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NHK地球大紀行展
NKH特集:地球大紀行(1987.1.25~12.27)は、子供の時代にリアルに見ていた世代ですが、当時自分で関連本まで購入するほど嵌り、毎月食い入るように視聴していた記憶があります。ストロマトライトなど初めて知る事が多く、古生物や地学が好きになった切欠だったんだと、今思えば自身に大きく影響を与えた番組でした。この企画展の図録は、同時に巡回した企画展で、私は行ってはいませんが、スミソニアン国立自然史博物館の一級の標本を中心に、国内の多くの博物館からも化石、鉱物、宝石まで幅広く多く展示され、何気に凄い展示内容だった事が分かります。北米産を中心に三葉虫も多く登場しており、 テラタスピスの復元CGは、異様な姿に目を奪われます。 科学技術館 1987.2.11~4.19 市立名古屋科学館 4.25~5.24 北海道開拓記念館 6.2~6.21 斉藤報恩会記念自然史博物館(仙台) 6.30~7.19 西日本総合展示場(北九州) 7.26~8.23 広島市こども文化科学館 8.29~9.23 愛媛県県民文化会館 9.29~10.18 MIDシアター(大阪) 10.25~11.30
濱田 隆士(監修) NHK地球大紀行展 - JapaneseTrilobites
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第42回特別展 「来て!見て!感激! 大化石展」解説書 化石でたどる生命の歴史
大阪市立自然史博物館にて2011年7月2日~8月28日まで開催された夏季特別展の図録です。”大”化石展とあるように非常に幅広い時代と分野から、時代を追ってテーマを決め、実物化石をメインに展示する企画展でした。驚く事に殆どの出展化石は、大阪市立自然史博物館の所蔵品で構成されたものでした。三葉虫に関しては、「4海の生物の繁栄-古生代の生き物-」のテーマの中、他の古生代の化石と共に登場します。特に時代や産出国の区分は無く、アメリカ、モロッコ、ロシアなどの一般種が主体で、2011年という開催年から見て、1990年代までの古い剖出の標本が展示されていました。図録として見たときに各テーマの解説が丁寧で、登場化石も全てフルカラーで数多く掲載されていて、とても見やすい構成となっています。
川端 清司、初宿 成彦、樽野 博幸、塚腰 実 第42回特別展 「来て!見て!感激! 大化石展」解説書 化石でたどる生命の歴史 - JapaneseTrilobites
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澄江化石地 申报世界自然遗产 知识介绍
2012年にユネスコの世界自然遺産に登録された「澄江の化石産地(Chengjiang Fossil Site)」ですが、登録に至るまでの条件や過程、IUCNの現地調査などの中国国内での準備組織が纏めた小冊子です。澄江ほどの明らかに登録されるような重要な候補地であっても現地の準備は非常に労力がいる事が理解できます。澄江動物群の化石に関する図鑑や書籍は豊富にありますが、世界自然遺産に登録されるまでの過程が記載されている文献は、また違った角度から澄江の重要性が分かる気がします。
澄江化石地申报世界自然遗产领导组办公室 澄江化石地 申报世界自然遗产 知识介绍 - ChineseTrilobites
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AMERICAN PALEONTOLOGIST;Vol.12,No,4,Winter 2004
ニューヨーク州イサカ(Ithaca)というコーネル大学が所在する事で知られる人口3万も満たない地方都市にある「Museum of the Earth」という自然史博物館の会報に当たる冊子です。三葉虫の特集が組まれた号で、地元Rust累層の化石やオクラホマやモロッコの棘のある三葉虫といった記事が載っています。Book Reviewのコーナーもあり「The Cambrian Fossils of Chengjiang, China: The Flowering of Early Animal Life; Second Edition」に関しての解説もされています。
Warren D. Allmon AMERICAN PALEONTOLOGIST;Vol.12,No,4,Winter 2004 - EnglishTrilobites
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化石芸術 Fossil Art
2001.12.4~2002.11.10まで、国立科学博物館、福島県立博物館、飯田市美術博物館、岩手県立博物館の4箇所を巡回した企画展です。同じ石でも鉱物系は美しいものが多く芸術的と一般に理解されやすいのですが、化石となるとコレクターなど魅了された人はそう感じても、一般に同感かと問われると自信は無いと思います。ここで展示された化石は古生物そのものの体化石もあるのですが、多くが生痕化石であり、その幾何学的な文様が自然芸術として鑑賞の対象となっています。大型の標本が多く見ごたえもする化石なので、これならば興味の無い一般でも美しいと感じる方が増えたのではと思います。また図録の解説が非常に丁寧に読み応えのある内容で仕上がっており、生痕化石の図鑑としても見る事が出来ます。三葉虫は、這い跡として幾つか関連する化石があるのですが、カンブリア紀パキスタン産、オルドビス紀オーストラリア産、カンブリア紀スペイン産と余り見かけない標本が登場します。
