フリーズアートフェアとは?

アートマガジン「FRIEZE」が2003年から主催する、毎年10月にロンドンで開催されているイギリス最大規模の現代アートフェア。
2012年からは毎年5月にニューヨークで、2019年からロサンゼルスでも開催されるなど沢山の来場者で賑わうアートフェアへと成長した。
現在は、最高級アートを求める大物アートコレクターやギャラリストが集まる「フリーズ・マスターズ」と、幅広い時代のアートを取り扱うフリーズ・マスターズに対して、コンテンポラリー・アートに特化した「フリーズ・ロンドン」の2つのパートに分かれている。

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いま世界で進む商業芸術の再評価。「NANZUKA」が拡張した現代アートの文脈について_image

いま世界で進む商業芸術の再評価。「NANZUKA」が拡張した現代アートの文脈について

少年漫画の原画がルーブル美術館で展示され、「マンガも芸術なの?」と驚きの声があがったことがある。時代をさかのぼれば浮世絵も、日本人がその価値を見いだすより先に、外国人の目を通して評価され、名品の多くが海を渡った。

渋谷にある現代アートのギャラリーNANZUKAは、田名網敬一や空山基など才能は認められていても、芸術としてみなされる機会がなかった作家の作品を、アートの文脈にのせ、世界に勝負を仕掛けている。

NANZUKA代表の南塚真史氏は、どのような姿勢でアートと向き合うのか。現代アート・コレクター/大学教授の宮津大輔氏に話を聞いて頂いた。

スター作家を生むギャラリスト。小山登美夫さんの世界の見方、ローカルでの振る舞い方_image

スター作家を生むギャラリスト。小山登美夫さんの世界の見方、ローカルでの振る舞い方

アートに関心のない方でも、一度はその作品をみたことがあるに違いない。そんなスター作家を世に送り出してきた、小山登美夫ギャラリー代表の小山登美夫さん。プライベートでは、頭で理解できないような主題のアートが好きだという。

「言葉で説明できるものなら、絵にしなくていい。言葉で言ってくれればいいと思ってしまうんです」

しかしアート・マーケットの話題になると、マクロとミクロの視点を切り替えながら、世界の動向を明解に言語化して聞かせてくれる。

欧米が主導権を握り、中国が活気づくアート市場で、日本がすべきこととは?ギャラリーが果たすべき役割とは?現代アート・コレクターの笹川直子さんが、話を聞いた。

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同時代の作家はライバル。「外向的」アート・コレクター小松隼也さんの当事者目線とは。

100人コレクターがいれば、100通りのコレクションがある。これはコレクションの内容だけでなく、コレクターがコレクションと向き合う時のマインドにも言えることではないだろうか。

たとえば、現代アート・コレクターの小松隼也さん。作品を人知れず黙々と蒐集する愛好家を、仮に「内向的コレクター」と表現するなら、小松さんは「外向的」なコレクターだ。気に入った作品や作家を、積極的に友人知人に紹介する。コレクター仲間を増やしたいのだという。

コレクター仲間が増えるというのは反面、ライバルを増やしかねない行為ではないか。小松さんのオープンなスタイルには、どんな思いが込められているのか。ご自宅でお話をうかがった。

日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想_image

日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想

現代アートを扱うギャラリーはまだ少なかった1994年。当時31歳の石井孝之氏が、「見よう見まね」で立ち上げたのがタカ・イシイギャラリーだった。写真界のレジェンドたちと、どのように繋がったのか。作家をどのように見出すのか。写真を中心に現代アートをコレクションしている小松隼也さんが話を聞く。

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ギャラリーはなくなる?Take Ninagawaが思索する、これからのギャラリストの仕事

名だたるアート・フェアで存在感を発揮する、Take Ninagawa。そのオーナーの蜷川敦子さんは、ギャラリー立ち上げの経緯を「社会的な問題意識や時代背景を共有できる作家と、アートのフレームの中で自分にできることをしたかった」と振り返る。

実際の蜷川さんは、同志ともいえる同世代の作家との横のラインだけでなく、歴史という「縦のライン」も意識し、ギャラリストとしての役割を模索する。

アートの歴史を読み解きながら、作品一つひとつの文脈をすくいとり、マーケットや社会の動きに反応しながら、作家一人ひとりのやり方に寄り添う。そんな蜷川さんに、現代アートコレクターの田口美和さんがお話を聞いた。

理想の滑稽さを求めてテイク40。高田冬彦のストレートな性的表現に潜む不完全性への愛_image

理想の滑稽さを求めてテイク40。高田冬彦のストレートな性的表現に潜む不完全性への愛

一度見たら忘れないある意味ショッキングな映像体験。宗教、神話、おとぎ話、ジェンダー、トラウマ、性、BL(ボーイズ・ラブ)など、現代社会が抱えるさまざまなテーマを表現する気鋭の若手アーティスト高田冬彦さん。

彼の作品の特徴はストレートな性的表現に潜む鋭い批評性といえるだろう。普遍的なテーマを独自に分析し大胆に表現。どの作品も緻密に構成されながらもウィットに富んでいてユーモアが効いている。そこには間違いなく揺るぎない1本の軸が通っている。インタビュアーはタグチ・アートコレクションの田口美和さん。高田さんの根本に潜む軸に迫っていく。