脱退しています。なのでトリオの演奏になっている訳です。音は、まだミュージック・コンクレートの手法は余り使っておらず、どちらかと言うと構築性のある即興演奏なのですが、プリミティブながらも、中々緊張感のある音になっています。 どうですか?皆さん、聴いてみたくなったでしょう?いやいや、私はP16.D4の大ファンなので、、、冷静に見られないだけなんですよ。だけど、その良さを少しでも伝えることが出来たら良いなと思っているんですよ。是非とも❗️ Apathische Alptraum “Nonverbal Jugend” https://youtu.be/EfFX408by_s Apathische Alptraum “Im Rhythmus Des Fortschritts” https://youtu.be/gxvHXOJRvAk P16.D4 (YouTubeにはなかったので同時期の曲を) https://youtu.be/PBoruWgXhkk #DerApathischeAlptraum #P16.D4 #TödlichesSchweigen #RogerSchönauer #RalfWehowsky #GerdPoppe #VinylOnDemand #PD #AchimScepanski #Noise #MusiqueConcrete #Exoerimental
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Permutative Distorsion “Brückenkopf" / LLL “Schlagt Sie Tot!!!” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、”Wahrnehmungen 1980-1981”の続きです。今回は、2枚目のLPです。先ずA面にはPermutative Distortionで、1981年リリースのカセットアルバム”Brückenkopf”からの抜粋です。メンバーはJoachim Stender (Synth, Perc, Vo), Ralf Wehowsky (G, Synth), Thomas Memmler (Vln)です。殆ど同じ人物が名前を変えてやっている感じですね。このユニットは割と短めな曲を、何とも間の抜けたパーカッションとヴァイオリンで構築されており(と言うか適当に積み上げてるだけ?)、それにギターやシンセとかがビコーンって絡む曲ばかりです。初めて聴いた時は「何とまあチープでスカスカな音楽だなあ」と落胆してしまいました。しかし、このユニットは「先ず最初にテクストありき」で作られたものらしいです。多分、当時、流行っていたNeue Deutsche Welleへのコマーシャリズムの侵入について、かつての独逸表現主義と同じ没落を招くのでは?と言う命題に取り組んで作られた作品のようです(ここら辺は如何にも独逸らしいですね)。因みにカセット作品は”Brückenkopf”と題されたものがありますが、EPでは”Brückenkopf Im Niemandsland”と題されて、後のSelektionからリリースされています。 次にB面ですが、ここではLLL の”Schlagt Sie Tot”からの抜粋が収められていますが、この題名ではリリースはされておらず、実際には”LLL2”と言うタイトルでリリースされています。ここには2曲が収められていまが、この2曲は電子楽器は使われておらず、全くのアコースティックな楽器のみからなります。B1ではアコギとVoiceとノイズが、B2ではフルートのソロがめちゃくちゃLo-Fiに(ポータブル・モノ・カセット・レコーダーで録音)録音されています。このユニットはJoachim Penseのソロユニットみたいですが、彼は、この後に、Joachim StenderとRalf Wehowsky と一緒にPDを結成することになります。Wahrnehmungenちは2本のカセット作品を残していますが、予定では3作目は1983年にSelektionからLPを出す予定だったとか。内容的には前述の如くですが、ここまで脱力させられたのは凄いです。と言う訳で今回も度肝を抜かれる盤でしたね。次回はどうかな? Permutative Distortion “”Brückenkopf Im Niemandsland”より。 https://youtu.be/w3X36dHLc5k LLL “Schlagt Sie Tot”はなかったので”Hoffnung”を https://youtu.be/ZKdYaOTDGaQ #PermutativeDistortion #Brückenkopf #LLL #SchlagtSieTot #Wahrnehmungen #VinylOnDemand #Experimental #Improvisation #Text #Acoustic
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Ertrinken Kakuum “Landunter”/ Kurzschluss “s/t” from “Wahrnehmungen 1980/1981"
