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〇〇水系の高温緑石英/グリーンベータクォーツ
これまでに採集した高温石英の中でも特に変わり種で、こんなのも採れるのかと正直驚いてしまった風変わりな一石です。
https://muuseo.com/tezzarite/items/96
大きさは先に展示した結晶を上回る7㎜級。
エッジは摩耗し結晶面は抉れシルエットはやや崩れていますが、六角形かつソロバン玉の形状から高温石英であることが分かります。
しかしこの石の特筆点は大きさなどではありません。
そう、タイトルのもある通り "色" です。
なんと面白いことに他の結晶に見られない濃緑色を呈していたのです。
このミドリ色は当然ながら石英自身の色ではなく、結晶の内部に取り込まれた他の鉱物に起因するものです。
その "他の鉱物" の正体については肉眼鑑定なので定かではありませんが、大抵は「緑泥石」や「緑閃石」「灰鉄輝石」といった緑色鉱物が原因なのでそれらの内のどれかであると思われます。
この緑水晶は、草花の茂る岸辺を散策していたところ保護色のごとく周囲に溶け込むように転がっていました。
はじめ石英だとは分からず、色味の印象から野ウサギの糞に見えてしまったのはここだけの話です。
