Elrathia kingi

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このエルラシア・キンギという種は博物館のミュージアムショップなどでも販売されている三葉虫の代表的存在です。ある意味で名前の通り「三葉虫の王様」と言えるかもしれません。

ただ実態としては、Wheeler Shaleの一部でしか産出しておらず、他の種が棲息できないような低酸素環境に適応することで限定的な地域で独占的地位を獲得した種で、産出数が多いのも低酸素環境だからこそ化石としても残りやすかったためとされています。

このニッチな生存戦略を考えれば、カンブリア紀の海において現代における化石流通量ほど圧倒的な存在感があった訳ではなかったと思われます。

この標本はいわゆるRed bedからの赤みを帯びた標本で、通常の黒やグレーの標本に比べると希少価値があります。

#三葉虫 #Trilobite #化石

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    Trilobites

    2024/11/26 - 編集済み

    赤色系の標本は近年になり多く出回り出しましたが、これはこれでグレーと違った趣があり、良いですね。

    確かに他の産地では、ユタの様に大発生みたいな種では無いので、寧ろユタの生息環境が特殊だったという考え方には賛同できます。特殊環境に特化しすぎると次の世代まで生き残れないという教訓は、既にこの種類が教えてくれているのも興味深いですね。

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      xiu_trilobite

      2024/11/27

      ありがとうございます。
      個人的には母岩が綺麗なのでこの赤色系は好みです。
      仰る通りで、特殊環境に適応できているということは、場合によっては変化に弱いということかもしれませんね。

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