「革を求めて三千里」ジャングルから海の底まで~ネトルトン

初版 2022/08/16 13:52

改訂 2023/01/07 13:42

米国にもかつて素晴らしい靴ブランドが沢山ありました。それぞれの会社が「英国の流れを組む流麗なバルモラル」、「アメリカらしいダイナミックなロングウィングダービー」、「"プレッピー"を生む下地になった履きやすいローファー」などさまざまな靴を作っていました。

ネトルトンはそんな中でも個性的な靴を作った名ブランドですが、残念ながら80年代に倒産しました。

これは1950年代のポスターですが、緑色に着色されたリザード、シーライオン(fighting seal,アザラシ)、タイガーシャーク(イタチザメ)、アメリカらしくクロコダイルではなくアリゲーターなど様々なエキゾチックレザーを使っています。

英国人の狩猟好きは広く知られるところで、実際かなりの動物を絶滅させており、確かに残酷な一面を持っています。アメリカでも同じような傾向がありました。ただ牛や馬、山羊の革を使ったものが一般的な革靴ですので、「殺生」から逃れることは出来ません。

ポスターの中にある「米国で最もゆっくり作られたであろう靴」というのは、「米国一丁寧な製作の靴だ」という自負だと思います。

アリゲーターやリザードは養殖できますから、ある程度革の入手量の予測がつきます。上はイタチザメの写真ですが、このような大型(3-5m)のサメの革を安定供給できるのか、たまたま捕まったサメ皮を加工してストックしていたのでしょうか。

サメ革は他にアレン・エドモンズがよく使う素材です。

上は1932年9月のフォーチュン誌に掲載されたネトルトンのポスターです。

これはAlgonquinというネーミングの靴だそうです。エプロンフロントのスマートな靴ですね。

アルゴンキン - Wikipedia

当時の工房の様子です。この画像には30人の職人さんが写っています。皆同じ方向を向いて靴製作をしています。大きな作業台が全くありませんので、この方々はもしかしたら釣り込み専門の職人さんばかりかもしれません。とすると、クリッキング、アッパーの縫込みは別室でされていた可能性があり、とても大きな工場であることが推察できます。

ほとんどの人が縫いの作業をしていますが、一人だけ金槌を持っています。

『鉛筆をソールにおいて隙間がなければ、「ソールはフラット」』だという"ペンシル・テスト"について説明していますが、とても面白い記載です。

カーフの間にサメ革を用いたネトルトンのサドルシューズです。デザイン的にはトゥのウィング部分が不要に思いますが、これがネトルトンの矜持なのでしょう。アイレットも6つと個性的です。

本当に不思議な靴をいくつも作った独特の会社でした。

1920年代のポスターですが、本当に「価値ある靴」だったのだと思います。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    fanta

    2022/08/19 - 編集済み

    サメ革…というとザラザラしたイメージ🦈
    それが靴に使われていたんですねぇ😲

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      グリーン参る

      2022/08/19

      fantaさん、
      「サメ肌」っていうくらいですから、私もザラザラした質感だと思っていたのですが、実際は凹凸はあるものの結構スベスベした触り心地でした。製革する際に表面はある程度削るようなのですが、その下の層はきれいです。当然水には最強です。
      画像はアレンエドモンズのサメ革サドルですが、この質感を好む人もいるのだと思います。

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    mat2193

    2022/08/19 - 編集済み

    英国風とはまたエキゾチックレザーの使い方が違いますね!国ごとのデザインや素材の違いって面白いですよね!

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      グリーン参る

      2022/08/19

      mat2193さん、
      サメ革を使うのはアメリカだけでないでしょうか。この雰囲気が好きな人もいるのでしょう。画像の靴もシャークスキンですが、結構いい感じのシボになっているのではないでしょうか。これもアレンです。

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      mat2193

      2022/08/19 - 編集済み

      すごい迫力!なんとも肉感的ですね。ウェスタンブーツとかもいろいろな種類の革遣いすごいですよね!自分も好きで何度か買いそうになりましたが、使えるイメージなく今に至ります。実際使っているのはリザード、クロコダイル、エレファントくらいでしょうか。

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    mjmat

    2022/08/20 - 編集済み

    僕は,オーストラリアに行った方からいただいたエイ革の財布を愛用していますが,不思議な質感ですよ。

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      グリーン参る

      2022/08/20

      エイの革ってどんな感じなんでしょうね。コラーゲンは多そうですが、全く想像も付きません。

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      mjmat

      2022/08/20

      今度 写真に撮ってアップしてみますね。

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      グリーン参る

      2022/08/20

      よろしくお願い致します!

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      mjmat

      2022/08/20

      お待たせいたしました。こんなのです。大分使い込んでいるので,もうボロボロですが。

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      グリーン参る

      2022/08/21

      画像ありがとうございます。丸い模様が独特ですね。全く見たことのない質感です。丈夫な感じがします。

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