Archegonus nehdensis africanus

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三葉虫の宝庫であるモロッコでも石炭紀の種類は、お目にかかる機会は少ないと思います。この標本の母岩に当る部分は、実はゴニアタイトです。この種類、面白い事にアンモナイト(ゴニアタイト/Maxigoniatites saourensis)の房室から見つかるのです。現在ではアサリの中に棲むカクレガニ(ピンノ類)が知られますが、この種類は、カクレガニの様に生体のゴニアタイトではなく、恐らく抜け殻のゴニアタイトに入り込んで身を守っていたと想像されます。

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    Trilobites

    2020/09/13

    まっきー2014年01月20日 12:55
    これは珍しいですね。しかもゴニアタイト付とは。時代もわかるレア物ですね。

    2014年01月22日 22:43
    > まっきーさん 
    石炭紀の三葉虫自体も珍しいのですが、石炭紀のモロッコ産は、珍しいですよね。ゴニアタイトと同居というのも面白い化石です。

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  • Cmigcqxp

    Arato510

    2025/05/20 - 編集済み

    ヘソと隔壁が観察できるまごう事なゴニアタイトですね。
    死後の殻を巣として利用していた可能性はありそうです。
    こうした古環境や共生関係が示唆される化石は非常に興味深く面白いです。
    オマケに希少な石炭紀の化石なので、滅多にお目にかかれない貴重なコレクションかと思います。

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      Trilobites

      2025/05/20

      私は三葉虫以外は基本終了しないスタンスなのですが、三葉虫と他の生物との共生する化石は、三葉虫単体よりも好みなので、この様に古環境の推測が出来る標本は色々な想像が掻き立てられ、興味深いです。三葉虫が豊富なモロッコに於いても石炭紀から産出は、本種以外は見かけた事が無いのも不思議です。

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    • Cmigcqxp

      Arato510

      2025/05/24

      私も頭足類化石のみ収集するスタンスですが、古環境にも興味があるので痕跡化石や共生関係を示唆する標本は収集範囲です。うろ覚えなのですが、デボン紀末の絶滅イベントはデボン紀末期~石炭紀前期にかけて段階的断続的に発生していたとの資料を読んだ事があります。そのため種の多様性や個体数が他の時期と比較して少ないのかもしれません。石炭紀の事情に疎いので憶測でしかありませんが。

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      Trilobites

      2025/05/24

      F-F境界では、海洋生物の80%が絶滅し、それは段階的に7回発生との見解があります。専門とする三葉虫はProetida(目/order)を除く目が絶滅する壊滅的なダメージがあり、以後ペルム紀の完全絶滅に至るまでまで勢力を回復できませんでした。寒冷化や無酸素という生物にとって過酷な環境変化があったとされ、三葉虫に限らず海洋生物にとって受難の時代だったのでしょう。この他の生物の死骸に身を寄せる以前の華々しい形態とは退化したような三葉虫は、この時代を象徴している気がしてなりません。

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    • Cmigcqxp

      Arato510

      2025/06/01

      F-F境界やD-C境界では海洋域への土砂流入が発生していたとのことですので、底生(※1)の三葉虫は特に多大な被害を受けたのでしょうか。
      ※1=三葉虫について無知なため、形態から勝手に底生だと思い込んでます。
      また食物が乏しくなった過酷な環境に適応した結果、無駄が少なくエネルギー効率の高いシンプルな形態に後退的進化をしたのかもしれませんね。

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      Trilobites

      2025/06/01

      三葉虫類は一部遊泳の種類もいましたが、大部分は底生で比較的浅瀬、温暖な環境下で繁栄していました。環境が激変する事態になったのは、一部の狭い環境に特化して多様化した三葉虫にとって相当な痛手であり、その環境の変化に適応できる時間的余裕は三葉虫にはなかったと思われます。何度かの絶滅の危機が古生代にあったのですが、このF-F境界では最もダメージがありました。多様性を広げる事は悪い事ではないですが、狭い範囲にしか適用してないと急激な環境変動にはついていけない、これは何時の時代も今であっても変わらない教訓としておかねばならないですね。

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