これから3回に分けて、1980年代初期に活動していた独逸レーベルWahrnehmungen (ヴァールネームンゲンと発音)の初期作をコンパイルしたBox setの内容を紹介していきます。世間的には、P.D.或いはP16.D4.のカセットレーベルと言う認識なんでしようが、それだけではない自由な表現をNDWの前後で行なっていたグループが取り上げられていますので、貴重な資料とも言えます。先ず、レーベルのことについて少々。Wahrnehmungenは、1980年初期に工業地方都市Mainzで、Joachim StenderとRalf Wehowskyによって運営されていたレーベルで、後にRoger Schönauerもヘルプで携わります。そこでは、1981年終わりから1982年末までに19本のカセット、2枚のLP、2枚の7㌅EPそして、1枚の7㌅ソノシートを出してました。それで1982年1月にSelektionと名前を換えて活動しています(ここら辺からは皆さんは知ってますよね?)。名前を換えたのには2つの理由があります。一つはJoachimが自分のレーベルTödliches Schweigenを始めたこと、二つ目は音楽の方向性が変わったことです。 それで、LP1はA面がErtrinken Vakuumの“Landunter”からの抜粋、B面がKurzschlussの作品からの抜粋になっています。Ertrinken Vakuumは、Thomas Memmlerのソロユニットで、作品”Kasperle Killerpilz”を出しています。彼は、Permutation Distortionのカセットアルバム”Brückenkopf”にも参加しています。更にThomasはRalf Wehowskyとのデュオで何回かデュオでも録音をしています。そんな彼の使っているのはオープン・リールのスクラッチ, B, G, Effects, Drum Programming, Noisesです。スクラッチとは言うもののテープ・ループですね。延々と続く、このループ音が何ともヒプノティックで癖になります。一時期のMerzbowがこのようなアプローチをしていましたね。B面はKurzschlussの作品なのですが、これはバンドと言うことではなく、概念的存在のことだとか。1980年春に独逸のMainzで行われたNo Wave Festivalで、最初のパフォーマンスを行ったらしいです。用いられた楽器は、Synth (Korg MS-20), Audio Generator (Radio), Drum Programmingで、パフォーマーはJoachim StenderとRLWことRalf Wehowskyです。これはかなりノイズ度が高いですね。ノイズと即興の融合と言えばいいのでしょうか。初期音源としても面白いです。まだ、未整理な音源を聴くことが出来ます。 次もきっと面白い音楽が紹介できますよ。 Ertrinken Vakuum “Landunter” https://youtu.be/ibtnWPWHUEw #Wahrnehmungen #ErtrinkenVakuum #Landunter #Kurzschluss #Mainz #VinylOnDemand #Germany #Experimental #Noise #JoachimStender #RalfWehowsky
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Malaria ! “Compiled 2.1/1981-84”・“Full Emotion”
独逸のオール・フィメール・バンドMalaria ! の特別セルフ・コンピです❗️ちょっと前に彼女らのアルバム”Emotion”を紹介していたので、半分被ってますが、取り敢えず、1981-1984年の音源が纏めて聴けるので、まあ良しとしましようか。彼女等のバイオグラフィーは前回書きましたので、今回は省略させて頂きます。まあメンバーだけ。メンバーは、Gudrun Gut (Sound), Manon P. Duursma (G), Christine Hahn (Dr, Kbd), Susanne Kuhnke (Synth), Bettina Köster (Vo, Sax)です。1枚目のA1は1981年にLes Disques Du Crépusculeから出た7㌅シングルA面を、A2は1982年にLes Disques Du Crépusculeから出た12㌅EP ”Weisses Wasser: White Water”から、A3とA4とB1は1982年にDas Büroから出た12㌅EP”New York Passage”から、A5は1981年にLes Disques Du Crépusculeから出た7㌅シングルB面を収めてます。B2とB3は1984年に出た12㌅EP”Beat The Distanceから、B4とB5は1981年に出たEP ”Malaria!”のB面からの曲が収録されてます。正にMalaria!の良いとこ取りですね。彼女達の音楽は基本的にドコドコしたリズムに、ちょっと仰々しいオペラ調の歌が乗り、そこにシンセやらサックスやらギターの音が立ち現れる感じなんですが、その骨折したようなリズムが何とも言い難い持ち味になっています。本作でもそれは健在です。2枚目も前回、書きましたように全く同じ曲なんですが、こちらの方がリマスターしているせいか、音はこちらの方が良いですね。しかしながら、その音質の良さなど気にしない勢いがありますね。やっぱり、彼女達の曲はそんなHi-Fiに負けない位、よく出来てるって事でしょうか?もし、Malaria !の音楽に少しでも興味を持たれた方はこのアルバムを聴いて頂ければ、その魅力が良く分かると思いますよ❗️決して一般受けはしませんが、、、。 “LP1: Compiled 2.0” https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kirUEB8Fljgp049Zlpu3kUEKtVe54Kt5I #Malaria! #Compile2.11981-84 #FullEmotion #DoubleLP #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #GudrunGut #ManonP.Duursma #ChristineHahn #SusanneKuhnke #BettinaKöster #Rhythm
