若狭塗吸物椀 二十人前 その1

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十種の変り塗が施された吸物椀が二客ずつ、合計二十客です。箱蓋の裏に「明治参拾七年求之」と書かれていますが、どうも合わせ箱のようで椀自体はそれ以前の製作のようです。はじめてこの椀を見たとき、大変興奮しました。外側からは何の変哲もない黒の椀に見えますが、蓋を開けると身と蓋の裏に華麗な変り塗が見えるという趣向です。地味派手な椀揃えですね。
蓋の裏にはそれぞれの変り塗の名称が書かれています。その字も大変に美しく、漆を使って筆で文字を書く困難さを知っていれば、大変な達人だということが分かります。6-8枚目の模様は「はだれゆき」「きくのしも」「喜く結(きくゆい)」です。

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