週に8日はビートルズ
「週に8日はビートルズ」香月利一著 1993年12月25日発行 立風書房
先日、ネットで入手して読みました。
なぜ、約30年前に発行されたこの本を今頃入手したかというと...
前々回のモノ日記でジョージアに触れ、前回のモノ日記でビートルズに触れました。
そこで、ある偶然に気が付きました。それはビートルズのある楽曲にジョージア(グルジア)が登場すること。
そう、「Back in the U.S.S.R.」です。
チャック・ベリーの「Back In The U.S.A.」をパロったこの曲の
Well,the Ukraine girls really knock me out
They leave the West behind
And Moscow girls make me sing and shout
That Georgia’s always on my mi-mi-mi-mi-mi-mi-mi-mi-mind
「Georgia on My Mind」(我が心のジョージア) と当時ソ連の構成国であるGeorgiaを引っ掛けたダブル・ミーニングのジョーク。
この部分の対訳、ホワイトアルバム (LP) のラーナーノーツでは、
ウクライナの娘にゃどうにも弱いぼく
西洋なんとやらのあの娘たちだ
モスクワの娘もこれまた遊び上手
それにグルジアの娘 これまたいかす連中さ
因みにホワイトアルバム (CD) のラーナーノーツでは、
ウクライナの娘たちには まいっちまうさ
西洋なんて 屁とも思っちゃいないのさ
それにモスクワの娘たちときたら
”我が心のジョージア”をぼくに大声で歌わせるのさ
私はLPを買っていた当時もCDを買っていた当時も、日本で発売された洋楽のレコードのライナーノーツに1度は対訳も含めて目を通しましたが、それ以後2度と読むことはありませんでした。歌詞そのものは、聴きながら口ずさむために何度か目を通しましたが...
なので、対訳を読んだのは買った時以来。
両者を比較してみると、グルジアとジョージアを引っ掛けていることがわかるのはLPの対訳。
対訳は落流鳥。正直、今更ながら初めて見る字面。おちるとりって読むのかなあ?
なんだか妙に興味をそそられて、ググってみました。
引っ掛かったのは、知恵袋で、
LP時代、ビートルズのいくつかのアルバムのライナーノーツで歌詞の対訳をしていた落流鳥氏とは何者なのでしょうか?
という質問に対するベストアンサー。
香月利一氏の「週に8日はビートルズ」(1993年、立風書房)に、落流鳥氏の正体を特定できそうな具体的な記述があり、香月利一氏と落流鳥氏は高校の同級生で、香月氏をビートルマニアにした張本人だそう。
驚いたのは、その高校が、私が卒業した高校!そして、香月氏が当時住んでいた市が、私が今住んでいる市。さらに落流鳥氏は学部は違うけれど大学も私と同じ!
大学が同じというだけならスルーしてしまいますが、高校も同じとなると俄然この落流鳥氏なる人物に興味がわき、本書を入手した次第。
本書を一読する前に、上記のとおり、LP時代、ビートルズのいくつかのアルバムのライナーノーツで歌詞の対訳をしていた落流鳥氏とあるので、中学生時代に買った日本発売の手持ちの以下のLP
Please Please Me
With The Beatles
A Hard Day's Night
Beatles For Sale
Help!
Rubber Soul
Revolver
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
Magical Mystery Tour
The Beatles
Abbey Road
Let It Be
のライナーノーツを確認してみると
With The Beatlesの全曲
RevolverのTaxman、Eleanor Rigby、Yellow Submarine
The BeatlesのBack in the U.S.S.R.、Ob-La-Di, Ob-La-Da、While My Guitar Gently Weeps
以上が落流鳥氏の対訳。
で、本書を一読、落流鳥氏に係る記述を拾ってみると、
「その男こそ、Tだった。30歳を越えるビートルズ・ファンなら、落流鳥という彼の別名を知っているだろう。1970年代にビートルズ関係レコードの対訳者として活躍する一方、放送作家としてニッポン放送で活躍していた男である。」
という記述に始まり、本書の第1章にはTについての記載が随所に出てくるのですが、本名ではなくTというイニシャル。
大学時代、Tと香月氏は東芝の水原健二氏のもとへ出入りし、ビートルズ・ファン・クラブの仕事を手伝ったりしていて、大学卒業後、Tは、水原氏が設立したMT企画という会社に入社。
本書の中で1か所だけ、Tの苗字が出てくる箇所が...