Adorf Seilacher 化石芸術 Fossil Art - JapaneseTrilobites
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地球展 極地の過去と現在を中心として
1970.12.19~1971.5.9まで、小田急百貨店(東京)あべの近鉄百貨店(大阪)山口県立博物館(山口)岩田屋(福岡)名鉄百貨店(愛知)今井百貨店(北海道)と全国6会場を回った企画展です。極地の銘打っているだけに北極圏や南極の岩石や化石が多く出展されている事が分かります。三葉虫に限るとスペッツベルゲン島(ノルウェー領スヴァールバル諸島)のオレネルスや南極大陸のプティコパリアなどが登場しています。これらは、今では入手できるような化石ではなく、ノルウェー古生物博物館や米国国立科学財団から提供された標本の様です。それ以外にも三葉虫が国立科学博物館所有の標本で多く登場します。今でこそ三葉虫化石は海外の標本を入手できますが、昭和40年代初頭までに収集できた種類が何なのかという事がコレクターとして興味深いです。バージェスの大型のオギゴプシスや中国遼寧省産と思われるレドリキアなど今では入手が困難な種類も多く登場していました。
国立科学博物館事業部 地球展 極地の過去と現在を中心として - JapaneseTrilobites
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三叶虫
1960年代に発刊された中国の三葉虫解説書です。中国で産出する種類だけでなく、世界各地の標本が写真や図版で紹介されています。内容的に古いのは仕方ありませんが、当時にどの様な種類が産出して、入手可能だったのか、取り上げられている世界の三葉虫から推測する事が出来ます。また当時、どの様な学名で呼ばれていたのかも参考になります。中文-英文の単語の対象表に多くのページが割かれているので、古生物学専門用語の英中辞典としても活用できます。
廬 衍豪, 錢 義元, 朱 兆玲 三叶虫 - ChineseTrilobites
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Ordovician Trilobites of the St. Petersburg region, Russia
三葉虫を収集する上で、デボン紀モロッコと並びコレクターに人気を二分すると言って良い「オルドビス紀ロシア」の図鑑です。古くから採掘が行われてきたSt. Petersburgの三葉虫は、薄い白色系の柔らかい母岩に黄土色の三葉虫が映え、保存状態、種類の多さ、見た目のインパクト、希少さなどコレクションするのに必要な要素を兼ね備えています。この書籍は、例年12月開催の東京国際ミネラルショー(池袋ショー)でお馴染みの Saint-Petersburg Paleontological Laboratoryと国内化石ディーラーとして一時代を築いたMaster Fossilにより作成された書籍です。初版は、布函の豪華本で1枚目の書籍、それ以降は2前目の白字カバー(内容は同じ)となっています。今現在、発行されているオルドビス紀ロシア産の書籍で最も優れており、この書籍があれば高額な標本を買わなくてもいいかなと思わせるほど内容が充実しています。 【参考リンク】Saint Petersburg Paleontological Laboratory https://paleoart.com/ordovician-trilobites/
V. Klikushin, A. Evdokimov, A. Pilipyuk Ordovician Trilobites of the St. Petersburg region, Russia - EnglishTrilobites
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第5回特別企画展 よみがえる古生代の生きものたち
国内の自然史博物館としては、レベルの高い展示がされている愛知県豊橋市の豊橋市自然史博物館の企画展図録です。構成として①古生代以前の世界②バージェス動物群③メゾンクリーク生物群④ボリビアの化石⑤福地の化石⑥金生山の化石。となっており中部地方ご当地産地が2つも組み入れられています。化石中心の企画展で三葉虫も多く登場しており、バージェスやボリビア、福地といった産地の標本が多く登場します。この図録から産地の情報が乏しいボリビアの産地状況や福地の産地情報なども多くの紙面を割いており、今でも参考に出来る内容であります。
松岡 敬二 第5回特別企画展 よみがえる古生代の生きものたち - JapaneseTrilobites
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山口県の古生物-古生代‐
観光地である秋吉台や秋芳洞が有名な山口県美祢市の国内最大のカルスト台地。このエリアは、工業的にも大規模な石灰岩の採掘が行われる秋吉石灰岩が広がります。この石灰岩こそ古生代石炭紀やペルム紀の地層なのです。ここから産出する化石を分類毎に各専門家が解説した書籍で、数少ない「秋吉石灰岩」の化石解説本であります。三葉虫に関しては、一般には出回らない事から馴染みは無いですが、石炭紀とペルム紀から未定種を含め16種類以上が報告されているそうです。見つかっても頭部や尾部だけの部分化石ですが、記載されている採掘場所が民間のセメント工場となっており、一般に出入りができないため採掘が出来ず市場で見かけないのも頷けます。