Neue Deutche Welle (German New Wave) Moabit Musik 3450円Dr K2
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F.M. Einheit “Stein”
何と!あのEinstürzende Neubautenの創設メンバーにして、頭脳の一角を担っていた”Mufti”ことF.M. Einheitの初ソロ・アルバムです。その名も「石(Stein)」です。F.M. Einheitと言えば、長らくEinstürzende Neubautenでメタル・パーカッションを叩きまくり、時にはハンマードリルで会場を破壊、或いは火をつけたりとかなりヤバい人と言うイメージがありますが、彼は1970年代にはハンブルクのパンクバンドAbwärtsのメンバーであったり、Palais Schaumburgのメンバーでもありました。その後、Neubautenに参加する訳ですが、先述したようにかなり過激なライブをやっていました。その一方で、ハンドメイドの「楽器」を作り出して Neubautenでも使用しています。またNeubautenに影響を受けたKMFDMやGoethes Erbenともコラボをやっていますし、Diamanda Galás, Mona Mur, Andreas Ammer, Ulrike Haageのような多彩なアーティストともコラボや参加でアルバムを出しています。 そんな彼の初のソロアルバムですが、どうも煮え切らないと言うか、大人し目の曲が多いですね。そして、Neubautenが段々「曲」らしくなっていくのに対して、ソロではアブストラクトでより深みのある実験性をを実践しているように思えます。詳しいクレジットは無いのですが、von Voovなる人物と一緒に録音(プロデュース?)したようです(これも独逸語なのでハッキリとは理解できてませんが)。Wikiによると、この頃、F.M. Einheitは、ベルリンのRainbirdsのメンバーでもあるUlrike HaageとKatharina Franckと一緒に、Steinと言うバンドのメンバーでもあったと書いてあるのですが、現物にはそのような記述はありません。なので、真相は謎のままです。内容的には、かなりリズムに気を使って演奏しているようで、そのヴァリエーションの広さに驚きます。また、UlrikeかKatharinaかは不明ですが、Diamanda Galasを彷彿させる女性ヴォーカルも聞くことができます。シーケンサーによるベースラインや不明瞭なサウンド・エフェクトもありで、聴き込むとスルメのように味が出てきますね。それ程過激な音楽では無いですが、このような地味ながら細部に拘った音楽がその時期の彼が求めていた音楽なのかもしれないですね。しかしながら、ドラマティックな展開もあり、少しだけワグナーを思い起こしました。また、リズムセクションではEBMとの親和性もあり、Neubautenとは違った音志向も聴いて取れます。そんな彼の音楽にも触れてみて下さい。もしかしたら、私の気付かない何らかの発見がありますよ。出来れば是非爆音で❗️ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL8mWuGQuzRbbEHtZcKBTDbZPjdQxYVTxQ #F.M.Einheit #Stein #SomeBizarre #SoloAlbum #EinstürzendeNeubauten #FirstAlbum #Industrial #Experimental #SoundDesign #UlrikeHaage #KatharinaFranck #VonVoov
Industrial / Experimental Some Bizarre 不明Dr K2
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Sprung Aus Den Wolken “s/t”
