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The Country Sect/Downliners Sect
1965年リリース。こちらはCharly Records再発MONO盤。セクトの2ndアルバム。 ウォッシュボードなども入ってたりする、まさにカントリー、スキッフル、フォークロック色の強いアルバム。 突然の路線変更に戸惑うが、3rdで元に戻るのがまた味わい深い。でも通底するブルース感というかセクトらしさもあるし内容はそこまで悪くないように思うのだが、方向性的にももうちょっと録音が良ければなあと思う。
Charly Records CR 30137破児大木塵生
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Faith/Void Split
1982年リリース。D.C.のDischordより。こちらは2019年日本再発盤。 80'sハードコアパンク、FaithとVoidのスプリットLP。ハードコアは殆ど聴かないんだけどこのアルバムはよく聴きたくなる。 Faithもカッコいい(単体のLPも持ってる)んだけど、やっぱりVoidのいびつな魅力はたまらん。本盤にも収録されている名曲「Who Are You ?」のライブ映像を観ればさらに良く分かる。歌い出し1秒で客に横からぶっ飛ばされるジョン面白すぎる。
Dischord/Disk Union dischord No.8破児大木塵生
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L.A.M.F. Revisited/Johnny Thuders & The Heartbreakers
1977年リリース。こちらは84年英Jangle RecordsのRevisitedの再発ピクチャーレコード。 こないだのRSDのパープル盤が買えなくて腹いせに買いました。私はめちゃくちゃな後追いでRevisitedには特に思い入れないのだけど、1曲目が「One Track Mind」なバカっぽさは推せる。ピクチャー盤も楽しいし。
Jangle Records FREUD P 4破児大木塵生
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SINGLES GOING STEADY/キングジョー
2007年リリース。ガレージ・パンクファンのバイブル「SOFT, HELL!」シリーズでの氏の功績は計り知れないものがある。文筆、イラスト、DJ、自身のバンドMAGUNITUDE3など…色んな顔・経歴を持つ怪人キングジョー氏の初画集。 7インチのスリーブをキャンバスにするという魔法的アイデア。音を聴かずとも見てるだけでもワクワクするこの遊び心は実用的な『生活の知恵』だった!?巻末の対談でヤスケンさん(安田謙一 a.k.a. ロック漫筆家)が『映画の看板描き』と例えたのには思わず膝でドリブル。 全ページ最高だけど特に好きな2枚とはじまりの1枚を。 その昔フィールグッドの映画を観てジョーさんとヤスケンさんのトークを聴くという最ッ高なイベントが神戸であったんすけど、その時にサインを頂きました。レコ袋下げてたら「どんなの買ったんですか?」なんて聞いて下さって、イラストのレコードのレーベルを持ってたヘッドコーツで描いてくれはりました。めちゃめちゃいい人。とにかく10代の頃からジョー氏には色んな影響を受けました。 ガレージパンク的なものに収まらないフットコロの深さは、その選盤やアートワークからもビンビンに伝わってきます。それは今のジョーさんのDJを聴いてもらえば一発で分かる。 近々、2冊目の画集が出るそうです。そちらはなんとフライヤー集。てことは歴史が刻まれとるって事です。泣いちゃうかも。
PRESSPOP GALLERY破児大木塵生
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Down By The Jetty/Dr.Feelgood
