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2つの聖堂を結ぶ橋
今年の初め、お茶の水橋の補強工事で戦時中に埋められた都電の線路が姿を現し話題になりましたが、お茶の水にある橋というと、形が特徴的であるがゆえ、聖橋を連想する向きが多いんじゃないかなあ。 そんな戦前の聖橋が描かれた旅館のマッチラベル。 手前には万世橋の字も見えるので、この旅館は神田川沿いで、この2本の橋の間にあったのかもしれません。 絵のとおりならば、旅館といってもどこか洋館のような佇まいの建物ですね。 地図や資料で探しましたが、それっぽいものは見つけられませんでした。 図書館で戦前の住宅地図や火災保険特殊地図なんかを見れば探せるかもしれません。 #マッチラベル #お茶の水 #聖橋 #万世橋 #神田川 #戦前 #昭和レトロ
マッチラベル 東京/神田区 戦前showa_express
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CAFE PARIS
山形/鶴岡にあったCAFE PARISのマッチラベル。テンプレ的デザインで似た図柄のカフェーマッチは多い。
マッチラベル 山形県鶴岡市 戦前 カフェーshowa_express
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Gメン’35
1935年公開のアメリカ映画。 見たことはないんですが、Gメンものの先駆け的作品とのことで、ラベルにも「問題のギャング撲滅映画」と記載されてますね。 時間は80分と比較的短め。 今でもDVDがアマゾンで3700円ほどで売られています。 しかし、GメンのGに打たれたルビ。 「ジー」じゃなくって「ヂー」。 やっぱり、「ち」に点々はいい味持ってます。 マッチラベルに記載のある「寿館」は戦前の映画館データベースによると下関にあったようです。 下関には赤間町が存在しますので、それでほぼ確定か。 #マッチラベル #戦前 #昭和レトロ #映画
マッチラベル 山口/下関 戦前showa_express
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Qが三つでサンキューなの
※ボケて下手なスキャンに見えますが、印刷状態のままです※ ぱっと見たところ輪っかが3個あるので「みつわ」とでも読むのかと思ったら、丸の下に斜め線が付いてるからアルファベットのQでした。 しかも、これが3つでサンキュー! んまあ、ありがちっちゃあ、ありがちだけど、すぐに気付けず悔しかったです、はい。 場所は「レンサガイ」とありますので大連の連鎖街ですね。 連鎖街の浴場前とあるのでさっそく連鎖街の商店地図で調べましたが、風呂屋の前にそんなカフェーはなかったです。 まずは昭和4年の「大連連鎖商店街一覧図」。 風呂屋はB街区にあって、入り口両脇には薬屋と理髪店。道を挟んだ向かいのC街区側は陶器店、食料品店と果物店で、カフェー的なものはAからGまでの街区で1軒しかない。 続いて昭和13年から15年の間に発行されたと言われる「たうんまっぷ大連」。 風呂屋は相変わらずB街区のほぼ中央に位置してますが、周りの店はガラッと様相が変わってます。 入り口両脇の店のうち理髪店は変わってませんが、薬屋は食堂に、向かい側には・・・カフェーあった! しかし、このカフェーは「カフェー333」と「カフェー777」って店名でサンキューなんてのは見当たりません。 この後店の名前が変わったのか、あるいは変わって333だの777になったのか。 いずれにせよ、謎のままでした。 唯一わかったのは、QQQにせよ333にせよ777にせよ、とりあえず3つ並べるのが流行ってたっぽいってことのみでした~ 資料さえあればいろいろ調べられて楽しいです。 #マッチラベル #戦前 #満州 #大連 #カフェー
マッチラベル 満州/大連 戦前showa_express
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TANUKI TANUKI TANUKI
山口のしるこ屋「たぬき」のマッチラベル。 英字新聞っぽい背景を使った図柄は喫茶店を中心に結構多く、東京や大阪だけでなく、金沢や、この山口のように地方都市の店舗でもまま見かけます。 到るところに「TANUKI」と見出しが載ってますが、ここが店舗名を入れるスペースなのも共通。 店によってはアルファベットでなく、漢字や片仮名で店名や「喫茶 御食事」と入れているところもあります。 こぼれたワインか何かを飲んでいる狸かわいいですね。 #マッチラベル #戦前 #昭和レトロ
マッチラベル 山口 戦前showa_express
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TONKATSU