デザイン会社IのH女史が香月氏に話す以下の記述。
「ある出版社が最近音楽関係の本に力を入れていて、ビートルズの本を出したがっているの。鳥居クンに相談したら、僕がやる、僕にしかこの本はできないというのよ。どう、売れると思う?」
ということで、落流鳥氏の苗字は鳥居。
そこで、高校の同窓会会員名簿で探したら、第68回卒業生の中に香月利一氏と鳥居〇〇氏の名前を発見。第68回卒業生で鳥居という苗字は1人だけ。
私は第81回ですから、お二人は大先輩です。
まず、鳥居〇〇で間違いないと思い、ググってみましたが、該当人物はヒットせず。
そこで鳥居〇〇にもう1つキーワードを加えて検索したところ1件だけビートルズ関係の古本に関するサイトがヒットしました。
因みに国立国会図書館のサイトで落流鳥で検索すると
ポール・マッカートニー詩集 : アナザー・デイ
図書 落流鳥 訳. 日本MPLコミュニケーションズ, 1988.10 <KS164-E91>
という情報がヒットしますが、
鳥居〇〇で検索すると、
一致するデータは見つかりませんでした。
という結果に。
本書でもTとイニシャルで記されているし、ご本人も基本的にペンネームのみ使っていたような感じなので、ここでも〇〇に留めておきます。
結局、落流鳥氏について、本名のフルネームは判明したものの、70年代におけるいくつかの対訳とポール・マッカートニー詩集 : アナザー・デイ(1988年発売)の訳の他にはビートルズに係る彼の成果物を見つけることができず、また、その後現在に至るまで、どうようなことをされているのか残念ながら知ることはできませんでした。
しかし、本書によって別の思わぬ成果が得られました。
それは、1991年12月14日、妻と一緒に東京ドームで開催された
GEORGE HARRISON WITH ERIC CLAPTON AND HIS BAND
のコンサートに行ったのですが、そこで演奏された曲の記憶がすっかり不確かなものになっていましたが、香月氏もこのコンサートに行ったようで、その様子が克明に描写されていて演奏された曲が以下の順だったことがわかったことです。
1.I Want to Tell You
2.Old Brown Shoe
3.Taxman
4.Give Me Love
5.If I Needed Someone
6.Something
7.What Is Life
8.Dark Horse
9.Piggies
10.Got My Mind Set on You
11.Cloud 9
12.Here Comes The Sun
13.My Sweet Lord
14.All Those Years Ago
15.Cheer Down
16.Devils Radio
17.Isn't It A Pity
18.While My Guitar Gently Weeps
19.Roll Over Beethoven
おしまい(^^)
#ビートルズ
#落流鳥
#ジョージ・ハリスン
#思い出
ts-r32
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遅ればせながらチョイと並べてみました😁 良かったら👍
4 days agoフリー走行 https://youtu.be/dPacKP9SzQY
2022/5/11予選 https://youtu.be/XMZ19Dukx08
2022/5/11ツインリンクもてぎもいいですね! 自分も行こうかな?って思ったのですが、妻と一緒じゃクルマオンリーよりも他に観るところがあって食べたり楽しめる所にしようと思ったら伊香保になりました。 ツインリンクもてぎの帰りに真岡駅で写真を撮りたいなとも考えていたのですが8日と22日に真岡駅構内をSLのD51が走ると言うので改めて行こうか?迷ってます。
2022/5/5いいな、いいなぁ! ゴムの焼けるあの匂いと爆発にしか聞こえないエンジンのふかし音。 やっぱり目の前で観るのは興奮モノですね。🤩
2022/5/4SPIRIT HONDA 201は白もいいですが やっぱりトリコロールカラー🟦⬜🟥が映えますね RA108も賛否ありますがフロントのダンボウイングが 好みでearth dreams のロゴも好きでした🌟 成績には結びつきませんでしたが・・・ 沢山の写真でとても楽しめました😊🎵
2022/5/3