Carboniferous period
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり‥。
石炭紀には、温暖な気候を受けて、陸ではリンボクやロボクの大森林が発達し、一方、海に流れ出た森林の土壌からの豊かな栄養のお陰で、海ではウミユリの大森林が発達しました。そのように大きく躍進を遂げる生物がいれば、衰退する生物もまたいます。一度はあれ程の大繁栄を謳歌した三葉虫も、この時代には目に見えて衰退します。まさに盛者必衰の理の通りであります。前の時代である、デヴォン紀のような派手な種は姿を消し、プロエトゥス類と呼ばれるシンプルな形状を持つ三葉虫のみが、何とか生き残ります。おそらくですが、尖った特徴を持つ種は特定の環境にしか適応出来ず、シンプルな種だけが、変わりゆく環境の変化に『そこそこ』適応出来た為ではないかと想像します。派手ではありませんが、味わい深い石炭紀の三葉虫を紹介します。