【ラヴクラフト全集5】

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虚空に暗黒の光芒を放つ巨星ラヴクラフト。本巻には、Uボートの艦長が深海の底でアトランティスに遭遇する「神殿」、医学生のおぞましい企てを描く「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」、ニューヨークの貧民街に巣食う邪教のともがらがもたらす「レッド・フックの恐怖」、セイレムの魔女裁判の史実を巧みに取り込んだ「魔女の家の夢」等、クトゥルフ神話の母胎とされる全八編を収録した。
巻末に資料「ネクロノミコンの歴史」を付す。
鬼才の統べる王国に虜囚となった読者は、二度と俗界に立ち返れぬであろう。

   *     *

二十世紀最後の怪奇小説作家H.P.ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集――本巻には、医学生のおぞましいくわだてを描く「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」、ニューヨークの貧民街に巣食う邪教のともがらがもたらす「レッド・フックの恐怖」など、クトゥルフ神話の母胎とされる全八編を収録。諸君は一読、鬼才の王国に虜となるであろう。

【収録作品】
 ・神殿
 ・ナイアルラトホテップ
 ・魔犬
 ・魔宴
 ・死体蘇生者ハーバート・ウェスト
 ・レッド・フックの恐怖
 ・魔女の家の夢
 ・ダニッチの怪

 ・資料:『ネクロノミコン』の歴史
 ・作品解題

 訳者:大瀧啓裕

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全集第5巻は、バリエーション豊かな中短編が収められています。
ラヴクラフト初の連載形式での作品「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」は、スプラッターホラー映画「死霊のしたたり」の原作としても知られます。また「魔女の家の夢」も、同じくスチュアート・ゴードン監督によって、アメリカのテレビ映画マスターズ・オブ・ホラーの一本「魔女の住む館」として映画化されています。
クトゥルフ神話の中核をなす一編とされている「ダニッチの怪」も、1970年にあのロジャー・コーマン製作総指揮のもと、ダニエル・ハラー監督により映画化されていますがその出来は……気になる方は、ご観賞ください。DVD入手可能です(笑

これらの他にも、多くのラヴクラフト作品が映像化されています。それだけ、ラヴクラフトの執拗ともいえる過剰なまでの描写は、読者の脳裏に鮮明な映像を結びやすいのかもしれません。
もっとも、その印象が読者それぞれで異なるため、いずれの映像作品も成功に結び付いていないのかもしれません。

少し話がそれました。
ラヴクラフトはよく鮮明な夢を見、その夢をもとにした作品も幾つかありますが、中でも本巻収録の「ナイアルラトホテップ」は、目覚めた後で一気に書き上げ、ほんのわずかに推敲しただけで完成したと言います。
小説というよりは散文詩のような、まさに悪夢や幻夢のような味わいの短編です。

クトゥルフ神話のトリックスターとされる神性も、「ニャルラトテップ」「ナイアーラソテップ」「ニャルラトホテプ」など幾つかの発音を持ちますが、館主はエジプト神話的響きのある「ナイアルラトホテップ」が一番好きです。
やはり、これも好みでしかありませんが。
同様に、「ダニッチ」よりは「ダンウィッチ」、ですね。

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    ウルフ359

    2019/4/13

    ワタシもダンウィッチのほうがしっくりきます(*‘ω‘ *)

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      さるら。

      2019/4/13

      おお、同好の士がここにも、ここにも!

      ダンウィッチ=イギリス英語での発音
      ダニッチ=アメリカ式発音

      ……と聞いたことがありますが、本当でしょうかね??

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    砂布巾

    2019/7/5

    この巻ではハーバート・ウエストが意外に読みやすくて好きでした。

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      さるら。

      2019/7/5

      ありがとうございますー。
      『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』は、ラヴクラフト初の連載作品でした。
      続けて読んでもらおうという、試行錯誤が読み取れますね。
      良い作品です(^^

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