[item22] 40ベイビーズ
初版 2023/03/27 23:06
改訂 2023/03/31 21:46
理解しがたい物に名前を付けて分かったような気になる。
正体不明の物は怖いが、名を与えカテゴライズすることで、理解の範疇にあるよう錯覚し安心するのではないだろうか。
これはそのまま、妖怪が生まれたシステム?

ななし乃与太郎著、1988年頃(?)にヤングマガジンに連載された漫画で、全2巻。
「ヨンマルベイビーズ」とは昭和40年代生まれのこと。
西暦で言うと1965~74年に当たりますが、あえてカテゴライズするならば、1980年代の比較的自由な空気の中で感性を育んだ世代と言えるのではないかと、同じく昭和40年代生まれの私は思うわけです。
たぶんこの作者自身は、特定の世代に思うことがあったわけでも、ましてやカテゴライズ意識があった訳でもなく、ただ自分と似た感性を持った同世代(もしくは下の世代)に向けて描いたというだけなのでしょう。
しかし私の中では、この漫画と「新人類」という言葉がリンクしていて、更には近頃よく目にする「Z世代」と言う言葉が記憶を遡らせ、この漫画に行き付くのです。
80年代の終わり頃、就職先で何かにつけ「新人類」扱いされた頃に、好んで読んでいた事に端を発するわけですが、このタイトルがカテゴライズされる事への抵抗を減らしたのは確かで、開き直る切っ掛けにもなったのでした。
それが良い事かどうかはまた別の話です。
本来の「新人類」はそういう意味では無いのでしょうが、当時は拡大解釈され、何か変わった事、常識(と思われている)と違う事をするとそう言われました。
コーラ飲みながら弁当食べていただけで言われましたから。
あと、上司への態度とかね。
今の若者もそうですが、世代どうこうではなく完全に個人の資質だと思うんですけどね。
そもそもいつの時代も、若い奴ってそんなもんじゃないの?
訳の分からない文章を長々と書きましたが、一応漫画の内容を簡単に説明すると、
潰れるライブハウスでライブをやる話です。たしか。
