立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花 ~ 輪島塗 総黒端反蔦蒔絵吸物椀

初版 2022/07/18 12:40

改訂 2022/07/26 10:38

毎度、お椀ばかりで申し訳ないのですが、新しく写真を撮ることができないので、撮り貯めしていたものを掲載させて頂きます。


パッと見た瞬間、京都のお椀だと思ってしまった輪島塗の吸物椀です。共箱の印版を見て輪島産であることを知りました。洗練された絵柄からてっきり京出来のお椀と信じていました。大正から昭和初期の製作ではないかと思います。

十客揃いの鮮やかな蒔絵椀で、直径が11センチほどの小型のものです。


蓋と身の外側に蔦の葉と実がぎっしり描かれています。


同じように見えますが、絵柄はすべて微妙に違っています。


口縁がわずかに反っていて、形が美しいのはもちろん、端反は機能的で飲みやすいのです。


立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花

そんな言葉を思わせる姿の良さです。


蔦の実を金で描いていますが、控えめで目立ちません。


高台も薄い作りで繊細です。


蓋の内側に蔦の葉が一枚。


ほとんど使われていません。


蓋を開けても閉めても気品があります。


簡素な木箱です。


仲谷東陽堂さんは廃業され現在はありません。別製と書かれていますので、特注品と思われます。


蒔絵なら京都、金沢と思われていますが、輪島の蒔絵師さんの実力恐るべしです。


今どこを探してもこんなお椀に出会うことはありません。残念なことです。




#漆器

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1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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