漸く手に入れることが出来ました。Sprung Aus Den Wolken (以下SADWと表記)の12㌅LP33回転としてはファースト・フルアルバムです。タイトル、曲名など一切の情報やクレジットはありません。またこれを出したレーベルFaux Pasは本バンドの首謀者Kiddy Citnyの個人的なレーベルです。以前にも、SADWは紹介しましたので、ここでは省略しますが、ちょっとだけ補足を。SADWは1980年12月にKiddy Citnyのソロユニットとして結成(?)されましたが、初期にはKiddyは Inri Intrigoとクレジットしていました。メンバーにはKiddy以外に、Alexander Hack(Alexander von Borsigのこと), Fred Alpi, Jochen Arbeit, Piet Essensが在籍していましたが、初期にはThierry Noirもメンバーでした。これからも分かるように、関係者はEinstürzende Neubauten絡みの人物が2人もいて、当時のベルリンの音楽シーンの柔軟性を物語っている証左とも言えましょう。 それで本作品の内容ですが、何と言えばいいのでしょうか?全てが習作で、全てが名曲です。唐突で、骨折したようなリズム隊が主体を成しており、それに衝突するかのような乱暴なヴォーカル。時々聴こえるシンセやオルガン、、、全てが駄作で全てが傑作。このゴツゴツしたリズム感は、この時期の独逸で発明されたかのような風格さえ感じますね。独逸語の語感と合うのかな?とも思えます。しかも、半ば、ゴリ押しのように進んで行きます。「電子民族音楽」とも言えそうです。また、手近にあるものを使ったり、プリミティブな音響処理をしたりしている点も高得点ですね。そんな彼等の音楽を聴いてみたいと思いませんか?「初期衝動」とはこう言う音楽家を言うのではないでしようか?さあ、SADWをファースト。聴いてみましょう❗️(因みに、YouTubeにアップされている動画にはちゃんと曲名がついています) [full albu] https://youtube.com/playlist?list=PLpKx6HYPySaSkwsbMwLF_H2TICTx9Eiid #SprungAusDenWolken #FirstAlbum #FauxPas #NeueDeutscheWelle #GermanNewWsve #KiddyCitny #EinstürzendeNeubauten #Primitive
Neue Deutche Welle (German New Wave) Faux Pas 8000円Dr K2
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Conrad Schnitzler “Concert”
もう何度も紹介しているConrad Schnitzlerです❗️今回は”Concert”と題されたアルバムを紹介します。もう既に何度もConrad Schnitzlerのことは紹介していますので、今回はバイオグラフィーは省略させて頂きます。”Concert”と名が打たれていますが、特にライブ録音ではないです。と言うか、彼はソロになってからコンサートとかをやっていたのでしようか(やっていないのでは?と思わせるような活動をしていますね。)? ひょっとすると、一発録りでの録音なのでしょうか?謎ですねぇ。クラウトロックに詳しい某小柳カヲル氏が言うには、Conrad Schnitzlerはライブ自体を通常の概念で考えておらず、特にアーティスト本人がライブ会場へ出向いていく必要はなく、代理人による演奏で充分であるとのこと。なので、凡人の考えとは違って、これも、この作品を耳にした瞬間から既に「彼のコンサート」は始まっていると考えた方が良いでしょう。実は、1970年代初頭には彼は複数のカセット・テープを使ったコンサートも行っており、本作品はその延長線上にある作品かもしれません。そんなこともあって、本作品には一切の曲名もありません。それで、1980年以降は彼はライブでの公演はやっていないのです。そんな摩訶不思議で粋な電子音楽をConradの得意とするところで、その抽象性こそが彼の音楽の真骨頂だと思います。また、電子音だけではなく、今回はヴァイオリンも使われていますが、他の電子音とは違和感なく馴染んでいます。これも才能ですね。皆さんも彼の「コンサート」を体験しますか?きっと何かを感じることができますよ。是非是非❗️ https://youtu.be/bDQKES7hsUs #ConradSchnitzler #Concert #Idiosyncratics #ElectronicMusic #Synthesizer #AbstractSound
Experimental, Electronic Idiosyncratics 不明Dr K2
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Tangerine Dream “Ricochet”
もう、何度も紹介しているTangerine Dreamのライブ・アルバム”Ricochet(リコシェ)”です。この時期のメンバーはEdger Froese, Christopher Franke, Peter Baumannのトリオです。詳しいバイオグラフィーは既に書いていますので、そちらを参考にして下さい。このアルバムは、フランスと英国での1975年のライブ録音から成ります。もう泣ける位カッコいいシーケンスとドラムやギターとの絡みが充二分に楽しめます。この時期はまだ、半即興的に演奏していない時期ですが、ライブ感を含めて、適度な緊張感のある演奏が聴かれます。何らかの譜面らしきものはあったみたいですが、所謂、通常の「譜面」ではなかったみたいです。片面1曲ずつと言うか、長尺の曲を無理やり2つに分けたようです。しかしながら、これがロックなのか?プログレなのか?と言う命題を考えさせられます。しかしなから、振り返ってみれば、このような電子音楽は「ロック」のある一面にもありましたし、また出自がアカデミックではなく、「ロック」であれば、それはどのような形態を取っていても、「ロック」の範疇に吸収されてしまうのですね。