1975年リリース。英パブロックの代表的バンド、Dr.Feelgoodの1stアルバム。 彼らに多大な影響を受けたミッシェルを先に聴いていたのでアレだけど、やっぱりどう聴いても異様なギターサウンド。カッティングとリックが渾然一体となってグルーヴを作る。もちろんウィルコもミック・グリーンから影響を受けているんだけど、やはりミックの音とも全く違う異形さを感じる。そして映像を観て、ウィルコが実際弾いている姿を見てまたビックリする訳だが。 とは言えリーの圧倒的カッコ良さ、ジョンBのセクシーなベースとビッグフィギュアのタイトなドラムが塊となって迫ってくる最高のリズム隊。 エセックス州キャンベイ・アイランドの田舎町からロンドンへ出て見事にのし上がって行った、あまりにも短い初期フィールグッドの良い時期を切り取った名盤。 ラストのメドレーはライブ録音であり、昔はホーンセクションなんていらねえんだよ!余計な事すんじゃねえ!なんて思ってたが、とにかく目の前の客を沸かせんだよってな、フィールグッドのパブロックバンドとしての側面がよく感じられるいい演奏だと思う。 ウィルコの意外な引き出しの広さを感じるラテン味のあるギターソロからの、テキーラのイントロはやっぱ盛り上がるもんね。そこでリーがボソッと「That's Right.」って呟くとこの格好良さったらないね。
United Artists Records UAS 29727破児大木塵生
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チャイコフスキーをぶっとばせ/The 5.6.7.8.'s
2019年リリース。ゴロッパ米ツアー物販用に製作された季節物7インチ。 クリスマスもロックンロール。またそんな季節が近づいてきました。B面は西海岸のスタジオミュージシャンの覆面バンド、B.Bumble & The Stingersによるチャイコフスキーくるみ割り人形のロッキン・カバーをゴロッパ流で。
5678 000破児大木塵生
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The Rock Sect's In/Downliners Sect
1966年リリース。こちらは82年独Line Records再発盤。Downliners Sectの3rdアルバム。1stもいいがやっぱりより荒いこっちだね。しかしTerry Gibsonのヤンチャそうな笑顔。ジャケは少しダサくなるが名曲「Glendra」「All Night Worker」が追加されたMunster盤のがオススメ。
Line Records LLP 5168破児大木塵生
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Scum Of The Earth/V.A.
1984年リリース。再発盤。Scum Of The Earthの名に違わぬ珍奇なガレージ・クラシックが粒揃い。ブチ切れキチ○イサーフ・パンク、Mad Mikeの「The Huntch」はいつ聴いても元気が出ます。
Killdozer KILL001破児大木塵生
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BOOM/Permanent Vovtage
2003年リリース。大阪のトラッシュガレージ・デュオ、Permanent Vovtageの編集盤。デモ、ライブ音源、スプリット7インチやコンピ参加曲などをなんとあのTim Kerrがリマスター!(なぜ?) どこかをなんとかいじったんでしょうが、およそリマスターという響きからは程遠い激悪音質。でもマトモな録音が残ってるようなガレージパンクは何やかんや言うて計画性や社会性のある大人なんやなあと思ってしまうんですよね。 こういう殆ど事故のような形でわずかな記録が残ってしまった、もしくは一切残らなかったバンドにロマンを感じる。ストレートなガレージパンクから関西スカムカルチャーに通じるようなノイズ曲まで。
Rockin' Bones Records RON008破児大木塵生
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DEAD OR LIVE/BOYFRIENDS
1999年リリース。98年京都ウーピーズでのライブを収めたカセットがガレージ界隈で流布。それをLPにしたものらしい。 「土曜の夜はロックンロール」「サタデイ・キッズ」「仕事早起きファッキュー」タイトル見ただけでワクワクする。プレミアムフライデー?何それ美味しいの?な私にとって残念ながらこれらの曲たちは今なおさらに輝きを増している。 音質は決して良くないがボーイフレンズの音源が、しかもライブが残されているのはこの世界にとって非常に重要な事だ。 ジョニサンのワントラックマインド日本語カバーやルースターズのフェイダウェイ、完璧だ。ライブ観たかった…
D.T.K. Records DTKLP BF-01破児大木塵生
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Is This High Time?/thee michelle gun elephant