豚カツも食べられるカフェーなのか、はたまたトンカツという名のカフェーなのか、それが問題だ。 しかし、所在地など他に何も情報がないのでさっぱり不明。 個人的にはトンカツという店名に1票! #マッチラベル #戦前 #カフェー
マッチラベル 不明 戦前showa_express
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「くれない丸」か「くれなゐ丸」か
大阪商船が別府航路に就航させていた客船。 くれない丸は「紅丸」と漢字で書くのですが、初代は平仮名では「くれない」、2代目は「くれなゐ」と表記するらしい。 初代は明治33年に竣工した北ドイツ・ロイド汽船(Norddeutscher Lloyd)の長江航路用の河川専用船で、火災で全損後に大阪商船が買い取って大改修したもの。 2代目は大阪鉄工所で大正13年に竣工した国産船。 じゃあ、このスタンプは「くれない丸」とあるから初代のものかというと、なんか違うっぽい。 ネットで調べると「くれない丸」は前方のみにマストがあって、「くれなゐ丸」の方は前後に計2本のマストが写ってます。 さらに、この2隻の船が同じ船名で存在していたことはさすがにないようで、「くれなゐ丸」が就航するにあたって、初代の「くれない丸」は「鳴門丸」という名前に変更されたとあるので、昭和12年の紅丸は「くれなゐ丸」と見て間違いないでしょう。 なのでこのスタンプには「くれない丸」と記されていますが、本当は「くれなゐ丸」という結論になりました。 なんでこうなったのかは、もちろん分かりません。 「くれない丸」は戦争が終わった昭和20年の9月に座礁沈没。 後から生まれた「くれなゐ丸」は昭和19年に戦没しています。 なお、戦没地点はウィキペディアに記された座標ではミンダナオ島北東部の内陸になってしまう。 正しい戦没地点は戦没民間船舶統計によれば北緯9度0分東経122度20分で、これはミンダナオ島北西沖、ネグロス島南西沖になります。 毎度のことではありますが、内海航路の船が遠く離れた外洋で沈んでるのは悲しい。 #スタンプ #戦前 #大阪商船 #関西汽船
スタンプ 大阪商船 昭和12年showa_express
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「ロシヤ美人」のマッチラベル
経営者が同じなのかどうか分からないけど喫茶店、ロシヤ美人、おでんの店名が羅列してあるマッチラベル。 それにしても、ロシア、いや、ロシヤ美人とは。 もう亡くなって久しい親戚に満州引揚者がおりまして、満州にはロシア人も結構いたらしく、生前「ロシア人の女は本当に美人だった」としみじみ語っていたことを思い出しました。 で、ロシヤ美人という店は何なのか。フィリピンパブのロシア人バージョンなのかキャバレーかなんかなんですかねえ。 新宿に2軒、数寄屋橋に1軒と合計3つもお店があることを考えると、それなりに需要もあって儲かっていたのでしょうか。 なお、おでん屋は学生さんも歓迎って書いてありますね。
マッチラベル 東京/新宿、数寄屋橋 戦前showa_express
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【戦後】国鉄近代化展のスタンプ~昭和37年
国鉄近代化展と記されている記念のスタンプ。 名古屋駅で昭和37年に開かれた催しに際して押されたものと思われます。 ヤフーで調べると毎日新聞の2018年の記事が一番上に表示されますが、そこにはきっぷ(硬券)を模した催しの入場券の写真が出ていて、国鉄中国支社の文字のほか、中国地方地盤の百貨店「天満屋」の名前が開催場所として出ていますから、国内各地で開かれていたのでしょう。 このスタンプは当時の郵便はがきに押されたものですが、はがきだけあって、流石に押されたスタンプの印影も実にきれいで見やすいですね。 展示の内容は分かりませんが、たぶん路線の電化推進や新型車両、スピードアップなど当時の技術や将来計画なんかを紹介したものなんじゃないかなと想像しています。 #スタンプ #国鉄
国鉄近代化展 記念スタンプ 愛知/名古屋showa_express
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あかんやつ
アメリカから来たネズミのキャラクター。 戦前戦後のマッチラベルには結構使われてます、はい。 雀荘、喫茶店、料理屋、劇場に理髪店。 あらゆる業界で引っ張りだこ。 まあ、著作権なんて知ったこっちゃない時代だったんで、ねえ。 今でも普通にパチもんが出回ってる時代なんですし、当時の人達だけを責めることはできませんね。 しかし「たこぶえ」のインパクトには勝てない(笑)
マッチラベル 東京/札ノ辻 戦前showa_express