濱田 隆士ほか 山口県の古生物-古生代‐ - JapaneseTrilobites
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福地の化石:山腰 悟さんのコレクション
「福地」は、岐阜県高山市(旧吉城郡上宝村)に所在し、国内でも有数の古生代の地層があります。且つては多くの研究者や採取者で賑わったそうです。この小冊子には、現地で旅館業等を行っていた山腰 悟氏(?-1999)が生涯をかけ採取してきた標本を中心とした貴重な福地の化石がカラーで紹介されています。ひだ福地自然館から福地化石館(むかし話の里)と引き継がれた山腰コレクションは、今でも現地で閲覧可能です。この小冊子は、山腰氏が逝去された後に研究者や東海化石研究会メンバーらが偲んで制作されたもので、化石の標本が貴重なだけでなく、山腰氏の人柄や存在が、かけがえのないものっだたのか伝わってきます。
福地の化石:山腰 悟さんのコレクション 岡崎 美彦,蜂矢 喜一郎,水野 吉昭 - JapaneseTrilobites
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We're Trilobites! vol. Devonian
日本の三葉虫ネットミュージアムとしてトップクラスの質と量を誇る「Galleryふぉっしる」の三葉虫化石の図鑑です。書籍と言ってもPDFでダウンロードできますので、PCやタブレットで閲覧する仕様です。4巻発行された「We're Trilobites! 」で、最初に発売された書籍で、直ぐに誤植修正や2011年発表のAdrainの新説による分類にも対応した第2版が発行され、初版購入者には無料でダウンロードが出来ました。32種が採用され、モロッコの棘々種やオクラホマ州ブラックキャットマウンテン(Black Cat Mountain)といった当時としてはレベルの高いコレクションが並びます。After Devonianとして石炭紀の紹介がありますが、石炭紀ペルム紀編を期待していましたが、本家の「Galleryふぉっしる」でもこの時代は力を入れてませんでしたので、続編は無さそうです。 【参考リンク】Puboo https://puboo.jp/book/41838
土屋 健 We're Trilobites! vol. Devonian - JapaneseTrilobites
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We're Trilobites! vol. Silurian
日本の三葉虫ネットミュージアムとしてトップクラスの質と量を誇る「Galleryふぉっしる」の三葉虫化石の図鑑です。書籍と言ってもPDFでダウンロードできますので、PCやタブレットで閲覧する仕様です。「We're Trilobites!」で最後に発刊された書籍で、衰退期であったシルル紀らしく24種類が選定されています。地味な種類の多いシルル紀ですが、その中で特徴的な種類は網羅されており、中国産Coronocepharusの完全な個体やニューヨーク州のDicranopeltis(表紙)など簡単に入手できない種類も選定されています。 【参考リンク】Puboo https://puboo.jp/book/48410
土屋 健 We're Trilobites! vol. Silurian - JapaneseTrilobites
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We're Trilobites! vol. Ordvician
日本の三葉虫ネットミュージアムとしてトップクラスの質と量を誇る「Galleryふぉっしる」の三葉虫化石の図鑑です。書籍と言ってもPDFでダウンロードできますので、PCやタブレットで閲覧する仕様です。50種類が選定されていますが非常に貴重な種類が多く、エンロール姿勢のアサフスやMetopolichasなどコレクター憧れの高額種が多く登場します。標本の姿勢や撮影にも拘りが感じられ、三葉虫図鑑としてレベルの高い仕上がりとなっています。当館所有の標本も幾つか元Galleryふぉっしる所有のコレクションがあり、この書籍でも紹介されています。 【参考リンク】Puboo https://puboo.jp/book/46338
土屋 健 We're Trilobites! vol. Ordvician - JapaneseTrilobites
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We're Trilobites! vol. Cambrian
日本の三葉虫ネットミュージアムとしてトップクラスの質と量を誇る「Galleryふぉっしる」の三葉虫化石の図鑑です。書籍と言ってもPDFでダウンロードできますので、PCやタブレットで閲覧する仕様です。非常に低価格に抑えられており、三葉虫という購入者が限られる分野では紙媒体で出版すると高額化するしかないため、適切な判断と思います。時代毎に4巻が出されており、基本的にはWEB上で公開されている標本です。カンブリア紀版は、一般種から上級種まで分類毎に区分けされ、47種が選定されています。 【参考リンク】Puboo https://puboo.jp/book/43868
土屋 健 We're Trilobites! vol. Cambrian - JapaneseTrilobites
