JUNO-G スケール・チューン

初版 2019/09/06 09:13

改訂 2019/09/07 00:56

JUNO-G 取扱説明書の231ページに「スケール・チューン機能」の説明があります。


JUNO-G 取扱説明書

https://static.roland.com/jp/media/pdf/JUNO-G_j5.pdf


次のようなエクスクルーシブ・データを送ると、アラビア風音階を作れるらしい。


F0 41 10 42 12 40 11 40 3A 6D 3E 34 0D 38 6B 3C 6F 40 36 0F 76 F7


サクラのMMLでこのデータをJUNO-Gに送ってみた。


SysEx$=F0,41,10,42,12,40,11,40,3A,6D,3E,34,0D,38,6B,3C,6F,40,36,0F,76,F7;


確かにそれっぽい音階になっている。


実は、サクラでは「System Exclusive Message」を使いやすくするために、多くの関数が用意されています。


サクラの為のMIDI規格 -System Exclusive Message

サクラの為のMIDI規格 -System Exclusive Message

MMLコンパイラ「サクラ」用にSystem Exclusive Messageについて解説します。

http://shaw.la.coocan.jp/midistd/exclusive.html


例えば、RestGM() は、こんな感じで定義されている。


Function ResetGM(){ // GMリセットを送信する

   SysEx$=f0,7E,7F,9,1,F7;

   SoundType = 0;

}


こういった関数の中に「Scale Octave Tuning」という関数があり、これを使うと平均律以外の音律にすることも割と簡単にできる。


Scale Octave Tuning 1Byte format

サクラの為のMIDI規格 -関数リファレンス Scale Octave Tuning

midistd.h(MMLコンパイラ「サクラ」用)の関数リファレンスです。Scale Octave Tuning関連の関数を説明します。

http://shaw.la.coocan.jp/midistd/function/RT_OctaveTuning.html


まずは、関数を使うための定義ファイルをインクルード


Include(midistd.h);


色々と試してみました。


// 平均律

NRT_OctaveTuningB($FFFF,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64)


//純正律

NRT_OctaveTuningB($FFFF,80,50,62,74,66,78,48,82,52,64,76,80)



こんなのは、どうでしょうか?


// 壊れたキーボード

NRT_OctaveTuningB($FFFF,Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127))



これは遊べる!



クラの音色で試すとわかりやすいです。


Include(midistd.h);


Tempo=30 @Clarinet

// 平均律

NRT_OctaveTuningB($FFFF,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64,64)

l1 'ceg'

//純正律

NRT_OctaveTuningB($FFFF,80,50,62,74,66,78,48,82,52,64,76,80)

l1 'ceg'

// 壊れたキーボード

NRT_OctaveTuningB($FFFF,Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127),Random(127))

l1 'ceg'



録音してみました。



listen

http://www.etext-music.com/works/sot.mp3



スケール・チューン(Scale Octave Tuning)が、VSTiでも可能なのかを確かめてみた。



VSTiではこの機能は使えないようだ。GM音源ではないものね。




#JUNO-G

様々なプログラミング言語を使って、音楽を自動作曲しています。

使用している言語

・awk
・COBOL
・JavaScript
・R
・サクラ
・ドリトル
・なでしこ


山澤昭彦 音楽関係プロフィール

山形県鶴岡市出身。1946年生まれ。尺八を学生時代に青木静夫(二代青木鈴募)・横山勝也の各氏から学ぶ。退職後にリコーダーを細岡ゆきに師事。
ブログラム言語を使って音楽を生成する「Generative Music」のアルバムを多数制作、近年はコンビュータを使った映像作品と生成音楽を組み合わせた「実験音楽工房展」を東京などて開催したほか、尺八古典本曲の演奏や多ジャンルのミュージシャンやダンサーとのコラボレーションなど、複合的なアート活動にも取り組んている。

2011年「実験音楽工房 A・COMPANY」プログラムによる生成音楽 制作開始
2012年「音系・メディアミックス同人即売会 M3」出展(2012 - 2015年)
2015年「厚木リコーダーオーケストラ」入団(2019年退会)
2015年「実験音楽工房展 2015」東京・山形
2016年「実験音楽工房展 2016」東京・山形・鶴岡
2017年「実験音楽工房展 2017」東京・鶴岡
2018年「県立鶴岡南高等学校吹奏楽研究会 50周年記念コンサート」企画開催
2018年「大人のリコーダーアンサンブル」(NHK文化センター 庄内教室)講師
2019年「鶴岡水上の音楽祭」芸術監督
2019年「尺八と生成映像による 観音」ライブシリーズを開始
2020年「佳興の会」をプロデュース 現在も年4回の邦楽ライブを開催中
2020年「アンサンブル・チコーニア」結成 活動開始
2020年「K×I×Y 三人展 vol.1 - 時の断片 -」SoundScape 2020
2021年「酒井家庄内入部400年記念事業 七絃琴復興プロジェクト」代表
2022年「K×I×Y 三人展 vol.2 - 時の戯れ -」フラクタルの樹・家具の音楽
2022年「酒井家庄内入部400年記念事業 芸術祭参加」音楽絵巻 その2
2023年「K×I×Y 三人展 vol.3 - 時の覚醒 -」四字熟語・ピアノのための響
2023年「鈴木順子×山澤昭彦 二人展 MindScape」@ 鶴岡アートフォーラム
2023年「山澤昭彦とその界隈」@ TACTおとアート2023
2024年「鈴木順子×山澤昭彦 二人展 CosmicEgg」@ 御茶ノ水 Gallery 蔵
2024年「Sa・Kura Music Week 2024」@ 御茶ノ水 Gallery 蔵
2025年「祈りの残照:尺八古典本曲演奏会」@ 東京大学東洋文化研究所




https://yamazawa.bandcamp.com/

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