1996年11月1日リリース。こちらは2000年再発盤。ミッシェル・ガン・エレファントの2枚目。1stからわずか8ヶ月でのリリースだが、とんでもない速度でバンドが成長しているのがこの辺の数作を聴いてるとありありと分かる。 カルトとキャンディも全然違うし、キャンディとハイタイムも全く別次元に行ってる。 自分はミッシェルのアルバムではこのハイタイムが一番好きですね。音もまだ硬すぎず、でもエンジニアの山口さんとのタッグがいよいよガッチリハマってきて明らかに録り音が良くなってる。メンバーにも音楽にもまだその辺の兄ちゃん感が残ってるのも好き。 アナログに関してはちょっと複雑で、バージョン違いが2曲も入ってるのは嬉しいのだけど、どうにも筋の悪い曲順からはなんとかレコード1枚に収めようという苦心が感じられるし、その割にはミッシェルの他のレコードと比べても明らかに音のパンチが弱い。 もしまたリイシューするなら、多少ドン臭くても潔く2LPにしてCDの曲順に戻すべきだと思う。ジャケもあっちの方が明らかいいしLPサイズにも映えるよきっと。ジャケ違いをリリースしてくれる事自体は最高なんやけどな。 何はともあれ中身は最高。乾いてて捻れててジメッとしてる軽やかなロックンロールのサイケデリア。乾き切らない風。聴こえるのは青。青のナイロンのシャツ。
TRAIAD/日本コロムビア株式会社 COJA-50343破児大木塵生
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We Are Audio Active (Tokyo Space Cowboys)/Audio Active
1994年リリース。前年リリースAlfa Recordsからのデビューアルバムを再編集したUK盤。Audio Activeとは縁深い付き合いとなるAdrian Sherwood主宰ON-U Soundから。 このアルバムは後追いで、最初「Startrec.EP」や「Apollo Choco」を聴いた時はダブやレゲエに収まらない近未来的なサウンドにぶっ飛ばされた。今作はまだ比較的ストレートな音寄りではあるが既にその宇宙感は漂っている。ジャケは正直Alfa盤CDの方が音のイメージを捉えてるし単純にカッコいいんだけどなぁ。
ON-U Sound ON U LP73破児大木塵生
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Stilling, Still Dreaming/THA BLUE HERB
1998年リリース。こちらは2002年再発盤。札幌が誇るTHA BLUE HERBのファースト。 02年のセカンドではBOSSのラップもO.N.O.のトラックも超サイヤ人みたいになってて誰も追いつけない唯一無二感が凄いんだけど、このアルバムはまだまだこっから感と色んな意味で燻ってる音が最高にマッチしてて本当に燃える。スキルも凄いけどやっぱり人間力が突き抜けてますよね。
Tha Blue Herb Recordings TBHR-003破児大木塵生
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All Tore Up…/V.A.
1999年リリース。Crypt編纂50〜60'sの泣きのハートブレイクR&B、ソウル集。 こんな芝居がかったドロ泣きバラッドでは本当の失恋の傷は癒せないと思いますが、ジャケのような泥酔状態で聴けばなんかアホらしくなって楽しくなるかもしれません。
破児大木塵生
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The Knights Of The Baskerville/Thee Headcoats
1996年リリース。ジャケもこんなだし有名曲も入ってないパッと見地味目なアルバムではあるがこれまた中々素晴らしい。 十八番のリフもの、ブルース、パンキッシュなナンバーに「By The Hairs Of My Chinny Chin Chin」や「What You See Is What You Are」などのカワイイ?曲ありととてもバランスがよく、どれも切れ味鋭く素晴らしい。 ヘッドコーツ史上でもかなりハードなイントロで始まる「This Wonderous Day」や「It Ain't Mine」がめちゃくちゃ格好いい。 間違いなくToe Ragで録られたであろうムッチリとしてバチンとくる(語彙)リズム隊の音が暴れまくる最高の2曲。「It Ain't Mine」のアウトロじゃブルースが珍しくリムショットまで聴かせてくれる。たまにはこんなヘッドコーツもいい。
Birdman Records BMR 013破児大木塵生
