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ザ・ビューティフル
2014年、三菱一号館美術館。
ロンドン、パリ、サンフランシスコを巡回して日本にやって来た同展は、おそらく日本では初めてとなる唯美主義運動の展覧会。「芸術のための芸術」を標語として、ただ美しくあれば良いとした唯美主義は1860年代のイギリスで当時の先鋭的な若い芸術家を中心として生まれ、それは美術、文学を始めとして後にはデカダンスへと発展した。前に投稿したラファエル前派とかなり重なる内容の展覧会が同時に行われていて嬉しい。そのラファエル前派展を観て、その足で丸の内で行われていたこの展覧会をハシゴした。書けばまた長くなるので割愛するが、物語性を排除して美を追求する唯美主義の本格的な展覧会は日本では珍しい。出口のミュージアムショップでは、人が少なかったので販売していたビアズレーの1904年プリントを係員が特別に直接手にとって見せてくれて、暫く世紀末芸術の話をして楽しんだ。