毛利悠子とは?

毛利悠子(もうり ゆうこ・1980年生まれ)は、神奈川出身の美術家。
日用品やジャンクと機械部品を解体・再構成した立体物を展示環境に寄り添わせることで、磁力や重力、光など、目に見えず触れられない力をセンシングするインスタレーションを制作。
イギリスのカムデン・アーツ・センター(Camden Art Centre)での個展「Voluta」をはじめ、国内外の展覧会に多数参加。
2015年に「日産アートアワードグランプリ」、2016年に「神奈川文化賞未来賞」、2017年に「第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞」を受賞。

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「言葉で説明できるものなら、絵にしなくていい。言葉で言ってくれればいいと思ってしまうんです」

しかしアート・マーケットの話題になると、マクロとミクロの視点を切り替えながら、世界の動向を明解に言語化して聞かせてくれる。

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※こちらはTOPMuseum Podcast「#01ゲスト・トーク|塩塚モエカ(ミュージシャン)×藤村里美(学芸員)【アヴァンガルド勃興】(前編)」のトークを編集した記事です。

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