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Crotalocephalina secta
Geracephalinaとも呼ばれます。頭部だけの部分化石なのですが、掘りが深く一目見たら忘れられない印象的なデザインをしています。大型化した種類で、もし完全体があれば10㎝を超え、全体像のイメージはJorfのCheiruridae sp.に近いと思います。国産三葉虫で、だれが見てもこれは凄いなと思わせる種類は少ないので、本種の様なインパクトの強い種類は世界の三葉虫を見てきましたが、日本を誇れる種の一つだと思います。
Lower Devonian Cheiruridae,Cheirurina,Phacopida TRI-565 -Trilobites
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Hidascutellum multispiniferum
飛騨のスクテラム(Hida-scutellum)という名が付けられています。尾部のみの部分化石ですが、一目でスクテラムと分かる畝が綺麗に保存されています。スクテラムの仲間は、モロッコ産が一番見かけるので、一般種的なイメージがあるかもしれませんが、一番入手が容易なモロッコ産であっても産出量は決して多くなく、これは世界の他産地でも同様の傾向が見られます。そんなスクテラムが日本でも産出した福地でも絶対量は僅かで、どれ程希少価値が高いか国産三葉虫に注目していると容易に想像できます。
Lower Devonian Styginidae,Illaenina,Corynexochina,Corynexochida TRI-577 -Trilobites
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Craspedarges superbus
国産では極めて貴重なリカス目の頭部で、全体に細かい棘状の繊毛の様な顆粒が見られます。 。腕足類や腹足類の破片に紛れて特徴的な頭部が出てくる産状ですので、脱皮殻の吹き溜まりだったと思われます。福地では嘗てデボン紀の日本離れした立派な標本が多く採取出来ました。産状は部分化石が殆どですが、これらの化石は細部の保存が良く、レベルが高い貴重な産地であった事が伺い知れます。 [Left side:Negative,Right side:Positive]
Lower Devonian Lichidae,Lichioidea,Lichida TRI-567 FukujiTrilobites
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Craspedarges superbus
国産では極めて貴重なリカス目の尾部です。腕足類の破片に紛れて産出している尾部です。全体に細かい棘状の繊毛の様な粒々に埋め尽くされており、異様な姿を想像するに十分な迫力があり、眺めていて溜息が出る保存状態です。日本にもこれ程、異様で存在感のある三葉虫が嘗て産出した事が驚きで、本種は海外産の目を張る各種三葉虫にも全く引けを取りません。 [Left side:Negative,Right side:Positive]
Lower Devonian Lichidae,Lichioidea,Lichida TRI-567-2 FukujiTrilobites
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Crotalocephalina secta
Geracephalinaとも呼ばれます。大型化した種類で、もし完全体があれば10㎝を超える日本離れした三葉虫だったと思います。全体像のイメージはJorfのCheiruridae sp.に近いです。尾部のみの部分化石ですが、鉤状の鋭い棘の尾が3対出ています。これ程、特徴的な尾を持つ種類が日本にいた事が驚きです。
Lower Devonian Cheiruridae,Cheirurina,Phacopida TRI-565-2 FukujiTrilobites
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Otarion megalops
モロッコ産のOtarion(Cyphaspis)も大きくはないのですが、この福地のOtarionは更に一回り小さい感じです。近年では、世界のどの産地でもCyphaspisの事をOtarionとは呼びませんが、20年以上前はモロッコ産でもこの種類をOtarionと呼んでいる時期がありました。福地では希産種の方で、完全な個体は先ずお目にかかれない様な種類です。頭部だけの部分化石ですが、立体的に保存されており、白く殻が残っているのが分かります
Lower Devonian Aulacopleuridae,Aulacopleuridea,Proetida TRI-563 -Trilobites
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Gravicalymene yamakoshii
カリメネは、オルドビス紀からデボン紀まで姿を変えず三葉虫の中でも完成形の一つであります。カリメネが生き延びた最期の時代であるデボン紀に入ると、その仲間は激減して希少種になってしまいます。福地では比較的多産した種類ではありましたが、世界的に見ても福地のカリメネは最後の姿を残す貴重な存在です。福地の化石採取に多大な功績を残した故山腰 悟氏の名を冠しています。本化石は、頭部のみの部分化石で、この地の産状として完全体で見つかることは殆どありません。 [Left side:Negative,Right side:Positive]
Lower Devonian Calymenidae,Calymenoidea,Calymenina,Phacopida TRI-564 FukujiTrilobites
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Gravicalymene yamakoshii
カリメネは、オルドビス紀からデボン紀まで姿を変えず三葉虫の中でも完成形の一つであります。カリメネが生き延びた最期の時代であるデボン紀に入ると、その仲間は激減して希少種になってしまいます。福地では比較的多産した種類ではありましたが、世界的に見ても福地のカリメネは最後の姿を残す貴重な存在です。福地の化石採取に多大な功績を残した故山腰 悟氏の名を冠しています。本化石は、尾部のみの部分化石で、この地の産状として完全体で見つかることは殆どありません。 [Left side:Positive,Right side:Negative]
Lower Devonian Calymenidae,Calymenoidea,Calymenina,Phacopida TRI-564-2 FukujiTrilobites
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Encrinurus fimbriatus
福地といえば最盛期はデボン紀の印象が強いですが、三葉虫においてシルル紀からペルム紀まで広い時代の報告があります。本種は、福地でも最も初期の三葉虫であり、世界的にシルル紀を代表する種類のEncrinurusの仲間です。国内では他に岩手などでも同種は産出します。尾部のみの部分化石ですが、本種の特徴的な尾部の畝など確認することができます。
Upper Silurian Encrinuridae,Cheiruroidea,Cheirurina,Phacopida TRI-568 Yoshiki(吉城層)Trilobites
