ポップアートとは?

1950年代のイギリスで誕生し、1960年代初頭から中盤のアメリカを席巻、同時代の大衆消費社会のイメージ(雑誌、広告、商品、コミック、TV、映画)を主要な主題や素材とした作品のこと。
デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)やリチャード・ハミルトン(Richard Hamilton)などが、身近で通俗的なモチーフを描くようになり、アメリカにも波及したことが始まりとされる。
また、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstei)、ジェームス・ローゼンクイスト(James Rosenquis)、トム・ウェッセルマン(Tom Wesselmann)などが相次いで個展を開催した1962年は、アメリカにおけるポップ・アートの創成期にあたる。

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父から娘へ。タグチアートコレクションのこれまでとこれから_image

父から娘へ。タグチアートコレクションのこれまでとこれから

タグチアートコレクションの名で知られる、ミスミグループ創業者の田口弘さんの現代アート・コレクション。

現在、蒐集や管理は長女の田口美和さんに引き継がれ、さらなる広がりをみせている。2018年11月時点で、作品数は約470点。

これほどのビッグ・コレクターならば、「いつかはプライベート・ミュージアムを」という思いがあってもおかしくない。

しかし弘さんも、美和さんも、特定の箱(スペース)をもつことは考えていないという。

かといって、コレクションを自分たちだけの楽しみにすることもない。コレクションの質の高さから、美術館などから出品依頼の声がかかることも多く、むしろ積極的に公開をしている。

過去には、タグチコレクションの名を冠した展覧会もたびたび開催され、来年も北海道内の美術館を巡回する予定だ。

父から娘に引き継がれるコレクション。インタビューで、弘さんは、しばしば実業家としての顔をみせながらアート購入時のアドバイスや、現代アートが持つ力を語った。美和さんからは、ギャラリー巡りを始めたころの意外なエピソードが明かされた。

【書き起こし】「日本のアートディーラー史:80年代/90年代東京アートシーン」スカイザバスハウス:白石 正美_image

【書き起こし】「日本のアートディーラー史:80年代/90年代東京アートシーン」スカイザバスハウス:白石 正美

CADAN Art Channelで配信された「日本のアートディーラー史: 80年代/90年代東京アートシーン」。スカイザバスハウス代表の白石正美さんにフジテレビギャラリーの活動、初期のNICAFの展示の様子などを紹介していただきました。本記事では配信の冒頭15分間の書き起こしをお届けします。

草間彌生さんや宮島達男さん、村上隆さんらをサポートしてきた白石さんは「作家や美術館が海外に出ていく際に資金的なサポートをすること」がギャラリーの仕事の一つだと解説します。

※記事は動画と一部異なる箇所があります。

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「You are what you "collect".」現代アート・コレクター深野一朗のコレクション観_image

「You are what you "collect".」現代アート・コレクター深野一朗のコレクション観

現代アートは、時に読み解くことがむずかしい。現在進行形なだけに、美術史におけるはっきりとした評価が定まっていないことも多い。そんなアート作品を購入するコレクターさんは、何をみて、何を決め手にしているのだろう。

そこで現代アート・コレクターの深野一朗さんに、こんな質問をした。

‟身近な方がアート作品の購入を迷っていたら、どんなアドバイスをしますか?”

深野さんは「何もいえません」と笑った。

現代アートとの出会いから、作品購入時のチェックポイントまで、深野さんはなんでも具体的に答えてくれていたので、この反応は少し意外だった。しかし「何もいえない」の先にあったのは、あらゆるジャンルの純粋なコレクターほど、深く共感できるであろう、深野さんのコレクション観だった。

あなたなら、どんなアドバイスをしますか?あなたは、何を集めますか?

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TARO NASU那須太郎は話す「60年代のコンセプチュアル・アートを抜きに、現代美術を本当に理解できるのか疑問なのです」

「IF THE SNAKE もし蛇が」という、心をざわつかせるタイトルを掲げた国際展「岡山芸術交流2019」が2019年9月27日に開幕する。

会期中は、岡山市内の歴史文化施設を会場に、18組の作家によるコンセプチュアル・アート作品をみることができる。「アート=絵画鑑賞」というイメージをもつ方ほど刺激を受ける内容となるはずだ。

その総合ディレクターをつとめるのが現代美術を取り扱うギャラリー「TARO NASU」代表の那須太郎さん。那須さんは1998年に江東区佐賀町の食糧ビルディングでギャラリーをはじめ、2008年に千代田区馬喰町に移転。そして2019年港区六本木に拠点を移し現代美術を紹介している。

興味深いのは、TARO NASUがコンセプチュアル・アートを中心に取り扱っていること。那須さん自身「モノじゃないようなもの」と形容する作品にスポットをあてる理由とは?現代アート・コレクターの棟田さんが話を聞いた。

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日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想

現代アートを扱うギャラリーはまだ少なかった1994年。当時31歳の石井孝之氏が、「見よう見まね」で立ち上げたのがタカ・イシイギャラリーだった。写真界のレジェンドたちと、どのように繋がったのか。作家をどのように見出すのか。写真を中心に現代アートをコレクションしている小松隼也さんが話を聞く。

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ギャラリーはなくなる?Take Ninagawaが思索する、これからのギャラリストの仕事

名だたるアート・フェアで存在感を発揮する、Take Ninagawa。そのオーナーの蜷川敦子さんは、ギャラリー立ち上げの経緯を「社会的な問題意識や時代背景を共有できる作家と、アートのフレームの中で自分にできることをしたかった」と振り返る。

実際の蜷川さんは、同志ともいえる同世代の作家との横のラインだけでなく、歴史という「縦のライン」も意識し、ギャラリストとしての役割を模索する。

アートの歴史を読み解きながら、作品一つひとつの文脈をすくいとり、マーケットや社会の動きに反応しながら、作家一人ひとりのやり方に寄り添う。そんな蜷川さんに、現代アートコレクターの田口美和さんがお話を聞いた。