ラスト89とは?

1886年、英国ノーサンプトン州の郊外・デスバラーにて創業した英国靴ブランド「ジョセフチーニー(Joseph Cheaney)」が古くから用いている木型ラスト)のこと。ドレス系の原点とも言うべき古典的な木型と言われている。
自然なフィット感と、古典的なセミスクエアトウが特徴的。かつての大定番木型「73」に似たシェイプだが、今日では通常のモデルには用いられておらず、ショップ別注のようなものでしかお目に掛れない代物となっている。

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2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーで選考委員を務め、『10年10万キロストーリー』をはじめとするクルマに関する数々の著書を執筆、国内外のモータースポーツを1980年代後半から幅広く取材されている自動車ジャーナリストの金子浩久氏。当連載では、金子氏が「99%のクルマと、1%のクルマ」をテーマに、過去・現在・未来のクルマについて解説していきます。

今回は、金子さんが出会ったCITROËN(シトロエン)2CVとBENTLEY(ベントレー)Mark VI(マーク6)の2台を例に、「クラシックカーとは」を探ります。

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現代紳士服の夜明け、ヴィクトリア朝&エドワード朝という時代ーラウンジスーツの登場

普段私たちが何気なく着ているスーツ。いつ頃誕生して、どのような道のりを歩んで来たか皆さんはご存じでしょうか?

スーツの祖先に当たる「サックスーツ or ラウンジスーツ」が出現したのが19世紀後半のこと。田舎などで着用するカジュアルウェアという位置付けでした。20世紀に入ると急速にその地位を上げ、仕事着から他所行きまで幅広く活躍するようになりました。各時代を象徴するようなスーツのスタイルも生まれ、現代を生きる私たちも写真や映画、ヴィンテージウェアなどを通して触れることが出来ます。

当時の服飾文化を研究し、オリジナル品や忠実に再現されたリプロダクションに身を包み毎日の生活を送っている方々もおり、知識に裏打ちされたスタイルには二次資料的な価値があると思っています。本連載「紳士服タイムトラベル ー ヴィクトリア朝から1960sまで」ではスーツに焦点を当てながら、紳士服の歴史における代表的な時代を切り取ります。お話を伺うのは、当時の服装を愛し、日常的に着用して生活している方々。日々身を包んでいるからこそわかること、読者の皆さんと共有出来れば幸いです。

初回はYouTubeやInstagram等でヴィクトリア朝、エドワード朝時代のファッションについて発信しているAaron Ernest White(アーロン・アーネスト・ホワイト)さんにお話を伺いました。アーロンさんはイギリス出身の23才でコメディアンを目指されています。昨年来日され、現在は夢を追う傍、英会話教師も務めていらっしゃいます。

ジャケパンに華を添える春夏のストールやネクタイ、ソックス。倉野路凡の美しい小物たち_image

ジャケパンに華を添える春夏のストールやネクタイ、ソックス。倉野路凡の美しい小物たち

会うたびに異なる色柄のストールを巻いていたり、トラウザーズの裾からカラフルなソックスがチラりと見えたり。初対面の人でも、特にファッションの話をしようと思っていない人でも「それ、キレイな色ですね」と自然に言わせてしまう。

倉野路凡さんの小物使いは、人の緊張感を解いてパッと明るくしてくれる。

長年、服飾ジャーナリストとしてクラシッククロージング業界で活動し、2020年には『The three WELL DRESSERS』を執筆。日本のテーラー界でも名が知られており、倉野さんに取材をしてもらいたいと依頼がくるほどだ。

今回は、そんな倉野さんに春夏に使う美しい色柄の小物コレクションを紹介してもらった。ページ後半では、倉野さんのファッションルーツの鍵となるアイテムも登場。

いつだったか「もし僕が道端で倒れても、可愛いモノを身につけていれば助けてもらいやすいでしょ?」と笑いながら話されていたのを思い出す……。コレクションを見ると、その冗談も的を得ているような気がしてくる。