プログレについても同様なのですが、例えば、Tangerine DreamとPink Floydとが余りに違う形態であっても、それはプログレと言う名の元に同一視されてしまうのでしょう。つまり、何が言いたいかと言うと、ロックとかプログレとかのジャンル分けは早々に無意味化し、聴き手の感性のみで判断するしかないと言うことです。だから、リスナーは音楽の形態ではなく、そのコアの部分をしっかりと把握して、聴くしかないと言うことではないでしょうか? そんなことを考えさられた作品でした。また、難しいことは別にして、本作品も聴き応えのある演奏が収録されていますので、少しでも興味のいる方は、遅くは無いので、聴いてみて下さい。 https://youtu.be/mp7n8bX8d2g #TangerineDream #Ricochet #VirginRecords #ProgressiveRock #Electronics #Synthesizer #Live #EdgerFroese #ChristopherFrankr #PeterBaumann
Progressive, Electronic Virgin Records 不明Dr K2
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Matador “A Touch Beyond Canned Love”
NDWで大活躍していた女性アーティスト3人のトリオMatador (「マタドール」と読みます)のファースト・アルバムです。そのメンバーとは、古くはChrislo HaasとのデュオCH-BBやMania DそしてLiaisons Dangereusesにも在籍したいたBeate Bartel(ベアーテ・ベルテル)とMalaria!やMania Dに在籍していたGudrun Gut (グドルン・グート)及びManon P. Duursma (マノン・P・ドュールズマ)です。BeateとGudrunは1980年の本の僅かな期間、Einstürzende Neubautenにいましたが、その前に1979年には、2人はMania Dと言うバンドを結成して、BeateはB、GudrunはSynthとして参加しています。その後、Gudrunはオール女性バンドMalaria!を結成しています。一方BeateはLiaisons Dangereusesを結成しますが、1枚のアルバムを出して解散しています。ただ、Manonについては不明です。そんな3人が集まって、1982年にMatadorを結成してますが、当初はライブと前衛映画のサントラとかに時間を費やしていました。それで、1987年に漸く本アルバムを出しました。Berlin録音で、そのメンバーと担当楽器はManon (G, Melodica, Piano, VIn, Vo)、Beate (Dr, G, Piano, Tapes, B, Vo)、Gudrun (Trumpet, Dr, Vo, Piano, Electronics)です。力強いドラムとタイトなベース音、調子ハズレなトランペットのループ、殺風景なサンプリングやシーケンス、囁くような冷たいヴォーカル、どれも完璧です。A面最後の曲では逆回転されたドラムも出てきます。B-2”Nitetime”は寒々としてますね。これぞ、成熟した独逸のニューウェーブとも言えますね。しかも皆さん、美人で。そんなMatadorのファースト・アルバム、聴いてみますか?(勿論、聴くよね?) “Komm” https://youtu.be/HS_6LPtlyHg https://youtube.com/playlist?list=PLgY2-vqa2lJyZo688cS8V8TD0L8XSDneN #Matador #ATouchBeyondCannedLove #WhatsSoFunnyAbout #ManiaD #Malaria! ##NeueDeutscheWelle #LiaisonsDangereuses #BeateBartel #GudrunGut #ManonP.Duursma
Neue Deutche Welle (German New Wave) What's So Funny About.. 不明。Dr K2
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Fehlfarben “26 1/2 (Sechsundzwanzigeinhalb)”
皆さ〜ん、Fehlfarbenを覚えていますか?この前に紹介しましたよね?”33 Tage in Ketten”ってアルバム。今回は、ずっとバンドを継続してきた彼等の8枚目のアルバム”26 1/2 (Sechsundzwanzigeinhalb)”ですよ。メンバーは、Frank Fenstermacher, Kurt Dahlke (Pyrolator), Michael Kemner, Peter Hein, Saskia von Klitzing, Thomas Schneider, Uwe Jahnkeですかね。ここら辺はゆる〜くバンドメンバーになっているので、大体、この辺りが中心メンバーだと理解してください。このアルバム名って何かと言う、元々はバンド結成25周年を記念して出すつもりだったのですが、バンドとレーベルの都合で、1年半延期になったので、”26 1/2”と言う中途半端な数字になったそうです。