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勾玉
お守りとして身につけているブレスレットを構成する勾玉たち。 左端は糸魚川翡翠で、先ごろ「国石」に指定された。古くから玉の材料として珍重されたことで知られるが、実は翡翠より青の濃い「出雲石」の登場とともに歴史から姿を消した。昭和初期になって「再発見」されたことがこんにちの隆盛の源である。 右2個は所謂「出雲石」で、島根県玉造温泉近郊の花仙山から産出される碧玉(瑪瑙)である。出雲石は生命を象徴する深い緑をたたえ、その色味などから大和政権に珍重されて古墳時代以降、玉の主要な原料となった。 左から2番目は隠岐島黒曜石のもの。石器の材料として隠岐島も一大山地として知られ、出雲大社の御神鏡になったとも言われる。 それぞれ製造元が異なり、右端のものは「出雲勾玉」の唯一の製造工房として知られる めのや製。同社は皇室や出雲大社宮司千家氏への献上品も調製している。形状もこれぞ「正統」という形である。20ミリ。 真ん中2つは松江の瑪瑙細工の老舗めのう川島の手による物。同社の物はぷっくりとした柔らかな膨らみが特徴で、確かな素材で豊かな品を作っておられる。川島の出雲石は色が濃く、非常によい作りである。18ミリ。また黒曜石のものはクラックなど一切無く、艶やかな深い黒(厳密には濃い珈琲のような色)をたたえている。 左端の翡翠のものは一般流通品で、上記3つに比べると造形の差は歴然である。
勾玉 めのや、めのう川島ほか 約50000円蒼樹たけ
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Turnbull & Asser カフリンクス
英国のシャツの代表格Turnbull&Asserのカフリンクス。 シルバーの台に輝くマザーオブパールが艶かしい。何よりも、ボタンに替えて付ける物であるカフリンクスを、敢えてボタンの形にしてしまった辺りに洗練された美意識を感じる。 フォーマルな場面で袖口からちらと覗く姿が最も美しく映えると思う。
カフリンクス Turnbull & Asser 2021年蒼樹たけ
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GLOBE-TROTTER オリエントコレクション 21インチトロリーケース
アタッシェと同じグローブトロッター オリエントコレクションの、21インチトロリーケース。 こちらはケースに2本の革バンドが付き、「これぞ旅のトランク」といういでたち。車輪は2つのタイプで転がすには扱いにくいが、グローブトロッターはやはり古式ゆかしく横のハンドルで手持ちしたい。 中は一切の無駄がないため、下着と替えのシャツ、タオルやトラベル用品を詰めて3泊ほどが適切だろうか。驚くのはこれらに加えて詰め方を工夫すれば旅先の土産もスイスイ放り込めてしまう懐の深さにある。 あまりに美しいため持ち出して傷がつくのがためらわれるが、そうした傷も旅の思い出と割り切れば苦ではなかろう。
鞄 グローブトロッター 2021年蒼樹たけ