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あの時代の趣味人
どの時代、どの場所にも趣味人はいるもので、昭和10年10月10日に押された大連駅のスタンプ。 満鉄系のスタンプは探せば今でもそこそこ残ってはいるけども、流石にゾロ目系はあまりない印象です。 #スタンプ #戦前 #満鉄 #大連
スタンプ 満州/大連 昭和10年showa_express
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あの時代の趣味人~その2
先日、満鉄大連駅で昭和10年10月10日に押されたスタンプをご紹介しましたが、今回は昭和9年9月9日のゾロ目スタンプです。 押された場所は成田駅。 昭和9年なので鉄道省の時代です。 同じ日に、近くの京成成田で押されたスタンプも出てきましたので、こちらも上げておきます(写真2枚目)。 ただ、京成成田の方は残念ながら9.9.と月日しか判読できません。 薄すぎてのらなかったのか、最初から年設定がなかったのか、いずれにせよ今となっては知る手段はありません。 これが押されていたスタンプ帳には、ほかに佐原駅と成田郵便局、香取郵便局の5個が9.9.9.となっていました(写真3、4枚目)。 しかし郵便局の2枚は9の字が潰れ気味で8に見えてしまっています。 #スタンプ #戦前 #成田 #ゾロ目
スタンプ 千葉/成田 昭和9年showa_express
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いつの間にかアース製薬の子会社
バスクリンといえば津村順天堂だったのに、紆余曲折あって今じゃアース製薬の子会社なんですね。 津村が明治時代に発売した「浴剤中将湯(ちゅうじょうとう)」が起源で、1930年だから昭和5年にバスクリンが登場したんだそうです。 そういや、とっくの昔に亡くなったうちの婆さんは「中将湯の風呂、中将湯の風呂」ってよく言ってましたわ。 今でもツムラは薬の方の中将湯を売ってますから、日本の製品には息の長いのが多いですねえ。 中将湯やバスクリンのマッチラベルは、まま見かけます。 特に中将湯の黄色いラベルはまるで現行品のごとく残ってて、マッチラベル集めてる人なら複数枚持ってるんじゃないかなあ。 中将湯に描かれている女性の顔は現行のツムラ中将湯のイラストにリファインされて引き継がれています。 中将湯は婦人薬で、名前にある中将は軍人の階級の意味じゃなく伝説の人物・中将姫が由来。 この中将姫が製法を知っていた薬が、これなのだとか。 ※2枚目のラベルが中将湯 ※下記リンク先はツムラの中将湯サイト(中将姫の顔にほとんど変化ないことがわかります) https://www.tsumura.co.jp/products/otc/otc01.html #マッチラベル #戦前 #バスクリン #津村順天堂 #ツムラ #中将湯
マッチラベル 全国 戦前showa_express
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いわゆる共同募金
毎年年末に行われている「歳末たすけあい運動」。 それの元になったのが、この「歳末同情週間」なのだそうです。 ものすごく端折りますが、赤い羽根共同募金のサイトによると、日露戦争後に日本の救世軍が、戦争に勝った今こそ貧困家庭に援助をと呼びかけたのが「たすけあい運動」の始まりで、時代が進んで昭和恐慌のころに「歳末同情週間」に発展したらしい。 今の時代って、オブラートにくるんだような表現が多いですが、この「同情週間」のように昔の直接的な表現は分かりやすく、意味も通じやすいですね。 このマッチラベルは香川県の社会事業協会が主催ですが、同じ運動は全国で行われていたそうです。 #マッチラベル #戦前 #歳末たすけあい運動 #香川県
マッチラベル 香川 戦前showa_express
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おけいはんの案内所
心斎橋にあった京阪案内所のスタンプ。 京阪の駅が心斎橋にあったわけでもなく、なぜなのかは不明。 スタンプの押された昭和8年時点では、大阪から京都へ行くには従来の京阪以外に新京阪の建設した新京阪線もあって紛らわしかったからなんですかね。 よく分かりませんが、たぶん、大阪の繁華街で人も多いから案内所を置く意義はあったんでしょうね。 京阪の社紋をバックに電車があしらわれたスタンプのデザイン。 12月31日なので、京都方面への初詣案内で賑わっていたのかな。 この時代、大晦日終夜運転は省線や一部民鉄で行われていたようですが、京阪もやっていたかは不明。 資料では京阪の終夜運転開始は昭和32年とあるので、戦前はやってなかったと思われます。 #スタンプ #戦前 #京阪
スタンプ 大阪/心斎橋 戦前showa_express