万華鏡の世界 若狭の変り塗 その3

初版 2022/08/08 23:40

改訂 2022/08/21 10:05

さらに変り塗をご紹介します。


卵殻が夜の波濤を思わせる「夜の海」。


紐と菜種、四角い箆を使った「藤縄」。金箔の上に青漆を塗っています。


紐と松葉、微塵貝を使った「寒菊」です。上3つはいずれも嘉永4年のものです。


嘉永四年(1851年)作 若狭瓣當箱 | GreenMile Museum | MUUSEO 793624


これは「はだれ雪」ですが檜葉が特別小さく可愛らしい印象です。


松葉の菊模様に卵殻の雪を散らした「菊の雪」。でも檜葉も入っています。


五段重 八寸 「菊の雪」 | GreenMile Museum | MUUSEO 795376


細かな卵殻を散らした中に松葉の菊模様が入ります。明治後期のものと思われますが、変り塗の名称は分かりません。


紐と四角い箆を使った「唐錦」。嘉永7年の作品です。


嘉永七年(1854年)作 大廣蓋 「唐錦」 | GreenMile Museum | MUUSEO 793493


黄漆、茶の漆に青漆で松葉を抜いた模様です。名称は分かりませんが、江戸期の物だと思います。


桜をヒバの中に散らしていますが、変り塗の名称は分かりません。

こうした花を模したものはほぼすべてが明治以降の作品です。


黒の背景に赤の松葉と緑の稗で模様付をしたものです。これも名称は不明です。


稗のなかに松葉を金で抜き、中に卵殻を施して花火のスターマインのようです。これも他では一度も見たことのない変り塗で名称は分かりません。


明治中期 七寸五段重 「牡丹雪」 | GreenMile Museum | MUUSEO 797576


ときどき見かける渦巻き状の模様です。明治以降の作品です。


菜種で桜が散る様子を、紐が風が吹く様子を表す「桜戸」。


二段重 「桜戸(さくらと)」 | GreenMile Museum | MUUSEO 793643



桜戸の別バージョンです。作者が違うと雰囲気も変わります。


地味ながら独特のリズムのある「総角」。


紐の中に微塵貝を配した「夕時雨」。時雨の雰囲気はないのですが…。


黄漆を背景に稗で模様付をした「月代(つきしろ)」。明治に大変人気があり、よく使われました。


稗とごくわずかに微塵貝を散らした「都鳥」。


青漆を使った「木枯らし」という変り塗です。やや地味な印象がありますが、実際手にしてみるととても美しい塗りです。


飯鉢 「木枯らし」 | GreenMile Museum | MUUSEO 793708


都鳥に似ていますが、こちらは「百千鳥(ももちどり)」という模様です。


若狭の変り塗はすそ野が広く、とても全貌は把握できません。


#若狭塗

#漆器

#コレクションログ

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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