しかし、1979年に結成されてから、ずっと現役で今でも活動しているのは凄いです❗️流石、NDWのスーパー・グループ!2枚組ですが、案外、サクっと聴けますね。ヴォーカルは曲によって代わるようです。勿論、女性ヴォーカルもあります。そう言えは、Stereo TotalのFrançoise Cactusと思わしき女性ヴォーカルも。しっとりした曲から弾けるような曲が全編、独逸語の歌詞で歌われてます。はっきり言ってカッコいいです。独逸語がこれ程マッチする曲も珍しい‼️と言うか凄いです❗️まあ私が曲を解説するよりも実際、聴いてもらった方が数千倍良いでしょう。てな訳で、見つけたら買い!ですよ。 [一部の曲のみ] https://youtube.com/playlist?list=PLUeKepXBxTH7eabrpnt_Q_k9tkaKmd-eM #Fehlfarben #261/2 #V2 #Mittagspause #DerPlan #S.Y.P.H. #FrankFenstermacher #KurtDahlke #Pyrolator #MichaelKemner #PeterHein #SaskiavonKlitzing #ThomasSchneider #UweJahnke #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #SuperGroup #NewWave
Neue Deutche Welle (German New Wave) V2 2580円Dr K2
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Thorax-Wach “Die Euch Geht's Ja Noch Viel Zu Gut"
「バッハの胸郭」の意味でしようか?それとも「不眠の胸部」と言う意味でしょうか?Thorax-Wachのカセット作品のヴァイナル・リイシューです。全く謎なグループなんですが、当時、仲が良かった(故)田野幸治さんから教えてもらって、購入しました。よくよく調べてみると、独逸北部Göttingen (ゲッティンゲン)で結成、後にBerlinへ引っ越し、昼間はFrieder ButzmannのZensor Record Shopで働きながら活動したFrank DieckmannとOlaf Krämerから成る宅録実験エレクトロニクス・デュオです。これは、1981年のカセットテープ作品(「あんた、あまりに上手くやってますね」と言う意味らしい)のLP再発になっています。彼等が使っていた機材と言うが、またショボくて、2台のKORG MS-20アナログ・シンセとマイク、2chテープレコーダーだけで制作されています。当然、シーケンサーもなく、恐らくは手弾きあるいはシンセのパルス音に合わせてると言うロー・テックな曲ばかりですが、それらがまた彼等の面白さと言うか良い味になっており、この時期のこの編成でしか出来ない音楽になってます。私もこの時期、同様の宅録やってましたので、凄く共感できます。まだ、彼等の方がデュオだし、名器MS-20を2台も使ってるし、マシかな?とも思いました(私は当時は使ってたのはYAMAHA CS-10だったかな?全然、resonanceが掛からない)。曲はまあKorg MS-20なので、廉価版シンセとしては割と太めの音が出てますね。でも、リバーブもディレイも殆ど使ってないし、モノラルなので、音が正面から聴こえてきます。まあリマスタリングはしてあるのかなとは思います(が、恐らく、ヒスノイズだけ取ったのかな?)。こう言うデュオや宅録ミュージシャンって独逸にも日本にも多かったと思いますが、独逸ものは特に、独特と言うか、多分NDWの勃興してきた背景もあるんでしようが、、、電子音を多用するグループやミュージシャンが多い感じがします。あと、独逸ものはおふざけが過ぎるタイトルとかふざけたような音楽をやっているのが多いと思います。まあ、論考はこれ位にして、先ずは聴いてみましょう❗️A面では「お誕生日おめでとう」の歌を調子ハズレのアカペラでやってます。また、ドラムらしき音も入っている曲もあり、割とヴァラエティに富んでます。B面ではギターも入っていますが、これはあくまでもヘルプの人が参加してるだけですね。また、すっとぼけたような早回しヴォーカルも入っています。兎に角、奇妙と言うか面白いと言うか、ヤフオクとかで見つけたら、即購入してみて聴いてください!因みに、このデュオは解体後、Olaf Krämerは、The CrampsっぽいバンドDie Goldenen Vampireを組んで活動し、一方、Frank Dieckmannは教師になったみたいです。 “Ruhe Im Karton” https://youtu.be/BWype-syte4 “Sag Bloss ?” https://youtu.be/0hIWs0OpD4E #Thorax-Wach #DieEuchGeht'sJaNochVielZuGut #TwistedKnister #FrankDieckmann #OlafKrämer #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electronics #Synthesizer #KorgMS-20 #FriederButzmann
Neue Deutche Welle (German New Wave) Twisted Knister 不明。Dr K2
